2021年06月20日公開
2021年06月20日更新
葬送のフリーレンはなろう系作品に似ている?漫画の魅力や評価・感想を紹介
なろう系作品に似ていると感想も多い漫画『葬送のフリーレン』。こちらの記事では葬送のフリーレンが"なろう系"っぽいと評価を受ける理由を調査しました。葬送のフリーレンがなろう系作品と似ている点や、なろう系の言葉の由来になった『小説家になろう』についても解説しています。また、葬送のフリーレンが面白いと言われる理由についてもご紹介。2021年に開催された『第14回マンガ大賞』の優秀作品として選ばれた『葬送のフリーレン』の魅力を知りたい人はこちらの記事をチェックしてみてください!
葬送のフリーレンとは?
葬送のフリーレンの概要
出典: https://kurio.id
なろう系(小説家になろう)の作品に似ていると言われることも多い『葬送のフリーレン(そうそうのフリーレン)』。そんな葬送のフリーレンは少年サンデーコミックスに掲載されているファンタジー漫画作品です。2020年に連載が始まり、2021年6月現在では4巻までコミックスが発売されています。2021年に開催された第14回マンガ大賞では優秀作品としても選ばれました。
そんな葬送のフリーレンの漫画原案は山田鐘人(やまだかねひと)さんが務め、作画はアベツカサさんが担当しています。小説化になろうの作品に似ているという感想・評価が度々あがっている葬送のフリーレンですが、葬送のフリーレンは『小説家になろう』の作品ではなく、漫画雑誌・少年サンデーが原作の漫画作品のため、正式には『小説家になろう』から出版されている意味での"なろう系"作品ではありません。
葬送のフリーレンのあらすじ
勇者ヒンメルとその仲間たちが魔王から世界を救って50年たったある日。ヒンメルは仲間たちと再開し、旅の別れ際に約束した「半世紀流星をまた共に見る」という願い叶え永い眠りにつきます。仲間の1人であったエルフ族のフリーレンは彼の死を目にし、長い時間を共に過ごしたにもかかわらず彼のことをあまりにも知らなすぎたことに気付き涙します。そして人間のことを知るため、フリーレンは旅に出ることを決意するのでした。
葬送のフリーレンはなろう系作品に似ている?
小説家になろうとは?
なろう系(小説家になろう)作品に似ているという感想・評価が多く出ている葬送のフリーレン。まずは『小説家になろう』についてご紹介していきます。『小説家になろう』とはネットで無料で投稿・閲覧ができるウェブ小説投稿サイトで、株式会社ヒナプロジェクトが運営しているサービスです。
2004年にサービスを開始し、プロ・アマチュア問わず様々な作家の小説作品が投稿されており、現在までに『魔法科高校の劣等生』『Re:ゼロから始める異世界生活』『転生したらスライムだった件』など人気アニメとして映像化された作品を多く輩出しています。また読者の間で面白いと話題になった作品は、アニメ化だけでなく『劇場版』『漫画』として展開されることも少なくありません。
そんな"なろう系"の元々の意味は『小説家になろう』を原作とする作品に使われる名称でしたが、小説家になろうの作品では「異世界転移もの」「主人公の能力がチート」という要素を含むものが多いことから、小説家になろうが原作の作品ではない場合でも、上記の特徴を含む作品は『なろう系』というジャンルに含まれることがあります。
こちらの記事でご紹介している『葬送のフリーレン』は原作が少年サンデーの漫画であることから、正式には小説家になろうの作品ではありませんが、主人公が初登場時から異例の強さを持っていたり、ファンタジー要素の強い作品ということから「なろう系作品」と判断されることも多くなっています。
葬送のフリーレンと小説家になろうの関係を考察
考察①キャラが真の実力を隠している
小説家になろうの作品に似ていると感想・評価があがることの多い漫画・葬送のフリーレン。こちらではそんな『葬送のフリーレン』と『小説家になろう』の作品の似ている要素を紹介していきます。まずは『キャラが真の実力を隠している』という点。チート能力を隠している主人公が多く登場する小説家になろうですが、葬送のフリーレンの主人公・フリーレンも実力を仲間達に隠しているところが共通しています。
葬送のフリーレンは魔族と対立し戦う物語となっており、魔族は「魔力の量」によって相手の強さを評価します。魔王討伐を果たしたフリーレンは大抵の魔族には引けを取らない強さを持っていますが、相手を油断させるために実力を隠しているため、小説家になろうの作品に似ているとされています。
考察②敵を苦戦することなく葬る
葬送のフリーレンが「小説家になろうの作品に似ている」と感想・評価があがる理由2つ目は『敵を苦戦することなく葬る』という点です。『考察①キャラが真の実力を隠している』の項目でご紹介したように、小説家になろうの主人公と同じく強力な能力を物語の始めから持っているフリーレン。
魔王を倒すほどの強さを持っている彼女が本気になれば、そこいらにいる敵など瞬殺してしまえます。しかし、敵がフリーレンの強さに気付けば逃げだしてしまう可能性があるので、あえて弱そうに見せ、敵をおびき寄せたところで葬る作戦をとる戦略をとっています。
考察③相手を葬る為だけの魔法
出典: https://note.com
葬送のフリーレンが「小説家になろうの作品に似ている」と感想・評価があげられている理由3つ目。小説家になろうでは、相手を倒すための必殺技が登場することが多く、葬送のフリーレンでもそれに似た魔法が登場します。その魔法とは『ゾルトラーク』。物理的な防御・魔法を貫通し相手を確実に仕留めるチート能力を持った魔法です。
元々は魔族が人間を殺すために生み出した魔法でしたが、対魔族用に改良されていき、葬送のフリーレンの主人公・フリーレンの愛用魔法となりました。『葬送のフリーレン』というタイトルは主人公・フリーレンの二つ名でもありますが、その由来はこのゾルストラークで魔族を瞬殺するといった意味でつけられています。
葬送のフリーレンの漫画の面白い魅力
面白い魅力①フリーレンの哀愁
小説家になろうの作品と似ていると感想・評価の多い葬送のフリーレン。こちらではそんな葬送のフリーレンの面白い魅力をご紹介します。まずは『フリーレンの醸し出す哀愁感』。葬送のフリーレンの主人公であるフリーレンは長い時を生きるエルフ族ということもあり、落ち着いた性格をしています。
さらに長寿という体質によって、フリーレンが体験してきた出来事がいつの間にか人間たちにとっては遠い過去として認識されていたり、仲間たちが先に死を迎えたりと、フリーレンは人間が感じている時間の流れと自分の体感時間にズレを感じる部分も出てきます。そんな不思議な時間感覚に、切なさや哀愁を感じるという感想を持つファンの姿も見受けられています。
面白い魅力②本格ファンタジーの世界観
葬送のフリーレンの面白い魅力2つ目は『本格ファンタジーの世界観』です。小説家になろうが由来の『なろう系』では、異世界から転移してきたキャラが主人公の作品も多く、「こうすれば有利になる」ということを主人公が知っていたり、「未知の能力が突然開花する」といった何でもありな展開が繰り広げられることも少なくありません。
しかし葬送のフリーレンではそういったご都合主義な展開は殆どなく、フリーレンの知略や工夫によって問題を解決するという正統派な戦いが見られます。そんな世界観を大切にしたり、魔法の特性もしっかりと決められている部分が正統派の本格ファンタジーで面白いと評価を受けています。
面白い魅力③ギャグ
葬送のフリーレンの面白い魅力3つ目は『物語のギャグ要素』です。"葬送"という単語から、一見シリアスな物語にも感じられますが、葬送のフリーレンのストーリー中では主人公のお茶目な一面や、登場人物が場の空気を無視した挙動をとるシュールなシーンも描かれています。全体的に落ち着いた雰囲気の葬送のフリーレンの物語にちりばめられた、クスッと笑えるギャグ要素が世界観をさらに面白く引き立たせています。
葬送のフリーレンに関する感想や評価
「葬送のフリーレン」って知らん間に250万部突破してた。
— GAUCHO (@GAUCHO0729) June 15, 2021
マンガ大賞受賞時は200万部だったのに、この2ヶ月ちょっとで50万部も伸びたのね。
道理で毎日「1巻買いました」ツイートを見かける筈だ。#葬送のフリーレン pic.twitter.com/XBMNtHkeoi
2021年のマンガ大賞にも選ばれた『葬送のフリーレン』。王道ファンタジーとなろう系の人気要素を併せ持った漫画作品として、現在も着々と人気を集めています。2021年6月現在ではコミックスが4巻までしか発行されていないため、アニメ化はまだ先の話となりますが、アニメ化決定の発表を待つファンの姿も多く見られています。
葬送のフリーレン、本当に作画が綺麗。
— Chihiro☕️ (@sen13w) June 9, 2021
今週号は複製フリーレンvsフリーレンだったんだけど、
二人の接近シーンは絵画かな?っていうぐらい美しい麗しい。 pic.twitter.com/6e7yifUQCE
また、『なろう系』と言われることの多い葬送のフリーレンですが、原作作品が掲載されているのは『小説家になろう』ではなく漫画雑誌・少年サンデー。原作漫画のその美しい作画も好評価を持たれている理由の1つとなっています。文章だけでは表せない登場人物たちの動きや感情を表現できる漫画だからこその面白さもこの作品の特徴です。
前から読もうと思ってた葬送のフリーレン、アマポチして一気読みしたんだけど
— くらうんぎあ (@CrownGear1991) June 16, 2021
すげえ良かったことをお伝えいたします。
Twitterの感想・評価を調べてみると、「面白かった」「アニメ化待ったなし!」「もっと早く読めば良かった」と大絶賛されている葬送のフリーレン。「なろう系は苦手」という人も、マンガ大賞にも選ばれたその人気作品の物語をぜひ実際に見て確かめてみてはいかがでしょうか?
葬送のフリーレンとなろう系作品の関係まとめ
以上、葬送のフリーレンが『小説家になろう』に似ていると言われる理由、作品の魅力、感想・評価などをご紹介してきました。なろう系に多いファンタジー世界が舞台でありつつも、ご都合主義ではなくしっかりとしたストーリーが組み立てられていることで人気の葬送のフリーレン。「アニメ化まで待てない!」という人はぜひ原作漫画に目を通してみてはいかがでしょうか?