【寄生獣】田宮良子(田村玲子)の最後と目的は?赤ちゃんの母親になった理由は?

『寄生獣』の田宮の真実を明かします!この記事では、発行部数2400万部を突破した大人気漫画『寄生獣』の第5話から第49話にかけて姿を現した寄生生物、田宮良子(田村玲子)に焦点を当てます。寄生獣でありながら人間の赤ちゃんの母親になったのはなぜなのでしょうか?これから、その謎を解明するとともに、田宮の最後や目的、そして能力・強さについても詳しく解説していきます。

【寄生獣】田宮良子(田村玲子)の最後と目的は?赤ちゃんの母親になった理由は?のイメージ

目次

  1. 寄生獣の田宮良子とは?
  2. 寄生獣の田宮良子の最後と目的
  3. 寄生獣の田宮良子の性格や強さ
  4. 寄生獣の田宮良子の声優
  5. 寄生獣の田宮良子に関する感想や評価
  6. 寄生獣の田宮良子まとめ

寄生獣の田宮良子とは?

寄生獣の作品情報

この記事では、『寄生獣』第5話から第49話にかけて登場した寄生生物の田宮良子(田村玲子)を特集します。これから、田宮良子の最後と目的や強さ、そして赤ちゃんの母親になった理由を考察していきますが、まずはその前に『寄生獣』の作品情報をお届けしましょう。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

寄生獣の概要

概要のイメージ

『寄生獣』は、日本の漫画家・岩明均によって創作された漫画作品です。当初は講談社の「モーニングオープン増刊」で3話の中編作品として連載され、その後続きが同社の「月刊アフタヌーン」にて1990年1月号から1995年2月号まで連載されました。単行本もアフタヌーンKCなどで刊行され、2020年時点での発行部数は実に2400万部超を記録しています。

また、メディアミックスとして、2014年にテレビアニメ『寄生獣 セイの格率』が日本テレビ系列にて放送され、同じ年に実写映画『寄生獣』第1部が、翌2015年には第2部『寄生獣 完結編』が公開されました。

寄生獣のあらすじ

あらすじのイメージ

平和な地球にある日突然、未知の生命体・異生物が現れます。彼らは人間の脳を乗っ取ることで生命を維持する寄生生物(パラサイト)となります。主人公の泉新一は、右腕に寄生生物・ミギーを宿すことになり、二人の共同生活が始まりました。やがて新一は寄生生物の存在を認識し、ミギーと共に他の寄生生物との戦いに挑みます。そして、教師に化けた寄生生物の田宮良子と出会うのでした。

田宮良子(田村玲子)のプロフィール

ここからは、この記事のメインテーマである『寄生獣』の田宮良子(田村玲子)の話題に移ります。『寄生獣』に登場する田宮良子は、主人公・泉新一の通う高校で新任の代用教員(副担任)として現れたパラサイト(寄生生物)です。宿主の田宮良子は、ある日パラサイトに精神と肉体を完全に奪われてしまいます。このパラサイトは数学教師・田宮良子の名前と社会的立場をそのまま継承しました。

田宮良子は、『寄生獣』に登場するパラサイトの中でも特に高い知性を持つ個体として描かれています。最初は宿主の名前である「田宮良子」を使っていましたが、後に「田村玲子」に改名しています。この変化により、寄生体の田宮良子は物語に深く関わっていくことになります。

アニメ『寄生獣 セイの格率』公式サイト

寄生獣の田宮良子の最後と目的

田宮良子の目的

ここからは、『寄生獣』の田宮良子の目的と最後について考察していきます。田宮良子(田村玲子)の目的については、物語の時間的経過に応じて分けて考える必要があります。物語の序盤では、「寄生生物」についての研究が田宮良子(田村玲子)の目的でした。人間としての意識を持った主人公、泉新一と、彼の右手に寄生した生物、ミギーを観察対象と見ていました。

物語の中盤では、焦点が少し変わり、「私たち寄生生物の未来を探求」することが目的となります。このテーマに関連して、人間と寄生体についての思索も深まっていきます。特に、寄生体による人間の捕食が徐々に人々に気づかれつつあることが重要な要素です。彼女は「私たちが単なる昆虫的な捕食を繰り返すだけなら、やがて追い詰められて駆除されてしまうでしょう。なんと弱々しい不完全体なのでしょうか」と述べています。

目的の表示

寄生体は、肉体的な強さにおいて人間を遥かに凌駕しています。人間を捕食する寄生体を「弱々しい」と捉えているのは、とても興味深い視点と言えます。また、正確な時期は不明ですが、複数の寄生生物を一つの体に統合した寄生体「後藤」が登場します。彼女によれば、それは「無敵」の強さをもっているそうです。

しかし、物語の後半では、目的意識が曖昧になっていきます。その結果、最終的には人間の感情に動かされることになります。田宮良子が明確な意志を持った最後の行動は、目的ではなく「意志」に基づいているようでもあります。彼女がなぜ人間的になったのか、それはある出会いがきっかけでした。

田宮良子が赤ちゃんの母親になった理由

次に、田宮良子が赤ちゃんの母親になった理由を探ります。良子は、寄生生物の実験の一環として、人間との交尾を行います。その結果、彼女は人間の子を宿したのです。この実験から得られた成果は、「寄生生物自体には繁殖能力がない」と判明したことでした。しかし、彼女は教師として働いていたため、急に赤ちゃんを身籠ったことが職員会議で問題視されます。その結果、彼女は自ら教職を辞めることになりました。

赤ちゃんの情報を耳にした寄生元の「田宮良子」の母親が彼女の住まいにやって来ます。母親は良子に詰め寄り、「こちらを見て」と言った後、「あなたは一体誰?」と混乱を呈しました。「こんなことって…まさか、良子はどこなの?」と一層きつく問いただします。正体がバレたことを察知した田宮は母親を殺害しました。

この事件以来、彼女は「田宮良子」を捨て去り、田村玲子と名乗ることになります。その後、田宮は赤ちゃんを出産すると、実験に使うことを目的に子育てを始めました。こうして、寄生体と人間の奇妙な親子関係が生まれたのです。泣き止まない子供に彼女は静かに「黙れ」と言いました。すると不思議と子供は泣き止んだのです。

田宮は、泣きやまない赤ちゃんを腕で抱かずに、産着を片手で掴んでぶら下げるようにして運ぶこともありました。この育児方法は、人間とはかけ離れたものと言えるでしょう。また、理由はよくわかりませんが、この時点で赤ちゃんを「実験」に使うことはありませんでした。しかし、この異様な状況は、子供の誘拐事件の発生によって大きく変わります。

田宮良子の最後は死亡した?

泉新一と右手に寄生したミギーとの共生関係に興味を持った田宮良子(田村玲子)は、人間の探偵を雇い、彼の動向を調査させていました。しかし、探偵は綿密な調査の結果、寄生生物について多くを知り過ぎてしまったのです。他の寄生体の手が忍び寄って来ました。探偵の暗殺が謀られたのですが、運よく外出中で助かりました。しかし探偵の代わりに、家にいた彼の妻が殺されてしまいました。

復讐心に駆られた探偵は、最近起こる猟奇殺人事件を調査している警察と協力します。その過程で、田宮良子の子供を誘拐すると、時間を指定し彼女を公園におびき出すことにしました。探偵の指定時間に間があったので、田宮は一旦泉新一の家に向かいます。そして家に入り、寄生体に殺された新一の母の写真を見つけました。この瞬間、彼女は初めて母を実感しました。

死亡のイメージ

新一は、出先から父の安否を心配し家に電話をかけます。電話に出た良子は、新一に「渡したいものがある。人間と我々の中間にいるあなたにね」と言って、公園に来るよう伝えます。その上で彼女は家を出て公園に向かいます。公園の中の小さな丘の上で、記者が子供をあやしているのを見つけます。記者は言います。「この子供を殺しても、お前は悲しんだりしないだろう(中略)第一、これはお前の子じゃない。人間の子だ」。

記者は言い終わると、子供を投げ落とそうとしました。しかし、彼女は体を変形させ、記者を突き刺し、子供を救いました。子供の産着には返り血がついていました。記者は丘の上から転落しました。ちょうどその時、主人公の泉新一が公園に到着し、良子と対面しました。彼女は熟考した上で「我々はか弱い存在であり、それだけでは生きていけない、ただの細胞体なのです」「いじめてくれるな」と語りました。

その後、良子と新一の前に警察が現れました。記者が転落した後、死の直前に「産着に血がついていたこと」を伝えたことで、田宮良子の存在が明らかになってしまいました。警察は良子に銃を向けます。彼女は子供を抱きかかえていましたが、警察は容赦なく発砲しました。弾が次々と彼女に命中していきます。彼女は反撃せず、ただ子供を守り続けました。満身創痍の彼女は、その様子を横で見ていた新一に歩み寄ります。

新一は自身の顔を亡き母の顔に変えたのですが、その表情は見たこともないほど柔和でした。良子は赤ん坊を新一に手渡すと、「人間たちの手で普通に育ててくれ」「この前、鏡の前で人間の真似をして大声で笑ったことがあるんだ。なかなか気分が良かったぞ」と言いました。その後、彼女は静かに息を引き取りました。

田宮良子の赤ちゃんのその後

主人公の泉新一は、田宮良子に「母」としての温かさを感じ、涙を流します。田宮良子(別名:田村玲子)が最後に示した母性は、新一を救いました。彼女の子供のその後は、作中で明らかにされていませんが、母を知らずに人間として成長することになるでしょう

新一は彼女が生み出した無敵の後藤と対決することになりました。一方、彼女は後藤を「か弱い仲間のひとり」と見なしています。後藤は戦いにおいて無敵の力を見せつけましたが、最後にはその「か弱さ」が姿を見せ、あっけない負け方をし万事休すとなりました。

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寄生獣の田宮良子の性格や強さ

田宮良子の性格

ここからは、『寄生獣』の田宮良子の性格や強さを考察していきます。田宮良子(田村玲子)は、人間ではなく、人間からかけ離れた寄生生物です。知能は高く、数日で人間の言葉を覚えるほどですが、感情や情緒は欠如しており、人間から見ると不気味さを感じさせます。表情を作ることはできますが、感情は伴いません。人間の姿を借りて人間を捕食します。

性格のイメージ

上記の特徴は、寄生生物が宿った寄生体に共通しています。しかし、良子には他の寄生体と大きく異なる点がありました。それは「寄生生物」という種自体に興味を持っていたことです。単なる興味だけでなく、さまざまな実験を行いました。その結果、独自の思想を持ち、一般的な寄生体とは一線を画す存在になっていきました。

その後、良子は「いいやつ」的な言動を見せるようになりました。また、「笑いがこみあげる」ような現象も起きました。他の寄生体ではめったに見られない特徴です。その意味で人間的に変化していると言えるでしょう。ただし、その笑い方は真顔のまま目と口を大きく開け、「ハハハハハアハハ」と不気味に笑い続けるものでした。

田宮良子の強さや能力

田宮良子の強さと能力について考えてみましょう。彼女は、寄生した肉体を自由に変形させることができます。人間の原型をとどめない形にまで姿を変えることも可能です。さらに、手を刃のように変形させれば、人間を難なく真っ二つにする強さを手に入れることもできます。宿主に大きく依存する部分ですが、「肉体の潜在能力をギリギリまで引き出せる」ので、人間を超えた能力と強さを発揮することもできるでしょう。

田宮良子(田村玲子)は、他の寄生体と比較して身体的に特に大きな優位性を持っているわけではありません。しかしながら、彼女の寄生体への興味や実験結果は戦闘時にも役立ちます。良子は他の寄生体から見て異質な存在でした。三体の寄生体が彼女と戦った際に、寄生体の特性を利用して勝利を収めたこともあります。良子の戦闘シーンは多くはありませんが、寄生体の中でも上位に入る強さを持っていると言えるでしょう。

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寄生獣の田宮良子の声優

田中敦子のプロフィール

ここで、アニメ『寄生獣 セイの格率』で田宮良子(田村玲子)を演じた声優の田中敦子(たなか・あつこ)を紹介します。田中敦子は、1962年11月14日生まれ・群馬県前橋市出身の女性声優で、現在マウスプロモーションに所属しナレーターとしても活動しています。

声優としてのデビューは、1991年のビデオ映画「お元気クリニック」でした。彼女の特徴は低めで艶やかな声色であり、頭の切れるスマートな女性や戦う強い女性の役を多く演じています。また、初のヒロイン役は映画『不法侵入』でのマデリーン・ストウで、以降ジュリア・ロバーツなどのハリウッド大物女優の声を担当するようになりました。2020年には第14回声優アワードで外国映画・ドラマ賞を受賞しました。

田中敦子の主な出演作品や担当キャラ

次に、アニメ『寄生獣』で田宮良子の声を演じた声優・田中敦子の主な出演作品や担当キャラを一覧で紹介します。

  • 攻殻機動隊(草薙素子)
  • 名探偵コナン(領域外の妹/メアリー・世良)
  • Fate/stay night(キャスター)
  • 機動戦士Vガンダム(ユカ・マイラス)
  • 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(アミダ・アルカ)
  • 呪術廻戦(花御)
  • ジョジョの奇妙な冒険(リサリサ)
  • 葬送のフリーレン(フランメ)
  • 紅殻のパンドラ(ウザル・デリラ)
  • 治癒魔法の間違った使い方(ローズ)

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寄生獣の田宮良子に関する感想や評価

ここまで『寄生獣』の田宮良子(田村玲子)特集をお届けしてきましたが、最後に田宮良子(田村玲子)に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、田宮良子の死亡シーンを読むたびに涙するという方のツイートです。この場面で田宮の口から放たれる名言のオンパレードは、読む者の心を破壊するほどの力を持っているようです。

こちらの投稿者は、『寄生獣』を不朽の名作とした上で、主人公が人間なのに「寄生獣」寄りの視点で見てしまうと打ち明けています。主人公以上に田宮良子のインパクトが強く、彼女に引き寄せられてしまったのでしょう。

最後に紹介するのは、実写映画を見た方の感想です。田宮良子のラストシーンは何度見ても涙すると言います。また、「彼女は最後に人間としていきたかったのでは?」との解釈を披露していました。

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寄生獣の田宮良子まとめ

まとめのイメージ

この記事では、『寄生獣』の田宮良子(田村玲子)に焦点を当て、彼女の性格や強さ、最後と目的、そして赤ちゃんの母親になった理由を考察してきました。

田宮良子の目的はフェイズごとに変化しています。序盤では寄生生物の研究が目的で、中盤では寄生生物の未来を探求することに移ります。しかし物語の後半では、目的が曖昧模糊としてしまいます。最終的には人間的になってしまいました。人間の子を宿し、出産したのです。当初は実験のために産み育てていたのですが、母性が目覚めます。最後は子供の命を守るために殺人を犯し、警察官の銃弾を浴びて死亡してしまいました。

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