【ピーチボーイリバーサイド】時系列版とオンエア版の違いは？あらすじをネタバレ解説

ピーチボーイリバーサイドは2008年から新都社が運営するwebコミック配信サイト「週刊ヤングVIP」にて連載されているweb発の漫画です。webコミックとしては異例とも言える週刊連載ペースとも言われる程ハイペースで更新された事もあり高い人気を集めた作品で、新都社のランキングでは上位にランクインし続けた作品になっています。

2015年にはタイトルはそのままに講談社の隔月刊誌「少年マガジンR」にてリメイク版が展開されるなどの新たな展開が行われた作品でした。そんなリメイク版を原作として2021年に制作されたのが今回紹介するアニメ版です。

ここでは時系列に沿ったあらすじをネタバレありで紹介しておきます。ピーチボーイリバーサイドの舞台は架空のヨーロッパです。この世界には鬼や魔物が存在し、人々は彼らを恐れながら暮らしていました。そんな中、鬼などの被害が少ない平和な国の姫として生まれたサリーは外への世界に強い憧れを抱く少女でした。そんなサリーが東から旅をしてきたミコトと出会った事をきっかけに旅に出る事になります。

2つのパターンがあるアニメピーチボーイリバーサイドですが、実はこの2つのバージョン、アニメの内容自体は全く変わっていません。どちらかに追加のシーンがあるわけでも一方に登場しないキャラクターがいるなどといった例もないのです。ただオンエア版は時系列をシャッフルして一部のエピソードを回想のような形で展開していたのに対し、時系列を整理したのば時系列版になっています。

ピーチボーイリバーサイドの時系列版は原作に描かれたあらすじの時系列の順番に物語が描かれるバージョンです。サリーとミコトの出会いから描かれ、フラウとの出会い編、リムダール編、西の森編と物語が続き、12話でミコトの過去編が描かれる形で物語が幕を閉じています。

対するオンエア版の場合は時系列がシャフルされて物語が展開されます。放送順は以下の通りです。

• 1話「元姫と卯人」（時系列版2話）
• 2話「鬼と人間」（時系列版3話）
• 3話「サリーと岐路」（時系列版9話）
• 4話「姫と桃」（時系列版1話）
• 5話「フラウと吸血鬼」（時系列版7話）
• 6話「キャロットとミリア」（時系列版8話）

• 7話「種族と居場所」（時系列版4話）
• 8話「仲間と仲間」（時系列版10話）
• 9話「ミコトとミコト」（時系列版12話）
• 10話「戦禍と恨み」（時系列版11話）
• 11話「理想と現実」（時系列版5話）
• 12話「決意と別れ」（時系列版6話）

このようにアニメピーチボーイリバーサイドには2つのパターンが存在しているのですが、2パターン制作した理由について、アニメピーチボーイリバーサイドを担当した監督上田繁さんはインタビューにて「原作が未完の作品であり、アニメの最終回として相応しい形にしたかった」と答えています。原作未完の作品はアニメオリジナルの最終回を作る例もありますがそれをせずに1クールのアニメとして成立させる為の手段がシャッフルでした。

2つのパターンが存在するピーチボーイリバーサイドですが、時系列版とオンエア版のどちらがおすすめかは視聴者のアニメに対するスタンスで変わるとされています。ピーチボーイリバーサイドを1つの物語としてあらすじの通り時系列に沿って楽しみたいのであれば時系列版を、1クールアニメとしての完成度の高さを重視するのであればオンエア版の方が良いとされているのです。

また原作漫画を知っていてあらすじを知っているならばオンエア版の方が満足度が高いという意見もあります。ネタバレしたようにオンエア版はあらすじをシャッフルしているのである程度キャラクター性などを掴んでいる方が楽しみやすいと言われています。

2021年に放送されたアニメピーチボーイリバーサイドは既に複数のアニメ配信サイトで配信が開始していますが多くのサイトで配信されているのは2つあるバージョンのうち、オンエア版のみです。2022年3月現在時系列版が見られるのは唯一「dアニメストア」のみとなっています。ドコモが提供するサービスではありますがドコモユーザー以外も使えるサービスなので登録をする事で時系列版を視聴する事ができます。

ピーチボーイリバーサイドのOP主題歌はQ-MHz feat. 鈴華ゆう子による「Dark spiral journey」です。音楽プロデュースチームであるQ-MHzが手掛けた楽曲を鈴華ゆう子さんが歌い上げた楽曲で鈴華ゆう子さんはアトラ役の声優としてもピーチボーイリバーサイドに参加しています。

ピーチボーイリバーサイドのED主題歌はミテイノハナシが歌い上げた「夜を越える足音」です。作詞・作曲をAru.さんが手掛け、編曲をThe Cheshireさんが手掛けた楽曲になっています。

アニメピーチボーイリバーサイドにて主人公サリー役の声優を担当したのが白石晴香さんです。2007年に舞台女優としてデビューし、声優としては2011年にデビューしました。声優デビュー以降は声優としての仕事を増やしアニメなどで活躍しています。これまでには「ゴールデンカムイ」のアシリパ役、「ぼくたちは勉強ができない」の古橋文乃役、「コクリコ坂から」の松崎空役などを演じています。

アニメピーチボーイリバーサイドにてミコト役の声優を担当したのが東山奈央さんです。2010年に現役大学生声優としてデビューし、地声の高さを生かして少女キャラや妹キャラを多数演じている声優さんです。これまでには「ニセコイ」の桐崎千棘役、「ろんぐらいだぁす」の倉田亜美役、「ゆるキャン△」の志摩リン役、「ダンベル何キロ持てる？」のジーナ・ボイド役などを担当しています。

アニメピーチボーイリバーサイドにてフラウ役の声優を担当したのがM・A・Oさんです。元々女優市道真央として活動しており、M・A・Oは声優としての名義でしたが声優としての仕事が増えて以降はM・A・Oの名で知られる事がおおくなっています。これまでには「電波教師」の蔵持円役、「緋弾のアリアAA」の火野ライカ役、「七つの大罪」のメラスキュラ役、「ブラッククローバー」のファナ役などを担当しています。

アニメピーチボーイリバーサイドにてホーソン役を担当したのが増田俊樹さんです。声優としては2010年にデビューしました。これまでには「遊戯王ZEXAL」の神代凌牙役、「ハイキュー」の縁下力役、「黒子のバスケ」の葉山小太郎役、「僕のヒーローアカデミア」の切島鋭児郎役、「1日外出録ハンチョウ」の宮本一役、「進撃の巨人」のポルコ・ガリアード役などを演じています。

ここから既にアニメピーチボーイリバーサイドを視聴した人の感想をネタバレありで紹介していきます。ピーチボーイリバーサイドのオンエア版は時系列シャッフルという手法から特にリアルタイムで視聴した人にとっては非常に不評を買う結果になっています。やはりあらすじがわかりにくいという声が多く、また唐突に登場するキャラクターが増えてしまった事にも否定的な意見が目立ちます。

ただ監督のインタビューにもあったように時系列版の最終回は最終回らしくないという声があるのも事実であり、1クールのアニメとして見た場合の完成度はオンエア版の方が高いのではないかという声も見られます。特にネタバレしたように時系列版の最終回はミコトの過去編であり、主人公であるサリーもその一行も誰も登場しないというのはアニメとしては致命的なのではないかという意見もあります。

結果的に賛否分かれる形になっている時系列版とオンエア版の2パターンですが、アニメ自体の作画やネタバレしたあらすじなどは好評であり、演出の問題が気になるという声が多いだけになっているのは間違いないとされています。

ピーチボーイリバーサイドのアニメは原作の未完とアニメとしての完成度を重視して時系列をシャッフルしたバージョンがオンエアされて物議を醸した作品です。時系列のままに放送した場合にはあらすじは分かりやすい一方で、最終回がとても最終回らしくなくなってしまう事になってしまった作品でした。アニメとしての完成度とあらすじの理解のしやすさどちらを優先するかでどちらを見るかは決めるべき作品になっています。

バトルアニメとしては面白いと言われる声も多い作品なのでまだピーチボーイリバーサイドを視聴した事がない人はぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか？