【鬼滅の刃】厄除の面とは何？鱗滝左近次が贈った面の特徴や手鬼との関係を解説

「鬼滅の刃」にて、鱗滝左近次が弟子に贈った厄除の面。最終選別に向かう弟子の無事を願い、天狗の面と同じ掘り方で制作されました。以下では、「鬼滅の刃」から、厄除の面の概要や手鬼との関係を解説します。その他、炭治郎や義勇などに贈られた厄除の面の種類と特徴などもまとめました。

「鬼滅の刃」は、2016年～2020年にかけて連載された「週刊少年ジャンプ」の大ヒット作で、単行本は全23巻です。2019年のアニメ放送をきかっけに爆発的な人気を集め、社会現象を巻き起こしました。また、2020年には劇場版「無限列車編」が公開され、日本歴代興行収入1位となる404.3億円を記録しました。

家族の敵を討つべく鬼殺隊士となった少年の成長を描いた「鬼滅の刃」。大正時代を舞台にした世界観や、少年漫画では数少ない和風剣術譚が、人気に火をつけました。原作漫画終了後もその人気は衰えることなく、数多くのメディアミックスが展開されています。また、2023年4月には、新作アニメ「刀鍛冶の里編」が放送予定です。

炭焼きで生計を立てる竈門炭治郎。炭売りのため山を下りたその晩、竈門家は鬼に襲われます。母親と幼い弟妹が殺され、生き残った禰豆子は鬼になってしまいます。絶望する炭治郎でしたが、富岡義勇の導きにより鬼殺隊士を目指します。育手・鱗滝左近次のもとで修業を積み、鬼殺隊への入隊が認められた炭治郎。鬼化した妹を人間に戻すため、命を奪われた家族の無念を晴らすため、仇である鬼との戦いに挑みます。

鬼殺隊の元水柱で、現在は狭霧山を拠点に育手として活動しています。主な弟子に、竈門炭治郎と富岡義勇がいます。時には厳しい言葉を投げかけるも、弟子を大切に思う愛情深い人物です。また、炭治郎と同様に鼻が利き、人の感情を読み取ることに長けています。作中では、竈門兄妹の数少ない理解者であり、禰豆子の助命を産屋敷耀哉に訴えるなど、陰ながら支えています。

江戸時代末期から鬼殺隊として活動していた鱗滝左近次。隊士の最高位・水柱にまで上り詰めた実力者であります。日輪刀は、水の呼吸にちなんで美しい水色であり、最終選別を受ける炭治郎に刀を持たせています。すでに60歳を超えているとみられる鱗滝ですが、その強さは衰えを知りません。刀を持った炭治郎に素手で挑んだり、彼を投げ飛ばす怪力ぶりを見せています。

また、驚異的な俊足の持ち主であり、後をついて来る炭治郎を驚愕させています。隊士引退後も、圧倒的な強さとタフさを維持しており、計り知れない強さを感じさせるでしょう。

以下では、「鬼滅の刃」の厄除の面とは何なのかを解説します。その他、藤襲山で炭治郎を執拗に狙ってきた手鬼と厄除の面の関係もまとめました。

最終選別に向かう弟子たちに贈られた厄除の面。鱗滝左近次の天狗の面と同じ掘り方であり、弟子たちを守ってくれるようにとの願いが込められています。作中では、最終選別に挑む炭治郎と義勇の身代わりの役目を果たし、2人を藤襲山から生還させています。一方、鱗滝の天狗の面は、お守りではなく素顔を隠すためでした。

鬼殺隊士だった頃、優しい顔立ちを鬼にバカにされたことを受け、お面をつけるようになりました。鱗滝左近次の天狗の面には、弟子への愛情に満ちた、優しい顔が隠されているでしょう。

厄除の面は、最終選抜に挑んだ炭治郎と義勇の命を守り、身代わりになりました。しかし、このお面は鱗滝左近次と因縁のある手鬼をひきつけてしまう、災いのお面ともいえます。手鬼は、47年前に鱗滝に捕らえられ、藤襲山に封印させられた凶暴な鬼です。時代が変わっても、天狗の面をした鬼殺隊士を手鬼は忘れませんでした。また、天狗と厄除の面は掘り方が同じのため、手鬼にとって鱗滝の弟子を見つけるための目印でした。

そのため、最終選別では、厄除の面をする少年少女を中心に襲いかかりました。手鬼に殺された弟子は13人で、最終的に手鬼は炭治郎の手で倒されています。しかし、子供たちの師匠である鱗滝左近次が、その事実を知ることはありませんでした。厄除の面は、お守りだけでなく、剣士としての命運を占う役目も担っていたでしょう。

厄除の面は、その人の特徴を反映させたデザインとなっています。以下では、炭治郎たちに贈られた厄除の面の種類と特徴を紹介します。

炭治郎の厄除のお面は、藤襲山の最終選別に向かう際に贈られました。左の額の痣を太陽で表現し、口の両端から伸びる線の先に丸が書かれています。炭治郎が日の呼吸を使うことを示す伏線とも捉えられるデザインです。作中では、手鬼に投げ飛ばされて木に頭をぶつけた際、衝撃を和らげてくれました。

富岡義勇の厄除けの面は太眉が特徴で、漫画131話の扉絵で登場しました。最終選別では義勇の身代わりとなり、2つに割れた状態で発見されました。

錆兎の素顔を隠していた厄除の面。錆兎と同じく、右頬に大きな傷跡があしらわれています。最終選別では、厄除の面が目印となり、手鬼から狙われてしまいます。しかし、義勇たち他の剣士を守るべく戦い、力尽きました。錆兎の厄除の面は、持ち主の命こそ守ることができませんでした。一方で、彼と同じく藤襲山に入った剣士たちの命を守ったともいえるでしょう。

真菰の厄除の面は、彼女の人柄を表したデザインとなっています。右頬に水色の花を描いた、かわいらしいお面です。

以下では、天狗の面がトレードマークの鱗滝左近次の活躍や、炭治郎の心の支えとなった名言・名セリフを紹介します。

富岡義勇の要請で、ある場所へ向かった鱗滝左近次。そこでは、寺に巣くう鬼との戦いに悪戦苦闘する炭治郎の姿がありました。鬼に対して非情になれない性格や判断力の遅さから、彼は鬼殺隊に向いていないと見ます。しかし、炭治郎の根性を見極めてから判断するべく、狭霧山を無事に降りて来れるか試験を課します。

やっとの思いで狭霧山までついてきた炭治郎に、罠だらけの山を生きて下りることは不可能と思われました。しかし、制限時間内に山を下りられたことを受け、修行を課すことを決意します。基礎から徹底的に叩き込み、水の呼吸法や型を習得させました。そして、炭治郎の入門から1年後、鱗滝は最終課題として、背丈を超える岩を斬ることを命じます。

最終選別で弟子13人を失ってきた鱗滝。子供たちを藤襲山におくるたびに、悲しい結果を突きつけらてきました。これ以上弟子を失いたくない、それは炭治郎に対しても同じでした。そこで、彼に無理難題を課すことで、最終選別を諦めさせようと試みます。しかし、錆兎と真菰との修行を経た炭治郎は、見事、岩を斬ることに成功します。

炭治郎が修行の間、禰豆子の面倒は鱗滝が引き受けます。鬼である以上、このままでは禰豆子は、鬼殺隊に殺される危険がありました。そこで、禰豆子が生きていける可能性を上げるべく、鱗滝は暗示をかけ続けました。その内容は、人間は家族であり守るべきもの、彼らを傷つける鬼を許すな、というものでした。暗示は気休めにすぎず、鱗滝もどこまで効果が出るか分かりませんでした。

しかし、鬼化した際、禰豆子に人間の理性がわずかに残っていたことは、不幸中の幸いでした。また、精神面が幼児化したことで、鱗滝の暗示も浸透しやすかったと推測されます。鱗滝の陰の尽力より、禰豆子は人間を守る鬼へ変貌します。時には、鬼の本能に翻弄されながらも、炭治郎と共に戦い続けました。

日光は鬼にとって致命傷であり、禰豆子も例外ではありませんでした。そこで、禰豆子の日中の移動のための箱を作りました。軽くて頑丈な霧雲杉で作られた箱は、漆を塗って強度を上げています。また、箱は内部から開けることもでき、炭治郎に危機が迫った時には、飛び出すように出てきます。禰豆子の箱は、鱗滝左近次が作ったと推測され、手先の器用さや弟子への愛情の深さを感じさせます。

鬼殺隊と鬼舞辻󠄀無惨の激戦が繰り広げられ、元柱の宇髄天元と煉獄槇寿郎も、産屋敷輝利哉の防衛にあたります。鱗滝左近次も新当主の防衛にあたると共に、禰豆子の護衛も担います。鬼から人間に戻る薬を与えられ、高熱に苦しむ禰豆子を静か見守り、炭治郎たちの健闘を祈ります。その時、突然目を覚ました禰豆子が屋敷を飛び出し、鱗滝も急いで後を追います。

常人離れたした禰豆子の俊足は、鱗滝でも追いつけず、2人の距離は広まるばかりでした。一方、炭治郎の元へ到着した禰豆子は、ようやく人間に戻ることができ、兄の窮地を救いました。後日、鱗滝は義勇と共に炭治郎のお見舞いに訪れ、禰豆子とも再会を果たします。禰豆子からは変わらず慕われており、照れた様子ものぞかせています。

鱗滝の言葉は、鬼殺隊士となった炭治郎の心の支えであります。戦闘中に師匠の言葉を思い出し、窮地を脱しています。以下では、鱗滝左近次の名言を紹介します。

炭治郎と出会ったすぐに厳しい言葉を投げかけた鱗滝左近次。かつて水柱として名を馳せた鬼殺隊士だからこそいえる、重みのある名言です。炭治郎は、妹になった鬼を守ろうと必死でした。しかし、鱗滝の指摘の通り、彼の考えは甘いものでした。同時に、炭治郎の気持ちも汲み取り、相応の覚悟がなければいけないと伝えます。

炭治郎が最終試験をクリアしたことを受け、鱗滝は胸の内を明かします。過去の出来事から、炭治郎も最終選別から帰ってこない可能性もありました。そのため、鱗滝としては、炭治郎に最終選別への挑戦を諦めてほしかったです。しかし、炭治郎との約束を守るべく、鱗滝は彼の死を覚悟のうえで、藤襲山に向かわせました。

鱗滝と因縁のある手鬼を倒した炭治郎は、鬼殺隊の最終選別に合格しました。そして、ボロボロになりながら帰ってきた炭治郎に、鱗滝はねぎらいの言葉をかけます。弟子が生きて帰ってこれたことは、鱗滝にとって一番嬉しい出来事となったでしょう。

以下では、深みのある声が印象的な、鬼滅の刃の鱗滝左近次のアニメ声優・大塚芳忠さんのプロフィールなどを紹介します。

鱗滝左近次のアニメ声優・大塚芳忠さんは、1954年生まれ、岡山県出身の声優、ナレーターです。1980年代に声優活動を開始し、アニメや特撮ドラマ、海外作品など、幅広いジャンルで活躍しています。また、2017年には、第11回声優アワードの助演男優賞に選ばれました。

大塚芳忠さんの主な出演作品は、アニメ「NARUTO」自来也役、「宇宙戦艦ヤマト2199」真田志郎役、「ゴールデンカムイ」鶴見中尉役、「バキ」ビスケット・オリバ役等です。海外作品の日本語吹き替えでは、ドラマ「フルハウス」のパパ、ダニエル・タナ—役や、映画「バイオハザード」アイザックス博士役などを演じました。

以下では、鱗滝左近次と弟子たちの関係を語るうえで欠かせない、厄除の面に関する感想や評価を紹介します。

炭治郎の厄除の面には、彼のその後を示した伏線が貼られ、痣を模した太陽の絵柄からは、日の呼吸を彷彿させます。一方、目のデザインは、円を重ねたものであり、炎柱の煉獄杏寿郎の目に似ているともいわれます。厄除の目は、炭治郎が彼の意思を受け継ぐことを暗示しているとも解釈できます。厄除の面には、持ち主の特徴だけでなく、その人の未来を予言しているでしょう。

初登場時の錆兎は、鱗滝と同様、厄除の面を被っていました。その後、炭治郎によってお面は割れてしまうも、錆兎は優しい笑顔を向けました。兄弟子として炭治郎の修行を見守ってきた錆兎。弟弟子への愛情あふれる笑顔は、見る者の涙を誘います。また、このシーンを見るたびに号泣しているとの感想も見られ、鬼滅の名場面にもなっています。

厄除の面の製作者である鱗滝左近次といえば天狗の面であり、本編で素顔を見せることはありませんでした。しかし、最終選別から戻ってきた炭治郎を、涙を流しながら褒めました。修行期間中は厳しい態度を見せていた鱗滝でしたが、弟子に対する愛情は深いものです。それは厄除の面はもちろん、お面の端からあふれ出る涙からも読見とれ、鱗滝の涙にもらい泣きしたとの声も見られます。

「鬼滅の刃」の厄除の面の概要や、手鬼との関係などを解説しました。きつねの顔をベースに、それぞれの特徴が反映された厄除の面。鬼滅では、鱗滝左近次と弟子たちを象徴し、彼らのお守りとなりました。また、原作漫画の最終回では、厄除の面はキーホルダーとして登場しています。小学生に転生した義勇、錆兎、真菰の絆を表したアイテムとなっています。