【ゴールデンカムイ】尾形とアシリパの関係とは？二人の出会いや心境を考察

本記事では「ゴールデンカムイ/金カム」に登場した尾形百之助とアシリパの関係性をネタバレしながら考察していきます。また尾形百之助がのっぺら坊を狙撃した理由や、最終章で描かれた切ない最期をまとめていきます。その他には、ツイッターに投稿されている感想も紹介していきます。

尾形百之助とアシリパの関係性を考察する前に、まずは「ゴールデンカムイ/金カム」の基本情報を紹介していきます。ゴールデンカムイは2014年から2022年まで連載されていた漫画で、漫画は全314話で構成されています。2018年からはアニメシリーズの放送がスタートしており、第4期では「デュエル・マスターズ」「となりの怪物くん」などの作品を手掛けている「ブレインズ・ベース」が制作を担当しています。

ゴールデンカムイ/金カムの主人公は杉元佐一です。杉元佐一は日露戦争に従軍していた元陸軍一等卒で、幼馴染の眼の治療費を稼ぐために砂金採りを始めています。その時に「後藤竹千代」という酔っ払いと出会い、後藤竹千代が「アイヌの金塊」について話しています。またアシリパという少女が慣れない地の案内役を務める事になりましたが、物語途中にアシリパはアイヌの金塊と深い関係がある事が判明しています。

ゴールデンカムイ/金カムに登場した尾形百之助は「第七師団」のメンバーで、階級は上等兵です。300メートル以内なら必ず頭を撃ち抜ける凄腕の狙撃手で、2000メートル先まで狙撃が可能と豪語しています。無表情で口数が少ない性格をしており、尾形百之助を信じていない杉元佐一からは「コウモリ野郎」と呼ばれています。また父親は中将でしたが、幼い頃に母親と共に捨てられた事が分かっています。

ゴールデンカムイ/金カムのアシリパは天真爛漫・活発な性格をしている少女で、「濃紺色の瞳」が特徴的なキャラクターです。美しい容姿の美少女ですが、作中では頻繁に変顔を披露しています。またアイヌには顔に刺青を入れる風習がありますが、アシリパはそれを嫌がっているようです。幼少期に父親・ウイルクと過ごしていた事で動植物に対して豊富な知識を持っており、物語冒頭に出会った杉元佐一と相棒関係になっています。

ここからは「ゴールデンカムイ/金カム」に登場した尾形百之助とアシリパの関係性をネタバレしながら考察していきます。作中で描かれた尾形百之助の心境の変化や、2人のチタタプのシーンをまとめていきます。また最終章で描かれたアシリパの覚悟を紹介していきます。

物語序盤には杉元佐一とアシリパが脱獄囚について聞き込みを行っており、それを知った脱獄囚の笹原勘次郎が2人を追跡しています。ですが追跡に気付いていたため、笹原勘次郎は罠にかかって捕縛されています。それから脱獄囚について話していましたが、笹原勘次郎は尾形百之助に狙撃されて死亡しています。

尾形百之助は第七師団に所属している上等兵ですが、この時には鶴見篤四郎の命令を無視して行動していました。この時から尾形百之助は自分が思う通りに行動しており、裏切りを繰り返していた事で杉元佐一から「コウモリ野郎」と呼ばれる事になります。

凄腕の狙撃手の尾形百之助は遠距離では最強クラスの強さを持つキャラクターですが、初登場した時には杉元佐一と近距離で戦っています。杉元佐一は近距離では負け知らずのキャラクターのため、尾形百之助は一瞬で叩き伏せられて殺されそうになっています。ですがアシリパがそれを制止したため、尾形百之助はアシリパに命を救われています。

尾形百之助は銃剣で杉元佐一を刺そうとしましたが、それを避けられて腕をへし折られています。そのため初登場した時にはあまり強い印象はありませんでしたが、この後のエピソードで杉元佐一との間に深い因縁が生まれる事になります。また軍人の尾形百之助は殺し合いの世界で生きていたため、自分の命を救ってくれたアシリパに特別な感情を抱いた可能性があります。

物語途中には脱獄囚の「姉畑支遁」が動物に乱暴する事件を起こしており、動物を大切にしているアイヌが杉元一派を姉畑支遁の仲間と勘違いしています。そのため杉元一派は「3日以内に姉畑を連れて戻れ」と言われ、谷垣源次郎がアイヌの人質にされています。その時にアシリパが尾形百之助に「谷垣を頼む」と言い、尾形百之助は文句を言いながら谷垣源次郎を守る活躍を見せています。

気まぐれで杉元一派に加わっていた尾形百之助には谷垣源次郎を守る理由がありませんでした。ですがアシリパに頼まれて谷垣源次郎を守っているため、この時すでにアシリパに対して特別な感情を抱いていた事が分かります。また尾形百之助は人に裏切られる人生を送ってきたため、アシリパに頼られる事が本当は嬉しかったのかもしれません。

アイヌには肉を刃物で叩く「チタタプ」という調理法があり、ゴールデンカムイでは食材を手に入れる度にチタタプのシーンが描かれています。またチタタプと言いながら肉を叩くという決まりがあるため、黙って肉を叩いていた尾形百之助はアシリパに怒られています。ですが行動を共にしていた事で尾形百之助は少しずつ心を開いており、初めてチタタプと言った時にはアシリパが大喜びしていました。

チタタプと言った時の尾形百之助は恥ずかしそうな表情をしていたため、実は恥ずかしがり屋な一面があるのかもしれません。また初めて「ヒンナ」と言った時にもアシリパは喜んでいたため、そんなアシリパの言動が尾形百之助の心を開くきっかけになったのかもしれません。尾形百之助は割と残忍なキャラクターのため、チタタプ・ヒンナのシーンは読者・視聴者から微笑ましいと言われています。

少しずつ杉元一派と打ち解けていた尾形百之助ですが、物語途中に杉元佐一を裏切っています。物語途中に杉元一派はキロランケというアイヌと出会っており、キロランケから「のっぺら坊の正体はアシリパの父親」と聞かされます。ですがキロランケの言動には怪しい部分があったため、杉元一派は真相を確かめるために網走監獄に潜入する事を決めています。

杉元佐一はのっぺら坊との接触に成功しましたが、話している途中で尾形百之助に頭を狙撃されています。この時に狙撃を指示したのはキロランケで、キロランケと尾形百之助はアシリパが知らない所で杉元一派を裏切っています。杉元佐一とアシリパは固い絆で結ばれた相棒関係だったため、尾形百之助にとって杉元佐一は邪魔な存在だったようです。

杉元佐一が死んだと聞かされたアシリパはショックを受けていましたが、「杉元はまだ生きている」と信じて前に進む事を決めています。またアシリパは尾形百之助とキロランケの裏切りを知らなかったため、2人と共に樺太に渡っています。途中で尾形百之助は高熱を出して寝込んでいますが、その時にはアシリパが尾形百之助を看病していました。

杉元佐一は尾形百之助の狙撃で死んだと思われていましたが、天才外科医・家永カノの治療で一命を取り留めています。そのため復活した杉元佐一は第七師団と手を組み、樺太に渡ったアシリパを追いかけています。ちなみに家永カノは治療中に杉元佐一の脳をつまみ食いしているため、杉元佐一の人格が少しだけ移っていました。

尾形百之助はアシリパから「刺青人皮の暗号」を聞き出す事に失敗しており、生きていた杉元佐一が近くまで迫っている事に気付きました。また裏切りに気付いたアシリパは尾形百之助に矢を向け、尾形百之助がアシリパに「俺を殺してみろ」と言っています。そしてアシリパははずみで尾形百之助の右目に毒矢を放ってしまいますが、杉元佐一が「アシリパさんを人殺しにはさせない」と言って尾形百之助を治療しています。

尾形百之助は過去に父親と腹違いの弟を殺害しています。そのため初めて心を開いた相手のアシリパにも手を汚させようとしましたが、杉元佐一はそれを阻止しています。最終章でも尾形百之助とアシリパが対峙しており、その時にはアシリパが違う行動を見せています。

尾形百之助とアシリパの関係性を考察した後は、「ゴールデンカムイ/金カム」で描かれた尾形百之助の死亡シーンを紹介していきます。尾形百之助が死亡した理由や、切ない最期をネタバレしながらまとめていきます。尾形百之助は人気キャラクターのため、読者から悲しみの声が挙がっているようです。

ゴールデンカムイの尾形百之助はコミック31巻310話の「祝福」というエピソードで死亡しています。物語終盤に「金塊は五稜郭に埋められている事」が判明しており、金塊を求める杉元一派・土方一派・第七師団の戦いが始まっています。尾形百之助は物語途中まで杉元一派・土方一派と行動を共にしていましたが、途中で第七師団に戻っています。

前述したように、尾形百之助はアシリパの手を汚させる事に執着しており、最終章でもアシリパに自分を殺させようとしています。この時にもアシリパが矢を放つ事を躊躇していましたが、覚悟を決めたアシリパは自分の意思で矢を放っています。そして毒矢を受けた尾形百之助は幻覚を見ています。

毒矢で意識が朦朧となった尾形百之助の前には「日露戦争で殺した腹違いの弟・花沢勇作」が現れました。尾形百之助は花沢勇作を殺した事を肯定していましたが、花沢勇作の幻が現れた事で罪悪感を抱いています。そして残っていた左目を自分で撃って死亡という最期を迎えています。そのため尾形百之助はアシリパに罪悪感を抱かせないために自死したという考察がなされています。

尾形百之助の死亡シーンやアシリパとの関係を考察した後は、「ゴールデンカムイ/金カム」で描かれた尾形百之助の過去を紹介していきます。また尾形百之助の思想が歪んだ理由や目的をネタバレしながら考察していきます。

尾形百之助は「花沢幸次郎中将」と妾の間に生まれた子供です。そのため本妻との間に子供ができた時に尾形百之助と母親は捨てられており、夫に執着していた母親は気が狂っています。そして尾形百之助は父親と母親を殺し、日露戦争でも事故を装って腹違いの弟・花沢勇作を殺害しています。

尾形百之助は金塊に興味を抱いていませんでした。最後まで目的や行動理由は分からないままでしたが、家族に愛されていなかった尾形百之助は愛を渇望していた可能性があります。そのため初めて心を開いたアシリパにも自分側の人間になってほしいと考えていたのかもしれません。

尾形百之助の死亡シーンやアシリパとの関係を考察した後は、「ゴールデンカムイ/金カム」に関する感想をまとめていきます。ゴールデンカムイは大ヒット作品のため、ファンから様々な感想が挙がっているようです。本記事で紹介した尾形百之助とアシリパに関する感想をまとめていきます。

尾形百之助は取っつきにくい性格をしていますが、アシリパはいい意味で尾形百之助の心の中にズカズカと足を踏み込んでいます。そのため尾形百之助はアシリパにだけは心を開いている様子を見せていました。読者・視聴者からはそんな2人の関係が微笑ましいという感想が挙がっているようです。

本記事で紹介したように、尾形百之助は自らを撃つという最期を迎えています。そんな尾形百之助の最期が切ないという感想や、アシリパと普通の友人関係になってほしかったという感想が挙がっているようです。また尾形百之助は家族に振り回されているため、不遇な人生が可哀想という感想も挙がっているようです。

全ての戦いが終わった後にアシリパは杉元佐一とアイヌの村に戻っています。強い絆で結ばれている2人は結婚した可能性があるため、その後のストーリーを描いてほしいという感想が挙がっているようです。

本記事では「ゴールデンカムイ/金カム」に登場した尾形百之助とアシリパの関係性を考察していきましたがいかがだったでしょうか？尾形百之助は容赦なく人を殺す残忍なキャラクターですが、アシリパとの関係は微笑ましいという意見が挙がっているようです。そんな尾形百之助とアシリパが登場した本作を見た事がない方も、本記事を参考にしながら是非ご覧ください。