【るろうに剣心】新井赤空は剣心の逆刃刀を打った刀工！全刃刀など作った刀一覧

当記事では「るろうに剣心」で、主人公の緋村剣心が持つ逆刃刀を打った、刀工の新井赤空についてみていきます。そして、全刃刀や逆刃刀などの新井赤空が作った刀を一覧で紹介し、作中での新井赤空の活躍をネタバレでみていきます。さらに、新井赤空のアニメ声優を務めた加藤忠可さんについても紹介していきます。まず、ここでは「るろうに剣心」の作品情報をみていきます。

「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」は和月伸宏先生によって、1994年～1999年の期間に、集英社の漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた時代劇漫画です。略称は「るろ剣」で、全世界での累計発行部数は7200万部（2020年10月時点）を突破しています。さらに、原作の続編にあたる「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-」が、2017年9月から同社のジャンプスクエアにて連載されています。

また「るろうに剣心」はテレビアニメ化やゲーム化、劇場版アニメやOVA、実写映画、舞台など様々なメディア展開がされ、長年愛されている大人気作品です。新旧テレビアニメについて、旧アニメは1996年1月～1998年9月の期間に全94話が放送されていました。さらに、2023年7月7日からはリメイク版の新アニメがフジテレビ系列などで放送中です。

また、佐藤健さん主演の実写映画について、第1作目が2012年8月25日に公開されました。そして、第2作目の「京都大火編」と第3作目の「伝説の最期編」の前後編2部作は、それぞれ2014年8月1日と9月13日に公開となりました。さらに、第4作目「最終章 The Final」と第5作目「最終章 The Beginning」は、それぞれ2021年4月23日と6月4日に公開されました。

明治維新から約10年が経ち、幕末に「人斬り抜刀斎」の異名で人々から恐れられていた伝説の剣客は、明治維新後に「不殺（ころさず）」を決意します。そして、彼は緋村剣心と名前を変え、贖罪の答えを求めて全国を巡る流浪人となりました。あるとき、剣心は亡き父の道場を継いだ神谷薫と出会います。無差別殺人鬼に1人で立ち向かう薫を救った剣心は、彼女のもとに身を寄せ、やがてある実業家の悪事に巻き込まれていくのでした。

「るろうに剣心」に登場する新井赤空（あらいしゃっくう）は、幕末に多くの殺人奇剣をつくった刀工です。生まれは1827年5月、星座はおうし座、身長は170㎝、体重は68㎏、血液型はB型、京都府出身で、趣味は詠歌です。物語スタートには既に故人でした。さらに、新井赤空は忍耐強く頑固な職人気質な人物で、誠実かつ実直な性格をしています。そして、表に出すのは苦手ですが、本当は家族に対して深い愛情を持っています。

また、新井赤空は幕末の動乱期に、少しでも早く混乱の渦から日本を救いたいとの思いから、殺傷力に特化した刀を数多く手がけました。しかし、本音では平和のために人を殺すための武器を作る自身に対し、疑問を感じて悩んでいました。

「るろうに剣心」に登場する新井赤空の息子は、新井青空（あらいせいくう）です。青空は京都で鍛冶屋をしている青年で、名刀工と評された父親譲りの腕前の持ち主です。しかし、父親の思想を毛嫌いする彼は、人を殺すような道具は作りたくないとして、日常生活で使われる刃物を専門に手掛けています。

一方、新井赤空は上記の通り、平和のためと言いながら、人を殺すための武器を作り続けた自身の罪深さを悔やみ、苦しんでいました。しかし、そういった本心は一切、息子の青空には明かすことなく、その罪悪感を生涯、自分1人で背負い続けました。

そのため、青空は父親の新井赤空の本心など知らず、「俺の刀が新時代を作る」と言っていた父親のことを傲慢だと感じていました。そして、新井赤空の生前は仲が良くなかった2人ですが、あるとき青空は父親の本心を知り、父親に対する評価を改めました。

ここまで「るろうに剣心」の作品情報を紹介し、新井赤空のプロフィールや息子の新井青空についてみてきました。次に、全刃刀や逆刃刀などの新井赤空が作った刀を紹介していきます。

新井赤空の刀一覧、1つ目は全刃刀（ぜんじんとう）です。全刃刀には峰と鍔の両方に刃がついています。そして、新井赤空が作った刀の中で、全刃刀は初期型の殺人奇剣です。また、全刃刀は完全版の再筆の際に抜刀斎の愛刀として描かれました。

新井赤空の刀一覧、2つ目は連刃刀（れんばとう）です。新井赤空の初期型の殺人奇剣で、1つの鞘に2つの刀が仕込まれています。普段は2振りで1組の日本刀のように見えますが、柄と鍔の分を合体させることで、1つの柄から横並びの2つの刃が出ている刀となります。刀狩の張こと沢下条張が使用しています。

そして、この刀で斬りつけられると、非常に狭い間隔で刀傷ができるため、傷口を上手く縫い合わせることができません。その結果、傷口が化膿して腐敗し、斬りつけられた者は最終的に命を落とすこととなります。ただ、傷口が化膿するかは処置の仕方によって防ぐこともできるため、必殺の刀というわけではありません。それでも、少しでも斬りつけられれば、死に至る可能性が高いというインパクトはかなり大きいようです。

新井赤空の刀一覧、3つ目は薄刃乃太刀（はくじんのたち）です。新井赤空の後期型の殺人奇剣で、こちらも殺人奇剣の収集が好きな沢下条張が使用しています。限界まで薄くして鍛えられた鋼に、鞘と刃が付けられた長刀であり、新井赤空の作品の中でも後期に制作された傑作と言われています。

そして、この刀は使用者の細かな手首の返しに合わせ、ムチのように刃がしなり、切っ先もうねります。そして、その予測しづらい斬撃は緋村剣心でさえも避けられず、負傷させられたほどです。

新井赤空の刀一覧、4つ目は無限刃（むげんじん）です。新井赤空の最終型の殺人奇剣で、それほど殺傷能力は高くありません。しかし、この刀は刃こぼれしにくいという、人斬りに適した特徴を持ちます。志々雄真実が使用している刀です。

新井赤空の刀一覧、5つ目は逆刃刀・影打（かげうち）です。緋村剣心が流浪人となって、不殺を誓うきっかけとなった刀です。鳥羽伏見の戦い後、京都を後にしようとする剣心に、新井赤空が餞別がわりに渡しました。ただ、影打は新月村にて、瀬田宗次郎によって折られてしまいました。

新井赤空の刀一覧、6つ目は逆刃刀・真打（しんうち）です。新井赤空は晩年、逆刃刀の製作に熱中し、完成品が複数出来上がりました。その中で、最も完成度の高い逆刃刀を「真打」として、近所の神社に奉納しました。真打以外の逆刃刀は知り合いに譲っています。

逆刃刀・真打は新井赤空が晩年に制作した刀で、本来の峰側に刃がついています。この刀には平和のためと信じて人殺しのための武器をつくり続けた、新井赤空の後悔や新時代への希望が込められています。そのため、真打は普通に扱えば人を殺せない刀としてつくられており、新井赤空の以下の句が刀身に刻まれています。

ここまで「るろうに剣心」の作品情報を紹介し、新井赤空のプロフィールや息子の新井青空についてみてきました。さらに、全刃刀や逆刃刀などの新井赤空が作った刀を紹介してきました。次に、新井赤空の活躍をネタバレでみていきます。

京都生まれの新井赤空は刀工として活躍していました。幕末期、日本は欧米列強から開国を迫られ、動乱の時代に突入します。これからの日本がどうなっていくのか誰にも分からず、人々が混乱する中、新井赤空は何か自分にできることはないかと考え始めます。

そして、悩んだ末、日本を導いてくれる人物たちに強い武力を与え、早く混乱を収めてほしいという思いから、平和のためと信じて殺傷力に特化した刀を数多く手がけるようになりました。彼が打った刀はのちに「殺人奇剣」と呼ばれるようになり、彼は「俺の刀が新時代を作る」と自嘲的に語っていました。しかし、彼が矛盾の中で苦しんでいることを知らない息子の青空からは、傲慢な思想だとして距離を置かれてしまいました。

やがて幕末の混乱は倒幕により終息していきます。しかし、新井赤空は多くの殺人奇剣をつくった自らの罪深さを感じ、そこまでして迎えた新時代とはどのようなもので、自分はその中でどう償うべきなのかと悩むようになります。その後、新井赤空は人を殺せない刀である逆刃刀の制作に熱中し、完成した逆刃刀の中で最も完成度の高かった「逆刃刀・真打」を近所の神社へと奉納しました。

そして、それ以外のもう1振りを自身と同じような悩みを抱え、苦しんでいた剣心に渡しました。実は新井赤空は維新志士に刀を卸していたため、緋村剣心とは幕末期からの知り合いでした。新井赤空は幕末最強と称された伝説の剣客だった剣心が、自身と同じような悩みを抱えて苦しんでいることに気づきます。そして、以下のセリフを言って、彼に殺せない刀である逆刃刀・影打を渡したのでした。

新井赤空は不殺を誓った剣心が自身の罪と向き合う贖罪の旅の中で、どのような答えを見つけ出すのかを見届けようとしていたのです。しかし、新井赤空は物語がスタートする8年前の時点で亡くなり、剣心との再会は叶いませんでした。

新井赤空の死後、剣心は彼から譲られた逆刃刀を振るい、命のある限り、目の前にいる人々を救い続けるという自らの贖罪の道を見つけます。そして、緋村剣心は新井青空からその人柄を見出され、新井赤空の最後の作品である逆刃刀・真打ちを託されました。

ここまで「るろうに剣心」の作品情報や、新井赤空のプロフィール、息子の新井青空について紹介してきました。さらに、全刃刀や逆刃刀などの新井赤空が作った刀を紹介し、新井赤空の活躍をネタバレでみてきました。次に、新井赤空のアニメ声優を務めた加藤忠可さんのプロフィールや、主な出演作品を紹介していきます。

「るろうに剣心」のテレビアニメで、新井赤空のアニメ声優を務めたのは加藤忠可（ただよし）さんです。加藤忠可さんは1961年8月28日生まれ、年齢は61歳（2023年7月時点）で、神奈川県出身です。そして、所属事務所はスターダス・21、2000年代から俳優や声優として活躍しています。

また、加藤忠可さんは俳優の川原和久さんや、演出家の高橋いさをさんたちと共に劇団ショーマを設立し、そこの看板俳優の1人として活躍していました。そして、同劇団を1991年に退団した後は、二兎社やオフィス・レクラム舎といった芝居に出演しています。

加藤忠可さんの主な出演作品をみていくと、テレビドラマ「リーガルハイ」野村正武判事役や、「今野敏サスペンス警視庁強行犯係・樋口顕」吉岡役、「浅見光彦シリーズ47 平城山を越えた女」小泉役、「世にも奇妙な物語2012年秋の特別編 蛇口」上司役、大河ドラマ「青天を衝け」松平忠固役などを演じています。

「るろうに剣心」作中で、新井赤空が主人公の緋村剣心に刀を渡す際に発した名言が好きだという感想となっています。

「るろうに剣心」作中に登場する新井赤空がつくった刀の中で、無限刀が最高傑作であるという感想となっています。

「るろうに剣心」の新井赤空がつくった逆刃刀・真打に関して、展示会で実際に目にして、そのオーラが非常に凄かったという感想です。さらに、刀身に刻まれた新井赤空の言葉にも感動したそうです。

以上、人気作品「るろうに剣心」に登場する刀工である、新井赤空についてみてきました。さらに、全刃刀や逆刃刀などの新井赤空がつくった刀を一覧で紹介し、その活躍をネタバレでみてきました。また、新井赤空のアニメ声優を務めた加藤忠可さんについてもみてきました。そして、新井赤空は平和のためと信じて、幕末に数多くの殺人奇剣をつくった刀工ですが、矛盾の中で悩み苦しんでいたことが分かりました。

しかし、新井赤空は息子の青空には自身の本心を明かさず、晩年は人を殺さない逆刃刀を複数つくります。そして、完成した逆刃刀のうちの1振りを、自身と同じような悩みを抱えて苦しんでいた緋村剣心に託しました。新井赤空は剣心が贖罪の旅の中で答えを出すのを見届けようとしていましたが、結局は再会が叶わないまま故人となったことが分かりました。