スレイベガ(夜の愛し仔)とは?その意味・正体やチセの過去を考察【魔法使いの嫁】

「MAGCOMI」および「月間コミックガーデン」にて同時連載されているヤマザキコレ先生の人気漫画「魔法使いの嫁」。主人公・羽鳥チセは膨大な魔力を持つとされるスレイベガです。魔法使いの嫁の物語が進むうえで重要なキーワードとなる「スレイベガ(夜の愛し仔)」とはいったいなんなのでしょうか。こちらの記事ではスレイベガの意味や正体、寿命が短いとされう理由などについて考察しています。

スレイベガ(夜の愛し仔)とは?その意味・正体やチセの過去を考察【魔法使いの嫁】のイメージ

目次

  1. スレイベガ登場の魔法使いの嫁とは?
  2. スレイベガの意味と正体を考察
  3. スレイベガであるチセはどんなキャラ?
  4. スレイベガであるチセの過去
  5. スレイベガに関する感想や評価は?
  6. スレイベガの正体と意味まとめ

スレイベガ登場の魔法使いの嫁とは?

アニメ・原作漫画ともに、人気を博している「魔法使いの嫁」とはいったいどのような作品なのでしょうか。ここでは、「魔法使いの嫁」の中で一番のキーワードにもなっているスレイベガとはなんなのかということや、主人公のチセについて考察していきます。

魔法使いの嫁の作品情報

魔法使いの嫁」とはヤマザキコレ先生による日本の漫画作品です。「月間コミックブレイド」にて2014年1月号より連載が開始され、2014年9月からはオンライン雑誌「コミックブレイド」(現際はMAGCOMI)および「月間コミックガーデン」にて同時連載されています。

2016年3月に発売されたドラマCD化を皮切りに、メディア化が進み、2017年3月10日にはテレビアニメの政策が発表されました。そして、2017年10月から2018年3月にの間、2クールに渡る長編アニメとして、TOKYO MX,MBSほかにて放送されていました。

現在はMAGCOMIにて52話まで配信されており、最新話に当たる第51・52話と物語のはじまりである第1話が無料で読めるようです。魔法使いの嫁単行本は11巻まで発売されています。アニメ版魔法使いの嫁はすでに完結しており、Blu-ray&DVDの発売・レンタルが行われています。

・魔法使いの嫁の簡単なあらすじ

主人公の名は羽鳥治智世(はとりちせ)。チセは生まれつき人ならざるものを見ることが出来るため、家族からも他人からも疎まれて生きてきました。不幸にまみれて生きてきたチセは自暴自棄となり、謎の男が薦めるままイギリスに渡り、闇のオークションに商品として出品されることになります。そのオークション会場で、チセは骨頭の大男、人ではない人外・エリアス・エインズワースに500万ポンドで落札されます。

人ならざるものが見えるせいで、不幸な人生を送ってきたと悲観的なチセに対し、エリアスはチセには魔法使いとしての大きな素質を持っていることを明かします。そして、エリアスはチセを自分の弟子としつつ嫁にするつもりであることを告げます。エリアスと生活していくうちに、チセは自身と似た不幸な境遇の人たちと出会い、別れを繰り返します。彼らの心を救う出会いと別れの中で、チセは自身の過去とも向き合えるようになるのでした。

魔法使いの嫁 | MAGCOMI(マグコミ)

スレイベガの意味と正体を考察

魔法使いの嫁の物語の中で重要となってくるのが、「スレイベガ」と呼ばれる存在。実はチセは、スレイベガであるとされています。重要なキーワードでもあり、キーパーソンでもあるスレイベガとはいったい何なのでしょうか。ここでは、スレイベガの意味や正体、寿命が短いとされる理由について考察していきます。

スレイベガの意味と正体①名前の由来

スレイベガとは魔力の生産と吸収に極めて長けた存在、つまり、魔法に関する特殊な体質を持つ人間のことを指します。スレイベガの名前の由来ですが、「スレイ・ベガ(Sleigh Beggey)」とはイギリスのマン島に残る現地の言語で「小さな人々」を意味し、遠回しに「妖精」を指す言葉でもあります。

しかし、魔法使いの嫁に出てくるスレイベガはマン島の妖精とは関係なく、作者のヤマザキコレ先生のファンタジー表現のセンスから表出された存在であるそうです。

スレイベガの意味と正体②妖精にとっての女王蜂

チセは魔法使いや魔術師、妖精たちから「夜の愛し仔(スレイベガ)」とも呼ばれています。そして、妖精たちからは「蜂蜜酒(ミード)」「愛し仔(ロビン)」などとも呼ばれています。これは、スレイベガがその身に内包する大きな魔力によって魔や妖を引き付け、魅了する存在であるからのようです。

そして、第1巻ではエリアスはスレイベガについて説明する際、「妖精にとって女王蜂みたいなもの」と語っています。妖精は「見えようが見えなかろうが、関係なく群がってくる働き蜂」。スレイベガは「あらゆるものを惹きつけ捉えてしまう」とこから、エリアスはチセたちスレイベガを女王蜂と例えていました。

スレイベガの意味と正体③魔力の大きなスポンジ

第1巻、アンジェリカの工房で、エリアスはスレイベガの特性を「魔力に対して大きなスポンジみたいなもの」と語っていました。スポンジと例えた理由は、生きているだけで際限なく魔力の生産と吸収を繰り返すためということでしょう。しかし、スレイベガは周囲の魔力を吸収しすぎるせいで、少量でいい物も大きく変換してしまうのだそうです。エリアス曰く、スレイベガは「ただの調整下手」なのだそう。

スレイベガの意味と正体④無尽蔵に魔力を生み出す

スレイベガの特徴、それは無尽蔵に魔力を吸収し、生み出すことができることにあります。膨大な魔力の貯蔵庫としても使えるスレイベガは、価値を知る魔術師から常に狙われ、捕らわれた場合は命が尽きるまで酷使されることもあるのだそうです。

スレイベガの意味と正体⑤寿命が短い

魔力を無尽蔵に生み出すことができるというのは、いいことばかりではありません。実はスレイベガは、魔力の生産と吸収を繰り返すため、やがて肉体が負荷に耐えられなくなってしまい、大多数が若くして突然死に至っています。その特性が、スレイベガは寿命が短いと言われる理由です。

作品中、スレイベガであるチセの寿命は短命で、余命3年ほどであると言われていました。しかし、(ネタバレとなりますが)カルタフィルスと竜の呪いで、短命であったチセの寿命は延びることとなります。どれほど寿命が延びたのかは明らかになっていませんが、一説には寿命が200年になったとの噂もあるようです。

スレイベガの意味と正体⑥古き良き隣人?

「古き良き隣人」。これは第4巻でエリアスの家にやってきた灰の目が話してスレイベガの呼び名です。なぜそんな呼び方をしていたのかは、明らかになっていませんが、妖精たちが自身のことを隣人・お隣さんと言っていたことから、妖精たちに限りなく近い人間を指すことから「古き良き隣人」と呼ばれているのではないかと考察されています

TVアニメ『魔法使いの嫁』公式サイト – 2017年10月より放送開始、TVアニメ『魔法使いの嫁』公式サイト

スレイベガであるチセはどんなキャラ?

魔法使いの嫁の主人公でもあり、ヒロインの立ち位置でもあるチセ。スレイベガであるチセとはいったいどのようなキャラクターなのでしょうか。ここではチセのプロフィールやチセとエリアスの関係についてまとめています。

チセのプロフィール

  • 名前:羽鳥智世(はとりちせ)
  • 年齢:15歳、作中では途中16歳となります。
  • 種族:人間(日本人)
  • 身長・体重:155㎝・54㎏
  • 特徴:赤毛、スレイベガ

作品中で、羽鳥智世は「チセ」の愛称で呼ばれています。スレイベガであるため、寿命は3年とされていますが、魔法使いとして凄まじい潜在能力を秘め、人ではないものを見聞きすることができます。不幸な過去を持つせいか、あまり笑わず、人付き合いが苦手な女の子です。アニメでは種崎敦美さんが声を担当していました。

チセとエリアスの関係

オークションの商品として売りに出されていたチセを落としたのは、魔法使い・エリアスエインズワースでした。エリアスは、山羊のようなねじれた角が生えた狼か大型犬のような頭骨の頭を備えた姿をした、人間ならざる異形の魔法使いです。

チセとエリアスの関係は、簡単に言うと「魔法の師匠と弟子」、そして「嫁候補」です。魔法使いであるエリアスは、師匠としてチセに魔法を教えることにします。実際、スレイベガであるチセは魔法使いになる素質が十分にあります。そして、短命であると言われている寿命さえ乗り越えることが出来れば、チセは間違いなく偉大な魔法使いになれるでしょう。

この作品タイトルにもなる「嫁」というワードですが、第1話のラストで、エリアスはチセのことを「お嫁さんにするつもりでもある」と語っています。これは、人間のことを知りたい、恋という感情について知りたいとエリアスが言い出したためです。そしてチセは、エリアスに人間のことについて色々と教える「人間の師匠」となります。

恋を知りたいといいながらも、チセにあまり執着を抱いていなかったエリアスですが、物語が進んでいく中でエリアスはチセに色々な感情を持つようになります。お互いの心のうちを見せていく中で、2人の距離は確実に近づき、お互いに恋愛感情らしきものを感じるようになっていきます。まだまだ続いて行くであろう本編ですが、2人の関係がどう進むのか、また、チセの寿命を延ばすことができるのかに注目が集まっているようです。

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スレイベガであるチセの過去

スレイベガであるがために寿命が短いとされるチセ。チセの人生はエリアスと出会う前まではとても辛く、暗いものでした。いったいどうしてチセがオークションに出されることになってしまったのか、チセがオークションに出品されるまでの過去について解説していきます。

チセの過去①親の離婚

母親の名前は羽鳥智花(はとりちか)。父親は夕輝(ゆうき)、弟は史輝(ふみき)です。チセの人ならざるものが見える体質は母親から受け継がれたものであるようです。父親は「守り男」と呼ばれ、人ならざるものから家族を守ってくれていたようです。弟が生まれてすぐの頃は仲睦まじい家族であったようですが、ある日突然、父親は幼い弟だけを連れて家を出て行ってしまいます。

チセの過去②母親の自殺

父親と弟が出て行ってしまったあと、母親はそのショックからか、人ならざるものが見えるものが見える影響からか鬱になってしまいます。母親は残されたチセに「お前なんか産まなきゃよかった」と涙を流しながら首に手をかけますが未遂となり、その後、チセの目の前で自殺してしまいます。

チセの過去③親戚にも疎まれる

母親が自殺したあとも、父親と弟の行方はわかりませんでした。母親が死んだことでチセは親戚の家に引き取られますが、親戚からも疎まれる生活を送っていました。

チセの過去④オークションへ

愛していた母親からも疎まれ、引き取ってもらった親戚からも疎まれていたチセの人生は暗いものでした。辛く暗い人生から、生きることを投げ出そうとしていたチセは魔力の素質を見抜かれたことでオークションに出ることが決まります。自ら人身売買に挑んだチセですが、オークションに出たことでエリアスと出会えることになるのでした。

チセは母親が自殺したのはずっと自分のせいだと思っており、母親の亡霊のようなものに囚われていました。しかし、エリアスと出会い、一緒に生活をしていくうちに、閉ざされたチセの心は少しずつ解れていきます。オークションに出品されたことはチセにとって人生を変えるきっかけとなったのでした。

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スレイベガに関する感想や評価は?

アニメ・原作の魔法使いの嫁を見た人たちは、数奇な運命をたどるスレイベガを見てどう感じていたのでしょうか。スレイベガにたいする感想や評価をまとめてみました。

こちらはアニメ版第4話「Everything must have a beginning.」を見た人の感想です。アニメ前半ではスレイベガについて明かされていることが少なく、謎が深まるばかりでした。

アニメ版第22話「As you sow, so shall you reap.」。スレイベガの真実に迫っていくお話で、カルタフィルスと対峙し、チセの過去が明かされていました。幼い頃は家族4人で幸せだったチセの家族ですが、その幸せは壊れてしまいます。チセの辛い過去に涙する人たちが多かったようです。

やはり、スレイベガのすべてが明らかになる22話の人気が高かったようです。スレイベガの運命を過酷だと感じる人が多かったようです。また、弟を連れて出て行ってしまった父親についても話題が上がっていました。守り男と呼ばれる父親は今いったいどこで何をしているのか、それが明らかになる日が来ることを期待する声も多く見受けられました。

出会った当初、エリアスが必要としていたのはスレイベガの能力でしたが、物語が進んでいくうちにエリアスはチセ自身にのめり込んでいきます。2人の関係性の変化を楽しんでいる人たちも多かったようです。

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スレイベガの正体と意味まとめ

いかがだったでしょうか、魔法使いの嫁に登場する重要なキーパーソン「スレイベガ」の正体や意味についてまとめてみました。スレイベガの正体は膨大な魔力を持つ貴重な人材。そして、生きているだけで際限なく魔力の生産と吸収を繰り返してしまうため、体に負荷がかかり寿命が短くなってしまうことがわかりました。

魔力が膨大というのは、羨むことばかりではなく、かなり大変だということがわかったのではないでしょうか。本編が進むにつれ、チセはスレイベガとしてどう生きていくのか、そして、エリアスとは結ばれるのかが気になるところでしょう。スレイベガであるチセの運命が、幸せであることを願わずにはいられません。

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