【鉄血のオルフェンズ】ダインスレイヴは強すぎのご都合主義？いらない兵器だった？

機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズの終盤で登場したダインスレイヴは、厄祭戦にて開発された大型質量兵器で、戦艦を貫通するほどの圧倒的な強さを秘める一方で、ストーリー上ではいらない兵器だったなど、批判的な意見が相次ぎました。以下では、機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズから、ダインスレイヴとは何だったのか、強すぎてご都合主義と言われる理由などを、あらすじネタバレを交えながら考察しました。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」は、2015年～2017年にかけてアニメ2期が制作・放送されたガンダムシリーズです。宇宙世紀を舞台とする従来のガンダム作品とは異なる世界観を舞台に、生きるために戦うことを選んだ少年たちの運命を描いたストーリー性のある作風が特徴です。

「いのちの糧は、戦場にある。」をキャッチコピーで知られる「鉄血のオルフェンズ」は、生きるために戦場へ向かう少年たちの苦悩や葛藤、主人公側の敗北によって迎える結末など、従来のガンダムらしからぬ作風が賛否両論を巻き起こしました。

厄祭戦の集結から約300年後、地球圏がギャラルホルンの監視下におかれ、民衆の貧困や差別が横行する中、民間警備会社・CGSの少年兵たちは、火星独立運動の指導者・クーデリアの護衛を任されます。ギャラルホルンによるクーデリア襲撃を機に、少年兵たちは好き勝手に振舞う大人たちへ反旗を翻し、参番組隊長オルガ・イツカをトップとする「鉄華団」を立ち上げ、クーデリアの護衛を遂行します。

「鉄血のオルフェンズ」の終盤の戦況を一変させた兵器であるダレンスレイヴとは、本編から約300年以上前に起きた厄祭戦いにて、対MA（モビルアーマ）用として開発された大型質量兵器です。名前の由来は、北欧神話の「魔剣 ダーインスレイヴ」に由来し、鞘を抜いてしまうと、生き血を刃に吸わせるまで鞘に収められないという、恐ろしい伝承が語り継がれています。

「鉄血のオルフェンズ」の終盤の戦況を変えるきっかけとなったダインスレイヴは、味方の兵器として使用すれば最強の攻撃力となる一方で、あまりの強さから、ダインスレイヴは、制作者のご都合主義でいらない設定だったとも言われています。以下では、ガンダムファンの間でも賛否両論が飛び交った「鉄血のオルフェンズ」のダインスレイヴの強すぎる要素や、ご都合主義でいらないと評される理由をネタバレ考察しました。

ネット上でも強すぎとの意見が相次いだ、「鉄血のオルフェンズ」のダインスレイヴは、高度レアアロイ製の特殊KEP弾をレールガンに充填して発砲する武器です。その威力は、軍艦に使用されるナノラミネートアーマーを貫通したり、モビルスーツに至っては跡形もなく破壊してしまい、月の地表すら変えることも言われる破壊力を秘めています。

ダインスレイヴは、直線に向かっての攻撃や、動きの少ないターゲットに対する攻撃には、非常に大きな威力を発揮するものの、機体には誘導システムが備わっていないため、弾道の命中率の低さが欠点です。また、仮にダインスレイヴの標的になっても、ダインンスレイヴの発射方向を見定めることで回避が可能で、モビルスーツでの対抗もある程度は可能でしょう。

ダインスレイヴは、その強すぎる能力ゆえに、「鉄血のオルフェンズ」でも例外を除いてそれら兵器の使用が禁じられています。一方で、劇中では、ダインスレイヴは鉄華団の兵器として用いられるも、直線しか攻撃できない、誘導システムの未搭載がないため弾道を外す頻度が高く、鉄華団では本来の能力を発揮できずに終わりました。

また、「鉄血のオルフェンズ」のファンからも、ダインスレイヴは強すぎる、ご都合主義など厳しい評価が寄せられ、あまり活躍できなかったことも相まって、一部ではいらない兵器だったとも言われています。

かつて厄祭戦で、対モビルアーマのために開発されたダインスレイヴは、その驚異的な強さを危険視され、条約により使用が禁じられていたものの、鉄血のオルフェンズの終盤では最終兵器として使用されました。以下では、機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズから、ダインスレイヴの使用禁止条約の締結の経緯や、本来ならは禁止されているダインスレイヴの使用シーンを、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

「鉄血のオルフェンズ」での目立った活躍のなさから、ご都合主義とも言われるダインスレイヴですが、過去には、厄祭戦の終結後に起きた新たな戦いで用いられ、人類同士の戦いでダインスレイヴが使用されたことで、数多くの命が奪われました。結果、立て続けに起きた人類同士の争いや、ダインスレイヴの使用により、地球の人口が大幅に減少する新たな問題を引き起こしました。

厄祭戦で多くの命が奪われた中、驚異的な殺傷能力を持つダインスレイヴの使用は、人類にとっても危険なものとみなされ、ダインスレイヴは条約によって使用禁止となりました。しかし、ダインスレイヴの使用禁止は表向きのことで、実際はギャラルホルンの最高階級・セブンスターズの使用が認められており、多数のダインスレイヴが、彼らの所有となっています。

セブンスターズにのみ使用の権限が与えられたダインスレイヴは、ハシュマル戦で初登場し、通常弾道を使用しても崖を粉々にする驚異的な破壊力を披露しました。ダインスレイヴは、イオクのタービンズ摘発や、革命軍との戦闘にて用いられ、ダインスレイヴの行使権を持つセブンスターズの権限によって、使用が例外的に認められています。

要所ごとに登場したダインスレイヴは、最終決戦での鉄華団への支援射撃を最後に物語から退場し、ルプスレクスと古シティめがけて軌道上から8発打ち込むも、当たった弾道は2発で、相手に深手を負わせる程度のものでした。

以下では、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の評価を大きく分けるきっかけとなった、ダインスレイブに関する感想や評価を紹介します。

「鉄血のオルフェンズ」の終盤で登場し、鉄華団敗北のきっかけとなったダインスレイヴは、敗戦が色濃くなりつつある鉄華団の最後の頼みとしても用いられるも、実際は鉄華団を更に追い詰める結果を招きました。ガンダム兵器でトップクラスの破壊力を持つダインスレイヴですが、劇中では視聴者の期待を裏切る命中率を見せており、鉄華団と敵陣営とで命中率に差が出たことを疑問に上げる意見も見られます。

ガンダムファンの間でも評価が分れた「鉄血のオルフェンズ」は、主人公の敗北など従来のガンダムシリーズらしからぬ独自の作風はもちろん、モビルスーツをも破壊するダインスレイヴの登場が一番よくなかったと言われています。ガンダム作品でありながら、ガンダムを破壊するダインスレイヴは、あまりにも強すぎるゆえにご都合主義とも言われ、ガンダムの兵器として受け入れがたいとの声も見られます。

桁外れの強さから、制作者のご都合主義や、いらない兵器だったのではとの厳しい意見が相次いだダインスレイヴですが、ガンダム作品でありながら、ガンダムの存在意義を打ち消すような兵器の設定に、批判の声も多く寄せられました。ダインスレイヴは攻略次第では、ガンダムでも倒すことが出来るものの、主人公側の敗北を決定付けた印象が強いためか、終盤にダインスレイヴは必要だったのかなど、疑問の声も上がっています。

作風の好み等から、好き嫌いが分かれやすい「鉄血のオルフェンズ」ですが、ファンの中にはダインスレイヴがなければ、「鉄血のオルフェンズ」は良い作品になったとも評されており、ダインスレイヴの要素が、作品の評価を分けるきっかけになっているでしょう。また、ファンによってはダインスレイヴはいらない兵器だったとの声も見られ、ダインスレイヴが登場しない結末も見てみたいとの意見も見られます。

機動戦士ガンダムの鉄血のオルフェンズから、ダインスレイヴとは何か、ダインスレイヴの概要や強すぎる能力、ご都合主義のいらない兵器と言われる理由や、鉄血のオルフェンズでの使用シーンなどを、あらすじネタバレ紹介しました。「鉄血のオルフェンズ」に関する感想や評価の中には、ダインスレイヴがなければ良い作品だったとの意見もみられ、果たしてダインスレイヴは必要だったのか、賛否両論が飛び交っています。