【プラチナエンド】結糸向は最後死亡する？天使ぺネマや生流奏との関係も解説

原作：大場つぐみ、漫画：小畑健による日本の漫画作品「プラチナエンド」。この記事ではプラチナエンドに登場する結糸向というキャラにスポットを当て解説していきますが、その前にまずは作品情報をお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

「プラチナエンド」は、2015年集英社の月刊漫画雑誌・ジャンプスクエア12月号に掲載された漫画作品です。以降同誌にて2021年2月号まで連載されました。大場つぐみが原作を小畑健が漫画を手掛けた作品ですが、このコンビはそれまでにも「DEATH NOTE」や「バクマン。」でタッグを組んできました。本作プラチナエンドは第3弾となります。

単行本は、こちらも集英社のジャンプ・コミックスよりすでに全14巻が刊行されており、単行本の累計発行部数は2020年12月現在の数値ですが450万部超となっています。また、アニメ制作会社シグナル・エムディとプラチナエンド製作委員会によりテレビアニメが制作され、2021年10月8日よりTBSほかにて放送されています。（全24話の予定）。

事故を装った殺人事件で両親と弟を失った中学生の架橋明日。事件の首謀者である叔母に引き取られますが、そこで待ち受けていたのは凄惨な虐待でした。追い詰められた明日は、中学卒業式の日にマンションの屋上から飛び降り自殺を図ります。この時、神候補を探していた天使ナッセに命を救われ天使の力が授けられます。生きる気力を取り戻す明日でしたが、ここに神選びを巡る熾烈な勢力争いの幕が切られました。

ここからはこの記事の主役である結糸向（ゆいと・すすむ）の話題に移っていきます。プラチナエンドでは重要な役回りをする結糸向ですが、作品への初登場は漫画第7話になります。神保球場にいたところを六階堂七斗がスマホで撮影した”少年”として登場します。”結糸向”と言う名前であることがわかったのは、さらにその先の17話でのこと、それまでは名無しの謎の少年という扱いでした。

結糸向は、プラチナエンドの神候補13人のうちの1人で唯一の小学生です。神候補には、生流奏のような富裕層出身者から貧困層の底谷一まで様々な人物がいますが、結糸向はごく普通の小学5年生。ただし、神候補になるからには何らかの問題を抱え、生きていくことが困難な状況にあったと考えられます。それでは、結糸向にはどんな問題があったのでしょうか？

結糸向の家は両親とも外で働いており、夜になるまで帰って来ません。小学校低学年の頃は学校から帰ると友達と遊んでいましたが、年長になるにつれ友達は塾通いで忙しく向の相手をしてくれなくなりました。1人ではゲームをしても面白くありません。放課後は家でぼんやりテレビを見る毎日となりました。寂しさを紛らわせるため、親の睡眠薬をテーブルの上に並べる向（すすむ）。その時です。突然、天使ペネマが現れたのです。

天使ペネマにより向は、神候補に認定され、赤い矢と翼をもらいました。そして、メトロポリマンの正体を教えられ、向は上層学園に侵入し生流奏に赤い矢を刺しました。その後、目の前で戦う明日（ミライ）とメトロポリマンの姿を見て、向は今までに経験したことのない興奮を覚えました。『生きるってこういうことなんだ』、ゲームでは得られない臨場感・リアリティに打ち震える向でした。

漫画第17話の遊園地のシーンでは、結糸向はメトロポリマン（実は神候補の1人・生流奏）の助っ人として登場します。この時、メトロポリマン親衛隊として登場したのは以下の3名。1人は元自衛官の男で、自衛隊から小銃や機関銃などを盗んで姿を消した幕松竜二。もう1人は、製薬会社に勤める小日向冬子。史上最強と言われるウイルス・FSVの開発に携わった研究員で、後に神選びを巡る抗争で生物兵器として利用します。

そして、最後の1人がお面をかぶった結糸向です。そのお面と言うのが、前アメリカ合衆国大統領（漫画掲載時は現役）のドナルド・トランプその人でした。小学生が素顔を隠すために選んだお面がドナルド・トランプということに、ただならぬ異様さを感じた方も多かったのではないでしょうか？この設定は、後の結糸向の活躍を暗示すると言えるのかも知れません。

ここからは、神候補の小学生・結糸向の最後にいたる経過をネタバレで解説していきます。最初は、不穏な空気に包まれつつある神選びを平和裏に行おうとする動きからです。

白い矢を使って人の命を確実に奪ったり、時速88万キロの光速を超えるスピードで移動する神候補を巡り、各国政府は色めき立ちます。神候補を自国の戦力に取り込むことができれば、最強の殺人兵器を持ったも同然です。水面下では神候補をめぐり各国の駆け引きが激しさを増してきました。いつ戦争が勃発してもおかしくありません。

そこで、こうした危険な状況を打開しようと明日と咲が平和的な話し合いを提案しました。明日たちの呼びかけに応じる形で、結糸向と手毬由理が姿を見せました。由理は拘束されていた警察から脱出しての参加です。5人そろったところで、早速神選びのやり方について話し合うことになりました。

話し合いの結果、中学1年生の神候補・中海修滋を神の候補として推薦することが決まりました。ただし、神にするためにはもう1人の神候補の賛同が必要です。そこで、明日たちは公の場で賛同者を募ることになりました。

一方、世界各国の首脳は特殊部隊を投入し神候補を捕獲しようと懸命になっています。明日ら5人も迂闊には動けません。場所を次々に変えるなどして特殊部隊の追跡をかわしていました。

また、5人以外の神候補たちは、身を守るため一カ所に集まるのを避けてテレビ局の上空に分散します。そして、自分が神になったら何をするのかについてテレビを通じて人々に訴えるのでした。

いよいよ結糸向の最後についてのネタバレになります。上空に集まった明日ら5人の神候補に向かって、党京大学教授の米田我工が神についての持論を展開。明日たちと議論になります。そのやり取りの最中、結糸向は特殊部隊に気づき、狙撃手の前に出ていきます。危険を感じた狙撃手が結糸向に向けて発砲、銃弾は向の腹に命中し向は死亡しました。結糸向の死亡により、神候補13名中8名が命を落としたことになります。

この記事での主役・結糸向は、プラチナエンド登場時点で小学校5年生です。彼はどのような小学生だったのでしょうか？

プロフィール欄でも触れたように、結糸向はごく普通の小学生でした。両親が共働きだったことから、学校から帰ると友達と夕方まで遊び、その後両親が仕事から戻るまでは1人きりで過ごすことになります。しかし、それも特殊なケースとまでは言えないでしょう。

ただ高学年になるにつれ、友達は中学受験を控えて塾通いなどで忙しくなり、向の相手をしてくれなくなりました。両親が仕事から戻るまで1人でテレビを見たりゲームをして過ごすようになりました。

1人でテレビを見たりゲームをしているのにも飽きてきました。ある時、向は親が服用している睡眠薬の瓶を手に取り、中に入ってた錠剤をテーブルに並べ始めます。すると、どこからともなく声が聞こえてきました。「そんなもの飲んでも死なないぜ」。

辺りを見回す向。そこに現れたのは翼の生えた天使です。それは、遊戯の天使ペネマでした。向はペネマから赤い矢と翼を受け取ります。赤い矢と翼は、向が神候補に選ばれた証しでした。

向は赤い矢を使ってクラスメートを思いのままに操ったり、翼を使って超人的なパワーを発揮します。持っていなかったスマートフォンを貸してもらい、体育の授業では翼を使いヒーローになります。寂しい思いをしていた向は、いつの間にかクラスの人気者となっていました。

こうして結糸向は、1人寂しく過ごす日々に別れを告げ一転して明るく楽しい毎日を送るようになります。ところが、そんな向にとって予想外の事態が起こります。

神候補のメトロポリマン（正体は生流奏）が、何としても神になろうと他の神候補に宣戦布告をしたのです。メトロポリマンの出現に向は怯えます。しかし、メトロポリマンは結局、明日たちとの戦いに敗れて死亡します。この経緯については、次項で詳しく解説します。

結糸向に関するネタバレの最後に、向の死亡と天使ペネマの関連、そして生流奏との関係を解説していきます。最初に、結糸向の守護天使ペネマと貧困にあえいでいた青年・底谷一の天使バルタとの関係からです。

プラチナエンドの作中では、結糸向と底谷一との絡みは一切ありません。ところが、両者に憑りついている天使、すなわちペネマとバルタには深い関りがありました。バルタがペネマに情報を流していたのです。神候補同士は知らない間柄でも、天使同士がつながっていることはよくあるようです。

メトロポリマンが出現すると、彼に憧れを持った底谷一はメトロポリマンに関する情報を集め、彼の正体が生流奏であることを突き止めます。その後、メトロポリマン親衛隊の1人として、架橋明日のグループとの戦いに臨みます。その過程で底谷の天使バルタは、メトロポリマンの情報を結糸向の天使ペネマに流しています。バルタが流した情報がきっかけで結糸向によるメトロポリマン撃墜の策略が開始されます。

向の罠にはまったメトロポリマンは明日との攻防の末に命を落とし、底谷一もまた死亡してしまいます。底谷はこうした事実を知らずに死亡するのですが、神候補同士の戦いだけでなく、その裏で繰り広げられる天使による策謀もプラチナエンドの醍醐味の1つと言われています。

メトロポリマンすなわち生流奏の死亡には、結糸向の天使ペネマと底谷一の天使バルタが深く関わっていたのは前項で解説した通りです。その経緯について詳しく解説していきます。

天使バルタがペネマを評して『生前は親友か兄弟、あるいは恋人だったのかも』と言うくらい2人は親しい間柄でした。底谷がメトロポリマンの正体を突き止めると、バルタはその情報をペネマに教えます。ペネマは結糸向に伝え、向が生流奏排除に踏み出すのです。向は味方を装って生流奏に近づき、彼の助っ人の1人におさまります。そしてペネマの指示通りに赤い矢を使って生流奏を誘導し、架橋明日たちと戦わせます。

生流奏は小学生・結糸向の策略にハマり命を落とすことになりました。こうしてメトロポリマンに恐怖を感じた向は、ペネマの助けを借りながらも生流奏（メトロポリマン）を排除し、自らの恐怖を取り除くことに成功したのです。末恐ろしい小学生と言えるかもしれません。

ここまでプラチナエンドの結糸向特集をお届けしてきましたが、最後に結糸向に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するプラチナエンドの結糸向に関する感想・評価は、結糸向の働きぶりに驚くツイートからです。小学校6年生の策略だったと言う事実が衝撃的だったようです。

続いて紹介するプラチナエンドの結糸向に関する感想・評価は、結糸向の名前の由来を考察するツイートからです。考察の結果、物語の結びに向かうからと結論付けています。確かに結糸向は物語の結びに向かう動きを仕掛けているようです。

最後に紹介するプラチナエンドの結糸向に関する感想・評価は、アニメ・プラチナエンドの15話を観た方のツイートからです。15話での結糸向からは、”純粋な心を持った悪”を感じたそうです。邪悪な心を持つメトロポリマンとは対照的ですが、結糸向は性質（たち）が悪すぎると呟いていました。

ここまでプラチナエンドに登場する神候補の1人結糸向を特集し、死亡するとされている最後のネタバレや天使ペネマとバルタ、そして生流奏との関係を解説してきました。いかがでしたでしょうか？

独り寂しくしているところに現れた天使ペネマにより神候補に選ばれた結糸向。ペネマと結託した天使バルタの情報をもとに生流奏に赤い矢を渡す、恐かったメトロポリマンの排除に成功します。ところが、政府機関が派遣した特殊部隊に銃で撃たれ死亡、短い一生を終えることになりました。

漫画プラチナエンドには、結糸向以外にも魅力あふれるキャラが数多く登場すると言われています。この記事でプラチナエンドに興味を持った方は、実際に作品を観て推しキャラ探しをするのも面白いかも知れません。