【ワンピース】殺戮武人キラーの仮面の下の素顔は？人斬り鎌ぞうになった理由は？

ワンピースにおいてその正体が気になるとされていたキャラクターがキラーです。この記事ではそんなキラーについてまとめて紹介していきます。

キラーが活躍するワンピースは1997年から週刊少年ジャンプにて尾田栄一郎先生が連載している海賊をテーマにした海洋冒険ロマン漫画です。少年漫画の王道的な展開をしながら、精巧に考えられた世界観や個性豊かなキャラクター達が高い人気を集めた作品です。国内外で高い人気を誇り、出版記録を多数保持・更新し続けてる作品でもあり、日本の漫画で最高となる累計発行部数4億1000万部を突破するほどになっています。

メディアミックス展開も積極的に行われている作品で、1999年から始まり放送枠を変えながらも放送が続いているアニメを皮切りに、映画化や舞台化などが行われている他、コラボやイベントなども積極的に行われている作品になっています。

海賊王を目指して冒険に出たモンキー・D・ルフィ。仲間を増やしながら東の海（イーストブルー）・偉大なる航路（グランドライン）と進み半周進んでシャボンディ諸島に辿り着きます。シャボンディ諸島にはルフィを始めとする新進気鋭の海賊団が集結しており、「最悪の世代」と呼ばれる事になりました。その中の1つとして登場したのが今回の記事で紹介するキラーが所属しているキッド海賊団でした。

キラーはキッド海賊団の戦闘員としてワンピースシャボンディ諸島編で登場した仮面が特徴的なキャラクターです。基本的に船長クラスが名前を連ねる「最悪の世代」において、麦わらの一味のゾロと共に戦闘員でありながら名前を連ねるなど高い戦闘力を持っているキャラクターになっています。特徴的な仮面は食事の時も外さず、仮面に開けられた穴からパスタを食べたりストローを用いる事で食事を行っています。

その他ワンピース本編やその他の媒体を含めて、年齢は初登場時には25歳で新世界編時点で27歳、身長は195cm、懸賞金は2022年11月時点で2億ベリー、出身は南の海、誕生日は2月2日で星座はみずがめ座、血液型はX型である事などが明らかになっています。

その仮面を付けた見た目などから攻撃的な性格と思われがちのキラーですが、非常に冷静沈着です。暴走しがちなキッドのブレーキ役でもあり、同時に博識で分析能力も高いなど、戦闘力以外でもキッド海賊団を支える存在として信頼を得ている姿が描かれています。

ただそんなキラーもやはり攻撃的な一面も持っています。自身の笑い方にコンプレックスを持っており、笑い方を笑った者に対しては容赦なく半殺しにしてしまうという一面も見せています。

キラーが乗る船の船長であるキッドとは、幼少期から共に過ごした相棒であるとされています。その関係性は船の中でも変わっていないようで、キッド海賊団のメンバーが船長であるキッドの事を「キッドの頭」「船長」と呼ぶ中で、キッドと呼び捨てにする事を許されているなど、対等な関係性を持っています。

幼少期からの仲である2人には、同じトラウマを共有しているというエピソードもあります。2人のプロフィールとして嫌いな食べ物はカレーうどんである事が明らかになっていますが、これは幼少期、2人が好きになった女の子がカレーうどんを誤って浴びてしまったのを2人で笑った所半殺しにされたというエピソードがきっかけになっているのです。

キラーが仮面を付けている理由は後にその笑い方のトラウマを隠す為である事が明らかになりましたが、初登場からその情報が出るまで長い期間が空いた事もあって、読者の間では様々な考察が行われてきました。そんな考察の中で誕生したのがキラーの正体ギン説です。ギンは、東の海編のサンジが仲間に加わったバラティエにて登場したクリーク海賊団の戦闘員でした。

何故キラーの正体がギンなのではないかと考えられていたのかといえば、戦闘スタイルが似ている点、異名がキラーは武人でギンは鬼人と似ている点、キラーの仮面の下の素顔は先々正体を明かす為なのではないかという点などから考察された結果になっています。加えてギンはルフィ達との別れ際に「グランドラインで再び会おう」と約束しており、再登場する伏線もあったキャラクターだった事も影響しています。

結果的にこの考察はキラーのプロフィールや幼少期のエピソード、出身地などが明らかになった事で否定される事になっています。

ワノ国編の前、キラーが所属するキッド海賊団はアプー、ホーキンスらと打倒シャンクスを掲げる海賊同盟を結成しようとしていた所にカイドウが降ってきて捕縛される事になります。ワノ国編に入ると兎丼に収容されたキッド、カイドウの軍門に下ったアプーとホーキンスが早々と登場しますが、キラーだけは再登場する事はありませんでした。

実はキラーは「人斬り鎌ぞう」として辻斬りを行うようになっていたのです。しかも正確にいえば辻斬りではなく、オロチの命令で反抗勢力を削ぐ為に重要人物を斬っていたのでした。当初はキラー＝人斬り鎌ぞうは紐付けられていませんでしたが、キッドと対面した事でその正体が明らかになる事になりました。

キラーとしては食事の時も仮面を付け続けその素顔が明かされる事がなかったキラーですが、人斬り鎌ぞうになった際にはその特徴的な仮面も外されており素顔が明らかになる事になりました。同時に、キラーが仮面をかぶって素顔を隠していた理由も明らかになります。自身の笑い声を嫌い、コンプレックスを隠す為に仮面を付けていたのです。

ちなみに人斬り鎌ぞうになった際も、コンプレックスである特徴的な口と目こそ顕になりましたが、基本的には顔に包帯を巻いている為、素顔の全てが明らかになる事はありませんでした。

キラーはシャボンディ諸島編にて初登場した際、両手に持った鎌を武器として戦う二刀流であり悪魔の実の能力者ではありませんでした。新世界編に入ってからも基本的には変わらず悪魔の実を食べてませんでしたが、ワノ国編にて人造悪魔の実であるスマイルを食べる事になります。

動物系に近い能力を得られる人造悪魔の実ですが、キラーが食べたのはスマイルの失敗作であり能力は出現しておらず、デメリットである感情が消えてどんな事でも笑ってしまうものだけが残った状態になっています。この状態はワノ国編終了時点でも解決しておらず、キラーはある意味で悪魔の実を食べた無能力者とも言える状態になっています。

キラーがスマイルを食べてしまった理由もワンピース本編で明かされる事になっています。ワノ国編の前、自殺しようと飛び降りたカイドウと交戦して敗北した後、キッド達と共に連行される事になったキラーはオロチからある提案を受けます。それはスマイルを食べればキッドを助けるチャンスを与えるというものでした。

しかしキラーが食べたスマイルは失敗作であり、コンプレックスとして隠してきた笑う事しか出来ない身体になってしまったのです。

プロフィールでも紹介したように、キラーはゾロと共に船長ではないにも関わらず「最悪の世代」に数えられるように、同世代の中でも高い戦闘力を持っています。同じ最悪の世代と打ち合う事ができる他、四皇を相手にしてもダメージを受けながらも立ち上がる事ができるタフさを持っていました。

人斬り鎌ぞうになった際にはゾロとも対面しており、武器がキラーとして武器にしていたパニッシャーとは似て非なる物である大鎌であったにも関わらずゾロと対等以上に戦っています。最終的には敗れてしまいますが、この戦いについてキラーはその後、「パニッシャーなら負けなかった」と発言しており、その戦闘スタイルや強さにおいてパニッシャーが大きな役割を担っていると言えます。

ここからは、キラーがワンピース本編で使用した必殺技をまとめて紹介していきます。ちなみに、これらはキラーとして使用した技であり、人斬り鎌ぞうとしては使用していません。

空中でアクロバティックに回転しながら相手の首を斬りつける技が「斬首爪（ざんしゅクロー）」です。ホーキンス戦においては巨大な藁人形の首を両断するなど、確かな威力を見せています。

パニッシャーを音速回転させて相手に切り込む技が「鎌阿音撃（カマアソニック）」です。衝撃波を発生させる技でもあり、その衝撃波はカイドウにも一定のダメージを与える程の威力になっています。

対ホーキンス戦で使用した技が「刃音撃（ジンソニック）」です。相手が反応できない程の速度で接近した上で飛び上がり、真正面から相手を縦に切り刻むという技になっています。

キラーも数えられる最悪の世代は元々「ある時期にシャボンディ諸島に集結した億超えルーキーの総称」であり、その例に漏れず、キラーは初登場時には1億6200万ベリーの懸賞金がかかっていました。その後、海賊同盟の話で再登場した際に懸賞金が2億ベリーに上がっている事が明らかになっています。

その後ワノ国編にて再登場していますが、ワノ国編にてビック・マムを倒して懸賞金が一気に30億ベリーに跳ね上がったキッドに対して懸賞金が上がったという描写はなく、ワノ国編後の懸賞金がどのようになっているのかは不明になっています。

シャボンディ諸島編にて「11人の超新星」の1人として数えられている存在として初登場したのがキラーでした。初登場時は人身売買オークションに観客として参加しており、ルフィが天竜人を殴った事で、一時的にルフィ達と共闘する事になっています。

頂上戦争においては戦いにこそ参加しませんでしたが、その戦いの行く末を船の上から見守っていました。マリンフォード頂上戦争が集結するとその足で新世界へと向かい、ルフィの起こした16点鐘について考察するなど聡明さを見せています。

その後麦わらの一味が再集結するまでの2年の間に、シャンクス達赤髪海賊団との抗争を行った事、トットランドへの侵攻などの事件をキッドと共に起こした事で懸賞金が2億ベリーにまで上がっていました。

新世界編において再登場した最初のシーンは、シーザーの公開実験シーンです。裏社会の者達への映像電伝虫を通して実験を見せるシーザーでしたが、その実験を見守る1人としてキッドと共に描かれているのです。その後、キッド・アプー・ホーキンスの海賊同盟を成立させるべく奔走していた姿が描かれています。

ドレスローザ編終了後には、実際に海賊同盟を結成した上でシャンクスを狙う事などを話し合っていました。しかし、そこにカイドウが自殺をしようと飛び降りる形で襲撃、これに交戦して敗れる事になります。

その後についてはキラーは中々描かれませんでしたが、人斬り鎌ぞうの正体がキラーである事が明らかになる形で再登場を果たします。キッドと再会した時にはスマイルを食べた事とその後の状態で精神をすっかり消耗しておりまともな会話も出来ない状態でしたが、討ち入りの日にはある程度回復しておりキッドと共にこれに参加しています。

キッド、ローと共にビッグ・マムと交戦するキラーでしたが、ビッグ・マムの攻撃により分断される事になり、その場にいたホーキンスと戦闘になります。キッドの藁人形を用いての戦術に苦しむキラーでしたが、キッドが隻腕である点を生かしてこれを破る事でキッドがビッグ・マムを倒すのをアシストしています。

海賊同盟の際にその仲介人を担当し場を取り仕切っていたキラーが発した名言がこの名言です。元々キッド海賊団はシャンクスを狙っており、その結果としてキッドが左腕を失うなど因縁のある相手になっています。

同じく海賊同盟を結ぶ際に飛び出したキラーの名言がこの名言です。キッド、アプー、ホーキンスはいずれも癖が強く話し合いは難航し、その場での衝突も辞さない構えです。そんな3人に船員という立場ながらもしっかりと場を納める事でその立場を示した名言になっています。

その見た目から粗暴そうな印象を与えるキラーの印象を変えた名言が、この名言です。ルフィが行った16点鐘の本来の意味を説明した上で、何故今ルフィがそれを行ったのかを独自の考察を踏まえて説明するという聡明さを見せた名言になっています。

お互いに船長ではないにも関わらず最悪の世代に数えられ、所属海賊団のNo2という立ち位置もあり比較される事が多いゾロとキラー。その2人はキラーが鎌ぞうとして活動している時に衝突しており、ゾロが勝利しています。この名言はキラーが正気を取り戻した後、ゾロに向けて放った名言です。

こちらはキラーではなくキラーが所属するキッド海賊団の船員の名言です。ワノ国編にてスマイルを食べ人斬り鎌ぞうになってしまったキラー。その後、キッドと合流し他の船員との合流にも成功した事もあってか、討ち入りのタイミングではある程度精神的にも回復していました。とはいってもスマイルのデメリットが無くなったわけではなく、会話の中で不意に笑ってしまう事が増えています。

これに対しキッド海賊団の船員達が行ったのが、自分達も同じように笑う事で元々その笑い方にコンプレックスを持っているキラーが目立たないようにするという行動でした。そしてこの名言は討ち入りの文句として放たれた言葉であり、キラーの仲間として確かな絆を感じる名言になっています。

アニメワンピースにおいてキラー役の声優を担当したのが浜田賢二さんです。1990年代後半から声優として活動しており、青年役から老人役まで幅広く演じる事ができる演技派の声優として知られています。声質としては低く落ち着いた声に定評があります。アニメワンピースではキラーの別名であるともいえる鎌ぞうも担当した他、男性時のイナズマ役、アトモス役、将校役などを担当している事が明らかになっています。

浜田賢二さんがこれまでに演じたキャラクターとしては「アイシールド21」の高見伊知郎役、「黒子のバスケ」の木吉鉄平役、「鋼の錬金術師」のヴァトー・ファルマン役、「ハチミツとクローバー」の野宮匠役、「銀魂」の北大路斎役、「ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない」の片桐安十郎役、「からくりサーカス」のジョージ・ラローシュ役などを担当しています。

浜田賢二さんが近年演じたキャラクターとしては「農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。」のジル・ウェイン役、「リーマンズクラブ」の正時元役、「ワールドトリガー」の東春秋役、「最果てのパラディン」のトム長老役、「精霊幻想記」のアルフレッド＝エマール役、「オッドタクシー」のドブ役、「転生したらスライムだった件」のエラルド役などを担当しています。

ここからは既にワンピースを視聴した人のキラーに関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。ワノ国編にて人斬り鎌ぞうとして活動していたキラーですが、人斬り鎌ぞうとしてゾロと戦った後もその正体がキラーである事には気づかず、キッドと対面して正体が明かされた事に驚いたという感想は非常に多くなっています。

スマイルの影響もあってか戦闘スタイルが似ているようで違う点など正体が明らかになった後であれば共通点を見つけ出す事はできるものの、これは読めなかったとする感想が非常に多くなっています。

元々ワンピースは、非常に伏線が多い漫画です。今回の記事で紹介したように、キラーの正体ギン説が本気で考察されるなどしていたキャラクターだけに、仮面の下の素顔が気になるという声は少なからず存在しました。しかし、その素顔の晒し方がエゲツなすぎたという感想も多くなっています。

元々、仮面などから感じる粗暴さと対称的に落ち着いた冷静沈着な性格が人気なキャラクターだっただけに、鎌ぞうとのイメージが違った事、それほどまでに精神が摩耗している事が、ワノ国編の悲惨さを物語っているとする感想も多くなっています。

そもそも、ワノ国編における失敗作のスマイルの設定はワノ国の悲惨さを象徴するものでした。すでに登場しており、笑い方にコンプレックスを持っているキラーがその被害にあってしまった事は衝撃だったとする感想も多いです。カイドウやオロチの邪悪さの象徴であるともされています。

ワノ国編にて、カイドウやビッグ・マムこそ倒されましたが、キラーのスマイルに関しては何も解決しておらず、今後の展開によってはキラーがスマイルの失敗作の能力者である事がなんらかの伏線になるのではないかとも考察されています。能力者狩りなど、関連しそうなワードがワンピースに増えている事もあり、能力者として目覚めるのではないか説や、能力者狩りの方法でキラーが無能力者に戻る可能性なども考察されています。

ワンピースのキラーは初登場から長らく仮面を付け続けてきたキャラクターであり、その素顔が気になると言われてきたキャラクターでした。キラーの正体ギン説など既にワンピースに登場したキャラクターが再登場している可能性なども考察されるなどしてきましたが、その素顔はワノ国編にて人斬り鎌ぞうとして登場する事で明らかにされる事になっています。

ワノ国編が終了したものの、キラーがスマイルの失敗作を食べた事は変わっておらず、悪魔の実を食べながら無能力者であるというのが1つの特徴になっています。今後のワンピースの展開次第ではこの事自体が伏線になる可能性もあるのでキラーの再登場にも注目しながらワンピースを視聴してみてはいかがでしょうか？