【地獄楽】蓮（リエン）の正体と目的は？性別や最後の死亡シーンもネタバレ

漫画「地獄楽」で主人公・画眉丸の前に立ちはだかる天仙のリーダーが、この記事で特集する蓮（リエン）です。これからリエンの性別や驚きの正体・目的、さらにはその最後についてネタバレ解説していきますが、その前にまずは地獄楽の作品情報をお届けします。最初に地獄楽の作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

地獄楽は、日本の漫画家・賀来ゆうじによる忍法ロマン漫画です。集英社のWebコミック配信サイト「少年ジャンプ+」にて2018年1月より2021年1月まで約3年間にわたり掲載され、同誌を代表する人気作品の1つとなりました。

地獄楽の単行本は、ジャンプコミックスより全13巻が刊行されています。連載開始から2年後の2020年には、スピンオフ作品「ごくらく 〜最強の抜け忍 がまんの画眉丸〜」が少年ジャンプ+に登場し、1月から6月まで連載されました。

また地獄楽のメディアミックス展開としては、小説・テレビアニメ、そして舞台作品が制作されています。このうちテレビアニメは、2023年4月よりテレビ東京系列にて放送予定であり、舞台作品は木津つばさ主演にて2023年2月16日から26日までヒューリックホール東京にて上演されました。

時は江戸時代後期、石隠れの里の最強の忍者・画眉丸は、ある任務の遂行中仲間の裏切りにより捕まり死罪を言い渡されます。牢屋で刑の執行を待つ画眉丸に、打ち首執行人・山田浅ェ門佐切が取引きを持ち掛けます。孤島・極楽浄土より不老不死の仙薬を持ち帰れば無罪放免になるというのです。画眉丸は、愛する妻・結をもう一度我が手に抱きしめるため、孤島行きを決意するのでした。

ここからは、この記事のメインテーマである蓮（リエン）の話題に入っていきます。最初はリエンのプロフィールからになります。リエンとはどのような人物なのでしょうか？

不老不死を研究する宗師・徐福は、研究の過程で植物と自らの気により天仙という人造人間を作り出すことに成功します。この記事の主役・蓮（リエン）は徐福が作り出した最初の天仙の1人で、最強の天仙として仲間の間ではリーダー格となっています。リエンが最強の天仙と言われる理由は、リエンの持つ生命エネルギー、タオにあります。リエンのタオである「土」は、他の天仙たちを圧倒する力を有しています。

不老不死の丹を作り出す神獣「盤古」の研究に没頭し、日本全国の住民を仙薬・丹に変えてしまうことをめざします。また、詳しくは後述しますが、リエンには驚くべき正体が隠されていました。

地獄楽の蓮（リエン）は、植物と徐福の気（タオ）からできているハイブリッド人間です。人間である以上は性別があるはずなのですが、リエンの性別は男性なのか女性なのかどちらなのでしょうか？

性別を確定する理由はリエンの正体の項で詳しく解説しますが、結論から言うと蓮（リエン）の性別は女性です。いかにも人造人間という天仙とは比較にならない気の練度や、怖いもの知らずな行動から、リエンは人間そのものと考えられています。

ここからは、謎に包まれた地獄楽の蓮（リエン）の正体について考察していきます。彼女のプロフィール欄でも述べましたが、リエンは徐福宗師が手がけた最初の天仙の1人です。

秦の始皇帝の命を受けて、徐福は不老不死の研究に着手します。早速、3000人を超える人間や船団を引き連れ、仙薬を求めて東方の三神山の島（こたく）に向かいます。島で研究に没頭する徐福は、やがて万物の生命エネルギーであるタオを発見します。この世のあらゆる生物は、このタオにより生命を吹き込まれ生の営みをしているというのです。

徐福は、このタオを操る術を身につけ不老不死の力を得ようと考えます。寸暇も惜しんで研究が続けられます。しかし、タオを操作する術を体得することは叶いませんでした。代わりに誕生したのが天仙様であり、その第1号がリエンなのです。やがて徐福はこの世を去り、徐福の遺志を継いでリエンが不老不死研究を行うことになりました。

やがて蓮（リエン）は、自ら天仙様を作り出すに至ります。リエンは、仙道を極め神になった7人の天仙の1人となったのです。すべては不老不死の研究のために行われました。後にリエンは、不老不死の舟を作り出す神獣「盤古」の完成を最終目的としてさらなる研究を始めますが、思うようには行かず苦闘の日々が続くことになります。

リエンの性別が女性であることはすでに述べましたが、ここでリエンの性別が判明した理由について解説します。それはリエンの正体に関わることになります。ネタバレになりますが、リエンの正体は驚くべきことに天仙様を作り出した徐福の妻だったのです。徐福はストレートの男性でしたので、その妻であるリエンは女性ということになります。

徐福は3000人もの人間と三神山の島に向かいますが、リエンもその3000人の1人で、徐福の妻として同行しています。作中で桂花（グイファ）がリエンを徐福の妻と断言するシーンがありますので、リエンの正体については疑いのない事実でしょう。

実は、本当のリエンはすでに樹化しており、幻術によって隠された研究室の奥にひっそりと生きています。他の天仙様はリエンと花のタオのハイブリッドであり、本当のリエンが樹化した後には、リエンの人形が後を引き継ぎます。それ以降、他の天仙様の動きに異常が現れるようになりました。

リエンは島を支配しているのですが、このリエンの正体はラオで作られた分身の人形です。分身とはいえ、他の天仙様では到底敵わない圧倒的な強さを持っています。島を支配するリエンの人形は、不老不死の薬を作るのを目的として行動します。

次に、リエンとメイの関係を見ていきましょう。リエンとメイはともに同じく徐福により作り出されており、いわば双子のような関係です。両者はともに宗師である徐福の弟子となり、その後長い間2人は一緒に暮らします。ところが、リエンが次第に変化していくにつれて、メイの心は離れていきました。

プロフィール欄でも触れましたが、リエンの属性は「土」になります。土は火のタオには強く、木のタオには弱いという特性を持っています。そのため火のタオを持つ画眉丸ではリエンを倒すことができません。

リエンに決定的なダメージを与えるには、木のタオを持つ山田浅ェ門佐切や山田浅ェ門士遠、あるいは水のタオを持ちながらもその性質を変えることのできる殊現の力を借りる必要があります。

ここからは、地獄楽のリエンの目的について考察していきます。リエンは、徐福より不老不死の研究を引き継ぎます。リエンの当初の目的とは、不老不死の丹を作り出すことでした。

不老不死の丹を作り出すために、まず7人の天仙様が一堂に会します。そして、それぞれの役割を決めた上で、丹の完成に向けた研究が始まりました。リエンは、不老不死の丹を生み出す神獣盤古の完成のため何千年もの歳月を費やしますが、研究は遅々として進まずはかばかしくありません。

リエンをはじめ天仙様は長い年月を生きてきたので、不老不死と思われがちですが、実際には何もしなければいずれ寿命を迎えます。人間からタオを集めて丹を得ることで長寿を保っているだけで、決して不老不死ではありません。

リエンは、外丹花（ワイタンファ）の寄生を制御する亜左弔兵衛の存在に着目します。その結果、研究は劇的に進展を見せます。リエンは仙薬を完成させています。そして、不老不死の丹を生み出す神獣盤古を完成させた上で、日本津々浦々の住民を丹に変えることを目指します。

リエンの目的は、不老不死の丹を生み出す神獣盤古を完成させる事と考えられてきましたが、彼女の本当の目的はそれだけに止まらないことが明らかになります。リエンが不老不死の丹を作ろうとした本当の理由は、何と彼女の夫である徐福の復活を図るためでした。徐福を復活させるため、リエンは日本全土の住民の命を奪って丹に変えようとしていたのです。

ここからは、地獄楽のリエンの最後の死亡シーンをネタバレ解説していきます。リエンは最強の天仙であるため、容易に倒され死亡することは考えにくいのですが、実際にはどうだったのでしょうか？

単独ではリエンの命を奪えない画眉丸は、山田浅ェ門佐切と組んでリエンに襲いかかります。しかし、天仙最強のリエンは簡単に仕留められる相手ではありません。そこで画眉丸は一計を案じます。ネタバレしますと、舟の上に安置された徐福の遺体を傷つけることで、リエンの気の乱れを誘おうと考えたのです。

案の定リエンは動揺し、鉄壁の守りに一瞬の隙が生じます。その隙を佐切は見逃しませんでした。振り下ろされた佐切の刀は、リエンの体を真っ二つに切断しました。

佐切の一撃はリエンの体を真っ二つに切断し、誰しもがリエンの死亡を確信します。ところが、ネタバレになりますがリエンは佐切のお腹に大きな穴をあけ、死の淵から復活し生き返ったのです。しかし、この時リエンは自分のタオがなくなりつつあることも自覚していました。

生き返ったリエンは、画眉丸たちを追い詰めます。とどめを刺そうとしたその時、最後にリエンはある疑問を画眉丸に投げかけます。画眉丸がリエンへの攻撃をためらった理由を知りたかったのです。ネタバレしますと、画眉丸は愛する妻・結のことが脳裏に浮かんだからと答えます。リエンも愛する夫・徐福のことを考えての行動だと考えると攻撃ができなかったというのです。

この言葉を聞いたリエンは、生前の徐福との満ち足りた生活に思いを馳せます。そして、ネタバレになりますが、画眉丸と佐切の傷を回復させ花のように散って死んでいきました。

この後、地獄楽の最終回の最後の瞬間までリエンが姿を現すことはありませんでした。自分と同じように連れ添いを愛していた画眉丸に最後までとどめを刺すことができず、リエンは美しい姿のまま散っていきました。リエンの死亡は確定していると考えてよいでしょう。

ここまで漫画「地獄楽」のリエン特集をお届けしてきましたが、最後にリエンに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、リエンの本当の目的を知って地獄楽観が180度変わってしまったという方のツイートからです。ただし、それにより地獄楽が嫌いになったわけではなく、目まぐるしい展開もまた地獄楽の魅力の1つなのだそうです。

続いて紹介するツイートは、リエンの最後に関する考察になります。彼女は最後まで人の心を捨てきれなかったと言います。人の心を持っていることがリエンの唯一の弱点であり、そのために死という最後を迎えたのは皮肉と言うほかないのではないでしょうか？

最後に紹介するのは、リエンの最後から地獄楽の作品評をするツイートからです。グロい怪物が出てきても、どんなに凄惨な場面があっても、リエンの最後のシーンから地獄楽は愛に帰結する物語だと確信したようです。

ここまで漫画「地獄楽」に登場する天仙最強の蓮（リエン）を特集し、性別や正体・目的を探るとともに最後の死亡シーンをネタバレ解説してきました。

天仙のリーダー格として登場する蓮（リエン）の正体は、彼女を作り出した宗師・徐福の妻でした。妻ですから性別は女性ということになります。不老不死の薬を作ることがリエンの目的と考えられてきましたが、ネタバレしますと真の目的は愛する夫・徐福を復活させることでした。

画眉丸が愛する妻・結と再会するために仙薬を探し求めたように、リエンの行動もまた全て愛する夫のために行われたことだったのです。Twitterの感想にもあったように、リエンをめぐる話は夫婦愛をテーマとした感動のストーリーとなっていたのではないでしょうか？