【蜘蛛ですが、なにか？】主人公の正体と若葉姫色との関係は？前世の名前はない？

蜘蛛ですが、なにか？に登場する主人公の”私”。他の転生者たちは大半が人間として転生していたのに、主人公はなぜか蜘蛛のモンスターとして生まれ変わりました。そして物語が進むにつれ、主人公の正体も少しずつ明らかになっていきます。こちらの記事ではそんな主人公の"私"の前世の正体や、どのようなキャラクターなのかをネタバレを交えてご紹介していきます。

蜘蛛ですが、なにか？は2015年に投稿型ウェブサイト『小説家になろう』に投稿されたライトノベル小説です。作者は馬場翁さんで、単行本のイラストは輝竜司さんが担当しています。蜘蛛ですが、なにか？はライトノベルの人気作品を集めた雑誌『このライトノベルがすごい』の2018年版で第2位を獲得した話題の小説作品。

2021年にはアニメ化もされ、さらに人気を伸ばしています。蜘蛛ですが、なにか？の単行本と小説は合計で400万部以上の売上げを達成しており、アニメ2期の制作も期待されています。物語は現代で学生だった学生達が不思議な力によって死亡し別の世界に転生する物語で、転生した彼らは前世の記憶を持って生活しています。

しかし、主人公の"私"は、そんなキャラクター達とは少し待遇が違います。主人公の"私”は前世で学生だったという記憶はあるものの、他の転生者とは違い蜘蛛のモンスターに転生していることや、作品の中で名前が登場しないことから、その正体について注目を集めているキャラクターとなっています。

魔法とモンスターが存在する世界。人々は当たり前のようにその常識を受け入れ生活していますが、一部の者はその世界とは別の世界があることを知っています。それは自分の前世を知る若者たち。前世で謎の攻撃を受け死亡し、この世界に転生した者は前世の記憶を持ち合わせながら生まれ変わったのです。その犠牲者の一人"私"は、人間ではなく蜘蛛の姿に転生しある洞窟の中で今日も生き延びているのでした。

蜘蛛ですが、なにか？の主人公"私"。蜘蛛ですが、なにか？の作品中では"私"と表記され、名前が登場しませんが、読者やファンの間では『蜘蛛子』の愛称で親しまれています。主人公は人間に生まれ変わった他の転生者とは違い、モンスターとして異世界で生きていくことになります。

強力なモンスターがはびこる洞窟の中で度々危機に瀕しながらも、スキルレベルの速度が早まる転生者特典『韋駄天』を持ち合わせていた主人公は、瞬く間に強力な力を手に入れていきます。そして自分の身を守るため、さらに自分の精神をいくつかに分け、自分の分身を脳内で作り上げます。レベルアップをし、人の形を持つモンスター『アラクネ』にクラスチェンジした主人公は、自分の前世であると思われる人間の姿も手に入れました。

そんな主人公の口癖は「ないわー」で、前世ではコミュ障で対人関係が苦手だと記憶していた主人公。モンスターとの戦闘中に独り言を繰り返し、そのひらめきから自分が陥っている状況の打開策を次々と練りだしていきます。

生まれてからずっと住み着いていた洞窟を抜け出した後は他者と会話をするシーンも登場しますが、前世でコミュ障だったという記憶が災いし無口になってしまう傾向にあります。しかし、酒を飲むと普段自分の頭で考えていることが口に出たりと、陽気な性格に変貌します。

こちらの項目では蜘蛛ですが、なにか？の主人公である蜘蛛のモンスター"私"の正体についてネタバレしていきます。蜘蛛ですが、なにか？の主人公の正体は、物語を始めから見ていると前世が若葉姫色なのではないかと思わせる流れになっています。

しかし主人公の正体は若葉姫色ではなく、若葉姫色たちが通っていた学校の教室に住み着いていた"蜘蛛"が正体でした。こちらの項目では、主人公の正体が若葉姫色ではなく、ただの蜘蛛だったと判明するまでの流れをネタバレを含めてご紹介していきます。

まず蜘蛛ですが、なにか？の読者・視聴者に主人公の正体を若葉姫色だと思わせた原因。それは、蜘蛛ですが、なにか？の物語の始まりが教室のシーンだったことが大きいでしょう。主人公は前世で謎の爆発に巻き込まれ死亡し、その記憶を持ったままモンスターや魔法がある世界に転生したと記憶しています。

爆発後に目が覚めた主人公は、自分が前世で"若葉姫色"という名前の女子高生で、若葉姫色を含めたクラスメイトと教師が爆発によって死亡したと記憶していました。後に主人公の正体が蜘蛛だとネタバレされたますが、この物語の導入描写があったため、主人公の正体が若葉姫色であると印象づけられていました。

勘のいい読者・視聴者は、蜘蛛ですが、なにか？の主人公の名前が表示されていないというところで、主人公の正体は若葉姫色ではないと考察できた人もいたのではないでしょうか？転生したキャラクターたちは鑑定のスキルを自分に使用すると前世での名前がステータス画面に表示されるようになっています。

しかし主人公が鑑定スキルを自分に使用した際には、ステータス画面に"若葉姫色"という名前は表示されず「なし」と表記されていました。蜘蛛ですが、なにか？の物語序盤に登場したこのシーンですが、この時点で既に主人公の正体が若葉姫色ではないという伏線が隠されていたのでした。

蜘蛛ですが、なにか？の主人公の正体だと思われていた若葉姫色。主人公が教室にいた蜘蛛の転生した姿だと判明しました。では、本物の若葉姫色は一体どんな人物なのでしょうか？若葉姫色の正体、それは蜘蛛ですが、なにか？のキーパーソンとして登場する人物"管理者D"です。

管理者Dは主人公たちが転生した世界の神の役目をする人物ですが、その仕事を放棄し、若葉姫色という名前で転生者たちのクラスメイトとして紛れ込んでいたのです。そして自分を狙った爆発に巻き込まれ死亡させてしまった主人公たちを不憫に思い、異世界に転生させました。

爆発に巻き込まれ教室にいた人間たちは若葉姫色を除いて爆発により全員死亡しました。この爆発は若葉姫色もとい管理者Dが管理している世界の勇者と魔王が彼女を抹殺するために企てたものだったのです。自分のせいで関係ない人間達を死亡させてしまったことに責任を感じた若葉姫色は、彼らを異世界へ転生させ人生をやり直させることにします。

しかし転生した者の人数がクラスの人数と合わなければ、勇者達に若葉姫色が死亡していないと気付かれてしまう可能性があったため、若葉姫色は教室にいた蜘蛛に自分の記憶を植え付け、影武者として転生させたのでした。転生者は自分の魂に近い種族に生まれ変わるという特性を持っているため、主人公は蜘蛛のモンスターに転生したと考えられます。

上記の『ネタバレ④蜘蛛が転生した理由』の項目でご紹介したように、蜘蛛ですが、なにか？の主人公の正体は若葉姫色ではなく、教室の隅で巣を張っていた"蜘蛛"だということが判明しました。主人公は転生する際に若葉姫色の記憶や性格をコピーされたため、転生後は本物の若葉姫色の性格や趣向などが主人公の中身に強く反映されています。

以上、蜘蛛ですが、なにか？の主人公の正体と若葉姫色の関係ネタバレでした。転生特典があるとはいえ前世はただの蜘蛛だったため、若葉姫色は主人公がそのうち死亡するだろうと思い放置していました。しかし、若葉姫色の中身をコピーしていたためか、着々とレベルを上げ生き残っていく主人公に若葉姫色は興味を持ち始め、主人公に度々干渉するようになっていくのでした。

前世の正体がただの蜘蛛だったと判明した主人公。しかし転生後は前世が蜘蛛だったとは思えないような強さを見せます。こちらではそんな主人公のバトル結果を『エルロー大迷宮』と『エルロー大迷宮を出てから』の2つに分けてご紹介します。

まずは物語の序盤に主人公がいたエルロー大迷宮で主人公が戦って勝利したモンスター達。始めはエルロー大迷宮の弱小モンスター・エルローフラッグとの戦闘にも苦戦していた主人公ですが、戦闘後にモンスター達を食べていったことで様々なスキルを獲得していきました。そんな主人公がエルロー大迷宮で戦ったモンスターは次のようになっています。
 

• エルローフラッグ
• アノグラッチ
• エルローゲネソーカ
• 地龍アラバ

エルロー大迷宮で、自分の何倍も大きく力もある地龍アルバを倒した主人公。エルダー大迷宮の強敵・地龍アルバを倒し、経験を積んだことによって進化も済ませます。そして主人公はエルロー大迷宮の外に出ることを決意しますが、転生した際にクイーンタラテクトの眷属になっていたため、クイーンタラテクトのマザーに戻るよう忠告されます。

しかし主人公はその命令に背き、過去の戦いによって作り上げた脳内の分身達を使ってマザーの精神に攻撃をしかけます。苦戦しながらもマザーに勝利し、自由を手に入れた主人公の前に次に現れたのは魔王として君臨する蜘蛛系モンスターの始祖・アリエル。

魔王というだけあり、アリエルの攻撃力は主人公では全く歯が立たない強さでしたが、主人公は不死のスキルを持っていたためいくら攻撃を受けても死亡することはありませんでした。そして何度身体をバラバラにしても蘇る主人公に恐怖を覚えた魔王アリエルは休戦を持ちかけ、魔王との戦闘は幕を閉じました。

初めは弱小の蜘蛛モンスター『スモールレッサータラテクト』として転生した主人公。その後経験を積み次々とクラスチェンジをして名前が変わっていきます。アラクネの名前になってからは人型になり、生き物との会話もスムーズになりました。そんな主人公が辿った進化の順番は次のようになっています。

• スモールレッサータラテクト
• スモールタラテクト
• スモールポイズンタラテクト
• ゾア・エレ
• エデ・サイネ
• ザナ・ホロワ
• アラクネ
• 神

前世の正体が若葉姫色ではないと判明した主人公。その後管理者Dによって『白織』という名前を与えられることになります。主人公の見た目が白色だからということもあり、アリエル率いる魔王陣メンバーには"白"と呼ばれています。

蜘蛛ですが、なにか？の主人公"私"の声を務めたのは人気声優の悠木碧さんです。悠木碧さんは1992年3月27日生まれの千葉県出身の声優で、血液型A型、身長は147センチです。事務所はプロフィットに所属しています。

蜘蛛ですが、なにか？で主人公"私"の声を演じた悠木碧さん。他の代表作品には『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどか、『妖怪ウォッチ』の未空イナホ、『ポケットモンスターベストウィッシュ』のアイリス、『ヒーリングっど♡プリキュア』の花寺のどか（キュアグレース）などがあります。

昨今のアニメでは様々な設定の主人公が登場していますが、主人公がモンスターという設定は珍しく、アニメファンの注目を集めました。初めは「主人公がモンスターだから」と期待せずに物語を見ていた視聴者の中には、いつの間にかそのキャラクター性や、物語の面白さに引き込まれていったという人もいたようです。

こちらのかたは「主人公の戦闘シーンがよかった」と感想をあげています。若葉姫色の性格や癖をコピーしているため、早口で一度に大量の情報を処理する能力を身につけた主人公。自分の置かれている状況を順序立てて分析し、窮地を切開いていくその独り言の戦闘スタイルが独特で面白かったという感想が上げられています。

蜘蛛ですが、なにか？は、目が覚めた主人公が蜘蛛のモンスター姿になっていたというところから物語が始まります。しかも周りには自分よりも何倍も大きく強い力を持ったモンスターがはびこっています。そんな絶体絶命の危機から、少しずつ糸口を見つけ出しレベルアップしていく様が爽快だというファンの声も見られました。

以上、蜘蛛ですが、なにか？の主人公の正体や若葉姫色との関係についてご紹介してきました。主人公の正体・前世は、転生者達がいた教室の隅に巣を張っていた蜘蛛で、若葉姫色の正体である管理者Dが自分の影武者として記憶をコピーした存在でした。

その後主人公は若葉姫色もとい管理者Dによって『白織』という自分だけの新しい名前を授かります。蜘蛛ですが、なにか？のアニメは2021年現在第1期まで作成されており、第2期の登場も期待されています。アニメの続きの内容が気になった人は、原作小説やコミックス版でチェックしてみてはいかがでしょうか？