【地獄楽】石隠れ衆の里長は不死身ではない？最後や不老不死の仙薬について考察

「地獄楽」の画眉丸の育ての親であり、彼の妻・結の父親でもある石隠れ衆の里長。里抜けをする画眉丸を罠に嵌め、彼を囚われの身にした張本人です。一方、石隠れ衆の里長は不死身との噂もささやかれ、不老不死の薬を飲んだとも言われています。以下では、「地獄楽」から石隠れ衆の里長は不死身なのか、里長の最後などをネタバレ考察しました。その他、「地獄楽」の謎である不老不死の仙薬の効果などもまとめました。

賀来ゆうじ先生の漫画「地獄楽」は、2018年～2021年にかけて「少年ジャンプ＋」で連載された忍法浪漫作品です。単行本は全13巻で構成されています。

不老不死の仙薬を求めて、主人公・画眉丸たちの旅や仙薬を求める罪人たちとの壮絶な戦いを描いた「地獄楽」。未知なる生物が住まう謎の島を舞台に繰り広げられる人間ドラマはもちろん、作画の美しさが人気に火をつけました。

江戸時代末期、忍仲間の裏切りにより奉行所に捕縛された画眉丸。死刑判決が下された彼の元へ、打ち首執行人の山田浅ェ門佐切がやってきます。極楽浄土と噂れされる島の存在や、そこにある不老不死の仙薬と引き換えに、無罪放免になるという話を教えられた画眉丸。佐切の話に興味を示し、自由の身となって最愛の妻にもう一度会うため、不老不死の仙薬を求めて噂の島を目指します。

かつて画眉丸が身を置いていた石隠れ衆とは、伊州（伊賀）の忍び里であり、里長は不老不死と言われています。石隠れ衆では、幼い時から忍になるための修行が課され、子供のうちからあらゆる殺人術を叩き込まれます。これら修行を耐え抜いた者は人間離れした肉体を獲得できるものの、修行の過程で命を落とす者も少なくありません。男は兵士として里のために命をかけることが求められるも、女もまた過酷な運命が課されていました。

石隠れ衆において女は子供を産むための道具とみなされ、里の戦力となる丈夫な子供を多く生むことが強要されていました。また、普通の生活を望まないためにと、里の女たちの顔には火傷の痕が残っています。このように、異常なコミュニティが構築された集団が石隠れ衆であり、彼らを束ねているのが里長です。頭が禿げ上がった小柄な老人であるものの、その正体は画眉丸を忍に育て上げた人物であり、彼の妻の父親でもありました。

石隠れ衆を最強の集団にするためなら、仲間の命を奪うことも厭わない里長。画眉丸を忍にするため、彼の両親を殺害した過去がありました。目的のためなら手段を選ばず、自身の脅威になるとみなした者はすぐさま処罰する残忍さを秘めています。また、画眉丸が妻と共に里抜けを行った際には、彼を罠にはめて奉行所送りにしました。

作中屈指の残忍さを誇り、娘に対しても情け容赦なく接する石隠れ衆の里長。「地獄楽」の中でもっとも過激な人物であり、人間離れした強さや忍耐力から不死身とも言われてます。しかし、一部では里長の不死身を疑う声も見られ、真相は長らく謎とされてきました。以下では、「地獄楽」から、石隠れ衆の里長の不死身の真相や、里長の壮絶な最後をネタバレ考察しました。

石隠れ衆の里長の不老不死は、「地獄楽」の最大の謎であり、真相は長らく不明でした。作中では、過去に内臓にダメージが及ぶほどの刀傷を受けたにもかかわらず、死ぬことが無かったと言われています。一方、里長の不老不死の噂は画眉丸のセリフで言及され、彼はその現象を目の当たりにしたと推測されるでしょう。海の向こうの大陸の商人から薬を買い、永遠の命を手に入れたと言われる里長。

画眉丸だけでなく、他の石隠れ衆も里長の不老不死を信じていたと思われ、不老不死の仙薬も実在すると考えられました。しかし、「地獄楽」の終盤で、里長が不老不死でなかったことが判明します。極楽浄土と噂される島から仙薬が発見されるも、それらが人体に与える影響は未知数でした。そこで、石隠れの里長が実験台となって仙薬を飲むと、意識がだんだんと遠のいていきました。

一方、里長の命は消えることはありません。つまり、仙薬の不老不死の効果は、永遠の命を得られる代償として、意識が保てなくなることが判明しました。仙薬が不老不死の薬であったことが証明されたものの、人間にとっては役に立たないものでした。その後、仙薬を持ち帰った者は無罪放免となり、画眉丸も自由を獲得します。そして、最愛の妻・結との再会を果たし、穏やかな日々を送りました。

仙薬の実験から、不老不死ではないことが明らかとなった石隠れ衆の里長。なぜ、不死身の噂が浮上したのでしょうか。その理由は、画眉丸に幻術を仕掛け、自身が不死身であることを刷り込ませたことが判明しています。このような事実から、画眉丸が再会を願っていた妻・結も、里長が生み出した幻影説も浮上しました。しかし、結に関しては実在の人物であり、里長の幻術ではないことが明らかです。

極楽浄土と噂される謎の島にあると言われた仙薬・非時香菓。不老不死の仙薬は、本当に実在したのでしょうか。実際に仙薬を飲んで花化した石隠れの里長の最後を元に考察すると、どちらとも言えないでしょう。「地獄楽」での描写を見る限り、仙薬は不老不死の薬に間違いないです。しかし、仙薬の服用は、永遠の命と引き換えに意識を保つことが出来なくなります。

このように、人間には何の役にも立たないことが判明した仙薬。一方、人々はそのような事実を知る由もなく、永遠の命を求めて島を目指します。これこそが島の目的であり、仙薬は人間を呼び寄せるための罠だったと考えられています。

忍の集団として独自の生活を営んできた石隠れ衆。子供の頃から殺人術をはじめとする修行を課されて、多くの者が命を落としました。また、たとえ生き残っても過酷な人生が待っており、彼らには個人としての生き方が許されません。このように閉鎖的な環境で育った影響のためか、石隠れ衆には狂気的な人物が多くみられるでしょう。以下では、「地獄楽」から石隠れ衆のキャラを一覧にまとめて紹介します。

画眉丸の修行仲間であり、幼い頃から彼を崇拝してきたシジャ。氣は「水」で、生皮剝ぎを得意としています。画眉丸に対して歪んだ愛情を持ち、彼に殺されたい、または殺したいという感情を秘めています。一方、年齢性別は不明とされるも、死亡した際に右目に火傷の痕が確認できることから女性と推測されるでしょう。

シジャと共に画眉丸の修行仲間であり、彼の部下だった忍です。氣は「金」で、ひょっとこ面をかぶり、3振りの刀を武器として携帯しています。不老不死の仙薬を求めて、船で島に向かった雲霧。最後は清丸への忠誠心を示すべく、「とおりゃんせ」を歌いながら自害しました。

次期画眉丸の候補に選ばれていた忍であったものの、「地獄楽」の本編では故人となっています。忍としての実力はシジャや雲霧と同等とされ、隠れ身が特技です。最後は、シジャに生皮剝ぎにされて死亡しました。

シジャと青刑部とと共に次の画眉丸候補に選ばれていた忍です。見た目は烏天狗に似た老人であり、青刑部と同様、シジャの生皮剝ぎによって命を落としました。また、烏天狗も「地獄楽」の本編では故人となっています。

画眉丸を尊敬する後輩忍であり、顔に彫られた花の入れ墨が特徴です。氣は「火」で、変化の術を得意としています。作中では画眉丸と対峙し、鉄騎舞踊で攻撃を仕掛けるも倒されました。

金閣坊と同じく変化の術を使う忍びで、うめき声しか出すことが出来ません。また、銀閣坊の唾液には猛毒が含まれ、舐めた者は苦しまずに死亡すると言われています。

石隠れ縛郎組の下忍であり、身毒丸の使い手です。この忍術は、毒蛇や蜘蛛などを身体や服に忍び込ませ、戦闘時に用いるものです。作中では、画眉丸の襲撃時に口などから毒蛇を繰り出すも、画眉丸にあっけなく倒されています。

石隠れ衆の下忍であり、戦闘では鋭い爪を武器に戦います。画眉丸の襲撃にも参戦するも、爪の甘さを指摘されて倒されました。

男性だけでなく、女性読者からも高い支持を集めた「地獄楽」の漫画。2023年2月には舞台化され、同年4月からはアニメシリーズも開始されました。また、「地獄楽」といえば、画眉丸の宿敵とも呼べる石隠れ衆の里長の登場も気になるでしょう。原作漫画で強烈なインパクトを放った里長でしたが、アニメ版ではどのように描かれるでしょうか。以下では、地獄楽の石隠れ衆の里長の声優・麦人さんのプロフィールなどを紹介します。

石隠れの里長のアニメ声優・麦人さんは、1944年生まれ、東京都出身の声優、俳優です。1950年代に歌舞伎の子役として活動後、俳優としてテレビドラマ等へ出演しました。1960年代から声優業を開始し洋画の吹き替えやナレーションを担当した他、1990年代からはアニメ作品への出演も増えました。

声優・麦人さんの主な出演作品や演じたキャラは、アニメ「ドカベン」土門剛介役、「新世紀エヴァンゲリオン」キール・ローレンツ役、「グラップラー刃牙」愚地独歩役/徳川光成（第2作目）役等です。洋画の吹き替えでは、「X-MENシリーズ」で知られるパトリック・スチュワートやベン・キングズレー等の担当声優を務めています。

目的のためなら手段を選ばない残忍さや、身内にすら容赦ない冷酷な性格から、計り知れない恐怖を放った石隠れ衆の里長。画眉丸のセリフから不死身説が肯定されたものの、その正体は幻術だったことが判明しました。最後は仙薬を飲んで花化した里長でしたが、彼自身は不老不死を求めていたのでしょうか。以下では、「地獄楽」から石隠れ衆の里長に関する感想や評価を紹介します。

画眉丸のセリフから浮上した石隠れ衆の里長の不死身の噂。作中では、噂が真実であるようなシーンも見られ、里長の不老不死説が濃厚と思われました。一方で、里長は幻術の使い手であり、一部では不老不死の噂は洗脳によるものと考えられています。原作漫画では、仙薬を飲むことで不死身でなかったことが証明された里長。アニメ版では、里長の不死身の噂についてどのように描かれるのか、洗脳についても気になるでしょう。

無罪放免となって自由の身を手に入れるべく、極楽浄土と呼ばれる島にある仙薬を探す旅に出た画眉丸。SNSでは、画眉丸が島に向かったのは、石隠れ衆の里長の計画だったとも考察されています。自身の娘を画眉丸に嫁がせたのも、里長の思惑があったと見えるでしょう。また、画眉丸夫妻を里へ抜け出させたのも里長の罠と判明しています。画眉丸が島に向かうまでの道のりは、里長が仕組んだ説が濃厚と考えられています。

SNSでは、石隠れ衆の里長と天仙のオーラの色が同じとの指摘も見られ、里長は仙薬を手に入れたのではと考察されています。作中では、海の向こうの大陸で不老不死の薬を手に入れたと言われる里長。もし、彼が不死身であったならば、どのような経緯で不老不死の薬を手に入れたのか、また薬の正体も気になるでしょう。一部では不老不死の薬は仙薬とも推測されており、石隠れ衆の里長の謎は深まるばかりです。

「地獄楽」の主人公・画眉丸を語るうえで欠かせない石隠れ衆の里長。画眉丸の両親を殺害して彼を忍の世界に連れ出したり、自身の娘を嫁がせるなど、里長の行動は不可解にも感じるでしょう。また、SNSでは、画眉丸とその妻は、石隠れ衆の里長から何かしらの細工を施された可能性も浮上しています。原作はすでに最終回を迎えたものの、アニメ版ではどのような展開が繰り広げられるのか、雲行きが怪しいとの感想も見られます。

「地獄楽」にてもっとも残忍でありながら、謎めいた存在でもあった石隠れ衆の里長。画眉丸にとっては、両親の命を奪った人物でもあり、最愛の妻の父親でもあります。里長とは一体、何者だったのか謎が謎を呼ぶばかりでしょう。一方、SNSでは石隠れ衆の里長に焦点を当てたスピンオフ作品が見たいとの声も見られ、謎多きキャラクターの知られざる過去にも注目が集まっています。

「地獄楽」の石隠れ衆の里長の不死身の噂や最後、不老不死の仙薬についてネタバレ考察しました。人間離れした狂気と肉体から、不死身の噂が浮上した里長。しかし、終盤にて不死身の噂は嘘と判明し、最後は仙薬によって花化しました。里長は最後に不老不死となったものの、その肉体に意識はありません。果たして、この状態も不死身に当てはまるのか、それとも不完全な不死身と呼べるでしょう。