【響け！ユーフォニアム】黒江真由がラスボスと言われる理由は？性格やアニメ声優は？

黒江真由は響け！ユーフォニアムにおいて独特の立ち位置を獲得するキャラクターです。この記事ではそのような黒江真由についてネタバレありでまとめて紹介していきます。

黒江真由が登場する響け！ユーフォニアムは2013年から刊行されている小説シリーズを原作とした作品です。京都府宇治市にある高校『北宇治高校吹奏楽部』を舞台に、吹奏楽コンクール全国大会を目指しつつ、部員達の様々な側面が描かれる群像劇形式の青春漫画です。第1巻発売時点で高い人気を獲得し、アニメ化も行われると、続編も継続して刊行されるようになりました。

2024年3月現在までに、響け！ユーフォニアムは本編である長編が7巻、短編集が2巻、ガイドブックが1巻という形で発売されている他、スピンオフ作品も2作計3巻が展開されるなどしています。メディアミックス展開も積極的に行われ、アニメや劇場版映画などが展開、2024年には、主人公の久美子が3年生となる新シリーズのアニメが放送されることが発表されています。

中学から吹奏楽部だった大前久美子は、京都府立北宇治高校に進学。高校では吹奏楽部に入るつもりはなかったものの、級友の誘いを断りきれずに入部することになります。北宇治高校は10年前程までは強豪校だったものの、今ではすっかり落ちぶれてしまっていました。この年、新しい顧問として滝昇先生が赴任。滝先生の指導の元、北宇治高校吹奏楽部は全国大会を目指して部活に励むことになるのでした。

黒江真由は、原作9巻から展開される『決意の最終楽章』編で新登場するキャラクターです。この決意の最終楽章は主人公の久美子達が3年生になってからのエピソードが描かれ、新1年生が入学するなどもしていますが、黒江真由は新1年生というわけではありません。彼女は久美子達と同級生の編入生であり、元々は福岡にある吹奏楽部の超強豪校清良女子高校に通っていたという経歴を持っていました。

他に、明らかになっているプロフィールとしては、誕生日は3月24日の牡牛座、身長は155cmで、血液型はAB型であるということなどがネタバレされています。その他好きな色はミルキーホワイト、趣味は友達と写真を撮ることであることなども明らかにされています。

吹奏楽部の強豪校での実績もある黒江真由ですが、彼女が担当していた楽器はユーフォニアムです。その演奏技術はかなり高く、以前通っていた強豪清良女子高校の吹奏楽部においても、2年連続でA編成のメンバーに選ばれるなど高い実力を誇っていました。ソロの経験などは流石にないものの、清良女子高校の吹奏楽部のA編成メンバーとしてやってきたという実績が、彼女の高い自信につながっています。

ちなみにネタバレすると黒江真由は、自前のユーフォニアムを所持しており、白銀色をしているのが特徴となっています。奇しくも型番は、田中あすかが所持していたものと同型のものです。

黒江真由はラスボスと言われることもありますが、これはファンが呼称しているものになっています。理由としては、公式に黒江真由が『裏ボス』だと設定されているためです。これは響け！ユーフォニアムの原作者である武田綾乃先生が設定したもので、3年生になり、部長として部を引っ張る立場の久美子を『表ボス』としての対比とも言える表現になっていると考察されています。

ちなみに響け！ユーフォニアムの原作者武田綾乃先生は、インタビューにおいて黒江真由が『もう1人の大前久美子』として作ったキャラクターであることも明かしています。ただし、なぜ裏ボスという表現からファンがラスボスと呼ぶようになったのかに関しては、不明になっています。

黒江真由はその見た目から可憐でおっとりした雰囲気があると言われています。その雰囲気通り、性格も柔和で穏やかな性格をしているとされているのです。その雰囲気や言動は周囲の警戒心を薄れさせるともされる程になっています。そのようなどちらかといえば控えめな性格故に、自ら前に出ることを苦手とした性格をしています。

大前久美子の対比として作られたとされる黒江真由ですが、このような性格は、北宇治高校に入学したばかりの1年生大前久美子と共通していると考えられているのです。ネタバレすると大前久美子は北宇治高校での2年間での経験で大きく成長しましたが、もし成長することがなかったら、北宇治高校が全国大会を目指さず毎日を楽しく過ごす方針だったら、というifのような存在が黒江真由になっていると言えるのです。

公式に裏ボスとされ、ファンからもラスボスとされる黒江真由ですが、エピソード的にも大前久美子の前に立ちはだかる存在となります。北宇治高校は実力主義を掲げ、ソロパートはオーディションで選ばれます。そしてネタバレするとユーフォニアムのソロで選ばれたのが黒江真由でした。ユーフォニアムといえば部長である大前久美子のパートでもあります。これで一騒動起こることになるのでした。

ちなみに黒江真由自身はこのオーディションに参加すること自体を辞退したいと申し出るほどであり、ソロパートにこだわりは持っていません。性格的に自分が前に出るタイプではないこと、部にいらぬ混乱をもたらさないために行動するのです。その行動が返って混乱につながることになります。結果的に、この混乱は久美子が無事に収拾し、全国大会では久美子がソロに選ばれるなどしています。

黒江真由は久美子達が3年生になってからの登場になり、2024年3月時点ではまだアニメに登場していません。しかし2024年4月からはアニメの放送が決定しており、既にアニメ声優も発表されています。響け！ユーフォニアムにおいて黒江真由役の声優を担当するのが戸松遥さんです。

2000年代から声優として活躍しており、メインヒロインや主人公格のキャラクター、特に明るくボーイッシュなタイプのキャラクターを演じる機会が多い声優です。声質的には高音域のハスキーボイスが特徴で、その特徴から、少女キャラクターだけでなく、人外キャラクターや少年役、青年役まで担当した経験があるほどに演技の幅が広い声優になっています。

戸松遥さんが声優としてこれまでに演じたキャラクターとしては、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の安城鳴子役、『ソードアート・オンライン』のアスナ/結城明日奈役、『ハピネスチャージプリキュア！』の氷川いおな/キュアフォーチュン役、『妖怪ウォッチ』のケータ/天野景太役、『かんなぎ』のナギ役、『ToLOVEる』のララ役などの声優を担当しています。

戸松遥さんが声優として近年演じたキャラクターとしては、『白聖女と黒牧師』のメル役、『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』のティアラ・ロイヤル・アイビー役、『君は放課後インソムニア』の白丸結役、『あやかしトライアングル』の烏丸弥生役、『よふかしのうた』の桔梗セリ役、『異世界おじさん』のエルフ役などの声優を担当しています。

ラスボスと言われるなど久美子の前に立ちはだかる存在として描かれる黒江真由ですが、久美子との関係性もギクシャクしたものになっています。黒江真由自身は入部当初から久美子にシンパシーを感じており、積極的に仲良くなろうとしており、スキンシップなども積極的に行っている他、多忙な久美子を気遣う様子も随所に見せています。しかし、それらが返って久美子の焦燥を増長させる結果になってしまっているのです。

久美子も表向きは仲良くしようとしていますが、どうしても心理的に距離を取ってしまう場面が多々あります。その様子の久美子に黒江真由は、落胆しがっかりした様子を見せるなど上手くいっているとは言えない関係性になっています。

そのような黒江真由ですが、塚本秀一は彼女の高い演奏技術や熱意は高く評価しています。その一方で、ソロパートのエピソードでは、やはり久美子を応援する気持ちを持つなどしています。

黒江真由と久石奏は、同じ低音パートでユーフォニアムを担当する者同士です。奏は学年が1つ下であるため、編入生の黒江真由に対しても礼儀正しい自己紹介をしたうえで、以降も丁寧な言葉遣いで接するようにしています。そのような奏に対し、黒江真由は仲良くなりたいと考えており、いつまでも『黒江先輩』と名字呼びなことに堅苦しさを感じていたりします。

黒江真由は当初吹奏楽部に入部するかを迷っていました。そのような迷いを吹き飛ばしたのが加藤葉月です。始業式の日の休み時間に積極的にコミュニケーションを取りました。期せずして1年生時の久美子とのやりとりに似た動きを取っているのです。葉月の元気で強引さも併せ持つ性格には振り回され気味ながらもしっかりとした友人関係を構築しています。

黒江真由は川島緑輝に関しては部に入ってから同じ低音パートとして接することが多くなります。緑輝のあふれる自信と達観した精神面は、一種の憧れを抱かせる存在になっています。

黒江真由は高坂麗奈とも友好的な関係性を構築しています。高坂麗奈は、この時吹奏楽部の演技指導を担っており、吹奏楽部入部時には、『編成上、今から自分が入っても問題はないか』と相談するなどもしているのです。麗奈は黒江真由の高い実力を評価しており、『即戦力』として認識しています。その一方で、黒江真由は久美子と麗奈の関係性に関しては、羨ましいという思いも感じていたりします。

ここからは既に響け！ユーフォニアムを視聴した人の黒江真由に関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。黒江真由に関しては、久美子に対してのラスボス的な立ち位置という認識を持っている人が非常に多いです。元々裏ボスと設定された黒江真由ですが、3年生の久美子に試練を与える存在としてラスボスと言われる結果になったのです。

黒江真由がラスボスと言われるのには、これまでの響け！ユーフォニアムの経緯も関係しているとする声も多いです。ネタバレすると、1年生編での田中あすか、2年生編での久石 奏がそれぞれ久美子にとってのボスキャラであり、3年生編最後のボスということでラスボスと言われている側面もあるのです。

また黒江真由のソロパートエピソードが描かれて、始めて1年生編でのソロパートの時の吉川優子の気持ちが分かったとする声も多くなっています。吉川優子といえば、中世古香織のソロパートのために、中世古香織以上に感情を露わにして高坂麗奈がソロパートになることに反対したキャラクターでした。この時はどうしても読者も1年生的な視点が強く気持ちが分からないとする声もあったほどだったのです。

しかし、既にネタバレしたように久美子の場合は、1年生から2年生、そして3年生では部長と響け！ユーフォニアム作中において楽しくも苦労する様子が描かれていました。それだけに、ソロパートは久美子に！と考える読者が多くなっていたのです。1年生編でのソロパートが、ここまで大きな伏線になるとは思わなかったとする声も多くなっています。

響け！ユーフォニアムのラスボスとされる黒江真由ですが、決して読者から嫌われているというわけではありません。むしろ、本人の性格も相まって応援する声も非常に多くなっているのです。2024年3月時点ではアニメ未登場にも関わらず人気の高いキャラクターになっており、アニメ化するのが楽しみと言われる結果になっています。

響け！ユーフォニアムの黒江真由は、3年生編から編入してきたキャラクターです。高い実力を持っている一方で、本人は吹奏楽は楽しむのが1番という考えを持っており、和を乱さないようにするなど気遣いができるキャラクターになっています。その姿は、北宇治高校が緩くやっていた場合の久美子とも言えるようなキャラクターになっており、公式にも『もう1人の大前久美子』とされるキャラクターになっています。

黒江真由は響け！ユーフォニアムのキャラクターの中でも確かな人気を獲得するキャラクターになっています。2024年3月時点ではアニメ未登場ながらも、2024年4月には3年生編のアニメ放送が予定されており、活躍が楽しみと言われています。アニメ響け！ユーフォニアムを視聴する際は、黒江真由にも注目しながら視聴してみましょう。