【サマータイムレンダ】タイトルの意味を考察！慎平の右目の能力との関係は？

• 作者：田中靖規
• 出版社：集英社
• 掲載誌：少年ジャンプ＋
• レーベル：ジャンプ・コミックス
• 発刊期間：2017年10月23日～2021年2月1日
• 巻数：全13巻

『サマータイムレンダ』は漫画家・田中靖規先生が集英社の運営するスマートフォンアプリ・少年ジャンプ＋で連載していたサスペンス漫画で、2017年～2021年の間に全139話で連載されました。『サマータイムレンダ』は和歌山県を舞台に繰り広げられており、和歌山県の南海電鉄とコラボされ、和歌山市内では『サマータイムレンダ』のスタンプラリーが設置されています。

また和歌山県の加太観光協会案内所・観光課の公式サイトでは『サマータイムレンダ』の聖地巡礼MAPが公開されており、地元を挙げてPRされている人気作品となりました。『サマータイムレンダ』は原作漫画の他、アニメ化・実写化もされており、物語の雰囲気を生かしたリアル脱出ゲームも開催されています。

東京で暮らす17歳の少年・網代慎平は、幼なじみの小舟潮が亡くなったと聞き、故郷の日都ヶ島へやってきます。話では潮は海の事故にあったと伝えられていましたが、故郷の友人から話を聞いた慎平は他殺の可能性を考えます。そして潮の死の裏には日都ヶ島に伝わる"影"という存在が関わっているのではないかと頭をよぎるのでした。

集英社のスマホアプリ・少年ジャンプ＋で連載されていたサスペンス漫画『サマータイムレンダ』。『サマータイムレンダ』の物語では多くの謎が登場しますが、『サマータイムレンダ』の読者の間では、そのタイトルにも意味があるのではないかと考察されています。こちらの記事ではそんな『サマータイムレンダ』のタイトルの意味についての考察をご紹介していきます。

『サマータイムレンダ』のタイトル考察まず1つ目は"サマータイム"という言葉の意味についての考察です。この『サマータイムレンダ』の"サマータイム"とは、『サマータイムレンダ』が7月の22日～24日の間に起こった物語であることから、英語で"夏の日"を意味する"サマータイム"が使われていると考察できます。

『サマータイムレンダ』はサスペンスやホラー、SFといったジャンルに分けられる作品。そのため、漫画やアニメ作品で不思議でノスタルジーな雰囲気を持つ季節として多く使われている夏を舞台にしたのではないかと考察されます

上記では『サマータイムレンダ』のタイトルに使われている"サマータイム"の意味について考察しました。次に、こちらの項目では『サマータイムレンダ』のタイトルにある"レンダ"について考察していきます。こちらの"レンダ"という言葉については"レンダ"という言葉の意味に加え、主人公の慎平の右目の能力との関係も含めて考察をご紹介します。

『サマータイムレンダ』のタイトルに使われている"レンダ"という言葉。この言葉の意味はゲーム用語の"レンダリング"という言葉からつけられていると考えられます。普通の英語訳では"与える・返す・描写する・変換"といった意味を持つ"レンダリング"という言葉ですが、ゲーム用語では"CGを描写する"という意味で使われます。

また、『サマータイムレンダ』の作者・田中靖規先生はインタビュー記事において「コンピューターがCGを描写するように、夏の時間を慎平が見ているという意味でつけました」と話していることから、『サマータイムレンダ』の"レンダ"という言葉には「慎平が自分の能力を使って未来をレンダリングする物語」という意味が込められていると考察出来るのではないでしょうか？

上記の『考察①レンダは「レンダリング」のこと？』の項目では、慎平の能力で未来をレンダリングするという意味を込めてタイトルに"レンダ"という言葉が使われているのではないかとご紹介しました。次に、こちらでは慎平の持つ右目の能力についてご紹介します。『サマータイムレンダ』で主人公の慎平は右目に特殊な能力を宿します。その能力とは"時間を見ること"。

つまりは時間の流れを俯瞰していくつものパラレルワールドを創り出す能力だったのです。その中から慎平が観測した世界が"実在の世界"としてレンダリング（認識）され、未来を決定するという能力を秘めていたのでした。そのため、『サマータイムレンダ』のタイトルになっている"レンダ（レンダリング）"とは慎平の右目の能力のことであると言えるのではないでしょうか？

上記の『サマータイムレンダのタイトルの意味』の項目では、『サマータイムレンダ』のタイトルの意味は「右目の能力によって主人公の慎平が未来をレンダリングする物語」だとご紹介しました。次にこちらの項目では『サマータイムレンダ』の物語の魅力をご紹介していきます。『サマータイムレンダ』の面白い魅力、まず1つ目は「タイムリープとループ」です。

最近では時間を遡るタイムリープものが人気ジャンルとなっていますが、『サマータイムレンダ』もそんな作品の1つです。幼なじみ・潮の死をきっかけに、故郷の日都ヶ島に伝わる言い伝えの"影"の存在と対峙することになります。影とのせめぎ合いで死亡した慎平は過去にタイムリープして戻りますが、戻る場所や時間は決まっておらず、さらには慎平の時間が進むごとに戻れる過去の時間も進んでいきます。

その結果、慎平の行動によっては遡れる時間が短くなってしまい、決定的なミスをやり直せなくなるといった障害も出てきます。そんな制限付きのタイムリープが読者にスリルを与え、次の展開を期待させる魅力のひとつとなっているようです。

『サマータイムレンダ』の面白い魅力2つ目は「主人公が何度も殺される」という内容です。『サマータイムレンダ』は主人公の慎平が何度も同じ日を繰り返し遡って潮の死の真相に辿り着く物語。慎平が過去にタイムリープするには死亡することが条件のため、物語の中で様々な死を迎えます。そのため何度も慎平の死亡シーンが登場し、その展開が『サマータイムレンダ』を見ている読者にハラハラを与えるスパイスとなっています。

『サマータイムレンダ』の面白い魅力3つ目は「伏線回収」です。漫画などアニメの作品では物語の展開には「成り行きでハプニングが起こるストーリー」や「伏線が張り巡らされていて真相に近づくにつれて伏線回収されるストーリー」など、いくつかのパターンがあります。『サマータイムレンダ』は、そのうちの伏線回収型の物語。

ストーリーの中では始めは「なんでこうなったのだろう？」「あのキャラクターの役割は？」という謎がいくつも浮上します。しかし物語が進むにつれて伏線が回収され、始めは謎だった状況の真相が明らかにされていきます。その中でも、一番の目玉は幼なじみの潮が死亡したこと。"影"の存在に気付いたことで、物語の謎が徐々に解明されていきます。

『サマータイムレンダ』の面白い魅力4つ目は「主人公の諦めない姿勢」。『サマータイムレンダ』は主人公の慎平が、自分の右目の能力を使って何度もタイムリープし未来をレンダリングしていきます。しかしタイムリープはいつでも好きな時にできるわけではなく、慎平が死亡した際にしか発動しません。何度も苦しい思いをして仲間もその度に失いという過酷な状況に陥れば、現実であれば大抵の人々は心が折れてしまうことでしょう。

しかし、『サマータイムレンダ』の主人公である慎平は苦しい思いをしても何度も同じ日をやり直していきます。その理由は幼なじみの潮を救いたいという一心から。そんな人を思いやる心を持ち何度も"影"に立ち向かって行く姿が「かっこいい」と読者に人気となっています。

『サマータイムレンダ』の面白い魅力5つ目は「主人公とヒロインの関係」。『サマータイムレンダ』の主人公は東京に出て生活しており、ヒロインの潮の訃報を聞いたことで故郷の日都ヶ島に戻ってきます。潮は幼なじみという関係もありますが、一時は家族のように一緒に暮らし育ってきた相手。そんな彼女の死に慎平は様々な思いを巡らせて島に戻ってきたことでしょう。

そんな重い空気を含んだストーリーの冒頭は、多くの読者にインパクトを与えたのではないでしょうか？そして自分が何度も苦しい思いをしてまで助けたいという慎平と潮の固い絆も、「友情・努力・勝利」というキャッチコピーを掲げる少年ジャンプの読者を引き込む要素になっています。

何度もタイムリープを繰り返し、幼なじみ・潮の死の真相や、島に伝わる"影"の正体に近づいて行く慎平。そんな『サマータイムレンダ』の結末は、無事に潮を救いだすというハッピーエンドで終わります。慎平は何度も死亡しループを繰り返しますが、その中で自分に与えられた右目の能力や"影"の正体を突き止めていきます。

そして"影"の産みの親であるハイネや、その"影"であるシデに辿り着くのでした。何度も死んではやり直しをしてきた慎平には様々な知識が備わり、仲間たちもできました。慎平はそんな仲間たちを説得し、このループを終わらせるため、ハイデとシデに戦いを挑みます。

『サマータイムレンダ』のラスボスの正体はハイデの影であるシデでした。シデは何度も生まれ変わることの出来るハイネの影となることで世界の行く末を見ることを望んでいました。しかしハイネの能力が弱まりその望みが薄れてきたことで、世界の行く末を見る事ができなくなるのならば世界自体を壊してしまおうという考えに至ります。しかしその先々で慎平が現れ野望の邪魔をしてきたために敵対していたのでした。

潮の死がきっかけとなり始まった『サマータイムレンダ』の物語ですが、ラストで潮は慎平の手によって救い出されます。『サマータイムレンダ』の物語では潮の影であるウシオが慎平に手を貸し、ラスボスであるシデを倒します。その後、慎平が授かった右目の能力でレンダリングを行うと、海での事故で死亡するはずだった潮は死を免れ、再び慎平たちの元に戻ることができたのでした。

こちらの項目では『サマータイムレンダ』を見た漫画読者やアニメ視聴者がTwitterに投稿した感想や評価をご紹介していきます。まずこちらの方の感想では、『サマータイムレンダ』のホラー展開について触れられています。『サマータイムレンダ』ではほのぼのとした場面もありますが、"死"を扱っているストーリーということもあり怖いシーンも登場します。そんな突然の展開に驚いたという感想があげられています。

またこちらの方は『サマータイムレンダ』のアニメを見ていたけれど、内容に引き込まれて10話まで一気に見てしまったという感想を述べられています。『サマータイムレンダ』は伏線型の作品ということもあり、しっかりとしたストーリーが作られているため、見応えがある作品として評価されています。

こちらは『サマータイムレンダ』の漫画を全巻読み終わったという方の感想。『サマータイムレンダ』はアニメも面白いと評判ですが、その原作となる漫画にも多くのファンがついています。『サマータイムレンダ』の単行本コミックは全13巻で発売されており、原作漫画が連載されていた少年ジャンプ＋では全139話で公開されているので、アニメから入った人は『サマータイムレンダ』の原作漫画も手に取ってみてはいかがでしょうか？

以上、『サマータイムレンダ』のタイトルの意味について考察してきました。『サマータイムレンダ』は"サマータイム"という言葉と"レンダ"という言葉から作られている造語で、"サマータイムは"夏の日"、"レンダ"は"レンダリング"という意味となっています。

"レンダリング"にはいくつもの意味があり、英語の直訳では「与える・返す・描写する・変換」という意味になります。しかし、『サマータイムレンダ』の作者である田中靖規先生はインタビュー記事で「コンピューターがCGを描写するように、夏の時間を慎平が見ているという意味でつけました」と話していることから、ゲーム用語の"レンダリグ（CGの描写）"という意味で使われていることがうかがえます。

その情報から考察すると、少年ジャンプ＋で連載されていた漫画作品『サマータイムレンダ』のタイトルの意味は、「慎平が自分の能力を使って未来を掴み取る物語」という意味と訳すことができるかもしれません。『サマータイムレンダ』の漫画は現在完結しており、単行本コミックスと少年ジャンプ＋のサイトから読むことができるので、まだ読んだことのない人は手に取ってみてはいかがでしょうか？