【地獄楽】宗師とは何者？天仙が崇める理由やリエン（蓮）との関係を解説

「地獄楽」とは、少年ジャンプ+に連載されていた時代劇漫画です。不老不死の仙薬を探す旅、そしてそれらに関わる死罪人と監視役たちが織り成す人間ドラマと忍法バトルに人気が集中しました。忍法バトルの敵方となったキャラクターが天仙ですが、彼らは宗師と密接な関係があるのです。この記事では、地獄楽の宗師について正体である徐福、宗師と天仙特にリエン（蓮）との関係などを特集しながら、地獄楽の魅力に迫っていきます。

「地獄楽」は、少年ジャンプ+にて2018年1月22日から2021年1月25日まで、全127話が連載されました。コミックスは全13巻で、累計発行部数は380万部を突破しています。また、「SPY×FAMILY」に抜かれるまで、同サイトにおける総閲覧数のトップを記録しました。地獄楽の原作者の賀来ゆうじは、週刊少年チャンピオンの元編集者であり、「浦安鉄筋家族」で知られる浜岡賢次の担当だったという、珍しい経歴の漫画家です。

地獄楽は、原作漫画の高評価を受けて、テレビアニメ化されています。アニメ版は、2023年4月1日から7月1日まで、全13話が放映されました。アニメ版も好評を博したことで、最終回放映後に2期の制作が公式発表されたのです。地獄楽のアニメ版は、2023年10月に円盤の発売がアナウンスされました。また、2023年8月現在Amazon Prime VideoとNetflixにて全話を視聴することができ、注目を集めています（有料配信）。

地獄楽の舞台は、江戸時代末期の日本です。主人公の画眉丸は、死罪人として刑の執行を待っている身ですが、かつては石隠れの里最強の忍として畏怖の念を持たれていました。そのような画眉丸のもとへ、打ち首執行人の山田浅ェ門佐切が、ある話を持ちかけます。それは、極楽浄土と呼ばれる島へ行き、不老不死の仙薬を持ち帰るというミッションでした。無事に仙薬を持ち帰った暁には、無罪放免となる恩赦が与えられるのです。

テレビアニメ版が放映されて大ヒット中の忍法バトル漫画地獄楽は、不老不死の仙薬を巡って、死罪人と処刑人対天仙という図式に分かれて繰り広げられる攻防戦が見どころの一つとされています。その中でも、最も謎の存在であるのが天仙であり、天仙たちは宗師を崇め奉っていました。宗師とは、いったい何者なのでしょうか？この章では、地獄楽の宗師の正体と、宗師が島で何を行っていたのかについて、ネタバレ紹介していきます。

地獄楽の宗師について結論を先に書きますと、彼の正体は徐福だと判明しています。徐福とは、実在の人物であり、秦の始皇帝に仕えたことで知られました。「史記」によると徐福は、始皇帝に「東方の三神山に不老不死の仙薬がある」と意見具申しており、始皇帝の命で約3000人もの人間を従えて船出したと記述されています。ところが、仙薬探しは失敗に終わっていて、徐福が二度と戻ってこなかったことから様々な憶測が生まれました。

中でも有名なものが、徐福が日本に渡ったという説です。「淮南衡山列伝」という書物に記載されたことで、中国内でも有名になった説でしたが、その後の研究で徐福が日本へやって来たという話は虚構の可能性が極めて高いとされました。徐福の伝説は日本でも広まりを見せており、地獄楽のストーリーでは、徐福が日本に辿り着き、島（こたく）を作り上げたと描かれたのです。

徐福が、島にて天仙たちから「宗師」と呼ばれて崇められている理由は、彼が天仙たちを作り上げたからです。徐福は人間を含めた全ての生物、そして建物などの無機物の中にも「タオ（氣）」が存在していることを突きとめました。タオは生命であるともいえ、徐福はタオを直接改造するという術を編み出して、島を作り、さらには天仙たちを作っています。天仙たちにとって徐福は、親も同然の存在なので、崇拝しているのでした。

徐福はタオを用いた改造術で天仙たちを生み出しましたが、彼には未だ果たせていない大きな目標がありました。それは、不老不死の仙薬を作り出すことです。島を作り、天仙を作り、さらには門神や木人（ほうこ）、虫たちや草木に至るまで作ることのできる徐福をもってしても、仙薬を完成させることは叶いませんでした。そこで、徐福は島の研究施設に籠って、不老不死の仙薬作りの研究に没頭するのです。

徐福はその後も不老不死の仙薬の研究を推し進めていきましたが、ついに完璧な仙薬を製造するには至りませんでした。徐福の生命は消えてしまいましたが、天仙たちが宗師たる彼の遺志を継ぐことになります。天仙は、タオの消費が激しいため、「丹」と呼ばれる仙薬を飲んで生き延びていました。これが江戸幕府側に不老不死の仙薬として情報が伝わったとみられており、画眉丸一行が島へ乗り込むきっかけとなったのです。

賀来ゆうじ原作の傑作時代劇漫画の地獄楽は、時には陰惨さやグロテスクさも辞さない描写で紡がれるバトルシーンが人気だといわれています。また、登場キャラクターたちのドラマも、多くのファンの胸を打ちました。それでは、ある意味このストーリーの黒幕ともいえる宗師こと徐福と、天仙のリーダー的存在のリエン（蓮）との間には、どのようなドラマがあるのでしょうか？この章では、徐福とリエンの関係を取り上げます。

地獄楽に登場するリエン（蓮）については、ストーリーの進展とともに、徐福によって作られた初めての天仙であることが判明しています。後に画眉丸一行に協力する天仙のメイも、他の天仙たちより早く生まれたことがわかっていますが、リエンは彼女よりももっと早く誕生しました。リエン自身は、自らのことを「自分は真仙で人間を超越した仙人の中でも最上位」だと語っており、プライドの高さと気の強さを窺わせていました。

リエンの発言から、天仙たちの間では明確な序列があることも示唆されました。天仙の中で、早い段階で画眉丸一行と交戦して典坐を殺害したヂュジン（朱槿）は、リエンからひどい扱いを受けているシーンが描かれています。また、特殊な天仙ともいえるメイは、リエンを諫めたことから逆に制裁を受けました。このように「修行者として同格」と語られていた天仙たちは、ある意味リエンによって操られていたといえるのです。

地獄楽の熱心なファンの間では、リエン（蓮）の性別が何であるかについて、関心が集まったことがありました。結論を書きますと、天仙は徐福によって生み出された人工的な生命体のような存在であり、雌雄同体であることが明かされています。リエンについても同様なのですが、実はリエンのみ後述するある理由のために、後に性別が女性だと判明しました。そこには、リエンと徐福との間にある揺るぎない関係と絆があったのです。

ちなみに、地獄楽のテレビアニメ版では、メイ以外の7人の天仙の声優キャストを、全て諏訪部順一と甲斐田裕子が演じて反響を巻き起こしました。「天仙のコンセプトともいえる雌雄同体と、人工生命体的なキャラであることを二人の名声優が見事に演じ切っている」と高評価されたのです。アニメ版2期におけるリエンたちの活躍と、両声優の名演技の続きが早くも期待されています。

地獄楽のリエン（蓮）の正体をネタバレしますと、徐福の妻でした。つまり、天仙の中でリエンだけは、元は人間だったのです。リエンの人間時代の本名などのパーソナルデータは、明らかにされていません。徐福とリエンは、夫婦で不老不死の仙薬の研究を行っていました。その結果、リエンだけが花化することに成功しており、徐福は研究の成果も空しく亡くなっています。このような過去が、やがてリエンを暴走させることになるのです。

地獄楽のストーリーは、暗く悲劇的なエピソードが多いことで、多くのファンの気分を沈ませながらも、「登場キャラクターたちのドラマに目が離せない」と内外で高評価されたといわれています。また、人間を殺害し続けるという暴走行為が止まらないリエン（蓮）が次第にラスボスとなったことも、話題と注目を集めました。この章では、地獄楽のリエンについて強さ、目的、そして最後の三項目に分けてネタバレ紹介していきます。

地獄楽に登場するリエン（蓮）は、天仙のリーダーであることからも窺えますが、別格的な強さを誇っています。リエンは、他の天仙たちのトレーナーの役割も務めていて、全ての天仙が彼女に鍛えられて強くなりました。しかしながら、それでも仮に他の天仙がリエンに戦いを挑んだとしても、彼女は圧倒してしまうことが示唆されています。天仙が歯が立たないわけですから、人間などが立ち向かっても結果は自明の理なのです。

画眉丸一行は、果敢にリエンに挑んでいきました。しかし、リエンにとって画眉丸たちの忍法や攻撃などは児戯に等しいものだったようで、ほとんどダメージを受けることなく戦いを終始優位に進めています。リエンは、自分の能力や強さについて自覚しています。また、自信家でありながら、驕り高ぶることなく自分を客観視できる冷静さも持ち合わせており、まさに無敵の存在でした。画眉丸たちは、絶体絶命の危機に瀕したのです。

リエン（蓮）の目的は、非常にシンプルでありながら、究極のものでした。彼女の最終的な目標は、夫の宗師こと徐福を復活させることにあったのです。そのために彼女は、不老不死の仙薬作りの研究を続けていましたが、ある時人間の復活には、膨大な量の丹とそこから放たれるエネルギーが必要であると悟りました。そこで、リエンは日本本土に住んでいる人間全てを丹にするという、恐ろしい計画を実行に移したのです。

実は日本人を総丹化にするという凶行は、画眉丸一行のおかげで思いついたものでした。リエンはストーリーの過程で、亜左弔兵衛と房厨術を行っています。その結果、弔兵衛は画眉丸一行の中で最も花化が進み、それでいて死なない状態になりました。ここに、自分が今まで行ってきた不老不死の研究のノウハウを混ぜることで、徐福の復活が叶うと確信したリエンは、止まらない大暴走を続けることになり、ラスボス化したのです。

画眉丸たちは、己の総力を結集してリエンに戦いを挑んでいきました。ところが、彼らの奮闘も空しく、リエンの暴走はとどまることを知りません。そこで、画眉丸は捨て身の攻撃を思いつきます。あえてリエンを激怒させることで、彼女のタオの流れを遮り、その隙を縫って丹田に一撃を浴びせるという内容でした。この攻撃は功を奏したかに見えましたが、リエンはタオを用いて間一髪の復活を果たし、画眉丸たちを追い込みます。

瀕死の重傷を負った画眉丸と佐切ですが、なぜかリエンはとどめを刺しませんでした。それどころか彼女は、自分のタオを使って二人を治療したのです。リエンは、画眉丸が徐福の遺体を燃やさなかったことを疑問に思っていました。そして、その疑問を彼にぶつけます。すると画眉丸は、「妻の顔が浮かんだ。お前も俺と同じなのだと思った。だからやめた」という意味のセリフを話しました。

ここでリエンは、自分が人間だった頃のことを思い出したのではないかと推察されています。つまり、愛する者がいて、それを思う気持ちが全ての人間にあるのだという根源的な部分を思い知らされて、魂を揺さぶられたのでした。自らが過ちを犯したと悟ったリエンは、画眉丸と佐切の命を救うと、無数の花びらを散らしながら死亡したのです。彼女は、死ぬ間際に人間に戻り、人間として死んでいきました。

少年ジャンプ+に連載されていた大ヒット忍法時代劇漫画の地獄楽は、テレビアニメ版2期の制作が決定して、ファンを中心に大いに盛り上がっているとのことです。一方で、原作漫画の方は2021年に完結しており、原作ファンはアニメ版でどのようなラストが描かれるのかを期待していました。この章では、地獄楽の原作漫画の最終回について、各キャラクターのその後などをまとめて、ネタバレを交えて取り上げていきます。

地獄楽のラストについてのネタバレですが、リエン（蓮）と戦った画眉丸一行がどうなったのかについて、多くのファンの関心事になりました。リエンとの戦いについては先述しましたが、人間の心を取り戻した彼女の意志で死にかけていた画眉丸と佐切は復活しています。地獄楽のストーリーについて、バッドエンドを予想したファンが多いといわれており、リエンの最後も含めて「印象的なラストだった」と高く評価されました。

また、画眉丸一行の目的だった不老不死の仙薬についても、実は完成していませんが山田浅ェ門十禾のはからいで発見したことになり、無事にミッションを完遂したのです。ここからの最終回は、いわゆる後日談が描かれていて、多くのファンの興味を惹きました。

• 死罪人側：画眉丸、民谷巌鉄斎、ヌルガイ、杠、亜左弔兵衛
• 山田浅ェ門側：佐切、士遠、十禾、桐馬
• 天仙：メイ、グイファ（桂花）

地獄楽のキャラクターについて、画眉丸一行の生き残りを上記しました。最終回に至るまで、死罪人側と山田浅ェ門双方に多くの犠牲者が出ており、「画眉丸も死んでしまうのでは？」と心配したファンが多かったとのことです。また、天仙側も全滅を予想した人が見受けられましたが、メイとグイファが生き残っていて、読者を驚かせました。

また、多くのファンが衝撃を受けたのは、花化した弔兵衛が生き残ったことです。弔兵衛は花化が進み、タオを消費し過ぎて死にかけていましたが、最後まで生き残り元気な姿を見せました、弔兵衛と桐馬兄弟は、多くのキャラが日本に留まったのとは一線を画し、香港へ渡って裏社会で「双龍兄弟」の異名で暗躍しているのです。「いつかスピンオフ漫画などで双龍兄弟の活躍が見たい」というファンの希望も見られました。

不老不死の仙薬獲得のミッションを達成した画眉丸一行でしたが、思わぬ問題が発生しました。無罪放免となる死罪人は、たった一人だったのです。このため、誰が無罪放免の権利を得るのかで、揉め事が起きました。ここで思わぬ助け舟を出したのが、十禾だったのです。十禾の提案は、「権利者以外の死罪人を死亡したと報告する。死人は名を変えて生活する。そうすれば誰も幕府に追われなくて済む」という極めて斬新なものでした。

十禾の提案を踏まえて話し合った結果、無罪放免者に選ばれたのは巌鉄斎でした。その理由は、彼が一番面が割れており、逃亡生活が不可能だと判断されたからです。こうして、晴れて堅気に戻った巌鉄斎は、良きパートナーだった亡き山田浅ェ付知の思いを汲み取って、剣術道場の師範と医師を兼務して成功しています。

また、死亡者となった画眉丸たちも、思い思いの生活ができるようになりました。画眉丸は、妻の結と平穏な暮らしをしています。また、ヌルガイは士遠とともに、安住の地を求めてさすらいの旅をしている様子が描かれました。杠は、佐切の身辺警護役として彼女の旅に同行しています。そして、画眉丸の家を訪れて、眠っている彼を見て安堵しました。

かつて画眉丸の所属先であり、里長が彼を裏切った石隠れの里については、十禾によって不老不死の仙薬の実験台にされた上、斬首させられました。その結果、石隠れの里は崩壊したことになり、画眉丸の脅威がまた一つ減ったことになったのです。

この章では、地獄楽に登場する宗師に関するX（Twitter）でのつぶやきを、いくつか取り上げていきます。宗師は、インターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか？

こちらは、地獄楽の原作漫画をリアルタイムで読んでいた方のツイートです。当時の最新話を読んで、リエン（蓮）が宗師に「今夜全てが終わる」と報告したシーンが印象的だったとつぶやいていました。

こちらは、地獄楽の大ファンだと思われる方のツイートです。当時の原作漫画の最新回を読んで、宗師の正体だと思われる人物が出てきた重要回だったとつぶやいています。

こちらは、地獄楽の熱心なファンだと思われる方のツイートです。原作漫画を読んで、宗師とリエン（蓮）の関係性が良いことと、リエンがかわいい女性だという感想を持っています。

この記事では、地獄楽に登場する宗師にスポットを当ててきました。宗師の正体は徐福でしたが、彼の存在がストーリーの大きな謎と核になっていると評されています。また、宗師と天仙たちの関係も、大いに注目されました。宗師に注目しながら、地獄楽を見てください。