【ようこそ実力至上主義の教室へ】山内はクズでサイコパス？退学までの経緯をネタバレ

衣笠彰梧による日本のライトノベル作品「ようこそ実力至上主義の教室へ」（略称：よう実）。この記事では、3バカと呼ばれる問題児の1人、山内にスポットを当てていきますが、まずは「ようこそ実力至上主義の教室へ」の作品情報からお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」（略称：よう実）は、日本の小説家・衣笠彰梧によるライトノベル作品です。単行本は、KADOKAWAのMF文庫より2022年6月現在22巻まで刊行されています。また、2020年1月からはタイトルが「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編」に変更されました。

よう実の単行本の発行部数は、2022年6月時点で電子版も含めて累計650万部を超えています。こうした人気により、「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、宝島社の「このライトノベルがすごい！」文庫部門において3年連続トップ5入り及び読者投票3年連続1位獲得の偉業を達成しています。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、日本のライトノベル作品です。メディアミックス展開としては、漫画とテレビアニメが制作されています。漫画については、衣笠彰梧・原作、トモセシュンサク・キャラクター原案、一乃ゆゆ・作画にて、月刊コミック「アライブ」2016年3月号に発表され、現在も連載が続いています。

単行本は、同じくKADOKAWAのMFコミックス・アライブシリーズより、2022年2月時点で12巻まで刊行されています。また、テレビアニメについては、第1期が2017年7月から9月にかけてAT-XやTOKYO MXなどにて放送されたほか、第2期（2022年7月）、第3期（2023年）の放送も予定されています。

全国屈指の進学校・高度育成高等学校では、髪型・服装などに関するルールは一切なく、生徒たちは毎月支給される10万円分の電子マネーや最新設備が設置された環境で自由な学生生活を満喫していました。難関を潜り抜け、輝く未来への切符を手にした新入生の綾小路清隆。お気楽な学生生活を思い描いていたのも束の間、支給ポイントをめぐる駆け引きや権力闘争の渦中に巻き込まれていきます。

天下の進学校・高度育成高にもかかわらず、落ちこぼれの溜まり場と言われるDクラス。その中でも悪名高い3バカの1人が今回特集する山内春樹です。彼には虚言癖があり、”ウケ”を狙って思いついたことを口にするお調子者として知られています。

Dクラスの3バカには山内のほかに須藤健と池寛治がいます。学業の成績は2人とも芳しくありませんが、須藤は粗暴な行動が目立つもののバスケットボール選手として名を成しており、池は他者とのコミュニケーション能力に秀でています。それに対して山内にはこれといった長所は見当たりません。

その後、須藤は暴力では問題が解決できないと悟って自分を抑える努力をするようになり、池は上級生に絡まれた女生徒を助けています。2人が精神的に成長していくのに対し、山内はいつまでも幼稚な行動を繰り返す体たらくでした。

クズでサイコパス（精神病質者）と言われる「ようこそ実力至上主義の教室へ」の山内。彼がサイコパスとまで言われるようになったのには、どのような理由があるのでしょうか？それでは、山内がクズでサイコパスなところを具体的に見ていきましょう。

まず、山内には過去の経歴などを都合のいいように偽る虚言癖があります。小学生の時に卓球選手として活躍し全国大会に出場したとか、中学では野球部に所属しエースで4番、投打で活躍したなど幼稚でわかりやすい嘘をつくクズっぷりです。

有数の進学校である高度育成高等学校にあって、脱落者の吹き溜まりであるDクラス。その中でも山内をはじめ須藤、池の3人は3バカと呼ばれる浮いた存在です。

3バカの他の2人・須藤や池は、バカには違いないのですが学業以外の部分で優れた能力を発揮しクラスに貢献しています。ところが、山内にはそんな優れた点はありません。3バカの中でも最低、つまり、山内はDクラスの中でも最底辺のバカなのです。ちなみに山内の評価は、学力：E+、知性：D-、判断力：D+、そして身体能力・協調性は共にC-です。

一方で、高度育成高等学校は「推薦」がなければ入学できません。最底辺のバカである山内も「推薦」を受けたことになります。そのため他のクラスメイトからは、「理事長の靴をなめて推薦をもらった」とか「裏口入学したんだろう」など散々な言われようをしています。

無人島でのサバイバル試験では、綾小路清隆から堀北鈴音に泥を被せるよう頼まれます。綾小路は、実行すれば山内が好意を抱く佐倉愛里のメアドを教えるという条件を提示。命よりも佐倉のメアドの方が大事とばかりに山内はその依頼に飛びつきます。たった1つの命よりも好きな子のメアドを優先するあたりが、サイコパスたるゆえんなのかも知れません。

武道の心得のある堀北は、泥をかけた山内に見事な背負い投げをお見舞いします。山内の身体が固い地面に叩きつけられる寸前、綾小路が救いの手を差し伸べたことで山内は九死に一生を得ました。

ある時、1年生を対象に各クラスから1名退学者を選ぶ「クラス内投票」を実施するとの発表がありました。クラスの底辺をさまよっている山内にとっては気が気ではありません。そこで山内はAクラスのリーダー・坂柳有栖に助けを求めます。

坂柳は相談にやって来た山内に、綾小路を退学させられたら付き合ってあげると持ちかけます。坂柳と付き合えるという下心から、山内は綾小路退学に向け水面下で精力的に動きます。その結果、クラスの半数以上が綾小路に投票する流れとなりました。女生徒と付き合うためにクラスメイトを平気で裏切るところは、クズでサイコパスと言われても仕方がないかも知れません。

ところが、最後の最後で形勢は逆転します。綾小路はAクラスから最多となる賞賛票を獲得、プロテクトポイントにより批判票はチャラになります。その結果、批判票1位は33票を獲得した山内に決定。こうして山内は退学処分を受けることになりました。納得いかずに喚き散らす山内でしたが、煽りたてた高円寺にカッとして椅子で殴りかかるもあえなく瞬殺されてしまいます。

Dクラスの中でも最底辺に定着している山内ですが、結局退学処分をうけてしまいます。ここからは、「ようこそ実力至上主義の教室へ」の山内が退学になった経緯やホワイトルーム生になる可能性について解説します。はたして、退学処分を受けた上にホワイトルーム生となることはあるのでしょうか？

事の発端は、「ようこそ実力至上主義の教室へ」の単行本10巻で登場する「クラス内投票」です。これは、各クラスで退学者を1名決めなければならないという究極の試験になります。

実は、学校では異例の事態が起きていました。もうすぐ入学式から1年が経とうとしているのに、1年生では退学者が1人も出ていないのです。予定が狂い焦った学校側は強硬手段に打って出ます。それが強制的に退学者を決めるという試験「クラス内投票」だったのです。

「クラス内投票」とは、クラス内で投票を行い、評価の高い生徒と悪い生徒を1名ずつ決める試験です。良い評価が最も多かった生徒には「プロテクトポイント」が与えられ、悪い評価が最も多かった生徒は退学処分になります。

この試験要領を聞いた時、クラス内での評価が良くないことを自覚していた山内は焦ります。何とかして退学処分を回避しようと考えた山内は、Aクラスの坂柳有栖に助けを求めます。

坂柳が山内に示した退学回避の対策は、坂柳のいるAクラスの生徒が山内に良い評価を与えるというもの。仮に悪い評価が多くても、良い評価で「プロテクトポイント」を獲得した山内は退学を回避することができます。「クラス内」評価となっていますが、他のクラスからの投票も認められているのです。坂柳は、良い評価の投票が山内に集まるようにすると約束しました。

山内に良い評価を集める代わりに、坂柳が山内に求めたのは綾小路の退学処分です。山内は綾小路に悪い評価が集まるように画策することになります。その結果、試験3日目に入ったときには、綾小路に悪い評価を与える者が半数近くに上っていました。

ところが、悪い評価が多過ぎることを不審に思った綾小路は、裏の情報に通じている櫛田桔梗に探りを入れてみました。すると彼女は山内が影で画策していると明言します。そこで綾小路は、生徒会長の堀北学に相談。やがて妹の鈴音を通して山内の悪事はクラス中の知るところとなります。その結果、山内は悪い評価候補の筆頭に躍り出ることになってしまいます。

最後の最後で墓穴を掘った山内ですが、坂柳のいるAクラスから良い評価をもらい退学だけは回避できると高をくくっていました。ところが投票結果は、悪い評価33票で最下位、あてにしていた良い評価はゼロです。

一方、山内が退学させようとしていた綾小路ですが、何と良い評価でトップを取りプロテクトポイントを獲得します。坂柳のAクラスの良い評価がすべて綾小路に投じられた勘定になります。つまり、坂柳が山内を裏切ったのです。

坂柳には山内を助ける気などさらさらなく、最初から山内を罠にかけようと目論んでいました。それでは、なぜ坂柳はそんな仕打ちに出たのでしょうか？

かつて行われた混合合宿での出来事です。山内は前をよく見ずに歩いていて坂柳にぶつかり、彼女を転倒させてしまったのです。その場で謝ったもののうわべだけの謝罪で反省が感じられず、山内は坂柳の恨みを買ってしまったのです。このことは、坂柳の怖さを改めて印象付けるエピソードと言えるのではないでしょうか？

退学処分を受けた「ようこそ実力至上主義の教室へ」の山内春樹。このまま表舞台から消えてしまうのでしょうか？一方では、山内が真の天才を創り上げる謎の施設・ホワイトルーム生になり、帰ってくることを望む声もあると言います。

また、一部のファンの間ではホワイトルーム生の最高傑作・綾小路とブラックルームなる架空の組織のラスボス・山内が対決する世界線が思い描かれているそうです。はたして、ホワイトルーム生あるいは存在しない組織ですがブラックルームのラスボスとして、山内が復活することはあるのでしょうか？

ここからは、アニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ」で山内の声を演じた声優を紹介していきます。

アニメ「よう実」で山内春樹を演じたのは、1994年1月7日生まれで福岡県北九州市出身の声優・岩中睦樹（いわなか・むつき）です。岩中は、現在、声優事務所マウスプロモーションに在籍し活動しています。

岩中の声優デビューは、2015年のテレビアニメ「アイカツ!」で、スタッフの役でした。福岡県出身で北九州弁や博多弁を自在に操る岩中ですが、アニメやゲームのモブ役を中心に海外作品（ドラマ・アニメ）の吹き替えまで幅広く活躍しています。

次に、アニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ」で山内の声を担当した声優・岩中睦樹の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

テレビアニメ

• キャプテン翼（井沢守）
• 月がきれい（立花大輔）
• イナズマイレブン オリオンの刻印（ベラスコ・メレンデスほか）
• SELECTION PROJECT（当麻太郎）

• マウスどうぶつえん（シカのむつき）

• サブリナ: ダーク・アドベンチャー（ハービー・キンクル）
• マーベル スパイダーマン（スパイダーマン/ピーター・パーカー）

ここまでアニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場するキャラ・山内の特集記事をお届けしてきましたが、最後にTwitterより感想や評価を紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、よう実の山内とイナズマイレブンの栗松の共通点を挙げているツイートからです。性格がクズで虚言癖があるなど散々な内容でした。

続いて紹介する感想・評価は、よう実の山内が退学処分になったことを自業自得だと振り返るツイートからです。その上で、もし山内があれほどクズでなければ、Aクラスの弥彦のように可哀そうだと思えたかもしれないと付け加えていました。

次に紹介するのは、山内がホワイトルーム生として復活する可能性に関するツイートからです。投稿者が思い描くのは、突然変異でホワイトルームからホワイトルームキラー・山内が誕生するというストーリーです。奇抜で面白い発想と言えるのではないでしょうか？

最後に紹介する感想・評価は、よう実の1年生のキャラの立った登場人物を挙げるツイートからです。山内については一番嫌いな（嫌われる）キャラだと言います。もしかすると、作者もまたこのようなキャラ設定をしていたのかも知れません。

ここまで、「ようこそ実力至上主義の教室への山内はクズでサイコパス？」と題して、山内がクズでサイコパスと言われる理由や退学になった経緯、そしてホワイトルーム生になる可能性について解説してきました。いかがでしたでしょうか？

よう実の山内がクズでサイコパスと言われる理由は、過去の経歴などを都合のいいように偽る虚言癖を持っていることやDクラスの中でも最底辺のバカであること、さらにはクラスメイト・綾小路への裏切りなどが挙げられます。また、退学した理由ですが、「クラス内投票」により悪い評価が一番多くなったことから強制的に退学させられたことによります。

嫌われキャラの山内ですが、その反面、ホワイトルーム生となり復活してほしいという声も寄せられています。また、最後に負けるとは言え、綾小路をはじめ指折りの実力者たちを敵に回して渡り合える山内は、よう実にとって貴重な存在と言えるのかも知れません。