【魔法使いの嫁】チセの父親が家を出ていった理由は？行方や戻ってくる可能性は？

漫画作品「魔法使いの嫁」の中でも大きな謎とされているのが、主人公チセの父親の失踪です。弟とともに姿をくらませてしまうのですが、以降魔法使いの嫁本編では触れられることなく現在に至っています。

この記事では、そうしたチセの父親の謎に迫りネタバレ解説していきますが、その前にまずは魔法使いの嫁の基本情報をお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

魔法使いの嫁は、ヤマザキコレによる日本の少女漫画で、略称の「まほよめ」で親しまれている作品です。2014年マッグガーデンのWeb配信雑誌「月刊コミックブレイド」1月号に掲載され、現在も連載が続いています。あわせて2014年9月からは、Web配信の「月刊コミックガーデン」でも連載が開始されます。また、2019年にはスピンオフ作品2作品が発表され、リンガ・フランカの「マンガドア」にて連載されました。

魔法使いの嫁のメディアミックス展開としては、ドラマCD化やOVA化、テレビアニメ化、そして舞台化と幅広く行われています。このうちテレビアニメについては、TOKYO MXほかにてSEASON2まで放送されました。

魔法使いのエリアスは、ある日闇オークションで15歳の赤毛の少女を落札し買い取ります。悲惨な人生を歩み遂にはオークションに身を委ねたチセに、エリアスは落札した目的を告げます。チセには魔法使いとしての素質があるので弟子として育成し、さらには妻にするつもりだというのです。こうして主人公チセの新たな人生が始まりました。

ここからは、メインテーマである魔法使いの嫁のチセの父親に関する話題に移っていきます。まず最初にチセのプロフィールから紹介します。

チセは、フルネームを羽鳥智世といい、本作魔法使いの嫁の主人公です。赤毛が印象的な少女で、初登場では15歳、物語の展開とともに16歳になります。身長は155cm、体重54kgとやや小柄な体型をしています。まだ幼いころ、人ではないモノを見たり引き寄せる能力が明らかになり、父と弟は彼女を恐れて逃げ出します。また、母親には「あなたなんか産まなきゃよかった」とまで言われ、首を絞めて殺されかけます。

人生に絶望し自暴自棄となったチセは、人身売買の闇オークションに自らを商品として出品し、魔法使いのエリアスに落札されます。エリアスは、チセが夜の愛し仔（スレイ・ベガ）という特殊な体質の持ち主で、魔物や妖精との親和性が高く望まなくても彼らに懐かれてしまうことを見抜きます。

エリアスは、魔法の力を制御できないチセは長く生きられないと判断します。そこで、彼女が魔法をコントロールできるようにするため、早速魔法の指導を開始します。一方、チセは、エリアスとの生活の中でよき理解者たちと交流を持つことになります。闇オークションへの参加が、結果としてチセに希望ある人生をもたらしたのです。

チセの父親は、名前を羽鳥夕輝といい、あちら側のモノから「守り男」と呼ばれています。しかし、これ以外の詳しいプロフィールや正体は不明です。ネタバレになりますが、その父がある日の夜「絶対に迎えに来る」と言い残し、チセの弟を連れて家を出ていきます。彼の家出には不明な点が多く様々な憶測を呼んでいますが、決して家族を捨てたわけではないようです。

チセは、過去の記憶の一部を失っていました。ネタバレになりますが、チセはヨセフに依頼して失われた記憶の断片を見せてもらいます。チセは、自分に弟がいることや父親と一緒に姿を消したことを知ります。しかしその時の映像では、父親が肝心の行き先について語ることはありませんでした。チセの父親の行方は、正体同様未だに不明のままなのです。

チセの父親の呼び名が「守り男」であることを紹介しましたが、その名の通り彼は家族をナニカから守っていたようです。単行本9巻の第42篇では、父親の力が家族に襲い掛かる怖いモノを払いのけている様子が描かれています。また、チセの弟・史輝の正体も父親と同じでナニカを払いのける力を持っており、チセは弟さえいれば留守番で心細さを感じることがありませんでした。

チセの父親の失踪には、彼の守り男としての役割が絡んでいると考えられます。つまり、ある組織が何らかの重大な事案の発生で父親と弟の力が必要となり、その結果2人は招集され急遽家を出たということです。推論の域を出ませんが、現時点ではこれが父親と弟がいなくなった理由と考えられます。

魔法使いの嫁の作中では、チセの父親の正体や出ていった理由が明かされているわけではありません。作者のヤマザキコレは、Twitterで「お父さんが出ていった理由は、いずれどこかで」と述べています。魔法使いの嫁の今後の展開に注目しましょう。

チセの父親の正体については、羽鳥夕輝という名前であること、チセと母親同様に普通の人には見えないモノが見え、さらには見えないモノに力を使うことができることがわかっています。しかし、家を出ていった理由については明かされていません。それでは、せめてチセの父親がどこへ行ったのかだけでもわからないでしょうか？

父親の行方については、日本から離れて外国にいるという説があります。日本にいては彼や彼の家族の身に危険が迫ると考えて海外に逃亡したという説です。

また、守り男という呼称から父親はあちら側の組織に属し、組織防衛の役割を担っている可能性があります。海外ということでは、チセがオークションでエリアスに落札されて渡ったイングランドということも考えられます。成長したチセと年取った父親が、互いに気づかぬまま街ですれ違っているかも知れません。

チセの父親の行方として、もう1つ考えられるのが違う世界つまり異世界にいるという可能性です。人間の子供と取り替えられて人間界で育ったシャノンの例に見るように、人間界と異世界との垣根は案外低いのかも知れません。

異世界と聞いて思い起こすのは、妖精女王ティターニアのいる常若の国（ティル・ナ・ノーグ）でしょう。しかし、もしそうならティターニアからチセに何らかの情報提供があってもよさそうです。現時点でそうした様子は見られませんので、チセの父親の行き先が妖精の国である可能性は低いと考えられます。

チセの父親の行方には、父親が一緒に連れて出た弟が関係しているのではないか？と考える向きもあるようです。弟の名前は羽鳥史輝といい、父親の羽鳥夕輝から1字もらっていることがわかります。

精霊の世界で名前が意味することは大きいので、父親の行動に何らかの影響を与えていることもあり得ます。チセが忘れていた弟の名前を思い出したことも何かの伏線なのかも知れません。

また、弟には父親のように見えないモノを跳ねのける性質があります。さらにチセのような特殊な能力も持っているため、両者の力が合体して暴走しないように父親が引き離そうとしたのかも知れません。

ここからは、魔法使いの嫁のチセの父親が戻ってくる可能性について考察していきます。まず、とても気になる情報があります。それはチセの父親がすでに死亡しているという説です。

チセに「必ず迎えに来る」と言って姿を消した父親ですが、予期しない出来事、例えばチセに敵対するナニカに襲われ命を落としたということも考えられます。その場合、守り男の父親を倒すくらいですから、敵対する正体不明のナニカは巨大な組織に所属するかもしくは強大な力を持つ精霊神ということも十分に考えられます。

もう一つの可能性は、父親はまだ生きていてチセに再会するために戻ってくるというものです。父親の所属する組織がエリアスを監視している教会なら、失踪する前に教会と戻る約束をしていたことも考えられます。教会では約束は契約と同義語であり絶対的なものですから、父親はやがて戻りチセと再会を果たす可能性が大きいでしょう。

その時には、教会がエリアスを監視している理由や、チセが競り落とされたオークションで、後にチセのルームメイトとなるセス・ノエルが働いていた理由も明らかになるかもしれません。伏線が回収され、今は何の関連もない点と点が線で結ばれることになるのです。

ここからは、魔法使いの嫁の主人公チセの母親の正体などについてネタバレ解説していきます。最初は母親のプロフィールからになります。

チセの母親は、名前を羽鳥智花といい、物語り開始時点ですでに故人になっています。チセ同様に普通の人に見えないモノが見える体質をもっていることから、チセの体質は母親からの遺伝と考えられています。

チセが母親を思う時、辛く苦しい記憶が蘇ってきます。ネタバレしますと、母親は生前幼いチセの首を手で絞めて、殺（あや）めようとしたことがあったのです。もちろん、それは未遂に終わっています。ネタバレになりますが、その後チセがヨセフに頼んで過去の記憶を蘇らせたとき、チセを大切に思う母親の姿が明らかになりました。

チセの母親がすでに亡くなっていることは前述のとおりです。ネタバレになりますが、チセの眼前で投身自殺を遂げるという衝撃的な最期でした。はたしてどのような理由があって、母親はそのような行動に走ったのでしょうか？

チセが後に語ったことをネタバレしますと以下のようになります。幼いころから、夜の愛し仔（スレイ・ベガ）であるチセには普通の人には見えない様々なモノが見えていました。その能力のせいで危険にさらされるチセを守ってきたのは、守り男こと父親の夕輝です。ところが、一家の大黒柱である父親は弟をつれて家を出て行ってしまいます。

 残された母親は、精神的に追い詰められていきノイローゼになってしまいます。「お前なんか産まなければよかった」。心無い母親の言葉が幼いチセに浴びせられました。遂にはチセの首を手で絞め殺めようとまでします。この時は幸い未遂に終わりましたが、母親は自戒の念と将来への不安から自ら命を絶ったと考えられます。

父親の失踪に端を発した母親の錯乱と自死、そして一家の崩壊です。智花に母親失格のレッテルを張ることは簡単ですが、彼女がそうした状況に追い込まれた理由がわからなければ、スッキリしないという方もいることでしょう。そのためにも、チセの父親が家を出た真の理由が明かされることが求められるでしょう。

ここまで魔法使いの嫁のチセの父親特集をお届けしてきましたが、最後にチセの父親に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、なぜチセの父親が家を出ていったのかについて考察するツイートからです。彼が善人であるか悪人であるかによってその理由は異なるそうですが、善人であることを望んでいるようです。

続いて紹介するツイートでは、チセの父親が赤ちゃんの世話をするところに注目しています。赤ちゃんの世話がごく自然に、当たり前のように行われており、そのイクメンぶりに驚嘆しているようでした。

最後に紹介するのは、魔法使いの嫁は楽しめたもののチセの父親については納得できないという方のツイートです。自分のことしか考えていないと手厳しい非難を浴びせていました。

ここまで、魔法使いの嫁に登場する主人公チセの父親を特集し、父親の正体や弟を連れて家を出ていった理由、そして戻ってくる可能性などについてネタバレ解説してきました。

ナニカを跳ねのける「守り男」であるチセの父親は、「必ず戻る」とチセと約束し弟を連れて家から失踪します。現時点では出ていった理由も行方も不明です。行き先については海外説や精霊界説があり、弟とともに組織の任務に就いていると言われています。父親が出ていった理由については、作者のヤマザキコレがいずれ明らかにすると明言していますので、伏線の回収を含めて魔法使いの嫁の今後の展開に期待しましょう。