【スパイ教室】モニカが好きな人はリリィ？「灯」裏切りの理由やその後も解説

スパイ教室のモニカの好きな人が誰なのか知っていますか？この記事では、モニカの好きな人に関する情報を中心にお届けしていきますが、まず作品・スパイ教室の基本情報を確認しておきましょう。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

スパイ教室は、日本の作家・竹町によるライトノベル作品です。2020年1月にKADOKAWAのファンタジア文庫より上梓され、2023年2月現在12巻を数えるまでになりました。シリーズ累計での発行部数は100万部の大台を超えています。また、第32回ファンタジア大賞では大賞を受賞しています。

スパイ教室のメディアミックス展開としては、漫画作品とテレビアニメが制作されています。漫画については、まず、せうかなめにより原作1巻のコミカライズが行われ、KADOKAWAの月刊コミックアライブにて2020年7月号から2022年6月号にかけて連載されました。

続いてべにしゃけによる原作第2巻、そしてせうかなめによる原作3巻のコミカライズがそれぞれ行われ、ともに月刊コミックアライブにて2022年8月号より連載中です。テレビアニメについては、AT-Xほかにて2023年1月5日より放送中となっています。

人類史上最悪の世界戦争が終結し、早10年が経過しました。悲惨な戦争の反省から平和を守る国際機関が設立され、世界の国々は火力中心の原始的戦争からスパイによる情報戦「影の戦争」へと舵を切ります。そんな中で、任務成功率100%を誇る凄腕スパイのクラウスは、致死率90%を超える「不可能任務」に特化したスパイ機関「灯」を設立します。こうして世界最強のスパイたちによる世界最高の諜報合戦がスタートしました。

ここからは、この記事のメインテーマであるスパイ教室のモニカの話題に入っていきます。まず最初はモニカのプロフィールからになります。

モニカは、身長150㎝・体重41㎏の青味がかった銀色の髪をした16歳の少女で、常に右目が前髪で隠れています。誕生日は5月18日で、自分のことを「ボク」と言います。主人公・クラウスがボスを務める「灯」のメンバーであり、氷刃（ひょうじん）というコードネームが与えられています。

スパイ養成学校をトップクラスの成績で卒業しており、スパイとしては「灯」のメンバーの中でも抜きん出た能力を有しています。具体的には高度な演算能力と精密な盗撮技術を持っているのですが、仲間には秘密にしているようです。モニカにはスパイとしての高い資質があるのですが、玉に瑕なのが皮肉屋な性格です。協調性に欠けるためチームをまとめ引っ張っていくリーダーには向きません。

また、モニカは、過去に悪口を言われたことがきっかけで本気を出せなくなったと、後に告白しています。コードネームの「氷刃」には、スパイとして高い資質を持っているのに冷めていて実力を発揮できないという意味が込められています。

次に、スパイ教室のモニカの能力について解説します。プロフィール欄で触れたように、モニカにはスパイ活動に資する優れた演算能力と盗撮能力があります。空間を瞬時に把握できる演算能力は、周囲の状況を正確に把握しなければならないスパイにとっては心強い能力です。

また、モニカの盗撮能力は、ただ単に相手を眺めているだけでその行動を読み取ることができます。この能力も、先手先手を打って行動しなければならないスパイにとっては鬼に金棒となる能力と言えるでしょう。「時間の限り、愛し抱け」とモニカが唱えると、彼女は視界に入ったすべての映像を一瞬で撮影します。相手に気付かれることなく写真を撮り、それを脳裏に刻み込んで精密な動作ができるのです。

モニカの能力は演算と盗撮だけではありません。高い身体能力も持っています。モニカがクラウスを教会におびき出し、彼と対決したときのことです。モニカは284丁もの時限式特殊小銃を仕掛け、その銃が次々に発射される中クラウスを攻撃しています。驚異的な身体能力と言えるでしょう。また、陽炎パレスでの鍵開け訓練では、メンバーの中でただ1人解錠に成功したのもモニカです。

ところが、モニカはスパイとしての高い能力を持っているのに、性格が災いし実力を生かし切れていません。スパイ養成学校ではトップの成績を上げましたが、その後成績は急降下し低迷を続けます。後にわざと手を抜いたと告白しています。能力では「灯」のエース的な存在ですが、人を見下したところがあり他のメンバーから浮いた存在になりつつあります。協調性を高めやる気を出しさえすれば、素晴らしいスパイになれるのではないでしょうか？

いよいよ本題に入ってきますが、スパイ教室のモニカの好きな人は誰なのでしょうか？ここからは、モニカの好きな人が誰なのか明らかにするとともに、彼女の恋愛観についても考察していきます。

モニカが好きな人とは、誰あろう、同じ「灯」のメンバーでチームリーダーを務める銀髪の少女リリィです。ただ最初からモニカがリリィに恋愛感情を抱いていたわけではありません。そこにはあるきっかけがあったのです。それは、暗殺者「屍」の排除という不可能任務を終えた後のこと、ガルガド帝国の研究所でのことでした。

モニカたちが対決したのが誰かというと、それはクラウスの師匠ギードです。モニカはジビアと共にギードに立ち向かいますが、瞬く間に倒されてしまったモニカは万事休すと目を閉じます。その時です。危険を顧みずギードに向かっていった人物がいます。それが誰かというと、チームリーダーのリリィでした。最強の敵を前にしても一歩も引かないリリィの強さに、モニカはキュンとしてしまいます。

任務を終え帰路に就くトラックの中で、リリィはメンバー一人ひとりにねぎらいの言葉をかけ、モニカには「あなたも極上の天才よ」と言って抱きつきます。モニカの心拍数は上昇し、彼女は体が熱くなるのを感じます。この時、モニカは普通の女子に抱く感情ではないもの、つまり恋愛感情が芽生えていることを自覚します。その対象が誰かと言うと、もちろんリリィです。

ただしモニカとリリィは共にスパイです。誰彼構わず恋人や家族を作るということは、敵に弱みを握られることにもつながります。ミッションの成功率にも影響を与えそうなので、モニカがリリィに対し表立った行動に出られるかどうかは微妙と言えるでしょう。もっとも、モニカの一人称は「僕」であり容姿も中性的なので、女子ばかりの「灯」のなかで同性愛に目覚めるのは、むしろ自然なことと言えるのかも知れません。

モニカは、疲労がたまるとリリィに体のマッサージをお願いしていました。リリィは気持ちよく応じていましたが、ある時モニカはリリィに無断で彼女の姿を写真に撮ります。それ以来、その写真を後生大事に持ち歩いているのです。

一方、前述のようにスパイにとって恋人や家族は弱みにもなってしまいます。好きな人の写真を持ち歩くことは良くないと百も承知のモニカですが、好きな人の写真を片時たりとも離したくはないのでしょう。

モニカは細心の注意を払っていたつもりでも、モニカに好きな人ができたことに気づいていた人物がいます。それは、「灯」のメンバーの誰にとってもお姉さん的な存在のティアとボスのクラウスです。

モニカがリリィへの恋愛感情を自覚した後、ティアは彼女と目を合わせるなり異変に気付きます。そして、モニカが「灯」のメンバーに恋心を抱いていること、そしてアネットの母親を名乗り現れた帝国のスパイ・マティルダの事件の際に、モニカが取った行動が好きな人のためだったことを理解します。

「灯」のボスであるクラウスもまた、モニカの好きな人がリリィであることに気付いていました。モニカに対し「自分だけに話してみないか」と水を向けています。しかし、モニカは終始無言を貫きます。他人と距離を置くモニカですが、好きな人のためには積極的に行動する彼女の意外な一面が露わになった瞬間でした。

これまで告白することをためらっていたモニカですが、遂にリリィに告白します。それは原作小説スパイ教室の第7巻で、モニカがティアとともにフェンド連邦の諜報機関CIMと対決した時のことです。ガルガド帝国の組織「蛇」を倒すために送り込んだスパイ「炯眼」について「灯」の通信機で伝えた後、モニカはリリィに「ボクは、キミのことが好きなんだ」と皆に聞こえてしまうことも構わずに告白しました。

リリィは英語で百合（ゆり）のことです。女性同士の恋愛を隠語で「百合」と言います。また、モニカはマメ科アカシア属の花で、花言葉は「優雅、友情、秘密の恋」です。これは偶然の一致なのでしょうか？もしかすると、作者が秘密の恋の告白をあらかじめ仕込んでいたのかも知れません。

スパイとして高い技能を持ちながらも、辛辣な物言いやシニカルな性格からモニカは人や組織にうまく溶け込めずにいました。しかし、そうしたモニカであっても、「灯」への裏切りをするとは誰も思いませんでした。裏切りが発覚すると読者の間に衝撃が走ったと言います。それでは、モニカはなぜ誰も考えもしなかった「灯」への裏切り行為に及んだのでしょうか？

モニカの裏切りにはリリィが絡んでいます。リリィをフェンド連邦ダリン皇太子暗殺犯に仕立て上げると「蛇」に脅迫されたため、モニカは「灯」への裏切りを行わざるを得なくなくなったと言うのです。その頃、フェンド連邦ではダリン皇太子暗殺という衝撃的な事件が発生し、国を挙げての犯人探しが行われていました。

「灯」のメンバー・リリィが犯人と言うことになれば、ディン共和国はフェンド連邦およびその国民から突き上げられ、「灯」の存続も危ぶまれる状況に陥ります。モニカは「蛇」の要求に従うしかありませんでした。スパイが愛人や家族という弱みを握られ操られることはよく聞く話ですが、モニカの場合もまた例外ではありませんでした。

モニカは、「灯」を裏切り「蛇」へ寝返ったとメンバーに信じこませるため、あえて「灯」のメンバーを襲撃します。手加減を加えては信憑性がなくなるので、かなり徹底的に痛めつけました。その結果、アネットは肋骨骨折の上内蔵出血、グレーテは背中を斬られて重傷、エルナの頭部は大出血、さらにフェンド連邦の防諜機関ベリアスのアジトは火をつけられ全焼してしまいます。

派手に暴れまわった挙句、モニカはリリィとサラに「ごめん」と言い残し去って行きます。その後、モニカはティアを巻き込んで「裏切り」の芝居を完成させます。敵の目を完全にくらませたモニカには、「蛇」の翠蝶から「緋蛟あかみずち」というコードネームが与えられました。

「灯」を裏切り（に見せかけた）蛇へと寝返ったモニカですが、その後どうなったのでしょうか？原作小説8巻では、「灯」に復帰し、「灰燼（かいじん）」と名乗るモニカが登場します。

「蛇」がモニカに裏切りをさせたのは、ディン共和国の諜報機関「灯」のメンバーがフェンド連邦ダリン皇太子の暗殺犯ということをでっち上げ、フェンド連邦のスパイたちにクラウスを抹殺させるためでした。ところが、モニカは、「蛇」のメンバーになるとすぐさま「自分がダリン皇太子の暗殺犯」との情報を新聞にリークします。もちろん新聞社は大スクープとして報じました。

これにより「蛇」の目論見はもろくも崩れ、「灯」やリリィに危険が及ぶことは回避されます。これでめでたくモニカ復帰と言う運びになるのですが、実は最初からティアやグレーテも協力のもとに考えられ進められたモニカの筋書きによるものだったのです。モニカは、この難題をボスのクラウスには内緒でやり抜きました。

モニカには、死亡したのでは？と思われていた時期があります。リリィに愛の告白をした後、「灯」への裏切りはしていないと「蛇」に知られてしまい、モニカは「蛇」の追跡を受けることになります。モニカは、やっとのことで「焔」メンバー・ゲルデのアジトとなっているアパートにたどり着きます。

ところが、そこへ「蛇」のメンバーがやって来て、アパートを破壊した上に火を付けます。アパートは全焼し、モニカは焼死したと思われていました。しかし、駆けつけてきた「灯」のメンバーの1人、サラがアパートに地下室があることを思い出し、捜索の結果地下室でモニカの無事な姿が発見されました。

リリィに恋をしたモニカですが、他の人には恋愛感情を抱いて告白したことはないのでしょうか？ここで「灯」のメンバーを中心に、改めてモニカとの関係を検証してみます。

まず最初は、「灯」のボスで唯一の男性・クラウスからです。実は、モニカは異性との恋愛に対し生理的に嫌悪感を覚えています。したがってクラウスと恋愛関係に発展したり愛の告白をすることはないでしょう。

ティアは、メンバーの誰にとってもお姉さん的な存在で包容力があり、モニカとも相性は良さそうです。しかしあくまで相談相手・友人の域は出ず、恋の告白をしたり恋愛関係に発展する可能性は低いでしょう。

グレーテは、クラウスに「美しい」と容姿を褒められて以来、彼にゾッコンになっています。叶わぬ恋に惹かれるという点ではモニカに共通しており、モニカが愛の告白をする相手になる可能性もあります。

ジビアは、誰に対しても率直な物言いをし、人を傷つける言葉も平気で使います。モニカも皮肉屋ですから、すぐに言い合いのけんかになりそうです。この2人が恋愛関係になり愛の告白をすることはまずないでしょう。

サラやエルナは、まだ初々しく幼い少女です。モニカにとっては妹のような存在なので、恋愛対象として見ることはないでしょう。以上の検証結果から、モニカが愛の告白をする恋愛対象となり得るのは、リリィをおいて他にいないということになります。

アニメ「スパイ教室」でモニカの声を担当した声優の悠木碧（ゆうき・あおい）のプロフィールを紹介します。1992年3月27日生まれで千葉県山武市出身の悠木碧は、2023年3月現在31歳の声優で、女優や歌手としても活躍しています。現在は声優事務所「青二プロダクション」に所属しています。

悠木碧は、1996年にまず女優として経歴をスタートさせ、テレビドラマ「イヴ」に出演します。次いで、2003年にはテレビアニメ「キノの旅-the Beautiful World-」でさくら役を務め声優デビューを飾ります。2008年にはテレビアニメ「紅」にて主人公の九鳳院紫を演じ、初の主演を務めています。さらに、2012年にはミニアルバム「プティパ」をリリースし歌手デビューを果たしました。

また声優・悠木碧の受賞歴は以下の通りです。

• Newtype×マチ★アソビ アニメアワード2011…主演女優賞
• 第6回声優アワード…主演女優賞
• 日刊スポーツ第1回日刊アニメグランプリ…MIP女性声優賞
• アニメージュ第43回アニメグランプリ…声優部門グランプリ

次に、アニメ「スパイ教室」でモニカ役を務めた悠木碧の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• 魔法少女まどか☆マギカ（鹿目まどか）
• 聲の形（西宮結絃）
• 田中くんはいつもけだるげ（田中莉乃）
• ポケットモンスター ベストウイッシュ（アイリス）
• 東京喰種（安久黒奈）
• ワンパンマン（戦慄のタツマキ）
• ソードアート・オンラインII（ユウキ）
• 七つの大罪（ディアンヌ）
• 僕のヒーローアカデミア（蛙吹梅雨、取蔭切奈）
• 名探偵コナン（中居芙奈子）

ここまで漫画スパイ教室のモニカ特集をお届けしてきましたが、最後にモニカに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、スパイ教室7巻を読了した方のツイートからです。モニカにはあまり注目してこなかったのですが、リリィへの告白シーンを見て（LGBTとしての）苦労がわかり感動したそうです。

続いて紹介するのは、モニカ推しという方のツイートからです。素っ気ない態度からドライな性格と思っていたところ、リリィへの熱い思いを見てそのギャップに胸がキュンとしてしまったそうです。

こちらも、モニカのギャップに心が奪われた方のツイートからです。いつもクールなモニカがリリィのことになると気持ちが昂るところが可愛いそうです。

ここまで、スパイ教室に登場するモニカに焦点を当て、彼女が好きな人が誰なのか、そして告白シーンを詳述し、また「灯」への裏切りの理由やその後についても詳しく解説してきました。

スパイ教室のモニカは、スパイとしての優れた能力を持つ反面、ドライで皮肉屋な性格から周囲の人とは距離を置いて接してきました。ところが、ある事がきっかけで「灯」のメンバー・リリィに恋愛感情を抱きます。隠し撮りしたリリィの写真を持ち歩くほど、彼女に夢中になります。

モニカが「灯」を裏切った理由は、ガルガド帝国のスパイ組織「蛇」から最愛の人・リリィをフェンド連邦皇太子暗殺犯に仕立てると脅されていたためです。その後、モニカはディン共和国や「灯」の面目を潰さない方法で「蛇」の脅しを退け解決に導きます。晴れてモニカは「灯」に復員し、「灰燼」というコードネームで新たな一歩を踏み出します。