【魔法使いの嫁】フィロメラ・サージェントの正体や過去は？魔力を奪っていた犯人？

「魔法使いの嫁」のフィロメラ・サージェントは、学院編においての最重要人物です。主人公のチセを密かに監視している怪しいキャラで、多くの謎を持っています。本記事ではフィロメラの正体や過去、学院で起きた事件との関係などを徹底解説していきます。事件の真犯人と黒幕を知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

フィロメラ・サージェントが登場する魔法使いの嫁は、ヤマザキコレ先生が描いた日本のファンタジー漫画です。本作は「まほよめ」という略称で親しまれています。2014年1月号より「月刊コミックブレイド（マッグガーデン）」にて、連載が開始されました。

2016年のドラマCD化を皮切りに、その後もテレビアニメ化や舞台化など、さまざまなメディアミックスが行われます。2019年からは「マンガドア（リンガ・フランカ）」にて、スピンオフ漫画2作品も連載されました。妖精や精霊、竜などが存在する世界を舞台としており、魔法や魔術が登場する壮大な物語です。

主人公のチセは、生まれつきスレイ・ベガという特殊な体質を持っています。そのため、家族や親族から疎まれていました。また、彼女は強大な魔力を持っていながら、適切な魔法の使い方を知りません。魔法使いで骸骨の顔をしたエリアスは、チセをオークションで買い取りました。エリアスの弟子と同時に未来の花嫁となったチセは、魔法の使い方を学びます。そして、普通の人には見えない者たちと、関わっていくのでした。

フィロメラ・サージェントは、魔法使いの嫁の「学院篇」から登場するキャラクターです。サージェント家の現当主リズベスの孫にあたり、リアンのまたいとこになります。幼い頃に両親が他界しており、祖母が親代わりとなって育てました。ただ、フィロメラは後継者を奪った女の娘であるため、祖母リズベスは彼女を酷く虐待します。

幼少時代のフィロメラは、非常に優秀で明るい性格でした。しかし、辛い過去の影響もあり、現在は他人と距離を置き、誰とも会話しようとしない暗い性格に変わってしまいます。

幼い頃のフィロメラ・サージェントは、明るくかわいい笑顔を見せていましたが、現在は別人のような暗い性格になってしまいました。かわいい彼女の性格を変えてしまうとは、いったいどのような過去があったのでしょうか？ここでは、フィロメラの過去や、唯一の話し相手であるアルキュオネとの関係を解説していきます。

フィロメラは、幼い頃に両親を亡くすという辛い過去を持っています。両親との思い出もなく、面影さえ思い出せません。親から愛情を注がれた記憶がなく、初期のチセと似たような境遇です。フィロメラは、唯一の肉親である祖母からも役立たずと言われ、酷い体罰を受けました。そのような過去が影響して、自分に自信が持てず劣等感に苛まれて、精神的に追い詰められてしまいます。

何か役に立たなければと無理をし過ぎて、フィロメラは体調を崩すこともありました。チセも自分と同じような境遇の彼女を、見放すことができず世話を焼きます。精神を安定させるために、手作りのポプリや紅茶をプレゼントしました。魔法使いは無償提供できないというルールがあるため、チセは「一緒にポプリを作ろう」と声をかけます。

辛い過去を持つフィロメラ・サージェントが、唯一心を許して話し相手になっているのはアルキュオネでした。アルキュオネは、フィロメラの死んだ父親が作りだした人工精霊です。フィロメラを守るように命令されており、メイドのような容姿をしています。ただ、アルキュオネは、アダムの与えた命令の一部や性能を、リズベスから封じられていました。そのため、フィロメラと近しい間柄でも、見えない薄い壁があったのです。

フィロメラ・サージェントの家系は諜報を専門としているため、彼女の正体は「影」です。身体を煙のように消せることが可能で、隠れて人の話を盗み聞きするなど、諜報技術が向上するように努力しています。サージェント家は、人の脳や精神に関わる魔術や呪いが得意でした。これらの能力は拷問や尋問、操作などに使い、代々受け継がれています。

身体を消す魔術は、フィロメラの父親が研究を重ねていました。魂と肉体を分離させることで、魂のない肉体になります。そうすれば、肉体を自由に取り変えて、気配を消して動くことが可能です。

チセが入学をして少し経ったあと、ルーシーが魔力切れをして突然倒れてしまいます。それから、次々と多くの生徒たちが、魔力切れによって倒れるという事件が起こりました。しまいには、教師たちも魔力切れで倒れる人が出てきます。また、厳重に保管されていた禁書の「カルナマゴスの遺言」が、いつの間にか偽書にすり替えられていたのです。

カルナマゴスの遺言には、他者から魔力を奪って取り込む方法が書かれています。他にも、不死者の創造やそれを破壊する方法、死者を蘇らせる方法などが書かれている貴重な魔術書です。偽書の残骸には、ウェブスターの蜘蛛の糸がありました。学院の生徒たちは、偽書をすり替えたり、生徒や教師から魔力を奪う犯人の正体を探し始めます。

フィロメラ・サージェントは、学院で主人公のチセと出会います。フィロメラは諜報活動に長けた家系の一人であるため、魔法使いのチセの監視をしていました。しかし、監視していることが、途中でチセにバレたのです。フィロメラは「諜報活動の練習」だと言い訳をしますが、その後もチセの監視を続けていました。

おそらく、練習ではなく本気の諜報活動だった可能性が高いです。フィロメラは祖母のリズベス・サージェントやヴェロニカ・リッケンバッカーの命令には反抗せず、絶対服従しています。やりたくない内容であっても、我慢して従っていた様子です。このことから、チセを監視するように、二人のうちのどちらかがフィロメラに命令したと考察します。

学院の生徒や教師が魔力を奪われて、次々と倒れてしまう事件が発生しました。生徒たちが犯人捜しを始めた結果、正体はフィロメラだったのです。ただ、「カルナマゴスの遺言」を盗んだ事件においては、彼女と関係性はありませんでした。リズベスが彼女に本を渡して、学院の者たちから魔力を奪うように命令をしたのです。

フィロメラは、忠実に祖母の命令に従って実行しました。また、命令を実行すれば、両親を蘇らせるという条件を出されたようです。そのため、残酷な命令にも従ったのでしょう。そして、彼女は自分自身のことを考えられないように、術をかけられていました。判断力がなくなったフィロメラは、命令に逆らうことができなかったと考察します。

実行犯はフィロメラでしたが、実は真犯人が存在していました。真犯人の正体は、祖母のリズベス・サージェントです。リズベスは自殺した息子のアダムを蘇らせるために、フィロメラへ魔力を奪うように命じました。

フィロメラを贄として捧げて、蘇りの術を発動させようとしたときに、チセたちが匂いを辿ってやって来ます。そして、リズベスの放った術を、アルキュオネが代わりに受けたのです。その際、アルキュオネから黒いアダムが出現し、受けた魔術をリズベスに返そうと立ち上がりました。すると、アダムが設定していた強力な呪いが発動したのです。

女神モリガンの力をチセに貸して、アダムは「槍」になりました。そして、魔術書に取り付いていた太古の生き物へ、突き刺さったのです。リズベスと魔術書を切り離すことに成功しました。学院の教師たちは、リズベスの亡骸から事件の顛末について調査します。しかし、「カルナマゴスの遺言」を、誰が盗んだのかは明かせませんでした。

事件の真犯人はリズベスでしたが、背後にはヴェロニカという黒幕がいました。フィロメラは、ヴェロニカの従者をしています。そのため、彼女の命令には、どんなことでも絶対的に従っていました。ルーシーたちを助けた人狼の話によれば、リズベスがカルナマゴスの遺言を運び、再び受け取りに行ったそうです。ウェブスター家へ運ぶために、カルナマゴスの遺言を渡したのはヴェロニカでした。
 

リズベスが倒されたあと、人狼の子供によって禁書が持ち去られます。その後、禁書は学院のヴェロニカの元へ届けられました。このことからも、黒幕はヴェロニカを含むリッケンバッカー家で間違いないでしょう。しかし、彼女が禁書を盗み出しリズベスに渡し、自分の手元に持とうとした目的は明らかにされていません。

フィロメラは指先が欠けていました。魔力を吸収する際に、彼女と魔術書に憑いている太古の生き物が、混同してしまいます。そのため、真っ黒な体と縄のような髪に変身してしまい、指先も崩壊したのです。しかし、アイザック・ファウラーが、指のパーツを作成してくれました。

おかげで普段通りに手を使えるようになります。辛い経験の多かったフィロメラは、アイザックやチセ、リアン、ルーシーと関係を持てたことで、ようやく普通の少女として歩み始めました。

• 愛称：ちゃんまき
• 出身地：千葉県
• 生年月日：1995年12月31日
• 職業：声優
• 事務所：アーツビジョン
• 趣味・特技：読書、映画鑑賞、ゲーム

かわいいフィロメラ・サージェント役を演じたアニメ声優は、河瀬茉希（かわせまき）さんです。中学時代はアニメやゲームに関心はあったものの、声優の仕事には興味を持っていませんでした。高校生のときに、友人から誘われたイベントへ行き、声優の演技に感動したそうです。

その後、声優を目指すために、日本ナレーション演技研究所のオーディションを受けます。2018年には、TVアニメ「ひそねとまそたん」で初のメインキャラクターを担当しました。アフレコや作品のダンス練習の際は、現場にいる全員に向けてコミュニケーションをとれるほど、話すことが好だそうです。

• 2015年：名探偵コナン（女子生徒B役）
• 2018年：百錬の覇王と聖約の戦乙女（イングリット役）
• 2019年：戦×恋（早乙女八雲役）
• 2020年：メジャーセカンド（沢弥生役）
• 2021年：最果てのパラディン（～2023年 ウィル役）
• 2022年：サマータイムレンダ（菱形朱鷺子役）
• 2023年：魔法使いの嫁 SEASON2（フィロメラ・サージェント役）

フィロメラ・サージェントは優秀でありながら、祖母や家からの扱いが悪くて、自己肯定感以前に自分の意志がなさそうに見えるという感想が上がっています。ただ、気にかけてくれるクラスメイトがいるため、何とかやっていけるだろうという声もありました。

フィロメラの祖母は人らしさと無縁なままに、魔術士としてのキャリアだけを追い求めており、何も手に入れられませんでした。しかし、本人はそれに気づきもせず、トロフィーを全て手に入れることへの執着のみで生きている、醜悪な生き物だと考察する人もいます。

フィロメラは、本当に不幸かわいいという読者もいました。子供の頃のフィロメラは、無邪気そうで笑ったらかわいいという感想が上がっています。笑顔がかわいい彼女が、今ではすっかり仏頂面になっており、余程のことがあったのだろうと考察する人もいました。他にも、髪型がかわいい、リボンを含めて素敵という声もあります。

フィロメラが可哀想すぎるため、幸せになって欲しいという声が非常に多くありました。すごく当たり前で単純な幸せを、思い切り楽しんでほしいというファンの声もあります。子供の頃のかわいい笑顔を取り戻してほしいという感想も上がっていました。

魔法使いの嫁のフィロメラ・サージェントは、チセと同じ学院へ通う魔術師の少女です。幼少時代は明るい性格でかわいい笑顔を見せていましたが、チセと出会った頃は、人と距離を置くような暗い少女になっていました。しかし、チセをはじめクラスメイトと関わりながら、少しずつ心境が変化していきます。

学院で発生した事件の真犯人はリズベスで、黒幕はヴェロニカだと判明しました。今後は禁書に関する問題や、チセとの関係が進展していく可能性が高いため、注目しておきましょう。