【蜘蛛ですが、なにか？】 アラバの強さ・ステータスを考察！蜘蛛子戦の結果は？

蜘蛛ですが、なにか？作中において、1体で蜘蛛子の前に立ちはだかる強大な敵が地龍アラバです。今回はそんな地龍アラバについてネタバレありで紹介していきます。

地龍アラバが登場する蜘蛛ですが、なにか？は元々はweb小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていたweb小説です。2015年にはカドカワBOOKSより単行本化され同時期にヤングエースUPにてコミカライズの連載も開始される事になった作品です。2018年には「このライトノベルがすごい」で2位を獲得するなど人気と評価が高い作品であり、2021年には2クールでアニメも放送されました。

いわゆる「なろう系」と呼ばれる作品の例に漏れず、異世界転生モノに分類されるジャンルの作品で、その中でも魔物に転生してしまう「魔物転生」と言われる作品になっています。ただし出来る限り「なろう系」と言われる作品の定石を外す事を意識して作品が構築されているのも特徴になっています。

スキルやステータスといったシステムが存在する異世界。この異世界での次元魔法を得意とする勇者と魔王の対決によりその余波は世界の壁を越え、日本のとある高校の教室で炸裂してしまいます。結果的にその教室にいた生徒と先生は死亡する事になりますが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生する事になります。殆どのものは人間にしましたが、主人公の「私」はなぜか本来なら知性を持たないはずの蜘蛛の魔物に転生してしまうのでした。

地龍アラバは、蜘蛛子が生まれたエルロー大迷宮の下層から最下層にかけてをテリトリーにしている地龍の1体です。蜘蛛に転生した楽観的な性格の蜘蛛子でさえも初めて出会った際には明確に死の恐怖を覚える龍として登場しました。幸い2度の邂逅では運良く逃げる事が出来た蜘蛛子でしたが、この先生きていく為、越えなければいけない壁として認識される存在となります。

通常魔物は固有の名前を持っていませんが地龍は別で、アラバは固有名詞になっています。その他にも作中は同じ地龍で「カグナ」や「ゲエレ」などが登場しています。また地龍は蜘蛛ですが、なにか？の世界において、魔物の中でもかなり上位の存在であり、魔王軍の幹部ですら戦うのは出来るだけ避けたいと考えるような相手です。そんな地龍の中でもかなり上位に位置するのが地龍アラバになっています。

地龍アラバの強さを示す1つの要素になっているのがその圧倒的なスキルと称号の数々です。蜘蛛ですが、なにか？作中で確認出来るだけでスキルは実に68個、称号は6つ持っています。スキルのレベルこそばらつきがありますが、各種魔法攻撃への耐性、HPやMPの高速回復、命中や回避、隠密や感知系など戦闘に関連する基本的なスキルはほぼ全て持っていると言っても過言ではありません。

6つの称号の方も「龍」はもちろんとして「魔物殺し」「魔物の殺戮者」「暗殺者」「覇者」「魔物の天災」と言った称号を保有しています。特に魔物を数多く倒してきたのであろう称号が多いのでそれだけ長い間、縄張りとしていたエルロー大迷宮に生息していた事も分かる要素になっています。

蜘蛛ですが、なにか？にはアラバ以外にも地龍が登場しますが、他の地龍は特定の要素に特化したステータスになっている地龍が多いです。その一方で、地龍アラバはどの能力もバランス良く高くなっているのも強さの証明の1つとされています。しかも防御に秀でたカグナよりも固く、スピード重視のゲエレよりも速いスピードを持ち合わせているのです。まさに究極のオールラウンダーが地龍アラバなのです。

ちなみに蜘蛛ですが、なにか？作中ではアラバのステータスはいずれも4000オーバーで、HPが4663、MPが4076、SPが4570～4569、攻撃力が4610、防御力が4597、魔法が4022、抵抗力が4138、速度が4555となっています。

アラバの強さの根幹にあるのは確かにその高いステータスですが、アラバはそれだけではありません。特にアラバが縄張りとするエルロー大迷宮の最下層にはアラバに匹敵するステータスを持った魔物も存在しています。しかしそんな相手にもアラバは危なげなく勝つ事が出来るだけの知能の高さと豊富な戦闘経験を兼ね備えているのです。

実際蜘蛛子との対決でも、ステータスやスキルだけで見れば蜘蛛子の方が有利とも言える状態でした。そもそも蜘蛛子はアラバを勝手にライバルと決めつけ、様々な対策を考えた上でアラバに挑んでいるのです。その状態でも対等以上に戦う事が出来るのがアラバの強さの1つの証明とも言えます。

アラバの知能の高さを示す1つの要素が蜘蛛子との戦いにあります。この世界では戦闘に勝つとレベルアップしていき、スキルポイントが増えていきます。しかし魔物は知能が低い為、このスキルポイントを使用する事がないのです。しかしアラバは違いました。確かに蜘蛛子と対決する時点では使用していなかったのですが、アラバは使えないのではなく敢えて使っていなかったのです。

ネタバレすると蜘蛛子との対決では蜘蛛子が事前に考えた作戦もあり、序盤はどちらかといえば蜘蛛子が思い通りに戦えている状態でした。様々なスキルを持っているアラバですが蜘蛛子の使う能力に対してはまだそれでも対策が薄い状態だったのです。それを察したアラバはなんとここで蜘蛛子と戦うのに最適なスキルを取得、一点して蜘蛛子を追い詰める展開になります。相手を観察し適切に判断する事が出来るのがアラバの強さです。

さらにアラバの厄介な所は自身の強さに誇りを持ちながらも理性的に戦える事にあります。龍の強力な攻撃であるブレスをノーモーションで放つといった小技も使用する事が出来るのです。もちろん通常よりも威力は落ちますが隙を与えません。こういった知恵を働かせた戦い方が出来るのもアラバの強さに繋がっています。

蜘蛛子はアラバとの戦いの中で1つ罠を仕掛けていました。そしてこの仕掛が無事に決まってアラバを捕獲する事に成功します。アラバとしては非常にピンチな状態です。そんな状況をすぐに判断すると、アラバは自爆覚悟で自身にブレスを放ち罠を脱出します。一時自らの身を危険にしてでも逃げる事が出来るのはまさに高い知能を持った証明とも言えるワンシーンになっています。

蜘蛛子は初めてアラバに出会った時からいつかは越えなければならない相手として定め修行を行っていました。それまでも自身の能力とステータス、頭脳を使って格上の相手すら勝ってきた蜘蛛子ですが、それはアラバがやってきた事でもあるのです。その為、蜘蛛子vsアラバの戦いは知性と知性のぶつかり合い、頭脳戦と言える戦いでした。

大小様々な技で蜘蛛子を追い詰めようとするアラバ。対する蜘蛛子もあの手この手でアラバにダメージを与えようとしますが、小さな攻撃や罠ではアラバに致命的なダメージを与える事が出来ません。上手く罠を使ってアラバを捉える蜘蛛子ですが、既にネタバレしたようにそれも自爆覚悟のブレスで焼き払われ、さらにはアラバは対蜘蛛子対策でスキルポイントを使用、一点して蜘蛛子を追い詰める事になります。

これまでの戦いでも自らが対策される経験がなかった蜘蛛子は窮地に追い込まれますが、それも蜘蛛子の作戦でした。蜘蛛子は自身の持つスキル「怠惰」による持久戦を狙っていたのです。怠惰は相手のSPの減少速度を高めるスキルで、このSPは戦闘中に回復出来る手段はありません。アラバは派手に動き回った事でSPを消耗、これによりアラバは蜘蛛子にSPを限界値のギリギリまで削り取られてしまうのでした。

ネタバレするとこの戦いは蜘蛛子が勝利します。アラバはこの結果に気づくと蜘蛛子も驚く行動に出ます。それは自らスキルを全部オフにして死を受け入れる姿勢を示したのです。その姿勢はここまで蜘蛛として転生してからなんとか生きていく為に必死になって駆け回ってきた蜘蛛子にとっては信じられないものでした。結果的に蜘蛛子は後味の悪い思いをしながらアラバに勝利する事になるのでした。

蜘蛛ですが、なにか？の原作小説では実はアラバは1巻から登場しています。この時はあくまでも登場しただけで蜘蛛子が逃げ出している為、戦闘にはなっていません。今回ネタバレした蜘蛛子とアラバの名勝負が描かれるのは原作では3巻での出来事になっています。ちなみにコミカライズ版ではアラバ戦は7巻から8巻にかけて描かれています。

アニメ蜘蛛ですが、なにか？ではエピソードの削除や順番の入れ替えが行われており、アラバとの戦いは描かれこそいますが多少前後の状態が異なっています。ネタバレするとアニメでは1クール目のラスト、12話を丸々使ってアラバ戦が描かれました。

ここからは既に蜘蛛ですが、なにか？を視聴した人のアラバに関しての感想を紹介していきます。アラバは序盤の蜘蛛子の最大の敵として描かれており、アニメで1クールのラストである12話で描かれたのも納得の戦いだったという感想が多くなっています。前後にはマザーやアリエルといったより高いステータスを持つ敵との戦いもありますが、一区切りとしてはアラバが相応しいという声が多くなっています。

蜘蛛子がここまで用意周到にして戦った相手というのも少なく、同時に正面切って戦ったのもアラバ以外には少ないです。それだけアラバの存在は大きく、また倒された後の描写も結果的にアラバの存在感を高める要因になっているという感想すら見られる結果になっています。

アラバとの戦いは特にラストのアラバの頭脳戦、そしてラストのアラバの潔さが良いという声も多くなっています。蜘蛛ですが、なにか？はその特性上多くの魔物と戦う事になりますが、アラバは一線を画する存在だったという感想が多くなっており、その理由としてはステータスなどももちろんですが、対蜘蛛子対策や最後の潔さなどが他の魔物には感じられない理性的なものがあるのが良いという感想も多くなっています。

アニメではどうしても心理描写が少なくなりますが、このシーンに関しては原作でも足りないと言われた程で、最後のシーンだけでもアラバの気持ちを何らかの形で描いてほしかったという声も見られます。蜘蛛ですが、なにか？の世界観的に蜘蛛子以外の魔物が喋る事はないとわいえ、このシーンだけはアラバの気持ちを描いてほしかったという声も多くなっています。

またアラバ戦は前後の蜘蛛子の違いがよりアラバの存在感を高めているという感想もあります。アリエル戦こそ別格ですが、蜘蛛の兄弟達やマザー相手などであってもどこか余裕のある蜘蛛子というのはアラバ戦の前にはあまり見られない光景であり、ステータスなどの能力面はもちろんですが、蜘蛛子の精神的な成長にも影響したのがアラバなのではないかという感想もある程になっています。

蜘蛛ですが、なにか？のアラバは地龍の1体で、蜘蛛ですが、なにか？作中の中でも蜘蛛子と屈指の名勝負と言われる戦いを繰り広げた好敵手です。今回ネタバレしたように圧倒的なステータスとスキル、そして高い知能は他の魔物とは一線を画す戦い方を生み出し、蜘蛛子を大いに苦戦させました。そして最後には蜘蛛子の勝利を認め潔く散っていくという姿も他の魔物とは違う性質を持った魔物です。

アラバはまさに蜘蛛ですが、なにか？の作中で序盤の蜘蛛子が越えなければいけない明確な壁でした。それだけに原作でもアニメでも特別感のある描かれ方をしているので、まだ蜘蛛ですが、なにか？を視聴していない人はぜひアラバに注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？