【らんま1/2】ムースは残念イケメン？かっこいいシーンやシャンプーとの関係は？

今から35年前の1987年に連載が開始され、世代を超えて根強いファンを持つ漫画「らんま1/2」。この記事ではらんま1/2に登場する残念なイケメンのムースを特集していきますが、その前にらんま1/2の作品情報をお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

「らんま1/2」は、高橋留美子による日本のラブコメ漫画で、小学館の週刊少年サンデーにて1987年より1996年まで連載されました。単行本は、少年サンデーコミックスより全38巻（407話）が刊行され、2002年の新装版38巻と2017年の少年サンデースペシャル版20巻を含めた累計発行部数は2021年6月時点で5500万部を超えています。

メディアミックス展開としては、テレビアニメをはじめ劇場版アニメやOVA、ゲーム、そして実写版テレビドラマと長年多岐にわたりファンの支持を得てきました。

風林館高校1年生の主人公の早乙女乱馬。無差別格闘早乙女流の二代目である彼は、父・玄馬とともに修行の旅に出て中国へと渡ります。不吉な伝説が数多く伝わる呪泉郷を訪れた2人は、ガイドの警告を無視して沸々と水の湧く泉の側で修行を強行します。稽古中に2人は誤って泉に転落、熊猫溺泉に落ちた玄馬は頭から水に濡れるとパンダになり、娘溺泉に落ちた乱馬は女子に変化する身体になってしまいます。

ここからは、この記事のメインテーマである「らんま1/2」のムースの話題に移っていきます。最初はムースの年齢・身長などプロフィールからになります。

主人公・早乙女乱馬のライバルとして登場するムース。作中で年齢は明かされていないのですが、武闘民族・女傑族のシャンプーと幼馴染ということから彼女と同い年の16歳と推測されます。また、身長を示すデータはありませんが、らんまよりも背が高いことなどから175㎝から178cmくらいと推定されます。

自分のことを「オラ」と呼んだり牛乳瓶の底のような分厚いメガネがダサいと言われることもあるようですが、ムースの見た目はイケメンでかっこいいと言われています。具体的には、175㎝から178cmくらいはある高身長とサラッとした長髪に白いロングコートを羽織った姿がかっこいいと女性の心を掴み人気も上々のようです。

ただし、作中でのムースにはかっこいいだけではなく、三枚目の要素も多分にあります。ダサいメガネを外して目力で相手に訴えようとするのはいいのですが、極度の近視のために違う相手に話しかけたり、「シャンプー！」と言って別の人に抱きついくなどギャグをかまします。せっかくのイケメンなのですが、「らんま1/2」作中ではオチに使われることもよくあります。

思いを寄せるシャンプーに3歳のころ闘いで負け、それ以降、歯牙にもかけられなくなったイケメンのムース。そんなことから性格も歪んでしまったようです。シャンプーにかっこいいところを見せたい一心で身体に隠し持つ暗器を使うなど、卑怯な手段も辞さなくなりました。

しかし、最終話で刷り込み卵に入ってしまったシャンプーを助け出すころには、精神的に成長したところを見せるようになります。卑怯な手を使ってシャンプーを自分に振り向かせることはせず、鏡を見せて暗示を解いてあげました。

ここからは、らんま1/2のイケメン・ムースのかっこいいシーンや登場回をネタバレで解説していきます。最初はムースの初登場回である原作漫画第5巻7話（アニメでは26話）からになります。

シャンプーの後を追ってらんまたちの前に姿を現したムース。シャンプーに思いを告げますが拒絶されてしまいます。ヤケになったムースは、天道あかねを賭けてらんまに決闘を申し込みます。

受けて立つらんまですが、シャンプーの曾祖母コロンに「総身猫舌のツボ」を突かれていたためお湯をかぶれず男に戻れません。意を決したらんまは、女性の姿のまま暗器を自在に操るムースと戦うことになります。

赤子の手をひねるように簡単に戦いを制したムースは、らんまに男の姿で勝負するよう要求します。困ったらんまは、小乃東風に「江戸っ子爺さんのツボ」を突いてもらいます。一時的に男に戻ったらんまは、ムースを瞬殺してしまいました。

次にムースが登場するのは、漫画「らんま1/2」10巻4話（アニメ31話）でのことになります。呪泉郷で修行を始めた矢先のこと、鴨子溺泉に落ちたムースはアヒルになる呪いにかかってしまいます。

その後のらんま戦では、鴨子溺泉の水をかけてらんまをアヒルに変えようとしますが、身体を張ってそれを阻止したのはムースが思いを寄せるシャンプーでした。落ち込むムースに同情したあかねは、らんまにムースとの再戦を持ちかけ、シャンプーにはムースが勝ったら付き合ってあげるよう頼んであげます。その上で、らんまにわざと負けてあげてほしいとお膳立てをします。

いくらあかねの頼みでもそれだけはできないと、らんまは正々堂々とムースに立ち向かい見事勝利を収めます。敗れはしたものの懸命に戦ったムースの姿に、ほだされたシャンプー。ムースを家に連れて帰ると、彼女が働く中華料理屋・猫飯店で働かせることにしました。

最愛のシャンプーがお熱を上げているらんまは、ムースにとって許しがたい恋敵です。しかし、ここではその関係を一時棚上げにして、ムースはらんまのサポートに徹しかっこいいところを見せます。

らんまは、武道集団・麝香王朝の末裔ハーブの止水桶により男に戻れなくなってしまいます。男に戻るためハーブを追って旅に出るらんま。止水桶の効果で逞しい男になれると勘違いしたムースは、Pちゃんこと響良牙と共にらんまに同行します。止水桶を手にして頭から水をかぶるムースと良牙。真の男になれるかと思いきやアヒルと黒い子ブタに変身してしまいます。

アヒルに変身してしまい、らんまの足を引っ張るムースですが、その後はハーブの取り巻きであるライムとミントを倒すなどかっこいい活躍を見せます。その後らんまよりも先に男に戻ると、ハーブと対決するらんまをアシストします。最初はらんまに対し敵意むき出しのムースでしたが、この旅を通じて2人の間には絆が生まれたようです。

前項とは打って変わり、ムースは卑怯な手を使う誘惑に負けてしまいます。無敵鏡という魔法のメガネを手に入れたムースは、シャンプーの曾祖母・コロンに試しに使ってみます。ムースが無敵鏡ごしにコロンを見つめると、彼女は訳もなく泣いて謝ります。ムースは戦わずして勝利を得ました。同じ手口でらんまにも勝利するムースですが、無敵鏡が幼子の護身具であることを知り、後ろめたさを覚えます。

あかねやシャンプーは一斉にムースのやり方を非難します。やむなくムースは、らんまからの再試合申し込みに応じることになりました。今度は、らんまがコロンから借りた道具を使ってムースを攻撃します。ところがムースはその挑発には乗らずに、無敵鏡を自分に向けて使い泣きながららんまに謝り続けます。

今回の件で男を上げたイケメン・ムースは、シャンプーからデートの誘いを受けます。小躍りして喜ぶムースでしたが、デートに選んだ場所は「悪趣味ロウ人形大博覧会」。シャンプーの心を掴むには至りませんでした。

一般的には女性から男性へ贈られることの多い手編みのマフラー。ところが、ここではムースがシャンプーにプレゼントします。しかしムースの思いは届かず受け取ってもらえません。しかたなくムースは帰り道にあった地蔵の首に巻いてあげました。

その夜のこと、ムースのもとにシャンプーの姿をした地蔵が現れます。お礼をしたいからデートに行こうというのです。その日から毎晩ムースとシャンプー（地蔵）のデートは続きました。

ところが、暫くするとムースの様子に変化が表れます。毎晩重たい地蔵を抱えて歩き回るムースの疲れは極限に達し、日中はヘロヘロになってしまいます。らんまたちはデートをやめさせようとしますが、言うことを聞きません。見かねた（本物の）シャンプーは、「世話が焼ける」と愚痴をこぼしながら編みかけのマフラーをムースの首に巻いてあげました。

ようやくムースは目を覚まし、地蔵もムースの元から去っていきました。シャンプーお手製のマフラーを手に取り、しげしげと見つめるムース。目に入ってきたのは、マフラーにあしらわれた「RAMNA」という文字でした。

呪泉郷の水が枯れてしまい、男に戻れなくなるという噂が駆け巡ります。早速らんまたちは中国・鳳凰山に向かい、住民たちと呪泉郷の水をめぐる攻防を繰り広げます。

共通の目的に向かって終始協力するらんまとムース。ムースは暗器を駆使して、仲間を助けたりらんまが倒した相手を捕縛したりと活躍します。自分を抑えてチームプレイに徹するなど、らんまとムースの成長した姿を見ることのできる内容になっていると言われています。

ムースの戦闘力は、暗器や袖の下に隠し持っている様々な武器、そして鎖鎌によって支えられています。初めてらんま1/2に登場したムースは、シャンプーが足元にも及ばなかった女らんまを圧倒する強さを示します。

しかし、その後らんまたちがコロンなど強敵と戦い戦闘力に磨きをかけていくのに対し、中華料理店でのバイトがメインのムースは徐々に後れを取っていきます。しかし、寸暇を惜しんでの下半身トレーニングや暗器の研究成果が実を結び、らんまたちと共闘する頃には彼らの弱点を補完する存在になっていました。

らんま1/2に初登場した時はただの人間でしたが、中国・呪泉郷で鴨子溺泉に落ちてしまったときに呪いにかかります。水をかぶると分厚いメガネをかけたアヒルに変身してしまうのです。

アヒルになったムースは、アヒルの姿をポジティブに受け止めアヒルの特性を戦闘に生かします。アヒルの翼に武器を隠したり、良牙を背中に乗せて飛び回り敵と戦っていました。

女傑族のシャンプーとムースは幼馴染でおそらく同い年でしょう。ムースは自然の成り行きでシャンプーに惹かれていき、淡い思いを寄せるようになります。ところが、シャンプーには全くと言ってよいほど相手にされません。

女傑族には戦って負けた相手が男なら結婚するという掟があるのですが、ムースは3歳の頃にシャンプーとの戦いで負けてしまったからなのです。しかし、どんなに邪険にされてもシャンプーへの一途な愛は変わりません。シャンプーの嫌がることは決してせず、愛を貫きました。

ここからは、アニメ「らんま1/2」でムースの声を演じた声優のプロフィールを紹介します。らんま1/2でムースを演じたのは、声優で舞台俳優・歌手としても活躍する関俊彦です。

声優・関俊彦は、1962年6月11日宮城県仙台市に生まれ栃木県真岡市で育ちました。芸能界での初仕事は声優業ではなく、大学在学中の1983年に出演したラジオドラマになります。また、1989年にはNHK教育テレビ（現在のEテレ）の「ふえはうたう」のお兄さん役に抜擢され、6年間にわたり当番組に出演しています。

声優・関俊彦としてのデビュー作となったのは、1983年のアニメ「太陽の子エステバン」。以降数々のテレビアニメに声優として出演、あわせてアメリカの俳優ジョニーデップの声を担当するなど洋画の吹き替えも精力的にこなすようになります。また声優業のみならず、舞台俳優や歌手としても幅広く活躍しています。

次に、らんま1/2でムースの声を担当した声優・関俊彦の主な出演作品や演じたキャラをテレビアニメの中から紹介します。

• NARUTO-ナルト-（うみのイルカ）
• 最遊記 シリーズ（玄奘三蔵）
• 忍たま乱太郎（土井先生）
• 仮面ライダー電王（モモタロス）
• 機動戦士ガンダムSEED（ラウ・ル・クルーゼほか）
• 妄想代理人（馬庭光弘）
• 舞-HiME（神崎黎人）
• 心霊探偵八雲（斉藤一心）
• 聖闘士星矢 セインティア翔（蠍座のミロ）
• 鬼滅の刃（鬼舞辻無惨）

ここまで、らんま1/2のムース特集をお届けしてきましたが、最後にムースに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するらんま1/2のムースに関する感想・評価は、ムースをイケメンの青年と評するツイートからです。間抜けなところやアヒルに変身してしまうところもかわいいそうです。

続いて紹介するらんま1/2のムースに関する感想・評価は、劇場版「らんま1/2 決戦桃源郷！花嫁を奪りもどせ！」がお気に入りという方のツイートからです。体を張ってシャンプーを守るムースが最高にかっこいいそうです。

最後に紹介するのは、原作漫画34巻の「微笑み三年殺し」がお気に入りという方のツイートからです。短いエピソードなのにムースの性格やシャンプーとの関係がよくわかり、さらに伏線とその回収まで用意されているそうです。

ここまで、「らんま1/2のムースは残念イケメン？」と題して、ムースのかっこいいシーンやアヒルに変身するなど残念な部分、そしてシャンプーとの関係などを中心に、アニメ声優の情報も交えてお届けしてきました。いかがでしたでしょうか？

見た目はイケメンでかっこいいムースですが、実際には長年シャンプーに冷たくあしらわれ性格が歪んでしまうなど欠点を抱える三枚目として描かれていました。しかし、らんまたちとの切磋琢磨の末、人として成長を遂げ、最後には信頼される仲間として活躍するまでになりました。