【無職転生】リリアはエピローグに登場する再生の神子！正体や能力とは？

2021年にアニメ化され、人気アニメランキングの上位にもなったなろう系作品『無職転生』。こちらの記事ではそんな無職転生に登場する重要キャラクター・リリアについてご紹介していきます。その前にまずは『無職転生』の作品概要と簡単な作品あらすじをご紹介。無職転生の原作情報について知りたい人はこちらの項目にも目を通してみてください。

• 著者：理不尽な孫の手
• イラスト：シロタカ
• 出版社：KADOKAWA
• 掲載サイト：小説家になろう（掲載期間：2012年9月～2015年4月）
• レーベル：MFブックス
• 発刊開始：2014年1月～連載中（2022年3月現在）
• 巻数：25巻（2022年3月現在）

『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』は理不尽な孫の手先生が2012年から小説投稿サイト・小説家になろうで連載を開始したライトノベルで、2014年1月からは書籍としてKADOKAWA社から出版されています。小説家になろうに掲載されていたWEB版の『無職転生』の連載は2015年4月に終了していますが、書籍版はその後も連載されており、シリーズ累計発行部数は1000万部を突破する人気を誇っています。

『無職転生』は原作小説を元にした漫画が幾つも登場しており、原作の内容に沿ったものの他に、メインキャラクターのロキシー視点のスピンオフ漫画『無職転生 〜ロキシーだって本気です〜』や、エリス視点の『無職転生〜エリスは本気で牙を砥ぐ〜』といったコミカライズ作品も発表されています。他にもドラマCDやアニメ化もされており、アニメは現在第2期まで放映されています。

両親が亡くなったことで家から追い出されてしまった無職の男性。行くあてもなく外を歩いていると、トラックに轢かれそうになっている少年少女を見かけ咄嗟に助けようとします。男性はそのままトラックに轢かれ死亡。次に目を覚ました時には、剣と魔法の世界へ転生しルーデウスという名前の赤ん坊になっていたのでした。

『無職転生』の物語の中で最も重要なキャラクターの1人『リリア』。リリアは『無職転生』の物語の軸を作った人物で、その正体は『無職転生』の物語のエピローグにも登場した"再生の神子"です。再生の神子が正体のリリアには他のキャラクターたちにはない特別な能力があります。その能力というのは『時間を巻き戻すループ能力』。再生の神子という正体とその能力のせいでアスラ王国に囚われ不幸な運命を辿ることとなります。

『無職転生』に登場する能力の中でも特殊なループ能力を持つリリア。その能力は物質の時間を巻き戻すだけではなく、リリア自身の時間をループさせたり、世界をループさせることもできます。正体が再生の神子だとアスラ王国に気付かれたリリアは何度も死亡する運命を何度もループしたことで疲弊しきってしまいますが、何度目かのループで『無職転生』の冒頭に登場した少年・篠原秋人と出会います。

篠原秋人と過ごしていくうちに篠原秋人に思いを寄せるようになったリリアは、死亡の運命を替えたいと震い立ちます。しかし篠原秋人も死亡してしまったため、再びループ能力で時間を巻き戻し篠原秋人が死なずに済む未来を作ろうと画策していくことにするのでした。

『無職転生』の重要キャラクターとして登場するリリアが再生の神子として生まれたのは甲龍歴481年。『無職転生』の主人公・ルーデウスが死亡してから数年後のことです。再生の神子として生まれたリリアには他の人々にはない特殊な能力が備わっていたため、その能力を手に入れようとアスラ王国に囚われてしまいます。

アスラ王国に囚われ、戦いのために物体の時間を巻き戻すループ能力を使わされ続けたリリア。死亡してもまた自分の生きた時間をループし、また戦いの日々に巻き込まれリリアは次第にループすることに疲れを見せ始めていきます。

『無職転生』の再生の神子の正体・リリア。リリアは物体の時間を巻き戻すループ能力の持ち主だと思われアスラ王国に囚われていましたが、実際のリリアの能力の正体はループ能力ではなく"過去を改変する能力"だということが判明します。

結果が変わるという意味では「ループ」も「過去の改変」もそう変わりはありませんが、"改変"という意味の方がよりリリアの正体"再生の神子"という名前の意味合いに近いのかもしれません。具体的な能力の使い方としては、物質の時間を巻き戻したり世界の時間を巻き戻すといった使い方がされています。

リリアのループ能力は物体や第三者だけではなく、自分に使う事もできます。リリアは何度ループしてもアスラ王国によって殺害されたり、魔族の手にかかり死亡してしまうといった不幸な運命の元に生まれましたが、死亡する都度リリアのループ能力によってまた元の時間に巻き戻ります。

何度死亡してもまた生き返りまた死亡する運命を辿るリリア。そんな境遇を嘆いたリリアはある世界線で「誰か助けて」と強く願いました。すると、次のループでは今までのリリアの人生には登場していなかった人物・篠原秋人が現れます。その篠原秋人の存在によってリリアの運命は少しずつ変わっていき、『無職転生』の主人公・ルーデウスをリリアたちの世界に呼び寄せる事となります。

こちらの項目では、『無職転生』の再生の神子の正体・リリアが世界の時間を巻き戻した理由を時系列順にご紹介していきます。まずは『無職転生』の世界をループさせる元凶となった『アイシャが召喚魔法陣を作ったこと』を解説していきます。

このアイシャという人物は『無職転生』の主人公・ルーデウスの腹違いの妹のことで、ラノア魔法大学の特別生になるほどの実力の持ち主でした。アイシャが召喚魔法陣を作った世界は『無職転生』の主人公が異世界から転生する前の世界線で、ラノア王国きっての天才魔法騎士として活躍していました。

そんなアイシャが召喚魔法陣を動作させるためには動力源が必要で、その時に呼び出されたのが再生の神子の正体であるリリアでした。召喚魔法陣を完成させるための動力源として王宮の地下に連れて行かれたリリアは召喚魔法陣の儀式に参加させられ、リリア自身の運命を変える人物・篠原秋人と出会うことになります。

『無職転生』の主人公・ルーデウスの妹のアイシャの作った召喚魔法陣と、再生の神子の正体・リリアの能力によって異世界に召喚されてきた篠原秋人。リリアは篠原秋人と親しくなり、いつしか彼に恋心を抱くようになります。それまでは死ぬとループが繰り返されるといった運命を嘆いていたリリアですが、篠原秋人が『無職転生』の世界に現れたことで、リリアは再び生きることに光を見いだします。

篠原秋人に恋心を抱き生きる希望を持ち始めたリリア。しかしその幸せはそう長くは続きませんでした。戦争に勝利するためアスラ王国によって『無職転生』の世界に召喚された篠原秋人。その役目を果たすため、篠原秋人は戦場に駆り出されます。しかし彼は元の世界では何の能力も持たない普通の高校生。戦場に出たものの、篠原秋人は何か戦果をあげるでもなく首無しの遺体としてアスラ王国に戻ってきます。

そんな篠原秋人の姿を見て、リリアは泣きながら遺体にすがりつきます。リリアの再生の神子の能力は死者を生き返らせることができますが、その効果を発揮出来るのは死亡してから1日以内の者だけ。篠原秋人は死後1日以上経っていたため生き返らせることはできませんでした。そしてその後アスラ王国が侵略されてしまったことによって、またこの世界線でもリリアは死亡の結末を辿りました。

『無職転生』の過去の物語で幾度もループを繰り返してきたリリア。この世界線でもいつも通り死亡の運命を辿ったリリアですが、篠原秋人と出会ったことにより、絶望しながら次のループを始めていた今までとは違う感情が沸き起こります。篠原秋人に恋心を持つようになったリリアは、今までにないほどの気持ちで"篠原秋人と共に生きたい"と強く願いました。

すると、再生の神子の能力が発動し過去を改変する力が働き始め、今までのループでは起こらなかった出来事が介入し始めました。そして『無職転生』の主人公・ルーデウスやナナホシといった人物が登場する時間軸へと到達することになります。

篠原秋人の死亡により、自分の運命を変えたいと願った再生の神子・リリア。その願いがリリアの持つ"過去を改変する力"に作用し、リリアが生まれる前の時代に変化が生じました。このリリアの能力は甲龍歴400年まで遡り、フィットア領・城塞都市ロアの空に次元の裂け目を作り出します。

この次元の裂け目には、リリアの想い人・篠原秋人が異世界転移させられる前から親しかった人物・ナナホシが閉じ込められていました。しかし、その世界に存在しない人物を過去に出現させるほどの能力はリリアにはなく、この時にはまだナナホシは『無職転生』の世界への出現は出来ないでいました。

リリアの再生の神子の能力によって次元の裂け目が出来た甲龍歴400年。リリアの能力が世界の拮抗する力に勝つことができず、次元の裂け目の中にナナホシが閉じ込められたままになっていましたが、その次元の裂け目を通って『無職転生』世界にやってきた異世界人がいました。それが『無職転生』の主人公・ルーデウス。

ルーデウスの前世の人間は篠原秋人やナナホシとは違い死亡していたため、肉体の具現化は必要なく、魂だけが『無職転生』の世界へと紛れ込んできました。そして本来であれば死産となるはずだったルーデウスの父と母の子の体へ宿ります。そして無事『無職転生』の世界へ生まれ、"ルーデウス"として人生を歩んで行くことになります。

リリアの過去を改変する能力が発動し次元の裂け目ができたことで『無職転生』の世界に招かれた『無職転生』の主人公の魂。『無職転生』の主人公が、死産となるはずだったパウロの息子・ルーデウスの体に宿った後は普通の少年としてすくすくと育っていきます。しかし、元々『無職転生』の世界の住人ではないルーデウスが召喚されてしまったことにより、本来の歴史にはない様々なイレギュラーが発生します。

その中にはルーデウスの魔法の師匠であるロキシーの価値観を変えたり、幼馴染シルフィの本来辿るはずだった未来を変えたり、猪突猛進なエリスに考える思考を与えたりといったものがあります。主人公が『無職転生』の世界にやってきたことでそんな小さな変化が積み重なり、リリアの過去を改変する能力が『無職転生』の世界の秩序を保とうとする力に打ち勝つことになります。

『無職転生』の主人公がルーデウスとして『無職転生』の世界に生まれて10年経った頃、これまでのループには無かった出来事が『無職転生』の世界に起こります。その出来事というのはフィットア領転移事件。リリアが作り出した次元の裂け目からナナホシが『無職転生』の世界にやってきたことで、魔力災害が起こりフィットア領が世界各地に転移してしまったのでした。

このフィットア領転移事件では本来の歴史では死ぬはずではなかった者が死亡したり、これまでのループでは出会うことの無かった人物たちが顔見知りになったりと大きな変化が表れます。そしてリリアが生まれるまでの時代に大きな改変をもたらしたのでした。

リリアがナナホシを『無職転生』の世界に召喚したことで、歴史が大幅に改変されました。その結果、篠原秋人が戦争で死亡する未来を打ち破り彼は生存します。代わりに龍神オルステッドやルーデウスの子孫たちと共にヒトガミ討伐に赴いたりと、以前とは違った活躍を見せる篠原秋人。2022年3月現在、無職転生の書籍版は連載中となっているため、篠原秋人がどこまで生き残るのかは不明となっています。

またリリアはナナホシを召喚し過去の改変を行ったため、世界を改変する能力を失ってしまい今後はリリアが死亡してもやり直しをすることができません。今回のループでは篠原秋人の悲惨な死亡の未来を避けることができましたが、その後篠原秋人とリリアが幸せに暮らせるのかは今後の展開次第となっています。

現在連載されている『無職転生』の物語は異世界から転生してきた男性が主人公の物語となっています。しかし『無職転生』にはルーデウス以外にもリリアやオルステッド、ナナホシといったキーキャラクターが多く登場します。そんなキャラクターたちに視点を当てた物語ではまた違った面白さがあるのではないかといった感想があがっています。

『無職転生』はリリアのループを主軸とした物語となっていますが、リリア以外にもループをしている人物がいます。その人物と言うのは龍神オルステッド。『無職転生』ではリリアのループが描かれていますが、龍神オルステッドのループの結末が気になっているファンもいるようです。

『無職転生』の主人公は異世界から転生してきたルーデウスとなっていますが、物語の終盤ではルーデウスの次世代の活躍がメインに描かれています。そのため、『無職転生』の本当のメインストーリーはリリアたちの世代の物語なのではという考察もあがっているようです。

以上、『無職転生』に登場するキーキャラクター・リリアの正体や能力についてご紹介してきました。リリアの正体は物の時間を巻き戻すことができる能力を持つ"再生の神子"で、思いを寄せる少年・篠原秋人と幸せに暮らすため『無職転生』の世界の時間を巻き戻しました。その際に次元の裂け目ができ、主人公のルーデウスやナナホシが異世界から召喚されることとなりました。