2023年06月12日公開
2023年06月12日更新
【ルパン三世】ゴート札は実在する?カリオストロの城の元ネタやキャラのモデルは?
ゴート札とは「ルパン三世」の劇場版アニメの2作目「カリオストロの城」で登場した偽札です。当記事では「ルパン三世 カリオストロの城」に登場したゴート札は実在するのかや、名前の由来をみていき、ルパンがゴート札を捨てた理由などを考察していきます。さらに、カリオストロの城の元ネタやキャラのモデルを紹介し、作中に登場する指輪に刻まれていたゴート文字の意味も解説していきます。
ゴート札が登場するカリオストロの城とは?
ルパン三世 カリオストロの城の概要
ルパン三世 カリオストロの城(1979)
— 柴犬メリーさん🐾 (@iCzwxllWmfytfUa) July 9, 2021
宮崎駿監督🎬
盗んだ大金がゴート札と呼ばれる偽札なのに気づいたルパンと次元は、ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へ…
冒頭のカーチェイスのシーンも含め、躍動感を感じる…
とても優しいルパンの内面を描いた作品🎦#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/DRwv9YtY8l
「ルパン三世 カリオストロの城」はモンキー・パンチ先生原作の「ルパン三世」劇場版アニメの2作目で、1979年に公開されました。架空のヨーロッパの小国、カリオストロ公国を舞台に、ルパンたちが偽札と指輪に秘められた宝の謎に迫っていくストーリーです。また、同作はジブリ作品でお馴染みの宮崎駿さんにとって、劇場映画初監督作品でもあります。
ルパン三世 カリオストロの城のあらすじ
ピンと張った緊張の糸を、たった一輪の花で優しく解きほぐす『今は、これが精一杯』
— Daichi (@DaichiQ9JK0Rx0S) May 5, 2023
カリオストロ伯爵がクラリスから自由を取り上げるなら、ルパンはクラリスから心の重荷を掠めとる。
そんな軽やかさが最高にカッコいい#金曜ロードショー #ルパン三世#カリオストロの城 pic.twitter.com/0pFPRZTNVQ
ルパン三世と仲間の次元大介、石川五ェ門が盗んだ大金は、精巧に作られた偽札の「ゴート札」でした。ルパンたちはそれらを捨て、ゴート札の出どころとされるカリオストロ公国に入ります。公国の前領主の娘クラリスと出会ったルパンは、彼女がかつて自分を看病してくれた少女だと気づきました。その後、現領主のカリオストロ伯爵に結婚を迫られるクラリスを救おうとするルパンたちは、公国の財宝を巡る争いに巻き込まれていきます。
ゴート札は実在する?由来を解説
ゴート札とは?
「カリオストロの城」に登場するゴート札とは、作中に登場するヨーロッパの架空の小国、カリオストロ公国で製造されていた偽札です。カリオストロ公国は「偽札界のブラックホール」と評されるほどの、世界最高レベルの造幣技術を有しており、その精密さは本物以上とも言われています。それゆえ、ゴート札はルパンほどのハイレベルな真贋を見抜く能力がなければ、偽札であることを見抜けないと言われています。
探してしまった.........。 pic.twitter.com/QPAnONJ894
— arrow (@arrow09020711) November 20, 2020
また、カリオストロ公国は国を挙げて偽札事業に取り組んでおり、カリオストロの城の地下に存在する巨大施設にて、世界中の通貨が偽造されてきました。さらに、ルパンによるとゴート札は数百年もの間、世界の歴史の裏で暗躍し続けてきた存在だそうです。
実際、ブルボン王朝を滅亡させ、ナポレオンの軍資金に使用されたり、近代では1927年に発生した世界恐慌の引き金になったりした、とルパンが作中で語っています。このように、ゴート札は中世の権力闘争をかわし、世界中の政府機関や警察機関、情報機関の捜査を上手く回避しながら、400年もの長きに渡り、偽札製造の秘密を守ってきたようです。
ゴート札は実在する?
レプカや本作のカリオストロ伯爵など、宮崎駿監督は悪役にも感情移入していたりします。インターポールの各国代表が集まるこのシーンの絵コンテには『この映画最高の悪党づら集まってる』と書かれています。宮崎監督の中では見て見ぬふりをする彼らこそ最大の悪党なんでしょうね。#カリオストロの城 pic.twitter.com/MdI2138z3F
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) May 5, 2023
「カリオストロの城」に登場するゴート札は実在するのでしょうか?ゴート札は「ルパン三世 カリオストロの城」作中だけで登場する架空の存在であり、実在しません。
ゴート札の名前の由来
制作ノートによると、「カリオストロの城」には7つの秘密があります。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) May 5, 2023
1.カリオストロ公国の表と裏の秘密
2.公爵に対する伯爵の秘密
3.城の地下室の秘密
4.時計塔の秘密
5.二つの湖の秘密
6.ルパンと王女の関係の秘密
7.白い山羊の指輪と黒い山羊の指輪の秘密#ルパン三世 #カリオストロの城 pic.twitter.com/mFDWikgHDX
ゴート札の「ゴート」の由来は、英語で動物のヤギを意味する「goat(ゴート)」だと言われています。実際、カリオストロ家の紋章は、向かい合うヤギがモチーフとされており、クラリスが継承した指輪にも同じ紋章が刻まれていました。
次元の「ウォンまであるぜ」の意味
銭形「ルパンを追っててとんでもないものを見つけてしまった。どうしよう?」#luipn #ルパン #ルパン三世#カリオストロの城#カリ城 #ルパン三世カリオストロの城#金曜ロードSHOW#金曜ロードショー#日テレ pic.twitter.com/BmtLd5KuQP
— “嘲笑のひよこ” すすき (@susuki_Mk2) October 14, 2016
ルパンたちがカリオストロ公国の偽札を見つけた際、次元が「ウォンまであるぜ」と発言しました。そのセリフの意味についてみていくと、ウォンは韓国の通貨単位であり、当時の韓国はウォンを国外に流通させていませんでした。そのような韓国国内でしか流通していない通貨まで、カリオストロ公国で偽造されていることに驚いたことによる発言だったと考えられています。
ゴート札をルパンが捨てた理由
カリオストロの城の4KリマスターBDどんなもんかなと思って公式が上げてるプレビュー見てたんだけど冒頭のカジノ強盗の後ゴート札ばらまくとこよく見たら後部座席に五右衛門乗ってて爆笑してる pic.twitter.com/w4E9GZtuuy
— かのん04🍥 (@kanon0402) August 20, 2020
冒頭、ルパンは大量の札束をカジノから盗み出し、車を札束で溢れさせていました。しかし、ルパンはその札束が偽札であることに気づき、車から捨ててしまいました。ただ、このときの偽札はゴート札で、ルパンくらいの目利きでなければ、見抜けないほど精巧に偽造されていました。そのまま使用してもバレなかったはずです。それでも、ルパンは車からばら撒いて捨ててしまいました。
なぜ、ルパンはゴート札を捨ててしまったのでしょうか?その理由として、ルパンが本物にしか興味を持たないからだと言われています。ルパンは自身が大泥棒であることを自負しており、大泥棒であることにプライドを持っています。そのため、たとえ誰もが偽物だと気づかなかったとしても、偽物の紙幣であることが分かったゴート札を使用することを、自身のプライドが許さなかったのではないかと考えられています。
ゴート札の原版をルパンが羨ましがった理由
冒頭のシーンに五右衛門がいたこと、最近になってようやく知った。
— バッファロー・ビル (@toshirou0820) November 20, 2020
確かに車を輪切りにしてる時点で五右衛門いるはずだ。#ルパン三世カリオストロの城
#金曜ロードショー #ルパン三世 #カリオストロの城 #金ロー pic.twitter.com/8xf9tRD323
終盤、カリオストロの城から不二子がゴート札の原版を持ち帰ります。それを見たルパンはゴート札の原版に興味津々で羨ましがっていました。なぜ、ルパンは冒頭でゴート札を捨てたにも関わらず、ゴート札の原版を羨ましがったのでしょうか?それに関して、ゴート札の原版は本物だからだと考えられています。
ルパンが冒頭で捨てたゴート札は偽物の紙幣であり、大泥棒のルパンは偽物には興味を示しません。一方、ゴート札の原版はカリオストロの技術が詰まった本物であり、ルパンも盗む価値があると思ったのだろうと予想されています。
カリオストロの城の元ネタやキャラのモデル
カリオストロの城の元ネタ
息子と共に見るカリオストロの城。元ネタも読んだら面白い。読み聞かせるかな。 pic.twitter.com/LiCWOa1hh1
— Dr.G、Tube (@drgtube3) November 21, 2020
「カリオストロの城」はフィクションで、実話が基になっているわけではありません。「カリオストロの城」の元ネタは1927年に発表された、アルセーヌ・ルパンシリーズの小説「緑の目の令嬢」だと言われています。「緑の目の令嬢」は宮崎駿監督が中学生の頃に何度も読んだお気に入りの小説だそうで、映画内にそっくりなシーンが多く登場しています。
実際「緑の目の令嬢」でのルパン(初代、ルパン三世の祖父)とオーレリーの物語、当作のルパン三世とクラリスの物語にも、多くの類似点がみられるようです。他に、江戸川乱歩の小説「幽霊塔」や、宮崎駿監督が手掛けたアニメ「長靴をはいた猫」や「未来少年コナン」なども、同映画の元ネタだと言われており、こちらも似たシーンが多くなっています。
伯爵のモデル
カリオストロの城の最後の時計塔の指輪を2つ入れるところ
— ひりと(爆弾魔)💣 (@Hirit_Bomber) May 5, 2023
ルパンは金の指輪を左手に銀を右手に持ってるのに
伯爵との交渉のシーンで伯爵側からだと逆になり
伯爵が指輪の入れる箇所を間違えたために罠が動き
時計塔が崩壊した可能性があるってのが面白いところ pic.twitter.com/ImjSmOm0yV
カリオストロ伯爵には実在のモデルがいると言われています。そのモデルとされる人物とは、18世紀に実在したアレッサンドロ・ディ・カリオストロです。アレッサンドロ・ディ・カリオストロは山師や医師、錬金術師など肩書きを複数持ち、稀代の詐欺師として知られる人物です。ただ、壮年期には愉快犯的な側面が強く、富裕層から奪ったカネを貧民層に分け与えていたとも言われています。
ゴート文字とは?指輪の文字を解説
ゴート文字とは?
この文字は死滅したゴート文字だ。『光と陰 再び一つとなりて蘇らん』1517年。年号はローマ数字だ。 pic.twitter.com/3d4OivJXRC
— SW_M19 (@SW_M19) March 28, 2017
「カリオストロの城」に登場した指輪には、ゴート文字が刻まれていました。ここで、ゴート文字とは、古代ゲルマン系の民族、ゴート族が使用していたゴート語の文字のことで、実在する古代文字です。ゴート族は4世紀頃から国土を拡大するローマ帝国とたたかい、壊滅的な被害を与えるほど強い軍勢を誇った民族でした。
そして、ゴート族はいち早くローマ帝国の文化を取り入れており、独自の文字を残したとされ、後期ローマ帝国の歴史にも大きく寄与したと言われています。ただ、作中で指輪に刻まれているゴート文字が、実在のゴート文字と同じものか、それともフィクションなのかについては不明のようです。
指輪に書かれたゴート文字の意味
カリオストロの城のゴート文字って、英語でヤギ(Goat)と掛詞になってるってコト? pic.twitter.com/x1yiDNLg5F
— 祐【ジブリ好き】🧅🥚 (@yyou_jbmpj) December 6, 2022
次に、指輪に書かれたゴート文字の意味についてみてきます。レストランで指輪を眺めていたルパンは、指輪に刻まれた文字がゴート文字であることに気づきます。そして、以下のように読み解きました。これは金の指輪と銀の指輪が1つになることが示唆されていたようです。
“光と影、再びひとつとなりて蘇らん。1517年。”年号はローマ数字だ。
#ルパン三世カリオストロの城 今日は女優・声優の島本須美さんの誕生日。その島本さんが声優を努めて未だに衰えない人気を持つ宮崎駿初映画監督作品なのが「ルパン三世 カリオストロの城」この間の放送でもTwitterを賑わせましたね😃クラリスはルパン三世のキャラクター人気No.1です☺️ pic.twitter.com/YXCTCI4nIO
— @EijiMove (@EijiMove) December 7, 2020
さらに、クラリスがカリオストロ家の言い伝えを思い出し、以下のように発言しました。それは高い時計塔の文字盤において、向かい合わせに山羊を配置し、指輪をはめ込むという意味でした。これがカリオストロ公国に秘められた謎を解くカギとなりました。
光と影を結び 時告ぐる 高き山羊の 陽に向かいし眼に 我を納めよ… 昔から私の家に伝わっている言葉です お役に立ちますか…?
ゴート札に関する感想や評価
カリオストロに出てくるゴート札のゴートって
— チーズと山羊大好き (@cheeseyagi) September 12, 2022
闇の世界の隠語かと思っていたけど
よく考えたらゴートじゃん!山羊じゃん!カリオストロ家の指輪も家紋もヤギじゃないですか~!なんで今頃気づく私。
という事でいま映画館でリバイバル上映しているよ。
ヤギっ子に祝福も貰ってるよ。ヤギだよ!
「ルパン三世 カリオストロの城」のゴート札の名前に関して、ゴートの由来が英語のヤギを意味する「goat(ゴート)」であることや、それがカリオストロ家の家紋と指輪のモチーフにもなっていることに気づき、驚いたという感想となっています。
#好きな映画のオープニング
— 緋那真意 (@2019firry) August 31, 2022
ルパン三世カリオストロの城。
ゴート札を掴まされたルパンと次元がその札をばら撒きつつカリオストロ公国へと向かうシーンが格好良くて。
「ルパン三世 カリオストロの城」の冒頭で、ルパンと次元がゴート札を車からばら撒きながら、カリオストロ公国に向かうシーンがかっこいいという感想となっています。
カリオストロにおけるフィクションとしての歴史「ゴート札」
— 灰色の金魚(被雷、回航中) (@SilentGhost1999) May 6, 2023
このリアリティが上手いんだよなぁ…
最初の「動乱の影にある贋金」ってこれ史実で、このあとにナポレオンは史実だけど資金源になったかどうかは普通は知らない、ここでコロッと騙して史実からフィクションへとスッと移行するのがまた… https://t.co/JyUAT0EIf2
「ルパン三世 カリオストロの城」のゴート札に関して、フィクションの中で歴史が語られており、非常にリアリティがあると評価されています。
ゴート札まとめ
◆『ルパン三世 カリオストロの城』が全国で特別上映!
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) August 30, 2022
クラリスの結婚式が1968年9月13日だったことから、9月9日(金)より2週間限定で上映されます。
9月13日(火)の上映には、先着限定でオリジナルステッカーが配布される予定です。https://t.co/St8flpozpV pic.twitter.com/oj3HzPM2Nu
以上、人気アニメ「ルパン三世」の劇場版2作目「カリオストロの城」で登場する、ゴート札についてみてきました。そして、ゴート札はカリオストロ公国で製造される精巧な偽札で、実在しないことや名前の由来は英語でヤギを意味する「goat」であることが分かりました。さらに、ルパンがゴート札を捨てた理由やゴート札の原版をルパンが羨ましがった理由についても考察してきました。
また、カリオストロの城の元ネタや伯爵のモデルをみてきました。そして、カリオストロの城は「緑の目の令嬢」や「幽霊塔」などが元ネタとなっていることや、カリオストロ伯爵のモデルは18世紀に実在した人物であることなどが分かりました。また、指輪に刻まれていたゴート文字の意味も紹介してきました。