【機動戦士ガンダム 水星の魔女】シャディクはミオリネが好き？二人の関係を考察

この記事では、機動戦士ガンダム 水星の魔女に登場するシャディク・ゼネリとミオリネの関係にスポットを当て考察していきますが、両者の話題に入る前にまずは機動戦士ガンダム 水星の魔女の作品情報からお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

「機動戦士ガンダム 水星の魔女」は、小林寛監督、サンライズ制作による日本のテレビアニメで、いわゆる「ガンダムシリーズ」に属する作品です。Season1は2022年10月2日から2023年1月8日まで毎日放送・TBS系列ほかにて放送され、Season2については2023年4月より放送予定となっています。

また、メディアミックス展開としては、2023年高島雄哉による小説「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の連載が「月刊ガンダムエース」1月号より開始されたほか、ガンダムシリーズのゲームに本作の主なキャラクターを登場させています。

時はA.S.122年、多くの企業が宇宙へと進出し巨大な経済圏を形成していました。水星出身のスレッタはアスティカシア高等専門学園へ編入を決めます。地球への移動中、彼女は父親から逃れて地球へ向かうミオリネを救出します。ところが、ミオリネの後を追ってきたグエルとMSでの決闘を余儀なくされます。スレッタはガンダム・エアリアルの力を借りて圧勝しますが、ガンダム使用を巡り早くも学園退学処分の危機を迎えます。

シャディクは、フルネームをシャディク・ゼネリといい、アスティカシア高等専門学園パイロット科3年の男子生徒です、姓からわかるように、ベネリットグループ御三家の1つ・グラスレー社CEOのサリウス・ゼネリは養父になります。学園では決闘委員会委員長を務めるほか、グラスレー寮の寮長としても活躍しています（学籍番号はKP003）。

またシャディクは、学生でありながら養父サリウスが経営するグラスレー社で多くの実績を上げており、サリウスの信望も厚く将来の幹部候補生としての地歩を固めつつあります。シャディクの性格は一見明るいように見えて、他人を信用することはなく全て自分で処理しようとする傾向が強いようです。異性関係は派手で、女性がらみで決闘を申し込まれることも多々あります。

前述のように、シャディク・ゼネリはグラスレー社CEOのサリウス・ゼネリに養子として迎えられました。シャディクが養子となった理由については作中では明らかになっていません。

しかし、機動戦士ガンダム 水星の魔女8話にて、幼馴染のミオリネの口からシャディクの秘密が一部語られています。彼女によると、シャディクはグラスレーの施設で育った孤児とのことです。ミオリネは、シャディクについてやれることは何でもやるヤツと語っていることから、サリウスの養子となるためにシャディクが策略を巡らせた可能性も否定できません。

続いて、シャディク・ゼネリと並びこの記事の主役であるミオリネのプロフィールを紹介します。ミオリネは、フルネームをミオリネ・レンブランといい、アスティカシア高等専門学園の学園長でベネリットグループ総裁のデリング・レンブランの一人娘です。母はすでに他界しています。アスティカシア高等専門学園経営戦略科の2年生・学籍番号はLS001で、戦略科トップの成績を収める才媛でもあります。

ミオリネは、頭脳明晰・才色兼備な反面、性格については難ありと指摘されています。不愛想で他人を寄せ付けない閉鎖的なところがあるのです。特に、亡き母につらく当たった上に、ホルダーに与えるトロフィーとしてミオリネを扱う父デリングを心底嫌っており、「くそオヤジ」と呼んでいます。

ここからは、シャディクとミオリネの関係について考察していきます。シャディクはミオリネが好き？だったのでしょうか？前述のように2人は幼馴染です。ミオリネは、シャディクとの関係についてかつて「腐れ縁」と評したことがあります。また、本作主人公のスレッタは2人を「仲良し」と呼んでいます。

インキュベーションパーティーで同席した時には、2人が気の置けない間柄であることをうかがわせており、他人に距離を置くミオリネが珍しく心を開いているようでした。シャディクがミオリネに自身の事業についてアドバイスを求めると、ミオリネは事業を成功させている人にするアドバイスはないと応じます。この言葉から、ミオリネがシャディクの事業についても少なからず関心を持っていることがわかります。

シャディクとミオリネは、かつて共同で新規事業の事業計画を立案した経験を持っています。その時は親にひどく叱られ頓挫しましたが、シャディクの胸にはその時の思い出が深く刻まれています。ところが、ミオリネはきれいさっぱり忘れてしまったようで、シャディクを残念がらせています。新規事業の立ち上げに興味を示さないミオリネに「変わったよ君は、残念だ」と言っていました。

新規事業に無関心だったミオリネが、インキュベーション・パーティーではガンダム社の事業計画をプレゼンし、見事資金を獲得します。シャディクは「お見事！」と言って拍手喝采します。

その後、シャディクはミオリネをサポートすべくガンダム社設立に意欲を見せますが、ミオリネの受け止めはシャディクの思惑とは相反していました。他のベネリットグループ御三家と同じように、自分を利用したいだけだろうと勘ぐります。よかれと思ってしたことが裏目に出て、ミオリネの信頼を失ってしまったのです。

シャディクはミオリネのことが本当に好きだったようです。ところが、彼女に好きという思いを打ち明けることはしません。グエルに「オレとの決闘を避けてたヘタレ」と言われたのに、怒ることもなく決闘を避けたのは君になら彼女を任せられると考えたからだと嘘ぶく始末です。ミオリネのことが好きなのに、煮え切らないシャディクの姿勢が鮮明になったシーンでした。

シャディクは、ミオリネが好きなのに彼女のホルダーになる道を選びませんでした。なぜなのでしょうか？それは、グエルのように彼女をホルダーに授与するトロフィー（勝者への賞品）扱いしたくなかったと考えられます。グエルはミオリネに何の興味もなく、彼女をホルダーに対する賞品と考えていました。ミオリネが本気で好きなシャディクは、ミオリネをホルダーへの賞品とする考え方が許せなかったのでしょう。

ミオリネが起業したガンダム社は、シャディクの策謀により前途に暗雲が垂れ込めます。ミオリネは社運をかけてシャディクに決闘を申し込みます。その結果シャディクはミオリネに敗北し、意図せずしてミオリネのモビルスーツの優位性が証明されました。それと同時に、ミオリネが好きというシャディクの熱い思いもはかなく散ってしまいました。

機動戦士ガンダム水星の魔女9話で、当時を振り返りシャディクは後悔の念をにじませています。温室の中で、「ホルダーになって君を守る」と言えば良かったと悔やむシャディクに、ミオリネは「いまさらよ」と言って大きなトマトの実をハサミで切り落とします。このトマトを切り落とす場面は、2人の関係の終わりを象徴していると言われています。

ミオリネがせっかく「ホルダーにならないわけ？」と水を向けてくれているのに、シャディクの答えはホルダーになることを否定しあまりにもあっさりとしたものでした。まるでミオリネとの結婚には興味がないと言わんばかりです。

ミオリネと結婚することは、未来のベネリットグループの総帥になることを意味します。グラスレー社CEOを目指すシャディクですから確かにそれは無理でしょう。それなら、ベネリットグループ総帥には興味はないけどミオリネの夫にはなりたいと言えばよかったのです。シャディクは言葉足らずだったと言えるでしょう。

機動戦士ガンダム水星の魔女9話で、シャディクはミオリネに対し、「君となら父さんたちよりも良い未来を切り開いていける」と希望を語っています。また、今後はガンダム社の妨害をしないという協定書にサインをしました。2人の間に恋愛の可能性はなくなってしまいましたが、ビジネス面で協力関係を築いていくことは十分に期待できるでしょう。

ここからは、機動戦士ガンダム 水星の魔女のシャディク・ゼネリの目的や、彼が怖いと言われる理由について考察していきます。まずシャディクの目的からですが、ガンダムという会社を手に入れたいというよりガンダムそのものを欲していると考えられます。そのために彼は行動を起こしているようなのです。

シャディク・ゼネリの養父でグラスレー社CEOのサリウス・ゼネリは、ガンダムを毛嫌いしており、この世から消し去らねばならないとシャディクに語っています。ところが、そんなサリウスに対しシャディクは「狭すぎる、視野も思想も」と指摘しており、サリウスの意にそぐわない計画があることを示唆しているようでした。

スレッタがガンダムスーツを使って学園最強のグエルを倒し、ホルダーの栄冠を獲得します。ガンダムの強さは実戦で証明されました。シャディクは、ガンダムを使い父サリウスとは違う経営戦略を描いていると考えられます。

ただし、現時点ではGUNDフォーマットの危険性からガンダムの開発はカテドラルの協定でも禁じられています。安全性さえ担保できればガンダムは最強の兵器となるでしょう。シャディクはそれを見据えて戦略を練っているのかも知れません。

機動戦士ガンダム 水星の魔女の7話でのことです。不愛想で人と距離を置いてきたミオリネが、スレッタのために行動しています。それを見たシャディクは、「変わったよ君は、残念だ」と呟きます。

なぜ「残念だ」と言ったのでしょうか？これには、グラスレー社の計画が絡んでいると考えられます。同社では、ガンダム疑惑のあるエアリアルとシン・セー開発公社、そしてエアリアルを駆るスレッタを潰すことを画策していたと言われています。その事情を知っていたシャディクは、才能あるミオリネがスレッタとともに行動し潰されることを嘆いて「残念だ」と言ったのです。

機動戦士ガンダム 水星の魔女のシャディク・ゼネリが怖いといわれるのはなぜなのでしょうか？次に、シャディクが怖いといわれる理由について考察していきます。

シャディク・ゼネリは、これまで養父サリウス・ゼネリに認められようと努力してきました。ところが、本作8話では手のひらを返したようにサリウスを裏切るような言動をします。

温室でミオリネと2人きりになった時、シャディクはミオリネと手を組んでガンダムを手に入れ事業に利用する考えを示します。サリウスは反ガンダム派でガンダムを排除しようとしていますから、シャディクの考えは父サリウスに真っ向から対立します。自分の将来のためには父をも裏切るシャディクは怖い存在と言えるでしょう。

本作7話と8話では、シャディクがニカ・ナナウラにスパイをさせていたことが明らかになります。温厚で争いを好まないニカの性格を逆手にとって、スレッタやミオリネの動向を監視させていたのです。シャディクが低い声で「こないだはありがとう」と話しかけただけで、ニカの表情は一変し恐怖が走ります。アニメ視聴者にはシャディクの怖さがよく伝わったのではないでしょうか？

シャディクは、ミオリネやグエルを仲間に引き入れようと画策しますが、うまくいかないとわかると学校の規則を変えてミオリネのガンダム社設立を妨害します。目的のためには手段を選ばないシャディクの本性が明らかになりました。

ここで、アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のミオリネ役とシャディク役の声優を紹介します。

まずミオリネからですが、彼女の声を演じたのは、6月1日神奈川県横須賀市生まれ、新潟県妙高市出身の女性声優のLynn（りん）です。Lynnは、日本ナレーション演技研究所基礎科で学んだ後、アーツビジョンに入所します。アニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」にて声優デビューを飾った後、2016年にはテレビアニメ『競女!!!!!!!!』で主人公・神無のぞみを演じ、初の主役を務めました。

Lynnの代表作と演じたキャラ

• 君の膵臓をたべたい（山内桜良）
• 私に天使が舞い降りた！（松本香子）
• ぼくたちは勉強ができない（桐須真冬）
• 風夏（秋月風夏）
• ハイスクール・フリート（宗谷ましろ）

次に、シャディク・ゼネリ役の声優・古川慎（ふるかわ・まこと）を紹介します。古川は、1989年9月29日生まれ、熊本県出身の男性声優で、トイズファクトリーに所属しています。

古川は、福岡スクールオブミュージック専門学校卒業後、2011年にWebアニメ「武装中学生」の吉野サトシ役で声優デビューし、2013年には「ゴールデンタイム」の多田万里役でテレビアニメ初主演を飾ります。また、2020年には第14回声優アワードにて助演男優賞を受賞しました。

古川慎の代表作と演じたキャラ

• ワンパンマン（サイタマ）
• 転生したらスライムだった件（ベニマル）
• BANANA FISH（ショーター・ウォン）
• TSUKIPRO THE ANIMATION（神楽坂宗司）
• 憂国のモリアーティ（シャーロック・ホームズ）

ここまで機動戦士ガンダム 水星の魔女のシャディクとミオリネ特集をお届けしてきましたが、最後に両者に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、シャディクとミオリネの胸の内を表したツイートからです。2人の気持ちのすれ違いを見事に表現しているのではないでしょうか？

続いて紹介するのは、ミオリネを気高いと評価するツイートからです。スレッタとシャディクを共に失う恐れがあるのに、自分の気持ちに正直に行動するミオリネが好きなのだそうです。

最後に紹介するのは、学園の温室でのシャディクとミオリネのやり取りに関するツイートからです。「入るな」と叫んだミオリネの本音に鋭く切り込んでいるようです。

ここまで、「機動戦士ガンダム 水星の魔女のシャディクはミオリネが好き？」と題して、シャディク・ゼネリがホルダーになろうとしなかった理由など2人の関係を中心に考察してきました。

シャディクがホルダーを目指さなかったのは、ミオリネをホルダーの賞品扱いしたくなかったことと、ミオリネの前では素直になれなかったからと言われています。ミオリネに決闘で敗北したことでシャディクの恋が成就する道は閉ざされてしまいましたが、ベネリットグループの経営をめぐり協力関係を築けるかもしれません。機動戦士ガンダム 水星の魔女の今後の展開に期待しましょう。