2021年08月07日公開
2021年08月07日更新
【アオアシ】阿久津渚の性格の悪さは過去が原因?アシトへの嫌がらせやモデル選手を調査
小林有吾によるサッカー漫画「アオアシ」。個性豊かなキャラクターが登場しますが、その中でも一際強烈なインパクトを読者に与えているのが、言葉を発するたびに暴言が飛び出すかのようなキャラの阿久津渚です。本記事では、まずSNSで囁かれる「阿久津渚の性格の悪さは過去が原因」説を検証。さらには毛嫌いしているアシトへの嫌がらせや彼のモデルとなった実在の選手を調査、さらには阿久津の放った名言についても紹介していきます。
目次
阿久津渚とは?
アオアシの作品情報
小林有吾によるサッカー漫画「アオアシ」。本記事のメインテーマ・阿久津渚の話題に入る前に、まずはアオアシの作品情報を紹介します。最初に概要、そして簡単なあらすじへと続きます。
アオアシの概要
サッカー漫画・アオアシは、Jリーグの下部組織で第2種年代(高校生年代)を対象としたJユースを舞台にしています。小学館の週刊青年漫画雑誌ビッグコミックスピリッツにて2015年6月号より現在も連載中の作品です。
単行本は2021年5月時点で既刊24巻、累計発行部数は750万部を超えています。2017年に第10回マンガ大賞で第4位となった他、2020年には第65回小学館漫画賞一般部門を受賞しています。
2019年には主催:amipro(アミプロ)、脚本・演出:伊勢直弘で舞台化され、7月11日から7月15日までシアター1010にて上演されました。また、本作の主人公青井葦人の兄・青井瞬を中心にたスピンオフ作品「アオアシブラザーフット」が、ビッグコミックスピリッツにて2021年32号より連載されています。
アオアシのあらすじ
愛媛県の中学校3年生青井葦人(アシト)。サッカーの才能に恵まれながら無名チームに所属し、試合ではひとり気を吐きチームに勝利をもたらしていました。ところが、四国大会出場をかけた大切な試合でトラブルを起こし退場、チームも惨敗を喫します。打ちひしがれる葦人の前に、名門Jクラブ・ユースチームの監督・福田が現れチームのセレクションを受けるよう勧めます。葦人はそれを受け入れチャレンジすることにしました。
阿久津渚の身長は?プロフィールを紹介
ここからは、本記事で特集する阿久津渚の話題に移っていきます。最初に彼の気になる身長やプロフィールを紹介します。
- 名前:阿久津渚(あくつ・なぎさ)
- 学年:2年生
- 所属チーム:東京シティ・エスペリオンユース
- ポジション:DF(キャプテン)
2年生ながら東京シティ・エスペリオンのユースチームでキャプテンを務める阿久津渚。2年生ではただ一人セレクションで入団を許された選手です。完全防備の守備だけでなく高い攻撃力でFWに就くこともあります。
そんな阿久津渚の身長ですが、公表されたデータはありません。他の選手との比較になりますが、仲の良い栗林晴久178㎝に対して阿久津渚の方が若干高いことから180㎝~185㎝と考えられます。ちなみにJリーガーの平均身長が約178cmですから、サッカー選手としては大きい方ではないでしょうか?
阿久津の苗字は一条になるはずだった?
強豪エスペリオン・ユースでも栗林と並ぶホープの阿久津渚。ところが、アオアシの作者・小林有吾によると、阿久津渚の苗字は一条になるはずだったというのです。
最終的には、一条は本作のヒロイン・花の苗字となりました。イメージの問題ですが、一条よりも阿久津の方が一癖も二癖もある渚の苗字としてはピッタリくるという感想を寄せる方が多いようです。
阿久津渚の性格の悪さは過去が原因?アシトへの嫌がらせを紹介
阿久津渚の性格の悪さは過去が原因?
サッカーの技能に関しては誰しも一目置く存在でチームの勝利に大きく貢献している阿久津渚。しかしその反面、性格の悪さが取り沙汰されることも多くあります。ここからは、阿久津渚の性格の悪さの原因について探っていきます。
阿久津渚の性格の悪さは、過去に原因があると言われています。それでは、阿久津が育ってきた過去の環境とはどのようなものだったのでしょうか?その疑問に対する答えは、アオアシのコミックス21巻に用意されていました。父親のいない渚、母親が彼の保護者でした。ところが、この母親に問題がありました。十分な食事や身の回りの世話を行わない、いわゆるネグレクトと言われる虐待をする母親だったのです。
阿久津渚の才能を見出した福田監督が、チームへ勧誘するため阿久津家を訪ねた時のことです。部屋に通された監督は、部屋中に散乱したごみの量に絶句します。そして、ごみの中にいる渚に向かって、ここから抜け出したければサッカーの才能で道を切り開くしかないと告げて帰っていきました。
阿久津渚の性格の悪さは、親からの愛情をおそらく一度も受けたことのない、過去の悲惨な環境が背景にあったと考えられるのです。
阿久津のアシトへの嫌がらせ
人格形成期の大切な時間を劣悪な環境で送らざるを得なかった阿久津渚。彼の粗暴で残忍な性格は、過去の育った環境に起因すると言われています。本作主人公アシト(葦人)を毛嫌いしているようで、アシトへの嫌がらせは目を覆うばかりのものがあります。次に阿久津の嫌いなアシトへの嫌がらせについて実例を挙げて解説します。
嫌がらせ①肘打ち
最初に紹介するのは、エスペリオンユースのセレクションでの一幕です。アシトたち受験生チームとユース生チームとの戦いが始まります。みんなでユース生を倒してセレクションを突破しようとアシトが呼びかけると、阿久津渚は監督に頼みこんでユース側で出場させてもらいます。アシトたち受験生チームを完膚なきまでに叩きのめした挙句、嫌いなアシトに暴言を浴びせかけました。
さらに、言葉だけでは足りなかったのか、阿久津は競り合った末に倒れ込んだアシトの腹部に肘打ちを食らわせました。このシーンは、目にした多くの読者が阿久津渚の性格の悪さを実感したでしょう。
嫌がらせ②新入団生限定紅白戦の後の言葉
続いて紹介する阿久津渚の嫌がらせは、新入団生限定紅白戦後の一コマからです。紅白戦でいいところのなかったアシトが意気消沈していると、阿久津がやって来て貶し始めます。
セレクションから進歩がねぇ。 それが証拠だ。 でもその覚悟は、 本当に覚悟だったんだろうか? てめェみたいな甘々が どんどんユースに 増えてきてやがる。 嫌な流れだぜ、まったく…
しかし、結果的には阿久津のこの言葉が嫌いなアシトの闘争心に火をつけたようです。アシトは、ヘッドコーチの伊達望に何をすればよいのか尋ね助言を求めます。阿久津渚の一言が、アシトに前向きになるきっかけを与えてしまいました。
嫌がらせ③DF転向直後の強烈な嫌味
先ほど紹介した阿久津の嫌がらせは完全に裏目に出てしまいましたが、次に紹介するのはかなり強烈なインパクトを持つ嫌味です。福田監督からDFへの転向を告げられ落ち込むアシト。止めを刺すかのように、阿久津は嫌味の集中砲火を浴びせます。
それは、「みじめだなァオイ。まだ続けんの?サッカー」など酷いものでした。その後行われた紅白戦でも、慣れないDFというポジションで不安な面持ちのアシトを狙って執拗に攻める阿久津渚でした。
阿久津渚のモデル
阿久津渚のモデルは本田圭佑
劣悪な環境で育った過去を持ち、それが原因で性格が悪くなったという阿久津渚ですが、彼にはモデルとなった実在のサッカー選手がいました。作者の小林有吾は、雑誌のインタビューで阿久津のモデルについて語っています。
阿久津のモデルとなった選手の名前は、日本を代表するMF・FW、本田圭佑です。インタビューの中で作者の小林は、「本田選手はあんな酷いことを言ったりラフプレーをしたりしないでしょうから誤解のないように」と前置きしてから本田圭佑をモデルにした理由を説明しています。彼をモデルにしたその理由とは、サッカーコートにおける確かな強さの象徴が小林の中では本田選手だったからだそうです。
本田圭佑選手は、ユースチームに所属していながらプロチームに昇格できず、星稜高校からプロ入りを果たした過去を持っています。エリート街道を挫折もなく歩んできたわけでは決してないこと、勝利への執念が人一倍強いところが阿久津渚と本田選手の共通点だと言われています。
阿久津渚と似た家庭環境の選手
クリスティアーノ・ロナウド
前項で阿久津渚のモデルとなった選手について解説しましたので、次に阿久津渚と似た家庭環境で育った選手を紹介します。世界には阿久津のように劣悪な環境で育ちながらも、それをバネにして這い上がってきたサッカー選手がいます。
ポルトガル出身でセリエA・ユヴェントスFC所属のクリスティアーノ・ロナウド。現在は豪奢な生活を送るロナウドですが、子供の頃はとても貧しい家庭で育ちました。
11・12歳ごろのロナウド少年。お腹が空いても食べるものがありません。そんな時、彼は近所のマクドナルドへ出かけ、裏口から店に入ると残り物のハンバーガーを恵んでもらい食べていたというのです。ロナウドの過去の貧しい少年時代を象徴するようなエピソードでした。
ルカ・モドリッチ
次はクロアチア出身のルカ・モドリッチ。2018年のFIFAワールドカップではクロアチアチームの準優勝に貢献し、MVPにあたるゴールデンボールを受賞しています。
1991年に勃発したクロアチア紛争に巻き込まれ、祖父はセルビア軍に札がされた上一家は難民生活を余儀なくされます。食べるものも満足に得られなかったルカは体も華奢で、サッカーチームのテストに不合格となったこともありました。
カルロス・テベス
続いて紹介するのは、マンチェスター・ユナイテッドでFWとして活躍したアルゼンチン生れのカルロス・テベスです。
5人兄弟の長男として貧しいスラム街でまれたカルロス。父は銃撃を受けて亡くなり母はアルコール依存症のため育児不能。そのため叔父夫婦に育てられました。カルロスをスカウトするため訪れたサッカーチームのコーチに向かって、叔父は次のように言ったそうです。「彼はサッカーをしたくても靴がないんだ」。
ズラタン・イブラヒモビッチ
最後は、スウェーデン代表、セリエA・ACミラン所属のズラタン・イブラヒモビッチです。両親は移民で貧しい家庭に育ちます。5人姉弟でしたが、姉の1人はドラッグ中毒患者でした。
子供の頃から非行に走っていたイブラヒモビッチ。盗んだ自転車でサッカーの練習に出かけるなど札付きの悪だったそうです。犯罪を重ねる人生に堕ちていかなかったのは、サッカーの才能が開花したおかげとも言われています。
阿久津渚が変わった理由
変わった理由① U-18日本代表
性格が悪く嫌いな相手は容赦なく攻撃する阿久津渚。ところが、アオアシを1話から読んでいる読者がそんな阿久津の変化を感じる場面があったと言います。
それは、U-18日本代表に初めて選ばれたときのこと。控え選手としてベンチを温めていた阿久津は、いつになく試合で使ってもらうにはどうしたらいいのか?と真剣に悩みます。義経健太に背中を押された阿久津は、ふと我に返り監督に直訴、次の試合ではスタメン出場を手に入れました。
試合後の阿久津に変化が見られました。嫌いなアシトに辛く当たることもなくなり、試合での失点は自分の責任と阿久津渚らしくない真っ当なことを言うようになりました。
変わった理由②キャプテンに就任する
阿久津渚が変わったという印象をさらに強く読者に植え付けたのが、チームのキャプテン就任です。一年生部員に助言を与えたり、毛嫌いしていたアシトにも守りの極意を教えたりしています。
これが、阿久津渚の人間としての成長の結果なのかどうかは、今後のアオアシの展開で明らかになっていくのかも知れません。
阿久津渚のかっこいい魅力
かっこいい魅力①性格が悪く暴言が多い
阿久津渚特集の最後に、彼のかっこいい魅力についてまとめてみます。暴言と名言という二面性をごく自然に演じている阿久津渚ですが、最初は彼の暴言から紹介します。
暴言の矛先は、毛嫌いしている相手アシトに向けられたものがほとんどです。紅白戦で接近してくるアシトに向かって「チラチラ見てくんなよ、ド低能野郎」など声に出して読むに堪えないものばかり。
ただ阿久津渚とアシトのコンビは、ファンの間ではアオアシの風物詩とも言われているとのこと。そんな阿久津渚の暴言が、ファンにとってはかっこいい魅力となっているようです。
かっこいい魅力②名言「お前以外誰がやるんだ?」
罵詈雑言の限りを尽くす阿久津渚ですが、中には名言と言われるセリフもあります。そこで、次に阿久津渚の名言を紹介します。最初の名言は、アシトが久しぶりにスタメン復帰を果たした時のこと。自分にスタメンが務まるか?と尋ねるアシトに、「お前以外に誰がやるんだ」とこれまで毛嫌いしていたアシトに対してこれ以上ないエールを送り、彼なりの名言を披露していました。
次の名言は、試合前にキャプテンとして部員たちに発破をかける場面からです。「負けて得られるものなんてねぇ。(中略)全部言い訳だ。勝つことで俺は前に進む」。とても阿久津渚の口から出たとは思えない名言です。
キャプテンに任命され、今までとは立場の異なる阿久津渚。さっそく名言を披露していました。今後の阿久津渚は、暴言ではなく名言を増産していくのかも知れません。
阿久津渚の舞台版キャスト
橋本全一のプロフィール
舞台版アオアシで阿久津渚を演じたのは、俳優の橋本全一です。以下に彼のプロフィールを紹介します。
- 名前:橋本全一(はしもと・ぜんいつ)
- 生年月日:1987年12月17日
- 年齢:33歳(2021年7月現在)
- 出生地:阪府
- 身長:183cm
- 職業:俳優
- 事務所:ジュデコン
橋本全一の主な出演作品
舞台版アオアシで阿久津渚を演じた橋本全一。テレビドラマや映画で活躍している橋本ですが、ここでは舞台作品の中から主な出演作品を紹介します。
- 銀河英雄伝説(ヴェルナー・ハイゼンベルク)
- ONE PIECE LIVE ATTRACTION(ロロノア・ゾロ)
- ROCKMUSICALBLEACH〜もうひとつの地上〜(檜佐木修兵)
- ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」(鎌先靖志)
- フルコンタクト!~松風少年院・第七分院くすのき寮合唱団~(綾瀬京介)
- イケメン戦国THESTAGE(明智光秀)
- 真・三國無双赤壁の戦い(甘寧)
- 黒子のバスケULTIMATE-BLAZE(灰崎祥吾)
- 舞台「ピオフィオーレの晩鐘」〜運命の白百合〜(ギルバート・レッドフォード)
阿久津渚は嫌い?感想や評価を紹介
ここまで、アオアシの阿久津渚特集をお届けしてきましたが、最後に阿久津渚に関する感想や評価をTwitterより紹介します。
阿久津渚、嫌な奴だけど自分の向上心にひたむきになった結果だから良い奴だよ
— 佐藤おさけ (@aknyugt) May 13, 2019
最初に紹介する感想や評価は、阿久津渚の人となりを見つめる方のツイートからです。言動を見ると嫌な奴なのですが、それはサッカー技能向上にひたむきになって取り組んだ結果だと言います。その点ではいい奴だと評価していました。
アオアシから阿久津渚
— miz (@miz96n) May 27, 2021
最初から強者感がバリバリ出てて悪役キャラやからあんま好きじゃなかったけど最新話当たりで印象変わった pic.twitter.com/CD8ARt6uma
続いて紹介する感想や評価は、最新話で阿久津渚の印象が変わったと言う方のツイートからです。この記事でも取り上げたアシトへのセリフ。いつもは罵倒するだけなのですが、この時ばかりは背中を後押しするように前向きな言葉をかけています。阿久津渚への評価が一変した一言ではないでしょうか?
新刊のアオアシ。阿久津が少し丸くなって寂しいような嬉しいようなwww
— うまいブレーン🤡🎈 (@umaumaumabrain) October 9, 2020
阿久津のモデル誰やろ(?ω?)
最後に紹介する感想や評価は、阿久津渚の変化に戸惑っている方のツイートからです。新刊のアオアシを読んで阿久津渚が少し角か取れて丸くなったように感じると言います。性格の嫌な部分が減って嬉しい反面、少し寂しくもあるようです。暴言も阿久津渚の重要なキャラの一部なのかも知れません。
阿久津渚まとめ
ここまで、アオアシに登場する阿久津渚にスポットを当て、彼の性格の悪さの原因とされる過去を解説、さらに毛嫌いするアシトへの嫌がらせやモデルとなった選手、そして彼の名言などを紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
阿久津渚のモデルは、作者によると本田圭佑選手とのこと。サッカーに取り組むストイックなまでの姿勢や勝利への執念を参考にしたということです。また、阿久津渚の性格の悪さは、過去に母親から受けたネグレクトが要因となっていました。
そんな阿久津ですが、チームのキャプテンに任命されると他の選手に対する態度に変化が表れてきました。アオアシ今後の展開では、阿久津渚の変化にも注目していきましょう。