【半妖の夜叉姫】是露の正体は麒麟丸の姉？過去やアニメで声を演じた声優を紹介

『半妖の夜叉姫』は、『犬夜叉』の続編ともいうべき作品です。3人の夜叉姫たちはさまざまな敵と戦いますが、その中の1人に是露（ぜろ）というキャラがいます。是露は半妖の夜叉姫のアニメ第1期から登場するキャラで、その正体や麒麟丸との関係などが話題となっていました。

半妖の夜叉姫の是露は、麒麟丸だけでなく殺生丸など多くのキャラとも関係が深いキャラです。本記事では、是露の正体や他のキャラとの関係などをまとめていきます。また、是露の基本情報や過去、アニメでの声優についても紹介します。まずは、半妖の夜叉姫の作品情報や、是露のプロフィールから見ていきましょう。

半妖の夜叉姫の前作である犬夜叉は、週刊少年サンデーで連載されていました。11年半も連載が続いた人気作品で、現在でも多くのファンが存在します。アニメは一度原作の途中で終了しましたが、時間をおいて「完結編」が放送され、原作の最終回まで放送されました。犬夜叉の舞台は戦国時代で、多くの妖怪が登場します。主役はタイトルと同じ名前の犬夜叉というキャラで、人間と妖怪の間に生まれた半妖です。

現代からタイムスリップしてきたかごめという女子高生が、犬夜叉と一緒に妖怪たちを倒しながら四魂の玉のカケラを集めます。犬夜叉とかごめは仲間たちと協力しながら四魂の玉のカケラをすべて集め、物語は完結しました。アニメの半妖の夜叉姫は、犬夜叉完結後の世界を描いた作品です。

犬夜叉の世界をそのまま引き継いでいますが、原作はなくアニメオリジナルの作品となります。そのため、犬夜叉よりも知名度が低く、半妖の夜叉姫を詳しく知らない人もいるでしょう。是露の正体や過去に迫る前に、まずは半妖の夜叉姫の詳しい作品情報を解説します。

半妖の夜叉姫は、高橋留美子さん原作の犬夜叉の続編です。アニメオリジナル作品で、殺生丸と犬夜叉の娘たちが活躍するストーリーです。読売テレビで制作され、日本テレビ系列で2020年10月3日から放送されました。2021年3月20日に、アニメ第1期に当たる壱の章が最終回を迎えます。その後、アニメ第2期の弐の章が、2021年10月2日から2022年3月26日まで放送されました。どちらとも24話ずつ放送され、48話で完結しました。

犬夜叉の原作者である高橋留美子さんは、半妖の夜叉姫のストーリーには関与していません。しかし、メインキャラクターのデザイン担当として、制作に関わっています。アニメーション制作を担当したのは、犬夜叉の制作会社でもあるサンライズです。半妖の夜叉姫には、犬夜叉やかごめ、弥勒や珊瑚など、前作に登場した主要メンバーも登場します。

声優は基本的に引き継がれていますが、すでに亡くなってしまった声優や療養中の声優もいたため、一部のキャラは声優が変更となりました。半妖の夜叉姫はテレビアニメ放送後、コミックスにもなりました。漫画を描いたのは高橋留美子さんではなく、『GS美神 極楽大作戦!!』や『絶対可憐チルドレン』などの作者である椎名高志さんです。

戦国時代に生まれたとわは、時空を超えるトンネルを通って現代へとタイムスリップしました。日暮家の娘として育てられたとわは、10年後に同じように現代へやってきた妹のせつなと従姉妹のもろはと再会します。せつなが夢の胡蝶のせいで眠れない体になっていることを知ったとわは、戦国時代に戻ってせつなの夢を取り戻す決意をします。戦国時代へと戻った3人は、麒麟丸一派との戦いに巻き込まれていくのでした。

半妖の夜叉姫の是露は、原作の『犬夜叉』には登場しないオリジナルキャラです。アニメに登場した当初は正体がわからず、アニメの公式サイトでも「謎の美女妖怪」と紹介されていました。大陸出身の妖怪で、過去には大妖怪の1人に数えられることもありました。

しかし、現在では妖力を失っており、大妖怪の立場ではなくなっています。年齢は、2200歳以上と推測されています。妖杖を武器に持ち、その先端からは蜘蛛の糸を出して操ることができます。正体を隠して人間を装うときは、「お露（つゆ）」と名乗って編笠を被っています。

半妖の夜叉姫の是露は、主人公たちの敵として登場します。そのため、悪女のような描かれ方をしており、冷酷な性格である印象を受けます。しかし、過去の是露のエピソードを見ると、実はそれほど冷たい性格でないことがわかります。過去では麒麟丸の世話を焼いたり、麒麟丸の娘であるりおんを気遣う姿を見せています。このことからも、是露は本来は優しく、細やかな気配りができるキャラであったことがわかります。

是露は過去に想い人の犬の大将を亡くすという辛い経験をしており、その過去の出来事が是露の性格を変えてしまいました。この過去の出来事から是露は涙を捨て、冷徹な仮面をかぶることになります。犬の大将に関わることになると理性が飛んでしまうところがあり、感情的な一面をのぞかせます。また、嫉妬心が非常に強く、自分本位な考え方をするところもあります。

ここからは、半妖の夜叉姫に登場する是露の正体についてまとめていきます。「謎の美女妖怪」と紹介されていた是露は、麒麟丸と親しい間柄である様子が描かれていました。そのため、是露の正体に麒麟丸が関わっているということは、視聴者の間でも早くから予想されていました。物語の途中で明かされた是露の正体や、是露と四魂の玉との関係について見ていきましょう。

半妖の夜叉姫の是露は、途中まで正体がつかめない謎のキャラでした。しかし、物語が進むにつれ、その正体が明らかになります。是露の正体は、とわたちの宿敵である麒麟丸の姉でした。是露は四魂の玉の予言を聞いてとわたちを警戒し、麒麟丸に抹殺させようとします。しかし、予言を本気にしない麒麟丸は、積極的には動こうとしませんでした。

そこで是露は、麒麟丸の配下である四凶を使ってとわとせつなを殺そうとしました。しかし、四凶たちは返り討ちにあい、是露は自らの手で2人を始末しようとします。こういった是露の行動を良く思っていなかった麒麟丸は、虹色真珠をバラバラに飛ばしてしまいます。虹色真珠を飛散させられた是露は怒り、麒麟丸と絶縁することになりました。

半妖の夜叉姫に出てくる四魂の玉は、前作の犬夜叉のキーアイテムである宝玉です。どんな願いでも叶えるといわれており、妖怪だけでなく人間の中にもこの玉を狙う者は多くいます。前作の犬夜叉では、四魂の玉はかごめによって消滅させられました。そのため、犬夜叉よりも先の時代である半妖の夜叉姫の世界には、四魂の玉はすでに存在しません。

是露が四魂の玉から予言を受けたのは、犬夜叉の時代よりもさらに過去でのことです。是露は、「人間でも妖怪でもない時空を超える存在が麒麟丸を滅ぼす」という予言を四魂の玉から受けます。休眠状態だった麒麟丸を起こしてこの予言を伝えますが。麒麟丸はその内容をまったく信じませんでした。是露もこの予言については半分疑っていましたが、犬夜叉やかごめの存在から半妖を警戒するようになります。

また、四魂の玉の予言通りに犬の大将が死んだことで、是露はますます半妖に対して敵意を抱くようになります。是露の行動の原点には四魂の玉の予言がありますが、そこに犬の大将の死が絡んだことで、是露の感情は徐々に暴走していったのでした。

半妖の夜叉姫の作中で、是露は一度命を落としています。是露を仕留めたのは、殺生丸の娘のせつなでした。しかし、是露は自分が死んだことを嘆くでもなく、冥道で「清々している」と語っていました。なぜなら、自分が死ぬことでりんも命を落とし、殺生丸が悲しむことがわかっていたからです。一方の殺生丸はずっと眠っていたりんが目を開けたことで、是露が殺されたことに気づきます。

是露の死を察知した殺生丸は、急いで是露のもとへと向かいました。そして殺生丸は天生牙を振るい、是露を生き返らせます。天生牙は殺生丸の妖刀で、あの世からの遣いを斬って死者を生き返らせることができるのです。殺生丸は是露のためではなく、りんを死なせないために天生牙を使ったのでした。生き返った是露は、自分が天生牙で生き返ったことを知って怒ります。

天生牙は殺生丸の父である犬の大将の牙から作られた刀で、是露にとって犬の大将は忘れられない存在でした。その犬の大将の牙である天生牙で命を救われたことに、是露はやり切れない想いを抱えます。そして、怒りのままに天生牙を折り、その場を立ち去りました。

半妖の夜叉姫の是露は、とわやせつなだけでなく、その母親であるりんに対しても敵意を燃やしています。是露がこのような感情を抱くようになった理由は、彼女の過去を知ることでわかってきます。是露は過去にあった悲しい出来事により、徐々に暴走していくことになりました。では、一体是露の過去には何があったのでしょうか？ここでは、是露がとわやせつなを狙う原因ともなった、彼女の過去についてまとめます。

天生牙の生みの親ともいえる犬の大将は、殺生丸と犬夜叉の父親です。西国をまとめていた大妖怪で、是露の想い人でもあります。是露は過去に四魂の玉の予言を聞き、犬の大将が死ぬことを知っていました。しかし、是露は犬の大将の強さを信じていたため、犬の大将が本当に死ぬとは思っていなかったのです。

しかし、結果的に犬の大将は、四魂の玉の予言通りに死んでしまいました。予言を知っていたのに犬の大将を守れなかったことを、是露はずっと後悔してきました。犬の大将の死という辛い過去や後悔の念が、是露をずっと縛り続けていたのです。是露が過去に犬の大将を救っていたのであれば、とわやせつなが狙われることもなかったでしょう。

半妖の夜叉姫に登場する犬の大将は、前作の犬夜叉にも名前やお墓が登場していました。犬夜叉に登場する犬の大将はすでに骨だけの姿で、その牙から殺生丸の天生牙や犬夜叉の鉄砕牙が作られます。犬の大将は十六夜という人間の女性と結婚しており、その女性が犬夜叉の母親です。犬の大将に恋をしていた是露は、彼が人間の女と結婚したことでプライドを傷つけられます。

十六夜への嫉妬心は、十六夜が死んでからも続いていました。犬の大将は殺生丸の母親である女性とも結婚していますが、こちらは本物の妖怪です。そのため、殺生丸の母親に関しては、是露も犬の大将の妻として認めていた節があります。

是露は犬の大将が亡くなったことで、ひどく嘆き悲しみます。ボロボロと涙をこぼす是露は、妖力も悲しみの感情もいらないと四魂の玉に願いました。犬の大将を失った悲しみに、これ以上耐えきれなくなっていたのです。四魂の玉はこの是露の願いを受け入れ、是露は悲しみの感情や涙を失いました。それと同時に、妖力も失うことになります。

そして、このとき流した涙が、七色真珠となりました。半妖の夜叉姫のキーアイテムである七色真珠の正体は、過去に是露が流した悲しみの涙だったのです。七色真珠の正体については殺生丸も知っていたようで、作中で「是露の涙」と言うシーンがありました。

半妖の夜叉姫の是露は、とわとせつなにとって因縁の相手です。とわとせつなの2人は、是露によって生き別れになったといっても過言ではありません。是露にとって、とわとせつなとはどのような存在だったのでしょうか？ここでは、是露がとわやせつなの命を狙ってきた過程や、2人に執着する理由について紹介します。

半妖の夜叉姫の是露は、その正体がわからないうちからとわとせつなを狙っていました。なぜ是露がとわとせつなを狙っていたかというと、四魂の玉の予言により麒麟丸が半妖に滅ぼされることを知っていたからです。また、犬の大将が十六夜と結婚したことによる嫉妬心や、十六夜のせいで命を落としたことによる復讐心も絡んでいました。

半妖の夜叉姫のとわとせつなは、母親であるりんのもとから離されて森の中で生活していました。殺生丸はとわとせつなが狙われていることを知り、森の中に2人を隠したのです。この森には邪見が結界を張り、2人の存在はわからないようになっていました。しかし、夢見の術でとわとせつなを捜していた是露は、2人が4歳のときにようやく居場所を突き止めます。

そして、配下の焔に命じて、2人が住んでいる森を焼き払いました。このとき、現場には殺生丸もいましたが、彼は是露が森を焼き払うことを黙認しています。手を握りあって逃げていた2人でしたが、途中で手が離れてはぐれてしまいます。せつなを捜していたとわは、時代樹にある時空トンネルに落ちてしまいます。現代にタイムスリップしたとわは、せつなと生き別れになったまま現代で暮らすことになりました。

半妖の夜叉姫には、とわとせつなの他に、もろはというキャラも登場します。もろはは犬夜叉の娘で、とわとせつなと同じく犬の大将の血を引いています。しかし、是露はもろはよりも、とわとせつなに強くこだわっていました。その理由は、四半妖のもろはより、半妖のとわとせつなのほうが犬の大将の妖力を強く受け継いでいるからです。また、是露が死ぬシーンでは、とわに犬の大将を重ねていた様子も描かれていました。

是露はとわとせつなを憎みながらも、そこに愛する人の面影を感じていたのでしょう。また、是露がとわとせつなに執着する理由は、是露の嫉妬心にもありました。是露は殺生丸が人間のりんを妻にしたことで、彼らに犬の大将と十六夜の面影を重ねていたのです。2人の姿に嫉妬心が煽られ、彼らの娘であるとわとせつなにまでその怒りが及んでしまったようです。

ここまでは、半妖の夜叉姫の是露の正体や過去についてまとめてきました。是露の正体がわかったところで、続いて半妖の夜叉姫で是露を担当した声優について見ていきましょう。半妖の夜叉姫で是露を演じたのは、声優の坂本真綾さんです。ここでは、声優の坂本真綾さんのプロフィールや、声優として出演した主な作品や担当キャラを紹介します。

声優の坂本真綾さんは、1980年3月31日生まれのA型です。声優だけでなく、女優や歌手、ラジオパーソナリティとしても活躍しています。出身は東京都板橋区で、東洋大学社会学部社会学科を卒業しています。もとは子役として活動しており、1993年にOVAの『リトルツインズ』で主演を務めました。

坂本真綾さんはこの頃から洋画の吹き替えをしており、声優としても活動するようになりました。2003年にはミュージカルの『レ・ミゼラブル』のオーディションに合格し、エポニーヌ役を担当します。それから6年間、レ・ミゼラブルに出演し続けました。2005年には初のエッセイ集である『アイディ。』を出版し、2011年にはオリジナルアルバムを発表しました。

オリジナルアルバムの『You can't catch me』は、オリコンチャートで首位を獲得します。2011年には、同じ声優である鈴村健一さんと結婚しました。『黒執事』や『NARUTO』などの作品で、夫の鈴村健一さんと共演を果たしています。

声優の坂本真綾さんは、1996年に『天空のエスカフローネ』のヒロインである、神崎ひとみを演じます。この役をきっかけに、声優としての知名度を高めます。その後は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のルナマリア・ホーク、『桜蘭高校ホスト部』の藤岡ハルヒ、『DEATH NOTE』の高田清美など数々の主要キャラを演じてきました。

その他には、『Cutie Honey Universe』のキューティーハニー、『フルーツバスケット』の草摩慊人、『美少年探偵団』の瞳島眉美などを担当しています。声優の坂本真綾さんは、2023年に放送予定のテレビアニメにもすでに出演が決まっています。

坂本真綾さんが出演予定の作品と担当キャラは、『大雪海のカイナ』のアメロテ、『火狩りの王』の明楽、『TRIGUN STAMPEDE』のレム・セイブレムです。また、2022年12月に公開された映画、『THE FIRST SLUM DUNK』で、赤木晴子を演じたことも話題になりました。

半妖の夜叉姫の是露は、主人公であるとわやせつなと関係が深いキャラです。しかし、とわとせつな以外にも、関係の深いキャラがいます。そのうちの1人は天生牙の持ち主である殺生丸で、是露は天生牙で一度命を救われています。殺生丸だけでなく、過去には殺生丸の母親とも関係があったようです。ここでは、とわとせつな以外のキャラと、是露との関係についてまとめます。

半妖の夜叉姫の理玖は、何かととわを助けてくれる謎の青年です。理玖の正体も最初はわかっていませんでしたが、後に麒麟丸のツノであったことが判明します。是露の過去エピソードにも登場しており、昔から是露と行動をともにしていたことがわかります。過去の理玖は感情がなく、まるで人形のようでした。しかし、現在の理玖には感情があり、笑ったり泣いたりする様子も描かれています。

是露には昔から世話になっており、「姉さん（あねさん）」と呼んで慕っています。表向きは麒麟丸のために七色真珠を集めている理玖ですが、本当は是露のために集めていました。この事実は麒麟丸だけでなく、当の是露本人も知らなかったようです。理玖が是露を慕っているように、是露も理玖を弟のように可愛がっていました。

半妖の夜叉姫に登場する殺生丸は、前作の犬夜叉でも人気が高かったキャラです。殺生丸は天生牙という刀を使って、死んだ者を一度だけ生き返らせることができます。殺生丸はこの天生牙で、幼い頃のりんの命を助けたこともあります。天生牙の持ち主である殺生丸は、是露にとって心から愛した人の息子に当たります。

半妖の夜叉姫では、是露が殺生丸に会ったときに「久しぶり」と言っていました。このことからも、2人は過去に面識があったことがわかります。半妖の夜叉姫の話が進むにつれ、是露と殺生丸の妻であるりんは、縁の糸でつながれていることが判明します。是露が死ぬとりんも死んでしまうことになるため、殺生丸は是露を殺すことができなくなってしまいました。

是露にとって憎むべきは半妖であり、殺生丸とは特に事を起こそうとは考えていなかったでしょう。ただ、殺生丸の娘であるとわとせつなを殺すとなると、殺生丸の邪魔が入ることは必至です。そのため、保険としてりんと縁を結んだと考察できます。ただ、是露は殺生丸とりんに犬の大将と十六夜の姿を重ねており、殺生丸に良い感情は抱いていません。

前作の犬夜叉にも登場したことがある殺生丸の母は、殺生丸にそっくりな顔立ちの美しい妖怪です。冷酷な性格で、人間のことは妖怪よりも劣る存在だと見下しています。殺生丸の母は唯一殺生丸に物が言える存在で、天生牙を持つことで思い上がっていた殺生丸を糾弾することもありました。半妖の夜叉姫の舞台から500年前の過去、妖霊星を破壊したときに是露と殺生丸の母は出会っています。

2人は敵ではありませんが、特に仲が良いというわけでもありません。是露と殺生丸の母が会話しているシーンを見ると、お互いが相手に向かって棘のあるセリフを言っています。この様子から2人の関係は、500年来の腐れ縁というのが最も近いでしょう。殺生丸の母は是露の行動やとわたちの現状を把握していますが、特に何をするでもなく静観しています。

犬夜叉では登場しなかった是露は、半妖の夜叉姫で初めて出てきたオリジナルキャラです。公式サイトにも「謎の美女妖怪」としか書かれていなかったため、是露の正体が気になる人が多かったようです。物語の途中で是露の正体が明かされますが、麒麟丸の姉という正体に驚きの声が上がっていました。

半妖の夜叉姫の是露は、天生牙で生き返ったことを知って激怒します。その取り乱し方に、是露のことを哀れだと感じる人もいたようです。一方の殺生丸は天生牙が折られても動じず、是露の犬の大将に対する執着心との差が浮き彫りになっていました。

また、天生牙は前作の犬夜叉でもさまざまな攻撃に耐えてきた刀で、これほどあっさり折れることに違和感を覚える人もいたようです。天生牙は殺生丸にとって特別な刀であるため、多くの視聴者が天生牙が折れたことに衝撃を受けていました。

半妖の夜叉姫の是露に関しては、着物や髪飾りに注目している人が大勢いました。是露の髪飾りや着物の柄は蝶がモチーフになっており、せつなの夢を奪った夢の胡蝶をイメージさせます。そのため、是露が登場した当初から、是露と夢の胡蝶には関係があると噂されていたようです。

しかし、その後の話の展開から、夢の胡蝶のサナギをせつなに取り付けたのは邪見だと判明します。このことから、是露の髪飾りや着物の柄は、特に夢の胡蝶とは関係ないことがわかりました。是露の派手な髪型や着物姿を見て、花魁のようだという感想を上げる人もいました。

半妖の夜叉姫の是露は「美女妖怪」と紹介されていただけあり、きれいな顔立ちをしています。しかし、犬夜叉や半妖の夜叉姫には、これまでにも多くの美しいキャラが登場してきました。そのため、是露くらいの容貌だと、美女だと感じない人もいたようです。特に、殺生丸の母親が非常に美人であるため、一緒の画面に映ると是露の容姿が霞んでしまうのでしょう。

ただ、完全な美女というわけではなくても、是露の派手な化粧や服装が好きだという人もいました。是露と殺生丸の母親を比べる人が多かったですが、犬夜叉に出てきた神楽のほうが美女だという声も上がっていました。

半妖の夜叉姫の是露は敵として登場したため、どうしても視聴者から嫌われることが多いキャラでした。しかし、せつなによって過去の呪縛から解き放たれた是露は、犬の大将への純粋な恋心だけを抱いて笑顔で最期を迎えました。是露の最期のシーンには感動する人が多く、これまでの是露に対する嫌悪感も和らいだようです。切ない最期を迎えた是露ですが、このシーンのおかげで単なる嫌われキャラで終わらずにすみました。

半妖の夜叉姫の是露や麒麟丸は、人間の愛情を試したかったのではないかという深い考察をしている人もいました。妖怪たちは基本的に人間を見下していますが、人間は妖怪には理解できないような深い愛情や絆というものを持ち合わせています。

かつては殺生丸もそれらを理解できない妖怪でしたが、りんと出会ったことで愛情や絆を理解していくようになります。殺生丸のように人間と関わる機会のなかった是露や麒麟丸には、人間を理解することはできませんでした。そこで、人間や半妖と敵対することで、彼らの愛情や絆を試していたと考えることもできます。

人間や半妖を忌み嫌っている是露ですが、視聴者からは「感情表現が人間らしい」という感想が多く上がっていました。半妖の夜叉姫の作中でも、殺生丸の母親から「まるで人間のようだ」と言われています。是露がここまで人間のようになったのは、犬の大将に恋をしたからでしょう。

殺生丸もりんを大事に思うよりになり、考え方が人間に近づいていきました。人間を嫌いながら人間と同じような行動をする是露に、好感を抱いている視聴者もいました。妖怪といえども誰かに恋する気持ちは一緒で、人間のように嫉妬心などを抱く是露に共感を覚えるようです。

半妖の夜叉姫の是露の正体や過去、他のキャラとの関係についてまとめました。半妖の夜叉姫には犬夜叉に出てきたキャラも多く登場しますが、是露は原作には登場しないアニメオリジナルのキャラです。前情報が一切なかったため、正体や目的が謎に包まれていました。是露は半妖の夜叉姫のキーアイテムでもある七色真珠の生みの親で、物語を構成する上で欠かせないキャラです。

嫉妬にかられて私怨で動くところもありましたが、最期のシーンからも本当は純粋な心の持ち主であったことがうかがえます。是露はテレビアニメ弐の章の途中で亡くなりますが、それまでに多く活躍してきた主要キャラです。是露の過去や最期を知った上でアニメを観ると、また違った感想を抱くことでしょう。すでに半妖の夜叉姫を観たことがある人もこれから観る人も、ぜひアニメで是露の活躍を確認してみてください。