【未来のミライ】駅員ロボットのセリフを考察!「忘れ物」の意味と声優は?

未来のミライに登場する駅員ロボット。こちらの記事ではくんちゃんが東京駅にタイムスリップした際に出逢った駅員ロボットの正体や、駅員ロボットのセリフ「迷子ということは、なくしたものは自分自身というわけですね」の意味についてご紹介しています。また、未来のミライで駅員ロボットの声を演じた声優・神田松之丞さんのプロフィールや、くんちゃんが東京駅に行く直前に出会った磯子駅のイケメン少年の正体についても解説しているので、気になった人はチェックしてみてください。

【未来のミライ】駅員ロボットのセリフを考察!「忘れ物」の意味と声優は?のイメージ

目次

  1. 未来のミライとは?
  2. 未来のミライの駅員ロボットの正体やセリフの意味を考察
  3. 未来のミライの駅員ロボットの声優
  4. 未来のミライのイケメン高校生の正体は未来のくんちゃん?
  5. 未来のミライの駅員に関する感想や評価
  6. 未来のミライの駅員まとめ

未来のミライとは?

未来のミライの概要

講談師・神田松之丞(かんだまつのじょう)さんが声優を務めた駅員ロボットが登場する未来のミライ。未来のミライはアニメーション映画監督・細田守(ほそだまもる)監督が製作したアニメ映画で、2018年に公開され、アメリカ・ベトナム・中国・香港・タイ・韓国・フィリピンでも上映されました。

未来のミライは日本だけではなく、海外からの注目も高い作品です。第71回カンヌ国際映画祭などでも取り上げられ、12個以上の映画賞にノミネートされました。日本国内ではサントリーの商品『グリーンダカラ』のCMとコラボしたり、スカイツリー内の『すみだ水族館』のアクアリウム水槽や、アミューズメント施設『東京ミステリーサーカス』のリアル脱出ゲームともコラボされたりと、映画以外での注目度も高い作品となりました。

未来のミライでは、以前から細田守監督作品に携わっている高橋望(たかはしのぞむ)さんを製作総指揮に起用したり、劇中の音楽関係には高木正勝(たかぎまさかつ)さんを担当にしたりと、錚々たる顔ぶれが揃っています。未来のミライのアニメーション制作会社も、歴代の細田守監督の作品を手掛けている『スタジオ地図』が制作を担当しました。

また未来のミライの声優陣には、従来の細田守監督作品と同じように、実写映画やドラマなどで活躍している俳優陣が起用されています。主人公・くんちゃんの声には歌手・ファッションモデルとしても活躍している上白石萌歌(かみしらいしもか)さん、未来から来たミライちゃんの声優は黒木華(くろきはな)さんがキャスティングされました。
 

映画主題歌は『クリスマス・イブ』などで名前が知られているベテランミュージシャン・山下達郎(やましたたつろう)さんが作詞作曲、歌唱を担当しています。未来のミライのキャッチコピーには『ボクは未来に出会った。』が採用されています。

未来のミライのあらすじ

4歳の男の子くんちゃんは妹のミライちゃんを妹を新しい家族として迎え、いつも以上に賑やかな日々を送っていました。しかし、両親は生まれたての妹にばかり構う毎日。それに不満を持ったくんちゃんは悪戯をしてしまいお母さんにひどく叱られてしまいます。くんちゃんが泣きながら中庭に出てみると、その場所にはいつの間にか不思議な力が宿り、過去や別の場所にタイムスリップできるようになっていたのでした。

「未来のミライ」公式サイト

未来のミライの駅員ロボットの正体やセリフの意味を考察

駅員ロボットの正体

未来のミライで神田松之丞さんが声優を務めた駅員ロボット。くんちゃんがタイムスリップした先で出会ったこの駅員ロボットは、声優を務めた神田松之丞さんの声のトーンやセリフも相まってどこか不気味な雰囲気を漂わせています。この駅員ロボットは遺失物を取り扱う仕事をしており、東京駅で迷子になったくんちゃんの前に現れます。

迷子になったくんちゃんが子供達ばかりが並ぶ列に混じって進んでいくと、「忘れ物ですか?どんな荷物をなくしました?」と問いかけてきます。その駅員ロボットの言葉に「ううん、何も」と答えたくんちゃんですが、続けて「僕、迷子になったの」とセリフを返します。それを聞いた駅員ロボットは「なくしたものはくんちゃん自身」だと判断し、くんちゃんを知っている人を呼び出すのに必要ないくつかの質問を投げかけてきます。

しかし、駅員ロボットが質問した「お父さん・お母さんの名前」を思い出せないくんちゃん。質問に答えられなかったくんちゃんは、自分のことを知っている人を呼び出すことができません。そのため駅員ロボットはくんちゃんを元の場所に戻すことができないと判断し、行き場のない子供たちの集まる”ひとりぼっちの国"に送ると言うのでした。

その言葉に恐怖し動揺するくんちゃん。そしてくんちゃんはひとりぼっちの国へ行くためのホームにいつの間にか立ちすくんでいたのでした。このエピソードから、駅員ロボットの正体・存在する意味は、『遺失物届の処理をする駅員ロボット』という顔と『行き場のない子供たちをひとりぼっちの国に送るための役割』であることが分かります。

駅員ロボットのセリフや忘れ物の意味

くんちゃんが東京駅で迷子になった時に出会った駅員ロボット。この駅員ロボットが言った「迷子ということは、なくしたものは自分自身というわけですね」というセリフは、未来のミライのストーリーの中でも印象深いセリフとなっています。この項目では、このセリフにいったいどんな意味が込められているのかを考察していきます。

このセリフの意味に迫る前に、まずはこの未来のミライという作品の中でくんちゃんが置かれている立場をおさらいしていきます。くんちゃんは妹のミライちゃんが家にやってくるまでは、お父さん・お母さんやおじいちゃん・おばあちゃんにもとても可愛がられてきました。しかしミライちゃんが生まれたことによって、大人たちの関心が自分からミライちゃんへと向き、今まで一番にちやほやしてくれていた態度が一変してしまいます。

それまで自分を中心に回っていた世界が突然崩壊してしまい、自分のアイデンティティが失われた状態にあります。そのため駅員ロボットが言った「迷子ということは、なくしたものは自分自身というわけですね」というセリフの意味は遠からず当てはまっていると考えられます。また駅員ロボットに「他のご家族のお名前をどうぞ」と言われた時には、犬のゆっこの名前を出したのに、ミライちゃんの名前をあげることはありませんでした。

その状況の意味が示すのは、「自分がミライちゃんのお兄ちゃんになることを拒否している」ということです。自分の周りから大切なものを奪っていったミライちゃんに嫉妬し、毛嫌いしているくんちゃんは、この時点ではまだミライちゃんのお兄ちゃんになったという自覚は持っていません。しかし、この駅員ロボットのセリフの意味は次のシーンでくんちゃんの成長に大きな役割を果たすこととなりました。

くんちゃんの目の前にひとりぼっちの国行きの電車が現れた時、突如その場に現れたミライちゃんがその電車に乗ろうとしてしまいます。自分からお父さんお母さんや周りの人を奪っていったミライちゃんを忌々しく思っていたくんちゃんですが、ミライちゃんがひとりぼっちの国へ行ってしまうのは悲しい。

その気持ちに気付いた瞬間、くんちゃんはミライちゃんを電車に乗せないために「くんちゃんはミライちゃんのお兄ちゃん」というセリフを思わず口にしていたのでした。以上のことから、駅員ロボットがくんちゃんに言ったセリフ「迷子ということは、なくしたものは自分自身というわけですね」は、くんちゃんをミライちゃんのお兄ちゃんだという自覚を持たせるための意味を持っていたセリフだと言えるでしょう。

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未来のミライの駅員ロボットの声優

神田松之丞のプロフィールと経歴

  • 本名:古舘克彦(ふるたちかつひこ)
  • 名跡:神田松之丞(2007年~2020年)、神田伯山(2020年~)
  • 誕生日:1983年6月4日
  • 出身地:東京都豊島区
  • 所属:日本講談協会、落語芸術協会、冬夏株式会社

未来のミライで駅員ロボットの声優として参加した神田松之丞さん。未来のミライでは、主人公・くんちゃんの成長に一役かった駅員ロボットの声優として登場しましたが、普段は戦国武将などの武功を記した”軍記物”や、江戸中期の政治論を説いた”政談”を観衆に読み上げる『講談師(こうだんし)』として活動しています。

現在は『日本講談協会』『落語芸術協会』『冬夏株式会社』に所属しており、講談イベント『読売杯争奪激突!二ツ目バトル』は優勝勝ち取ったり、『花形演芸大賞金賞』では金賞を受賞するといった腕前を披露しています。

神田松之丞が講談師になった理由

未来のミライでは、物語の重要な意味を持つセリフを口にした駅員ロボットの声優を務めた神田松之丞さん。そんな神田松之丞さんが講談師になった理由は、落語家・立川談志(たてかわだんし)さんの独演会を見に行ったことだそうです。独演会後にすっかり立川談志さんのファンになった神田松之丞さん。その後は立川談志さんの追っかけとして様々な場所に赴き、次第に自分も講談師として活躍したいと思うようになったそうです。

講談師として足を踏み入れた頃はネタを一週間で覚えると言った才覚を見せ、師匠から「お前は将来名人になる」とお墨付きをもらいます。その反面、師匠の着物を畳んだりといった雑務は苦手であったというエピソードもあります。一人前の講談師となった後には、前日から会場前に長蛇の列が出来ていたり、終焉した後も観客からの拍手が鳴り止まず、寄席で史上初となるカーテンコールが行われたという快挙も遂げています。
 

神田松之丞の主な出演作品

未来のミライでくんちゃんの成長に大きな意味を与えたセリフを放った駅員ロボット。その声優として参加した神田松之丞さんは、普段は講談師として活動していますが、未来のミライ以外のアニメでは『ひそねとまそたん』のまそたん役、『クラユカバ』の荘太郎役としても声優業を行ないました。他にもテレビCMのナレーションや、テレビドラマの語り部として声優を務めることもあるようです。

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未来のミライのイケメン高校生の正体は未来のくんちゃん?

イケメン高校生の正体は未来のくんちゃん?

未来のミライで磯子駅のシーンに登場した謎のイケメン。彼の正体は高校生なったくんちゃんです。家族でお出かけをする予定だったくんちゃんですが、自分の履きたかったものとは違うズボンを用意されへそを曲げてしまったため、家族に置いていかれてしまいます。お父さんとお母さんが家にいないと気付いたくんちゃんが泣きながら後を追いかけ中庭に足を踏み入れると、辺りの風景が突然変わります。

そこでは"磯子駅"と書かれた待合室の中で謎のイケメンが少し不機嫌そうにくんちゃんに「良くないなあ」と語りかけてきました。この人物は未来のミライのラストシーンでも登場し、大きくなったミライちゃんに「お兄ちゃん」と呼ばれるため、この人物が未来のくんちゃんであることが分かります。

磯子駅でくんちゃんと出会った時に、ズボンのことで駄々をこねていたくんちゃんに対して「ズボンと家族の思い出、どっちが大事なんだよ」と不機嫌そうに話していたところを見ると、未来のくんちゃんは、成長した今でもズボンの件で楽しい思い出を台無しにしてしまったことにわだかまりを残していたのかもしれません。

高校生のくんちゃんの声優は畠中祐

  • 愛称:ハタ、たすく
  • 誕生日:1994年8月17日
  • 血液型:O型
  • 身長:176センチ
  • 出身地:神奈川県
  • 事務所:賢プロダクション

未来のミライに登場した未来のくんちゃんの声を演じたのは、声優の他に俳優・歌手としても活躍している畠中祐(はたなかたすく)さんです。他のアニメ作品では『遊戯王ZEXAL』の九十九遊馬、『うしおととら』の蒼月潮、『僕のヒーローアカデミア』の上鳴電気などのメインキャラクターも多々演じています。また洋画吹き替えを担当することも多く、ナルニア国シリーズではペベンシー兄弟の次男・エドマンドの声を演じています。

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未来のミライの駅員に関する感想や評価

未来のミライでくんちゃんの成長のきっかけを与えたキャラクターの駅員ロボット。彼の声は普段講談師として活躍している神田松之丞さんが演じています。未来のミライを鑑賞したファンからは、神田松之丞さんの落ち着いていて特徴のある声が素敵だったという感想が多々寄せられています。

こちらの感想では、駅員ロボットが登場したシーンが奇妙で印象に残ったと語られています。見たこともない場所に一人で来てしまい、お父さんもお母さんも見つからずひとりぼっちの国に連行されそうになったくんちゃん。大人が見ても少し不気味に感じる東京駅のシーンは特に印象に残ったという視聴者も多かったようです。

未来のミライの駅員ロボットは、神田松之丞さんの独特な声が話題となることが多いですが、キャラクターデザインについても「まどマギに出てくるキャラクターっぽい」「絵柄が独特で好き」といった感想があがっています。賑やかな未来のミライの雰囲気から一変する駅員ロボットのシーン。神田松之丞さんの演技もあり印象に残るシーンのひとつとなっているようです。

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未来のミライの駅員まとめ

以上、未来のミライに登場する駅員ロボットについてご紹介してきました。このロボットは駅での遺失物届を処理するために設置されたロボットですが、くんちゃんのように帰り道が分からなくなった子供をひとりぼっちの国に送る役割もしている、少し不気味なキャラクターとなっています。

くんちゃんが「迷子になった」と口にしたため、くんちゃんを知っている人を呼び出すために様々な質問をしてきます。その際に発した「迷子ということは、なくしたものは自分自身というわけですね」というセリフは、くんちゃんにミライちゃんのお兄ちゃんという自覚を持たせ、成長させる意味を担いました。

またこの駅員ロボットは未来のミライを見た視聴者にも人気が高いキャラクターで、その落ち着いた声や個性的なキャラクターデザインが好評となっています。未来のミライをすでに見た人もまだ見ていない人も、次回視聴する際には駅員ロボットの声や東京駅が登場するシーンの雰囲気にも注目して鑑賞してみてはいかがでしょうか?

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