魔法使いの嫁のルツの正体と犬種はなに？隠された過去をネタバレ考察

魔法使いの嫁といえばチセの見る不思議な妖精や生き物やチセの師匠でもあるエリアスとの物語が作品の主軸です。ですが今回はその魔法使いの嫁の主人公チセが連れている真っ黒な犬の姿をしたルツの正体について詳しく紹介します。彼の過去やチセと行動を共にすることになった理由のネタバレなども併せて紹介します。

魔法使いの嫁とは作者であるヤマザキコレ氏によって描かれた日本の漫画作品です。マッグガーデンにて連載を開始しており主に「まほよめ」と略称される作品です。2017年にはテレビアニメ化もされており今だ人気のある作品です。今回はこの魔法使いの嫁のルツに関するネタバレや正体、彼の過去などを紹介します。

それでは魔法使いの嫁にてチセと行動を共にするルツの正体をネタバレ紹介します。黒い大きな犬の姿をしたルツですが彼は犬の姿以外にも人間の姿に化けることもできます。しかし、ルツと呼ばれる彼がなぜ人間と犬の姿になれるのかルツの正体は一体何なのかをネタバレ紹介します。

魔法使いの嫁ルツは「墓守犬」と呼ばれる種族の妖精です。元は普通の犬であり、ある理由があって妖精化した後はずっと墓を守っていました。「墓守犬」の正体とはイギリスに伝わる黒い姿の犬の妖精で、不吉の象徴とされています。一般的には「ブラッグドッグ」と呼ばれその他にもヘルハウンドや黒妖犬などとも呼称されている妖精です。

魔法使いの嫁に登場するルツの正体である「ブラックドッグ」とは何なのかを紹介します。ブラッグドッグは一般的に夜間に人気のない古道や十字路などに出現する、燃えるような赤い目をした黒い大きな犬と言われています。まさに魔法使いの嫁に登場するルツと特徴が一致しています。

ブラッグドッグはイギリス全土で言い伝えられている妖精で、最古の伝承は14世紀にまで遡ると言われています。基本的にどの伝承でも闇から現れ人に死をもたらす存在として言い伝えられています。ブラッグドッグは基本的には死の先触れ、死刑執行者としての面が強く強調されており人々から畏怖される妖精だと言われています。

しかし、ブラッグドッグは他にも意外な一面が描かれている場合もあります。それはイギリスで伝えられる迷信で「新しい墓地に最初に葬られた死人は天国に昇れず墓地の番人になってしまう」という迷信があり、最初に黒い犬を埋めることにする場合がありました。

この場合埋められた黒い犬は「墓守犬」、「チャーチグリム」等と呼ばれ墓荒らしから墓地を守る存在へとなりました。この「墓守犬」は基本的に墓荒らし以外に人へ危害を加えることはなく、迷子の子供を助けてあげたり、教会の葬儀の際、遠吠えで死者の魂の行く先を神父に教えるなど危害はほとんどありません。しかしブラッグドッグの本質としての死の先触れとしての役割は失ってはいないとも言われています。

以上が魔法使いの嫁に登場するルツの正体「ブラッグドッグ」の概要と詳細です。物語と同じく墓を守ることが役割の妖精で、その姿も魔法使いの嫁のルツと同じです。

それでは魔法使いの嫁に登場するルツの犬種をネタバレ紹介します。魔法使いの嫁に登場するルツは普段は黒くて非常に大きな犬の姿をしています。それではこの全体的に体毛が長くて体格が良い赤い目をした犬は一体なんの犬種をモチーフにしているのかをネタバレ紹介します。

魔法使いの嫁に登場するルツのモチーフとなる犬種は一体何なのでしょうか。それは、「アイリッシュウルフハウンド」という犬種がモチーフになっていると言われています。呼称としてはアイリッシュ・ハウンドやウルフハウンドなどと呼ばれる犬種で、全犬種の中でも最大の体高を持つ犬種がルツのモチーフとなる犬種の正体です。

魔法使いの嫁に登場するルツのモチーフとなったアイリッシュウルフハウンドの特徴などを紹介します。このアイリッシュハウンドは肩までの高さ（肩高）が平均で85㎝以上を誇っており、それより高い個体だと100㎝を超えるものいると言われています。体の毛は硬く粗い毛で色は主にグレー・レッドなどです。毛の長い犬種であるグレーハウンドと酷似しているため時折両者を間違える人もいるようです。

大型犬のアイリッシュハウンドの歴史はとても深く紀元前273年前にはすでに存在が確認されています。そしてギリシャからアイルランドへ14世紀から15世紀までの間に渡ってきたと考証されています。そしてアイルランドに来てさらにその体を大きくしたようです。ローマ帝国の時代にはその立派で雄々しい姿から首都などで貢物として献上されることもあったと言われています。

18世紀に入る頃にはアイルランドに幅広く定着し農民にとってはとても重要な存在となっていたようです。大きな体を使い狼、キツネなどの害獣から家畜を守護する役割を与えられていました。しかしその後アイルランド全土で大飢饉が発生、アイリッシュハウンドもその数を大きく減らしました。その後愛好家たちの手によってほかの種と交配を重ねた個体数もある程度回復しました。

ペットとしてのアイリッシュハウンドは体躯の割に気性が穏やかなので家庭などで飼うのにも向いています。日本でも多く飼われています。その代わりに体が大きいので食事の量も多く、寝床のスペース確保などが難しく、更に体力もあるので散歩に要する時間もとても多いです。元々オオカミやキツネなどから家畜を守っていた犬種なのでとてもパワフルな犬なようです。

ここからは魔法使いの嫁でのルツの過去について紹介いたします。魔法使いの嫁のルツは主人公のチセがサイモンから「おつかい」と称して依頼をされた際にとある教会で出会います。奇妙な妖精に危険な問いかけをされたチセはその妖精から逃げますがその時は青年の姿をしていました。しかしその正体は墓所と教会を守護する、チャーチグリムやブラッグ・ドッグと言われる妖精でした。

魔法使いの嫁のチセとルツの出会いの詳細を紹介します。主人公のチセはエリアスの監視者で知り合いでもあるサイモンから「おつかい」と称して依頼を受けます。教会と呼ばれる場所から目をつけられているエリアスは時折こうして教会からの依頼を受けてお目こぼしをしているとチセに説明し、今回の依頼は教会に姿を現したブラッグ・ドッグが危険なものかどうかの調査を行うともチセに説明します。

その後チセとエリアスは何者かに殺害された遺体を発見します。それを見たエリアスはチセと別れ「無理をしないように」と言いつけて別行動をとります。その後青年の姿のルツと出会いますがその直後以前に一度出会って敵対したアリスとも再会します。傷を負ったルツを渡せと言われますがチセは睡眠薬でアリスを眠らせて妖精除けのまじないをかけてルツの傷を治すことを先に行います。

その後チセはアリスがどういった人物なのかや目的など聞き出します。影になって会話を盗み聞きしていたエリアスも姿を現しチセと合流しますがそこでカルタフィルスと呼ばれる人物に襲撃を受けチセが傷を負ってしまいます。チセに傷を負わされたことで激昂したエリアスとカルタフィルスが戦闘をしている中、大けがを負って意識を失ったチセはルツの過去を追体験します。

過去の世界で林の中にいたチセは長い赤毛がきれいな少女と黒い犬を見つけます。黒い犬は赤毛の少女の事をイザベラと呼びイザベラと呼ばれた少女は黒い犬の事をユリシィと呼び親しげに会話していました。会話を聞いているとイザベラは珍しい赤毛の髪をニンジンだと言われいじめられているようでしたがユリシィは落ち込んでいるイザベラを赤い髪の毛でも好きだといって励ましていました。

しかし、イザベラは馬車にひかれてこの世を去ってしまいます。ユリシィはそのことを認められずイザベラは眠っているだけだと言いますがイザベラは埋葬されます。イザベラはまたいつか起きてくれると信じてユリシィは墓の前から離れませんでした。そこまで見てチセは目を覚まします。ルツが涙を流していたので自分は大丈夫だと諭してルツを安心させます。

周囲を見回すと怒りによって姿を変えてエリアスがカルタフィルスを襲っていました。そこでチセは暴走しているエリアスを静止させます。カルタフィルスはアリスの師匠であるレンフレッドが特殊な弾丸を用いた銃で制圧します。しかしカルタフィルスはすぐに復活してしまいチセ達は絶体絶命の危機に陥りますが青い火と言われる妖精に助けられて一同は九死に一生を得ました。

その後チセ達を探し出して再びキメラと共に襲撃をかけてきたカルタフィルスでしたがチセと契約をしたルツにキメラは破壊され、カルタフィルスも撃退されました。ルツは「結び」と呼ばれる契約の際にチセに対して耳も鼻も目も手足もあげると言い契約をしました。チセが死ねば自分も死ぬこの契約を自分からチセに提案したルツの覚悟が知れるあらすじでした。

カルタフィルスとの激戦を終えてルツはチセと共にエリアス達と暮らします。ルツは今までとは違い人の姿ではなく普段は黒い犬の姿でチセと行動を共にします。ですがチセと一緒に動きやすいとして時折同年代ぐらいの青年の姿に変わることもあるようです。エリアスの監視役であるサイモンに出会ったときには彼のことを胡散臭いと言い青年の姿に変わりますがサイモンにはいいお兄さんができたねと喜ばれます。

ルツはチセに対して自分の経験や過去をもとに助言や激励をしています。チセと契約をすることで精神的にも繋がりを持ったルツはあまり自分の感情を出さないチセにとって良き相棒になっているようです。チセもルツとの契約の際にルツの過去を見ているのでお互い信頼のおける相手として接することができています。

魔法使いの嫁のアニメ化に伴いルツにも声優があてがわれることになりました。暗い過去を持ちながらも強かな心を持ち主人公のチセを文字通り陰から支える存在のルツですが彼の声優を務めるのは若手人気声優の内山昂輝さんです。数多の人気作品に出演しており主役や人気の高いキャラクターを演じることも多い内山昂輝さんについてご紹介します。

内山昂輝さんは1990年8月16日誕生日の劇団ひまわりに所属し声優業や俳優業を務めている方です。代表作としては「キングダムハーツシリーズ」のロクサス、「ハイキュー」の月島蛍、「機動戦士ガンダムUC」のバナージ・リンクスなどを務めています。どこか影のある役やナイーブな少年役など決して明朗快活ではないキャラクターを演じることが多いです。しかし明るい少年役を演じる機会も増えているようです。

内山昂輝さんの略歴を簡単に紹介します。高校は国際基督教大学高等学校を卒業しその後早稲田大学文化構想学部を卒業しています。その後1993年に現在も所属している劇団ひまわりへ入団しテレビドラマの出演や海外作品の少年役の吹き替えなどを務めていました。しかし舞台の経験はないようです。その後2005年に「キングダムハーツ」で演じた役がきっかけで注目を集めて声優業の活動が増加します。

内山昂輝さんは映画鑑賞や音楽、読書、サッカー観戦などを趣味にしていて、その中でも映画鑑賞は様々なジャンルを手広く鑑賞しています。過去、中学時代に一人でミニシアターに行った際大人ばかりで自分が浮いていたので記憶に良く残っていると語っています。内山昂輝さんの「昂」が「昴」（すばる）の字で記載されることがありますが実際には「昂る」の字が正しい表記です。

これまで魔法使いの嫁のルツの正体や犬種、ルツの声優を務めた内山昂輝さんの事についてまとめましたがいかがだったでしょうか？魔法使いの嫁のルツは最初こそ自分の存在をいまいち理解しておらずそれゆえに危険な存在に狙われたこともありました。しかし主人公チセのおかげで過去を受け入れることができ新たに主人であり相棒でもあるチセという良き人物と結ぶことができました。

魔法使いの嫁は「月刊コミックガーデン」で連載中でコミックスも現在は10巻まで発売されています。記事中でご紹介した通りアニメ化もされています。この記事を通してルツの過去やキャラクターだけでなく魔法使いの嫁という作品に興味を持っていただけましたら是非魔法使いの嫁をご覧ください。