ゴールデンカムイは実話?元ネタになったアイヌの歴史や登場人物のモデルを考察

アイヌの金塊を巡ってさまざまな思惑がぶつかり合う漫画『ゴールデンカムイ』。ネット上では「ゴールデンカムイは実話?」と疑問視する声が多く上がっているのですが、果たして本作は実話を元にしているのでしょうか?そこで、当記事では『ゴールデンカムイ』が実話なのかを、アイヌの歴史・史実などを元に考察。また、登場人物には元ネタやモデルとなった人物が存在しているようなので、モデルとなった人物も一覧形式で紹介していきます。

ゴールデンカムイは実話?元ネタになったアイヌの歴史や登場人物のモデルを考察のイメージ

目次

  1. ゴールデンカムイとは?
  2. ゴールデンカムイは実話?元ネタになったアイヌの歴史・史実などを考察
  3. ゴールデンカムイの杉元佐一の元ネタやモデル一覧
  4. ゴールデンカムイのその他キャラ・登場人物の元ネタやモデル一覧
  5. ゴールデンカムイに関する感想や評価
  6. ゴールデンカムイの実話まとめ

ゴールデンカムイとは?

ゴールデンカムイの概要

『ゴールデンカムイ』とは、野田サトル氏によるアイヌ文化・歴史漫画です。漫画では金塊を巡るサバイバルバトルが展開されており、2021年12月時点で既刊28巻が刊行されています。またTKYO MXほかにてテレビアニメが放送されており、2018年4月9日から6月25日にかけて第1期が、2018年10月8日から12月24日にかけて第2期が、2020年10月5日から12月21日にかけて第3期がそれぞれ放送されました。

ゴールデンカムイのあらすじ

ここでは『ゴールデンカムイ』のあらすじを簡単にまとめていきます。物語の中心となるのは、アイヌを殺害して金塊を奪った男・のっぺら坊が隠したその金塊の在処です。金塊の在処はのっぺら坊が脱獄させた囚人の体に彫られた入れ墨が示しており、全てを揃えて暗号を解く必要がありました。

それを知った人々は金塊の在処を探し当てるために脱獄囚の入れ墨を狙っていましたが、主人公の杉元佐一もまたその一人でした。しかし、陸軍第七師団歩兵第27連隊に所属する鶴見中尉も同じく金塊を狙う人物であったため、杉元と鶴見中尉はたびたび衝突を繰り返していくこととなります。

TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト

ゴールデンカムイは実話?元ネタになったアイヌの歴史・史実などを考察

アイヌの金塊を巡ってさまざまな思惑がぶつかり合う漫画『ゴールデンカムイ』。本作のジャンルは冒険、歴史、狩猟、アイヌ文化、青年漫画、ストーリー漫画と数多く存在しています。ネット上では『ゴールデンカムイ』は実話なのかと疑問視する声が多くあがっているのですが、果たして本作は実話を元にしているのでしょうか?そこで、ここからは元ネタになったと言われるアイヌの歴史や史実などを考察していきます。

考察①アイヌ文化や歴史が再現されている?

始めに『ゴールデンカムイ』の実話説をアイヌ文化や歴史・史実から考察していきます。『ゴールデンカムイ』ではアイヌ文化や信仰、衣食住などの描写が多く登場していました。実は、その一つ一つが作者の綿密な取材によって忠実に再現されており、丁寧に描写されているそれらは実際にアイヌの方にも認められているようです。このことから『ゴールデンカムイ』はアイヌ文化や歴史・史実を真っ向から取り入れているのが窺えます。

考察②狩猟料理は実際に作っても美味しい?

次に『ゴールデンカムイ』の実話説を狩猟料理から考察していきます。『ゴールデンカムイ』はグルメ漫画としても知られているのですが、出てくる料理は狩猟を得意とするアシㇼパが作ったものです。そのため、狩猟料理が次々と登場しているのですが、実際に作中の食材を普通の鶏肉や鮭で代用して料理を再現すると、狩猟料理を食べている気分になることができます。

考察③江渡貝邸は実在する?

次に『ゴールデンカムイ』の実話説を江渡貝邸から考察していきます。結論から言うと、『ゴールデンカムイ』に登場する江渡貝邸は実在している建物です。江渡貝邸は北海道大学植物園にあり、博物館として機能していました。実在する江渡貝邸内では物語に登場したエゾオオカミやヒグマなどの剥製を見ることができ、江渡貝邸そのものも杉元や土方、そして第七師団の三勢力が終結した舞台でもあるため訪れてみると良いでしょう。

考察④北海道の埋蔵金は実在する?

次に『ゴールデンカムイ』の実話説を北海道の埋蔵金から考察していきます。埋蔵金は物語の核となっている金塊のことを示しているのですが、実はそのアイヌの金塊が実在していると噂されているようです。真偽のほどは定かではありませんが、北海道に金塊が眠っていると考えると壮大な歴史ロマンを感じることができます。

Thumbゴールデンカムイの元ネタがパロディ満載で面白い!登場人物のモデルや歴史を考察 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

ゴールデンカムイの杉元佐一の元ネタやモデル一覧

考察①杉元佐一のモデルは作者の曽祖父?

『ゴールデンカムイ』では個性的で魅力のある登場人物が数多く登場しているのですが、実はその人物たちの元ネタとなったモデルが存在しているようです。主人公の杉元佐一もまた元ネタとなったモデルが存在しており、作者である野田サトル氏は曽祖父の名前をモデルにしていると公言しています。どうやら、作者の曾祖父も『ゴールデンカムイ』の主人公である杉元と同様に日露戦争を駆けた軍人だったようです。

考察②杉元佐一のモデルは船坂弘軍曹?

作者の曽祖父も『ゴールデンカムイ』の杉元と同様に度胸と強運を持ち合わせた人物だったようですが、どうやら名前だけがモデルとなっているようです。そして、杉元本人のモデルについては公言されていませんが、ネット上では杉元の「不死身」という最大の特徴を元に、元陸軍軍人の「船坂弘」がモデルではないかと囁かされています。

船坂弘はアンガウルの戦いにて、絶望的な状況であっても鬼神のような戦いぶりで敢闘した人物で、その戦いぶりから「不死身の分隊長」という呼び名で呼ばれるようになっていました。その呼び名と戦闘力などが杉元と共通していると言えるのではないでしょうか?

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ゴールデンカムイのその他キャラ・登場人物の元ネタやモデル一覧

先に『ゴールデンカムイ』の登場人物には元ネタとなったモデルが存在しているとお伝えしましたが、果たして主人公の杉元佐一以外のキャラで元ネタやモデルとなった人物は誰なのでしょうか?ここからは、その登場人物の元ネタやモデルを一覧形式で紹介していきます。

元ネタやモデル一覧①白石由竹

『ゴールデンカムイ』の登場人物である「脱獄王」の白石由竹は、「昭和の脱獄王」と呼ばれる白鳥由栄が元ネタ・モデルとなっているようです。「昭和の脱獄王」という呼び名は投獄されたさまざまな刑務所を脱獄したことによって付けられたもので、なんと26年間で4度も脱獄していました。

有名なエピソードである、日本一脱獄が困難だといわれた網走刑務所での脱獄劇では、毎日支給される味噌汁を少しずつ手錠にかけ、その味噌汁に含まれる塩分によって手錠を錆びさせて脱獄するというものです。その他のエピソードを見る限り、多様な脱獄術で執念深く脱獄するなど『ゴールデンカムイ』の白石と似通った部分があります。

元ネタやモデル一覧②牛山辰馬

続いて『ゴールデンカムイ』の登場人物である「不敗の牛山」の牛山辰馬は、「不敗の牛島」と言われた柔道家の牛島辰熊が元ネタ・モデルとなっているようです。呼び名と名前が非常に似通っており、『ゴールデンカムイ』の牛山と同様に柔道家の牛島もヒグマを投げ飛ばすというエピソードがあります。

そして、モデルと言われる牛島は相手を圧倒する強さと気の荒さによって「鬼の牛島」とも言われていたようです。その強さの源となる鍛錬方法は大木に帯を縛り付けて背負い投げをするというものでした。実はその打ち込みの方法も『ゴールデンカムイ』の牛山がやっていたことです。

元ネタやモデル一覧③鶴見中尉

続いて『ゴールデンカムイ』の登場人物である歩兵第27連隊小隊長にして情報将校の鶴見篤四郎は、第七師団歩兵第26連隊連隊長である須見新一郎が元ネタ・モデルではないかという説がありました。須見新一郎はサイダー瓶を使った火炎瓶攻撃によって敵戦車を破壊したと言われており、その数は83両にも及びます。

奇抜な作戦は『ゴールデンカムイ』の鶴見中尉の人物像に通じるところがありますが、モデルと言われる最もたるゆえんは冷静な現状把握・情勢判断力です。上層部の無謀な作戦計画でさえも反対するという意志の強さも備えているため、鶴見中尉のキャッチフレーズである反逆の情報将校と少しだけ共通しています。とは言え鶴見中尉は脳汁が飛び出ながらも心酔者が続出するような怪人であるため、モデルを断定するのは難しいと言えるでしょう。

元ネタやモデル一覧④土方歳三

続いて『ゴールデンカムイ』の登場人物である元新撰組副長の土方歳三は、同じく新選組副隊長として活躍していた土方歳三が元ネタ・モデルとなっています。土方歳三の場合ははっきりしており、そのモデルとなった土方歳三については有名です。ただし、『ゴールデンカムイ』の土方と史実の土方とでは明らかに違う点が存在しています。

『ゴールデンカムイ』の土方は幕末以降も生き延びていますが、史実の土方は箱館戦争で戦死したと言われているため、幕末以降は既に亡くなっています。一方、土方と同様に『ゴールデンカムイ』の登場人物である永倉新八は実際に長生きしており、北海道に住んで樺戸集治監で剣術指南役を勤めていたのも事実でした。

元ネタやモデル一覧⑤姉畑支遁

続いて『ゴールデンカムイ』の登場人物である動物学者の姉畑支遁は、シートン動物記で有名なアンソニー・シートンが元ネタ・モデルとなっています。姉畑支遁の場合はアンソニー・シートンの名前がモデルとなっており、実際にアンソニー・シートンが姉畑支遁のように獣に性の魅力を感じていたわけではありません。ただし、姉畑支遁とアンソニー・シートンの共通点として髪型が挙げられます。

元ネタやモデル一覧⑥家永カノ

続いて『ゴールデンカムイ』の登場人物である天才外科医の家永カノは、ハーマン・ウエブスター・マジェット(通称:H・H・ホームズ)が元ネタ・モデルとなっています。ハーマン・ウエブスター・マジェットは開業医であり、ドラッグストアの経営にて大金持ちになっていました。そして、その資金を元手にホテルを建築して大繁盛しています。

しかし、そのホテル内で行方不明者が続出。実はホテルのいたるところが地下室へと落ちるようになっており、その地下には拷問室があったのです。結局ホームズは逮捕されることとなっていますが、逮捕後に何十人かの殺害の自供をおこなっているものの、その後の調査にて失踪者数とその供述による数が一致しなかったようです。

結果、実際に何人の殺害をおこなったのかは今も不明なままとなっています。そんなホームズと『ゴールデンカムイ』の家永カノはホテルの地下室にて、監禁して拷問の末殺害に至っている点が共通していました。

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ゴールデンカムイに関する感想や評価

感想や評価:史実も含めた重いテーマだけど内容がすんなり入ってくる

『ゴールデンカムイ』の史実を含めた重いテーマと作品内容に関する感想があがっています。こちらでは史実を含めた重いテーマであるはずの『ゴールデンカムイ』が軽やかすぎるということで、アイヌ民族が確かに存在していたのだという現実がすんなり入っていると評価されているようです。『ゴールデンカムイ』を読んでからアイヌの歴史・史実を知っていくと良いかもしれません。

感想や評価:アイヌ文化や民族歴史要素もあって興味深い

『ゴールデンカムイ』の元ネタとなったアイヌ文化や民族歴史に関する感想があがっています。こちらでは、『ゴールデンカムイ』にアイヌ文化や明治政府、そして民族歴史要素が取り込まれている点が高く評価されているようです。やはり、アイヌの歴史・史実と『ゴールデンカムイ』の物語はセットとして考えると物語をより面白くみることができるのかもしれません。

感想や評価:史実に基づいたエピソードや舞台に注目

『ゴールデンカムイ』の舞台となった北海道や史実に基づいたエピソードに関する感想があがっています。こちらでは『ゴールデンカムイ』の舞台となった場所を訪れた感想・評価があがっていますが、『ゴールデンカムイ』の史実に基づいたエピソードも良いという感想を考慮すると、舞台となった場所を訪れた時はモデルとなった歴史・史実を想像しながらその場所を巡ってみると良いかもしれません。

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ゴールデンカムイの実話まとめ

  • 白石由竹の元ネタやモデル:昭和の脱獄王の白鳥由栄
  • 牛山辰馬の元ネタやモデル:不敗の牛島の牛島辰熊
  • 鶴見中尉の元ネタやモデル:第七師団歩兵第26連隊連隊長の須見新一郎
  • 土方歳三の元ネタやモデル:新選組副隊長の土方歳三
  • 姉畑支遁の元ネタやモデル:シートン動物記で有名なアンソニー・シートン
  • 家永カノの元ネタやモデル:ホテル経営者のハーマン・ウエブスター・マジェット

『ゴールデンカムイ』が実話を元にした漫画であるのかを解説し、元ネタになったアイヌの歴史や登場人物のモデルを考察してきましたがいかがでしたか?『ゴールデンカムイ』はネット上に寄せられた感想で見られたようにフィクションとノンフィクションを絶妙なバランスで活かし合っているからこそ、アイヌの歴史や史実、そして物語の内容がすんなり入っているのでしょう。

今回は『ゴールデンカムイ』の登場人物・キャラの元ネタやモデルを紹介しているので、舞台となった場所に足を運んだ際は、実話と言われるアイヌの歴史や史実などを参考にしながら登場人物を思い浮かべてみると良いかもしれません。

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