【風の谷のナウシカ】クシャナとクロトワは結婚する？その後の2人の関係を考察

クシャナとクロトワは、宮崎駿原作の漫画、アニメ映画に登場するキャラクターです。漫画版では、映画版のその後が描かれていることが知られていますが、クシャナとクロトワの関係性にも映画版とは違った変化が見受けられました。この記事では、風の谷のナウシカのクシャナとクロトワの関係について、二人の結婚の可能性を考察しながら、その後の二人についてネタバレを交えて紹介するため、漫画版を読む際の参考にしてください。

風の谷のナウシカは、宮崎駿の代表作の一つです。自身が描いた漫画版の途中までをアニメ化した映画版は、その後宮崎駿や高畑勲らがスタジオジブリを創立する原動力にもなり、公開後39年を経た現在でも名作の誉れが高いと評されました。また、漫画版も「映画版とは違った味わいや魅力がある」と言われており、ファンの熱い支持を受けているのです。この章では、風の谷のナウシカの概要と序盤のあらすじを取り上げていきます。

風の谷のナウシカの漫画版は、原作者の宮崎駿が直接執筆した作品で、アニメージュ1982年2月号から1994年3月号まで、全59話が連載されました。途中で、映画版制作などで4度の休載期間があります。2023年8月現在、アニメージュコミックスワイド版全7巻や、豪華装幀本上下巻で読むことが可能ですが、電子書籍版は発売されていません。

同作品の映画版は、1984年3月11日に全国公開されました。コミックス2巻の途中までが描かれており、観客動員数約91.5万人、興行収入14.8億円を記録しています。公開後年数が経つごとに評価が高まっていて、現在では宮崎駿の代表作の一つとなりました。映画版は、円盤化されていますが、配信などは行われていません。また、2019年には尾上菊之助主演で歌舞伎化されて、話題と注目を集めました。

風の谷のナウシカの舞台は、「火の7日間」という最終戦争が起きた千年後の地球です。そこでは、高度文明が破壊されてしまい、汚染された大地には菌類の森腐海が広がりを見せて蟲と呼ばれる巨大生物たちが生息していました。衰退した人類は、腐海が放つ瘴気と蟲たちの脅威に怯えながら、ひっそりを生きる可能性を模索しているのです。小国風の谷に住む少女ナウシカは、腐海の毒に侵された父親のジルの代理で国を治めていました。

風の谷のナウシカに登場するクシャナは、トルメキア王国の第4皇女です。クシャナの年齢は、25歳だとが明かされました。クシャナは凛とした雰囲気をまとった美女に描かれていますが、漫画版では五体満足なのに対して、映画版では蟲に襲われたことが原因で身体が欠損しており、左腕が義手になっていました。クシャナは、トルメキア第3軍の最高指揮官を務めており、圧倒的なカリスマ性で兵たちから絶大な支持を受けています。

クロトワは、クシャナ配下の軍参謀を務めている27歳の青年です。彼の容姿は、ざんばら髪に髭が特徴的に描かれていました。クロトワの性格は、口が悪く皮肉屋な面が強調されており、庶民的な振る舞いを度々しています。また、とぼけた雰囲気を醸し出していて、作品内でコメディーリリーフ的な役割を果たしていました。クロトワは、長年線上で生きてきたことから、他人の死や不幸を自明の理と位置付けて気にかけていません。

映画版でもその可能性は仄めかされていましたが、クロトワはクシャナ暗殺のスパイでした。クロトワに命令を出したのは、クシャナの実父トルメキアのヴ国王です。さらに彼は、ヴ王から秘石の入手も命ぜられていました。クロトワ自身も秘石奪取とクシャナの暗殺を能動的に目論んでいた可能性が、示唆されています。しかしながら、事態が王族争いどころの話ではなくなり、生きる可能性を模索する彼は、クシャナに寝返りました。

風の谷のナウシカは、漫画版映画版ともに「考察のしがいがある作品」と評されています。特に完結している漫画版については、多くの謎と伏線があるため、現在でも考察するファンが後を絶ちません。ファンの関心事の一つに、クシャナとクロトワの結婚の可能性がありました。果たして二人は結婚したのでしょうか？この章では、クシャナとクロトワの関係における結婚の可能性と、二人のその後について考察紹介していきます。

風の谷のナウシカのクシャナとクロトワの結婚の可能性を考察しますと、「その可能性は限りなく低い」という意見が多く見受けられます。その理由の一つとして、同作品のストーリーや環境が、あまりにも過酷であるため、たとえ想い合っている環境だとしても結婚にまで考えが及ばないということがありました。そして、「そもそも恋愛関係になる環境ではない」という考察もあり、結果的にクシャナとクロトワは結婚していません。

それでは、クシャナとクロトワの関係性について考察を進めますと、まずはトルメキア第3軍の上司と部下という関係が浮かんできます。クシャナ暗殺のスパイだったクロトワは、先述の通り彼女の側に寝返りました。これは、同じ戦場で生死の境をともに生きてきた彼が、クシャナを尊敬に値する人物だと判断したことが理由とされており、クロトワは本当に忠義を捧げる相手としてクシャナを意識するようになったのだと考察されます。

また、クシャナはクロトワのことを、自分暗殺のスパイだと知りながら、彼の寝返りを受け入れています。クシャナもまた、彼を信用するに足る人物だと判断しました。そして、それ以降のクシャナとクロトワの関係は、上司と部下というよりも、お互いを信頼し合っている同士のような関係に変化していったという考察が多く見られるのです。漫画版のクシャナとクロトワが、映画版の二人よりも人気が高い理由がここにあります。

クシャナのその後についてネタバレしますと、対土鬼侵攻作戦を終えたクシャナの軍は、トルメキアに帰還しました。そして、今際の状態にあったヴ王から、王位を譲られます。ところが、彼女はあくまで代理の王にこだわり、疲弊したトルメキアの復興に尽力しました。最後まで即位せずに代王としての役割を果たしたクシャナは、後世で「トルメキア中興の祖」と称されて、長く国民の熱い支持を寄せられることになるのです。

クロトワのその後について解説しますと、彼はクシャナ側に寝返って以降は、彼女の有能な右腕として力を発揮しました。トルメキア王国に戻ってからも、二人の関係性に変化はなく、国を復興させているクシャナの側にいて自らもそれに尽力しています。クシャナとクロトワは、結婚こそしませんでしたが、お互いを生きていくうえで絶対に必要不可欠なパートナーだと思っていたようで、最後まで行動をともにしたことが示唆されました。

風の谷のナウシカに登場するクシャナとクロトワは、結婚しませんでしたが、常に行動をともにする信頼関係で結ばれていました。また、二人は映画版よりも漫画版の方が、圧倒的に高評価されています。その大きな理由の一つに、お互いを助け合ったことが挙げられました。それ故に、結婚の可能性も考察されたのです。この章では、クシャナとクロトワがお互いを救い合ったエピソードを、ネタバレを含めながら紹介していきます。

風の谷のナウシカの漫画版において、クシャナがクロトワを救ったエピソードがありました。土鬼諸国連合との過酷な戦闘などで、クロトワが瀕死の重傷を負います。クロトワは、「くたばってたまるか」と強がりますが、肉体はみるみる衰弱していきました。すると、クシャナがクロトワを抱えて絶望的な状況をくぐり抜けたのです。極限下でもクロトワを見捨てなかったクシャナの株が上がったエピソードとして、語り継がれています。

クロトワはクシャナの優秀な部下として、何度か彼女の命を救っています。蟲の急襲からクシャナを守ったこともあれば、トルメキアの第3皇子がクシャナの命を狙った際にも、破損した機体の逆噴射を用いて皇子を退けることに成功しました。クロトワの防御はまさに命懸けであり、彼の忠心にクシャナは素直に感謝するのです。このような名エピソードは漫画版のみであり、「ぜひ映画版で観たい」と熱望するファンが多く見られました。

風の谷のナウシカの映画版は、島本須美をはじめとする声優陣の熱演が好評を博しています。現在10年ぶりの最新作映画「君たちはどう生きるか」が話題をさらっている宮崎駿ですが、彼が職業声優を積極的に起用しない方針であることは有名でした。しかし、風の谷のナウシカの映画版では、職業声優ならではの演技が高評価されたのです。この章では、映画版でクシャナ役とクロトワ役を演じた声優に、スポットを当てていきます。

クシャナ役を演じた声優は、榊原良子です。榊原良子は1956年5月31日に、千葉県で生まれました。血液型はB型で、2023年8月現在事務所に所属していません。榊原良子の趣味は、陶芸、料理、家庭菜園、習字とのことです。彼女はオフィシャルブログを開設していますが、2021年2月21日以降更新がストップしており、再開を望むファンの声が多く聞かれました。アニメ声優の他にも、吹き替え声優やナレーターとして活動しています。

学生時代はスポーツ少女だった榊原良子は、14歳の時に映画「奇跡の人」を観たことがきっかけで俳優志望になりました。短大では演劇を専攻しており、様々な劇団を受けていた時に、劇団がらくた工房へ遊びに行ったことで声優への道筋ができ、海外ドラマ「刑事デルベッキオ」の吹き替えで声優デビューしています。彼女のアニメにおける代表作は、「機動戦士Zガンダム」及び「ガンダムZZ」のハマーン・カーン役などがあります。

風の谷のナウシカの映画版でクロトワ役を演じたのは、元声優で元俳優の家弓家正です。家弓家正は、1933年10月31日に東京都で生まれ、2014年9月30日に死去しました。生前に所属していた事務所は、81プロデュースです。家弓家正の趣味は、カメラであることを明かしていました。バスバリトンの渋く優しい声質を活かした演技が特徴で、多くのアニメ作品、海外映画や海外ドラマなどで素晴らしい演技を披露しています。

家弓家正は、学生時代から役者を志しており、舞台芸術学院を卒業後の1956年に俳優デビューしました。テレビ草創期から俳優、声優、ナレーターとして幅広く活動しており、特に悪役の演技に定評があり、「悪役に家弓」と言われたこともあるとのことです。家弓家正の主なアニメ出演作品には、「未来少年コナン」のレプカ役があります。吹き替え声優としては、フランク・シナトラやドナルド・サザーランドなどを担当しました。

この章では、風の谷のナウシカに登場するクシャナとクロトワに関するX（Twitter）でのつぶやきを、いくつか取り上げていきます。二人は、インターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか？

こちらは、風の谷のナウシカの大ファンだと思われる方のツイートです。クシャナとクロトワについて、二人の本当の魅力は漫画版を読まないとわからない考えており、二人ともかっこいいとつぶやいていました。

こちらは、風の谷のナウシカを熱心に見ている方のツイートです。クシャナとクロトワについて、漫画版の印象が強過ぎてアニメ版では存在感が薄いという感想を持っています。

こちらは、風の谷のナウシカの映画版の大ファンだと思われる方のツイートです。クシャナとクロトワについて、声優キャストの榊原良子と家弓家正の演技があってこそ、数々の名場面が生まれたのだとつぶやいています。

この記事では、風の谷のナウシカに登場するクシャナとクロトワについて、二人の結婚の可能性を中心に特集してきました。二人の良い関係性やかっこ良さが際立つとされる漫画版を、是非一度読んでください。