【SAO】ファナティオは整合騎士の副騎士長！死亡の可能性やベルクーリとの関係は？

SAO（ソードアート・オンライン）アリシゼーション編において、アンダーワールドを統治する整合騎士の副騎士長として登場したのが、ファナティオです。この記事ではそのようなファナティオについて、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

ファナティオが登場したソードアート・オンライン（SAO）アリシゼーション編は、デスガン事件が描かれたファントム・バレット編に続く、SAO本編シリーズとして、第4部として展開されたエピソードになっています。SAOのこれまでのシリーズは、前後半2巻で展開されることが多くなっていましたが、アリシゼーション編は、前半だけで9巻～14巻、アリシゼーション新章アンダーワールド大戦編も18巻まで展開される長編エピソードです。

基本的な舞台は、仮想世界『アンダーワールド』で展開され、SAO時代と同じく自発的なログアウトが出来なくなった主人公のキリトが現実世界への帰還を目指すストーリーが展開されることになります。SAOシリーズでも屈指の長編ストーリーということもあり、高い人気を誇るエピソードです。長らく映像化はされていませんでしたが、2018年には、アニメ化も開始され、分割でアンダーワールド大戦までが映像化されました。

デスガン事件から半年後、ダイシー・カフェにて仲間達と談笑をしたある日、キリトがアスナと帰路についていると、そこに謎の男が姿を見せます。その男は、デスガン事件の際に行方をくらましていた最後の実行犯金本敦でした。彼はデスガン事件の時に渡されていたサクシニルコリンを用いて、キリトを昏睡状態に陥らせます。次にキリトが目を覚ました時、キリトがいたのが、アンダーワールドでした。

ファナティオは、SAOアリシゼーション編の舞台、アンダーワールドの人界を統治する公理教会の最高司祭アドミニストレータに仕える整合騎士の1人として登場したキャラクターです。整合騎士には序列がありますが、ファナティオの序列は2位であり、副騎士長を務めています。普段は鎧兜を常に被っており、顔を隠しています。騎士ではありますが、接近戦を嫌っており、神器『天穿剣』を用いたレーザー攻撃をメインに戦います。

上位の整合騎士に許されたパーソナルカラーの鎧は薄紫を基調とした色合いになっており、マントも紫の物になっています。

ファナティオは、いかなる時も鎧兜を身に纏い続けているキャラクターですが、その理由は、性別由来のコンプレックスが関係しています。というのもファナティオは、女性なのです。コンプレックスとは、女性であるが故に男性に対等に扱ってもらえず、手加減されることになっています。彼女が接近戦を極力避け、しなければならない場面でも独自の連続剣などの技を使用するのは、鍔迫り合いで性別がバレないためです。

原作では、キリトと衝突することになりますが、その際、キリトとは鍔迫り合いになってしまい、性別に気づかれています。それでもキリトは手加減せず、本気でファナティオとぶつかりました。結果的にそのことが、彼女のコンプレックスを克服させ、以降は、女性であることを隠すのを辞めました。それまで性別を隠すために行っていた男言葉も辞めています。

整合騎士であるため、不老ではありますが、年齢は妙齢な女性です。そのため、外伝作品や、メディアミックス作品では、SAOシリーズに他にあまりいない『大人の女性』として扱われることも多くなっています。ちなみに余談ですが、ファナティオ自身は性別を隠しているつもりでしたが、隠しきれては居らず、下級の騎士の中には彼女に心酔するものもいる程になっています。

元々ファナティオは、キリトとの対決でも敗北し、死亡する可能性がありました。この時は、キリトがカーディナルに治療させたために生存しています。この時点では相手が主人公であるキリトということもあり、ファナティオの死亡説が考察されることはありませんでした。そのようなファナティオの死亡説が考察されたのは、アンダーワールド大戦でのことです。

アンダーワールド大戦では、元々は後方の守備を担当していたファナティオ。彼女は、暗黒界十候の1人であるジャイアント族長のシグロシグと戦うことになりました。この戦いで、ジャイアント族のシグロシグにファナティオは、追い詰められることになるのです。結果的に部下の騎士であるダキラが、ファナティオを守ったことで死亡は免れました。

しかし、ファナティオのレベルでもついていけない戦いになる、と示した戦いになったのです。このことから、ファナティオは死亡するのではないかと考察する声が生まれたのでした。2023年8月現在、SAOアリシゼーション編本編及び、SAOアリシゼーション編の外伝であるムーンクレイドルでも、ファナティオは死亡していませんが、今後、死亡するようなエピソードが描かれる可能性もあります。

女性であることを隠していたファナティオですが、同時に恋をする女性でもありました。片想いの相手は、整合騎士長であるベルクーリです。しかもその期間は実に100年以上と不老の整合騎士だからこその長さになっています。ファナティオは鎧兜で隠しているにも関わらず、髪の手入れはしっかり行っており、薄い化粧もするなど、いつ鎧兜が外れてもいいように準備していたのです。

そのようなファナティオの心境に変化があったのは、キリトとの対決後です。キリトが本気で対決したことでコンプレックスを克服したファナティオは、鎧兜を外すとベルクーリに長年の思いを伝えました。この時、明らかになるのですが、実はベルクーリもファナティオの性別については知っており、そればかりか、ベルクーリもファナティオに好意を抱いていたことが明らかになるのです。結果的に2人は、結ばれることになるのでした。

ファナティオが性別を隠していたこともありますが、ベルクーリには別の思いもありました。それは2人が整合騎士であるという点です。整合騎士は、アドミニストレータによって、不老にされています。つまり、子供が出来たとしても、2人より先に死亡してしまう運命にあったのです。この時点で既に300年も生きているベルクーリだからこの懸念点でした。

そのような思いもあって、ファナティオへの思いをずっと秘めていたベルクーリですが、ファナティオが自身への想いを明かしてきたことでこれを受けれいます。アドミニストレータが倒れてから半年の間には、ファナティオはベルクーリとの間の子供を宿している状態でした。その後生まれた子供にベルチェと名付け、大戦で死亡したベルクーリの忘れ形見として育てています。

ちなみに、ファナティオ自身は、子供を産んだ後は、子供を育てながらも現場に復帰しており、亡きベルクーリに変わって整合騎士長という立場に就任。キリトが、公理教会の代わりに作った人界代表会議のメンバーとしても活動しています。

ファナティオはベルクーリとの間には子供を作り、良好な関係を築いていました。その一方で、意外なことにそれ以外のキャラクターとは、実はあまり関係が良くなかったりするキャラクターでもあります。特に、同じ整合騎士であるアリスとはお互いにお互いをコンプレックスと思っており、ファナティオはアリスが自身よりも強く、素顔を晒して戦っていることにコンプレックスを抱えていました。

対して、アリス側も、ファナティオの女性らしさには勝てないというコンプレックスを持っていました。そのため2人は特に、馬が合わないとされているのです。実際整合騎士が集まる状況で2人が対面すると、場の空気が緊迫するほどであり、険悪ともいえる関係性になっています。それ以外の女性キャラクターとも基本的には相性は良くないとされています。

とはいえ、元々ファナティオが性別を隠していたことも由来している関係性ともいえます。実際、彼女の部下であった四旋剣は、4名中3名が女性で構成されていますが、全員がファナティオを尊敬していたりもするのです。そういう意味では、ファナティオは近しい立場にいる人物としか、友好な関係性を築けないキャラクター性も持っているのです。

アニメSAO（ソードアート・オンライン）において、ファナティオの声優を担当したのが生天目仁美さんです。元々は女優として活躍していましたが、2003年に声優デビューを果たすと、声優としてブレイクした経歴を誇っています。ファナティオがそうであるように男勝りな女性役や、クールで知的な女性の役を演じることが多くなっています。

生天目仁美さんが、これまでに演じたキャラクターとしては、『BLEACH』の伊勢七緒役、『この素晴らしい世界に祝福を!』のセナ役、『ペルソナ4』の柏木典子役、『ガールズ＆パンツァー』の逸見エリカ役、『ニセコイ』のキョーコ先生役、『これはゾンビですか？』のクリス役、『侵略!?イカ娘』のシンディー・キャンベル役、『クイーンズブレイド』の甲魔忍軍頭領シズカ役などを演じています。

ここからは既にSAO（ソードアート・オンライン）を視聴している人のファナティオに関しての感想をネタバレありで紹介していきます。ファナティオは、戦闘に関しては、強さが見えづらいキャラクターだったとする声も多くなっています。キリトとの戦いでは、ある意味でキリトが、現実世界の住人だったからこそ負けたとも言えるような負け方をしているためです。

異界戦争ではシグロシグと戦いましたが、元々シグロシグは他での戦闘シーンがないため強さの基準がないキャラクターになっているのです。そのため、死亡したキャラクターを除くと少なくとも戦闘面においては、ファナティオはSAOアリシゼーション編においても、不遇なキャラクターであるとされることが多いのです。

戦闘では不遇な面も持つファナティオですが、そのようなファナティオが人気を集めているのがやはりベルクーリとの関係性になっています。SAO（ソードアート・オンライン）では、キリトとヒロイン達を除くと、明確な恋愛関係はあまり描かれておらず、その中でも大人な恋愛をしていると言えるのがこの2人なのです。

特に、2人が結婚し子供を宿した時期は、キリトとアリスが中央から離れていた時期でもあります。つまり、詳細は描かれず、後から話で聞いた形で描かれたのです。ある種の空白期間であることもり、様々な考察や妄想が行われる結果になっています。

また、アニメSAO（ソードアート・オンライン）では、声優の生天目仁美さんの演技も凄かったという感想が多いです。ファナティオは性別を隠しているキャラクターでしたが、アニメだと声があるのですぐに視聴者に分かってしまうのではないか、と不安視されたのです。

しかし、生天目仁美の演技は、鎧兜をつけている時は、どちらとも取れるような演技になっており、アニメでSAOを追いかけていた人は、本当に男だと思ったとする感想も見られます。

SAO（ソードアート・オンライン）のファナティオは、整合騎士の副騎士長として登場したキャラクターです。登場当初は自身のコンプレックスから性別を隠していました。キリトとのバトルはもちろんですが、その後のベルクーリとの関係性からより人気を集めるキャラクターになっています。

ファナティオは戦闘はもちろん、ベルクーリとの関係性、子供のエピソード、大戦での動きなどエピソードも多いキャラクターです。外伝として展開されたムーンクレイドル編は、続きがあっても不思議ではないラストになっており、今後ファナティオやその子供であるベルチェについて描かれる可能性もあります。まだSAO（ソードアート・オンライン）アリシゼーション編を視聴していない人は、ファナティオにも注目しながら視聴してみましょう。