【ガンニバル】 登場人物・キャラクター一覧！漫画のあらすじや謎もネタバレ考察

漫画「ガンニバル」は「戦慄の村八分サスペンス」と謳われているホラーサスペンス漫画で、人里離れた「限界集落」に赴任する事になった駐在員が、村に纏わる不気味な風習と対峙していく様子を描いた物語になっています。「ガニバリズム」という非現実的なテーマを描きながら、緻密に練られた物語が高評価を得ており、多くのファンを魅了しています。今回はそんな漫画「ガンニバル」についてご紹介していきます。

漫画「ガンニバル」は、「週刊漫画ゴラク」で2018年10月から2021年12月まで連載されました。作者は漫画家の二宮正明先生で、2021年11月までに12巻の単行本が発売されています。2021年10月には「Disney+」で連続ドラマ化が発表され、主演を2004年に映画「誰も知らない」でデビューし「第57回カンヌ国際映画祭 男優賞 」を受賞した柳楽優弥さんが務める事が分かっています。

前述したように、漫画「ガンニバル」の作者は漫画家の二宮正明（にのみやまさあき）先生です。二宮正明先生は2016年に「モーニング」にて「鳥葬のバベル」という作品でデビューしています。デビュー当時は「二宮志郎」という名前を使っていましたが、2018年に「週刊漫画ゴラク」へ移籍した際に現名義へと変更されています。また前作の「鳥葬のバベル」はコアなファンがいたものの、打ち切りという形で終了となっていました。

漫画「ガンニバル」の主な登場人物・キャラクター一覧1人目は阿川大悟です。阿川大悟は「ガンニバル」の主人公で、元々は刑事をしていました。しかし5ヶ月前にとある事件を起こし、その事件が原因で「供花村」の駐在員として左遷されてきました。その時に、前任の駐在員が「村人が人間を食べている」という証言を残して失踪した事を知ります。この証言が心に引っかかっていた大悟は、後に供花村の秘密へ踏み込んでいきました。

大悟は正義感が強い性格をしており、仕事人間ではあるものの妻と娘の事は大切に思っています。しかし度々暴走してしまう節があるようで、その度に妻の有希が咎めてきました。今回、娘のましろが自分の起こした事件のせいで感情を無くし、話せなくなってしまった事を責めており、ましろに「ぼうりょく警官」と言われた事をひどく気にしていました。そして供花村へ来てましろに良い変化が起きている事を喜んでいました。

漫画「ガンニバル」の主な登場人物・キャラクター一覧2人目は阿川有希です。阿川有希は、大悟の妻でましろの母親です。長い黒髪が綺麗な強気な美人で、誰よりも娘のましろを大切に思っていました。夫の大悟は刑事をしており、ほとんど仕事に集中している生活が長かった為、ましろの精神的なケアなどは有希が主に行ってきました。今回、大悟の左遷によって供花村への赴任が決まり、ましろに良い変化が起きる事を期待していました。

有希は暴走がちな大悟の舵を取る役割を担っているようで、今回供花村の謎を探る為、真相へと突き進む大悟に対し、「家族をダシに自分勝手な行動とっている」と冷静に大悟を咎めています。供花村に住んでからは少しずつ村の不気味な雰囲気を感じ始め、駐在所に刻み込まれた「逃げろ」という狩野治のメッセージを発見した時はひどく怯えていました。その後も有希はましろを守る為に身を挺して奮闘していくようになります。

漫画「ガンニバル」の主な登場人物・キャラクター一覧3人目は阿川ましろです。阿川ましろは、大悟と有希の娘で、現在言葉を話す事ができません。これは大悟が5ヶ月前に、ましろが親しくしていた人物を射殺してしまったからで、大悟なりに理由があったものの目の前で人が殺された状況を目撃し、ましろは精神的なショックを受けたようです。しかし供花村の温かい歓迎を受け、少しずつましろにも笑顔が戻ってきているようです。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧1人目は後藤銀です。後藤銀は「供花村」の権力者「後藤家」の当主を務めていました。着物を身につけた年配の女性で、村唯一の助産師を務めていました。物語の序盤で動物に襲われて亡くなっていますが、その死の真相は不可解な部分が多いようです。村で唯一の助産師だった銀は、私利私欲の為に恐ろしい事に手を染めていました。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧2人目は後藤恵介です。恵介は銀が亡くなった後、当主候補として挙げられていた人物です。長髪にニット帽を被った人相の悪い恵介ですが、異常な思想を持っていた後藤家に対し、人一倍反発心を持ってました。その為、当初は大悟と敵対していましたが、後に大悟に協力するようになっていきました。物語終盤では、狩野の娘・すみれと恋仲である事が明らかになっていました。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧3人目は後藤洋介です。洋介は恵介の弟で、坊主頭に兄とは違う可愛らしい顔立ちをしています。穏やかな性格で物静かに見える洋介ですが、銃の腕は人一倍良いようで、大悟の前で飛んでいる鳥の頭を狙って撃つなど凄技を見せていました。そんな洋介は「あの人」の生贄となる子供の世話を任される内、後藤家の異常さに嫌気が差し、恵介に助けを求める場面もありました。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧4人目は後藤岩男です。岩男は2メートル近くある巨体で、後藤家の中でも怪力の持ち主です。そんな岩男は、恵介の幼馴染で行動のほとんどを恵介と共にしています。恵介にとって岩男は「兵隊」のような存在でもありますが、幼馴染として心の拠り所にしていたとも言われています。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧5人目は後藤藍です。藍は恵介と洋介の母親で、銀の娘であると言われています。そんな藍は、後藤家にとって「あの人との子供」を作る存在として生かされ、利用されました。ある時、銀から「もう子供とは関わるな」と突き放され、後藤家のやり方に絶望した藍は、奉納祭の生贄だった子供を助け出し、そのまま失踪しています。この子供が後に京介という名で登場しています。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧6人目は後藤真です。真はリーゼントヘアの男性で、恵介同様に人相の悪い顔立ちをしています。恵介とは違い、真は後藤家に忠実な男で、大悟が外へ逃した家族を襲って拉致し、人質として取引を持ちかけるなど、非道な行いが目立つ人物となっています。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧7人目は狩野すみれです。すみれは供花村に赴任していた前任の駐在員・狩野治の娘です。狩野が失踪し、供花村の食人文化を訴えていた事から、供花村に隠された秘密を単身で探っています。父親は殺され、母親も村人達による村八分によって精神が弱ってしまいました。両親をひどい目に合わせた村人達を恨んでおり、後に大悟に協力するようになっていきました。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧8人目は神山宗近です。宗近は岩男と同様に恵介の幼馴染です。そして供花村唯一の来乃神神社の跡取り息子でもありました。坊主に眼鏡をしている青年で、村にある唯一の神を祀る神社である事から、宗近の発言には「後藤家」程の威力があると言われています。恵介とは表向きでは疎遠になっていましたが、友人として恵介を支えており、後に大悟にとっても協力者となりました。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧9人目は狩野治です。狩野治は、大悟が赴任する前に供花村にいた駐在員で、現在は行方不明となっています。妻と娘と共に供花村に赴任してきましたが、狩野治はいち早く村人の異常に気付き、村人の食人について発信しようとしました。その為村人達から村八分に遭い、結果狩野治の妻は精神を病んで入院する程追い詰められてしまいました。

村人の話では、大悟は当初「パチンコで借金を作り、狂人になって失踪した」と聞いていました。しかし現実には、後藤銀の異常性を見つけた狩野治は、医者へ連れていきそこで「クールー病」の疑いがあると診断されました。狩野治は「後藤家の食人」をここで疑いますが、相手にされず、結果的に銀を医者に連れて行った事が反感を買って村八分に遭ってしまいました。その後、後藤睦夫に殺され、遺体は山中に放置されています。

漫画「ガンニバル」のその他の登場人物・キャラクター一覧10人目はあの人です。あの人とは後藤家によって匿われている人物で、高齢ですが大柄の獣のような臭いを放つ人物です。後藤家の采配はあの人によって決まると言われている程影響力を持っているあの人ですが、その正体は後藤銀の息子である後藤白銀という人物です。そして後藤家の食人は、白銀によって行われており、奉納祭は白銀に生贄である子供を差し出す儀式でした。

漫画「ガンニバル」に登場するキャラクターを一覧でご紹介してきました。次はそんな魅力的な登場人物達が活躍する漫画「ガンニバル」のあらすじについてネタバレ紹介していきます。今回は「ガンニバル」の単行本1巻から3巻までのあらすじをネタバレも交えながらご紹介していきます。

漫画「ガンニバル」の1巻あらすじネタバレです。漫画「ガンニバル」の1巻のあらすじは、元刑事の阿川大悟が「供花村」という限界集落の駐在員として赴任してくるところから始まっていきます。大悟は過去にとある事件を起こした事で供花村へ左遷されてきましたが、そんな供花村には「前任の駐在が失踪した」という不気味な噂がありました。そしてその駐在によると「村人が人間を食べている」という告発まであったようです。

しかしいざ赴任した供花村の村人達は親切で、前任の駐在員・狩野治は「狂人になった」と村人は口を揃えていました。大悟はどちらの言い分が真実なのか分からないまま、供花村での任務に就きますが、その矢先山中で遺体が発見されました。その遺体は後藤家という供花村の権力者の当主・後藤銀の遺体で、「動物に食い荒らされた」形跡がありました。その異様な様子に大悟は思わず村に纏わる噂が頭をよぎっていました。

次は漫画「ガンニバル」2巻のあらすじネタバレです。漫画「ガンニバル」2巻のあらすじは、後藤家に深入りしようとした大悟を忠告するように現れた大男「あの人」に襲撃され、大悟は病院で目を覚ましました。妻の有希の話では後藤恵介が有希とましろを守ってくれたと言いました。しかし大悟はどこか後藤家の人間を信用する事はできませんでした。やがて「あの人」を庇って後藤睦夫という男が大吾を襲ったとして自首しました。

そして物語のあらすじは「大悟の過去」へ移っていきます。大悟は5ヶ月前にとある事件を起こしました。この事件というのが、「娘の前で男を射殺した」というものでした。この男は今野と言い、連続猥褻犯でした。しかしましろとは友人関係を築いており、ましろも今野に懐いていました。そんな2人の関係を心配していた大悟が通報を受け、駆けつけた今野宅でましろを人質にとった今野を射殺し、ましろは言葉を失ってしまいました。

次は漫画「ガンニバル」3巻のあらすじネタバレです。漫画「ガンニバル」3巻のあらすじは、供花村に骨を埋める覚悟で「後藤家」について調べ始めた大悟の元へ、1人の男から連絡がありました。その男は狩野が自分のせいで殺された事を訴えます。そして自身の抉り取られた顔を見せ、「これが食人の証拠だ」と話しました。その男によると、供花村では奉納祭で「戸籍のない子供」を生贄として食べる風習があると話しました。

3巻のあらすじの続きです。供花村の裏事情に踏み込んでいく大悟の元へ、宇多田という男が接触してきました。宇多田によると「供花村は死産が多い」という噂があるようです。事の真相を探ろうとする大悟に、「後藤銀に産んだ子供を奪われた」と話す女性が現れます。その女性によると、唯一の助産師である銀に、生きていたはずの我が子を奪われたそうです。こうして供花村の裏に隠された恐ろしい風習の謎が紐解かれていきました。

漫画「ガンニバル」は「供花村」という限界集落を舞台にしたサスペンスホラー作品です。そして阿川大悟が赴任した「供花村」には様々な謎が存在しました。「ガニバリズム」という非現実的な風習を持つ後藤家の人々や、阿川大悟の前に赴任していた狩野治の遺した不気味な告発など、物語に登場する謎は作品の不気味さを引き立てていました。そこで次はそんな漫画「ガンニバル」の謎についてネタバレ考察していきます。

漫画「ガンニバル」のネタバレ考察1つ目は「ガンニバルのタイトルの意味」です。漫画「ガンニバル」のタイトルである「ガンニバル」とはどのような意味なのでしょうか？「ガンニバル」という単語の意味ですが、「ガンニバル」は「ハンニバル」という単語をロシア語表記したものであると言われています。そして「ハンニバル」で連想されるものと言えば、映画「羊たちの沈黙」の「ハンニバル・レクター」が挙げられていました。

映画「羊たちの沈黙」に登場する「ハンニバル・レクター」とは、精神科医でありながら連続猟奇殺人犯というキャラクターです。そしてハンニバルは「ガニバリズム」を行なっていた描写もあり、漫画「ガンニバル」と共通する点がありました。さらに「ガンニバル」という実在する人物もいるようで、ガンニバルの自伝によると、「子供を奴隷として差し出す」という時代背景が描かれ、これもまた本作との共通点が挙げられていました。

漫画「ガンニバル」のネタバレ考察2つ目は「狩野治が狂った理由」です。供花村に前任として赴任していた駐在員・狩野治は「村人が人間を食べている」と言い残し失踪しています。しかし大悟の聞き取りによると、村人達は「狩野はパチンコで借金を作り失踪した」と口を揃えました。大悟はその後、山中で動物に食い荒らされた銀の遺体を発見し、「村人が人間を食べている」事を少しずつ信じていきました。

さらに、大悟が真相に迫っていく中で、狩野の様子も分かってきました。狩野は「人間を食べている」と狂ったように訴え回っていました。その様子から、実際に狩野の精神状態は正常ではなかったと言われています。狩野がここまで追い詰められてしまった要因としては、村人の「必要以上の監視と干渉」ではないかと言われています。大悟もこの洗礼は受けており、余所者を排除しようとする村の姿勢に狂人化したと言われています。

漫画「ガンニバル」のネタバレ考察3つ目は「あの人の正体」です。漫画「ガンニバル」のキャラクターの中で、「あの人」は重要な役割を持っています。「あの人」は後藤家によって匿われた人物で、「ガニバリズム」を行っている張本人です。そんな「あの人」の正体についてネタバレしていきます。「あの人」は後藤家の当主であった銀の子供である事が明かされ、名前は「白銀（しろがね）」である事が判明しています。

白銀は大きな体をした男性で、常人離れした力を持っています。その力は大の大人を軽々しく投げ飛ばす程で、そんな白銀を「現人神」として後藤家の人々は崇拝していました。白銀は奉納祭で奉納された生贄の子供を食べており、白銀の為に奉納祭は行われていました。そこまで後藤家を支配していた白銀ですが、父親は不明で、当時の当主候補だった金次か、来乃神神社の跡取り息子である神山正宗のどちらかであると言われています。

ガンニバルに関する感想や評価をご紹介していきます。1つ目のガンニバルに関する感想や評価は、漫画「ガンニバル」の面白さを高く評価されており、映画化して欲しいという方の投稿です。「ガンニバル」はただ「ガニバリズム」を描いたホラー漫画ではなく、物語も緻密に構成されたサスペンス漫画になっています。その為、幅広い層の読者から「面白い」という高評価を得ているようです。

2つ目のガンニバルに関する感想や評価をご紹介します。2つ目のガンニバルに関する感想や評価は、漫画「ガンニバル」の村人と警官隊との戦闘シーンが特に良かったという方の投稿です。物語の佳境に登場する村人と警官隊との銃撃戦は臨場感に溢れ、「映画を見ているみたい」という評価が寄せられる程高い評価を得ています。そしてこの方は漫画「ガンニバル」の裏テーマは「天皇制」と感じると明かされていました。

3つ目のガンニバルに関する感想や評価をご紹介します。3つ目のガンニバルに関する感想や評価は、漫画「ガンニバル」が悪戯に人が亡くなるホラー漫画ではなく、キャラクターの魅力や画力が伴った作品として高く評価されている投稿です。この方は特に漫画「ガンニバル」の「横長のコマ割り」や「セリフの配置」などに高評価を寄せており、各話の冒頭に入る話数カウントの手書きクレジットも高く評価されていました。

漫画「ガンニバル」の登場人物とあらすじのまとめはいかがだったでしょうか？漫画「ガンニバル」はホラーファンだけでなく、サスペンスが好きな読者からも高評価を得ている作品である事が分かりました。そして物語の構成や作品の画力、魅力的なキャラクター設定など様々な魅力が盛り込まれた漫画「ガンニバル」は、ドラマ化も発表され、ますます今後の展開から目が離せない作品となっているようです。