アリエッティの身長・サイズ感がおかしい？大きさを作品に登場したものと比較検証

スタジオジブリの作品の1つ『借りぐらしのアリエッティ』。こちらの記事ではそんな借りぐらしのアリエッティに登場する主人公『アリエッティ』のサイズ感・身長がおかしいと話題になっているシーン・理由をご紹介しています。まずは借りぐらしのアリエッティの作品情報をご紹介します。

借りぐらしのアリエッティは人間の屋敷の床下で生活をする小人の少女・アリエッティが、彼らの目から逃れるために引っ越しをするお話です。スタジオジブリの映画監督と言えば宮崎駿（みやざきはやお）氏が有名ですが、借りぐらしのアリエッティは米林宏昌（よねばやしひろまさ）氏の監督作品として制作されました。下記の概要ではさらに詳しくご紹介していきます。

借りぐらしのアリエッティはアニメーション制作会社のスタジオジブリが2010年に公開したアニメ映画です。監督は米林宏昌氏が務め、音楽はセシル・コルベルが制作したケルト音楽作品が使われています。借りぐらしのアリエッティの物語の原作になった作品は1952年に出版されたメアリー・ノートン氏の『床下の小人たち』という小説。

こちらの原作小説は同年のカーネギー賞を受賞した話題の作品となりました。そこに宮崎駿氏と丹羽圭子（にわけいこ）氏が脚本家として加わり、ジブリ映画として発表した作品です。原作ではイギリスが舞台でしたが、映画化をするにあたって日本が舞台の物語に変更されています。そんな借りぐらしのアリエッティは、ジブリ作品の興行収入ランキングで6位を記録する人気作品となりました。

郊外のある民家の床下に住まいを持つアリエッティ一家。人間たちにみつからないようにひっそりと暮らしていましたが、ある日その家に住む少年・翔に見つかってしまいます。翔は警戒する小人たちとは逆に彼女たちとの交流を試みますが、「自分たち小人とは関わらないで」と言われてしまいます。またその頃、翔の家の家政婦が家の中の変化に気づき始めるのでした。

借りぐらしのアリエッティの主人公・アリエッティは好奇心旺盛な14歳の女の子。真っ赤な膝丈ワンピースに栗色のウェーブかかった髪が特徴的です。普段は髪を洗濯ばさみでポニーテールに結い上げています。体重については公式発表が無いため不明ですが、身長については公式設定が出ており「10センチ程度」とされています。そんな彼女は民家の床下に父親・母親と住んでおり、人間の生活品を借りて暮らしています。

普段は人間に存在を知られないように生活していますが、母親の誕生日を祝うために人間の家の台所に忍び込んだところ、家人の少年・翔に見つかってしまいます。その後翔の部屋にティッシュペーパーを借りに行ったところ再び見つかってしまい、翔とアリエッティの交流が始まるのでした。映画の声優は女優の志田未来（しだみらい）さんが務めています。

小人の物語を描いた作品『借りぐらしのアリエッティ』。作品内に登場する小人の大きさ・身長や体重などのサイズ感は公式で設定されたものがあるのですが、映画内でそのサイズ感がおかしい場面がいくつか指摘されています。

身長・サイズは公式で決まっているのになぜそのような矛盾が生まれるのでしょうか？ジブリの公式サイトなどからはサイズの矛盾についての解説などはされていませんが、作品ファンの間では「身長・体重などのサイズ設定よりも全体図の雰囲気を優先しているから」「実物の大きさに忠実だと、インパクトを出しづらいから」といった意見などが出ています。

スタジオジブリの作品に限らず、他のアニメ作品においても、リアリティよりも鑑賞者の印象に残る表現を優先している作品は多くあるので、アリエッティの大きさやサイズがおかしいのは特に伏線や理由があってのことではないという見方が強いようです。

「身長のサイズや大きさがおかしい」と指摘されている借りぐらしのアリエッティですが、こちらの項目ではそんなアリエッティのサイズ感がおかしいと言われているシーンを4つご紹介します。まず1つ目はアリエッティのサイズ感を正確に捉えるために実物大のサイズで描かれている場面をご紹介します。

それはこちらの上記画像の花畑でアリエッティと翔が話をしているシーン。アリエッティの奥にいる翔と、画面の一番手前に大きく描かれているマリーゴールドの距離を計算すると、恐らく2メートル前後の距離感だと考えられます。

実物のマリーゴールドの花の大きさは約5センチ前後とされており、これは公式設定で身長10センチ程度とされているアリエッティの約半分くらいの大きさ。遠近法を考慮したうえでマリーゴールドの花の大きさとアリエッティの身長を比較してみると、このシーンのアリエッティのサイズ感は正確であることがわかります。

上記の適正な大きさに対し、こちらのシーンではアリエッティの身長が10センチよりも小さく描かれているように感じた鑑賞者が多かったのではないでしょうか？ダンゴムシの体調は大体1.2センチ程度。さらに体を丸めると直径5ミリ程度のサイズになります。

このサイズを実物の物に例えると、身長160センチの人が銀行カードやクレジットカードを持った時の大きさに匹敵します。しかし、このシーンのダンゴムシはそれよりも少し大きいサイズに描かれているように見えます。そのため、アリエッティがダンゴムシを投げて遊んでいるこのシーンには違和感を感じる鑑賞者が多かったようです。

アリエッティの身長のサイズ感に違和感を覚えるシーン3つ目は、家政婦に捕まってしまった母親を助けに行くシーン。キッチンで家政婦が翔にホットミルクを頼まれているときに、アリエッティが家政婦に気付かれないよう床に降りるシーンがありますが、その時のアリエッティの身長が10センチよりも小さく描かれているように見えます。

このシーンではアリエッティの身長が翔のくるぶしあたりまでの高さに描かれていますが、アリエッティの身長は10センチ程度とされているので、本来であれば翔のくるぶしがアリエッティの胸元近くの高さになるはずです。そのため、アリエッティがキッチンの床に降りたこのシーンも翔が大きいサイズで描かれており矛盾しているシーンの1つと言えます。

アリエッティの身長がおかしく感じる理由4つ目は、飼い猫のニーヤとの比率がおかしい点です。借りぐらしのアリエッティではアリエッティとニーヤが一緒に描かれる場面が多いですが、シーンによってアリエッティとニーヤのサイズ比がバラバラでおかしいと指摘されています。

上記でご紹介した花畑のシーンではアリエッティの身長はニーヤと比べても適正サイズに描かれていました。しかし引っ越しをするシーンでは、真っ正面にいるニーヤの顔の半分程度しかありません。猫の顔はおおよそ10センチより少し大きいくらいなので、このシーンではアリエッティのサイズが異様に小さく描かれていることがわかります。

公式から身長が『10センチ』と発表されているアリエッティ。しかし体重は公言されていないため不明となっています。しかしアリエッティのスリムなスタイルを見ると、体重は標準かそれよりも少ないのではないかと考えられるでしょう。

現実の一般女性の場合、身長160センチの人であればモデル体重は48.6キロとされています。160センチの人と比べると、アリエッティの身長は約16分の1なので、体重の割合も同じくらいだとした場合、約3キロ程度であると考えられます。

アリエッティの身長については「10センチ程度」と公式から発表されていますが、アリエッティの父親と母親についてはどうでしょうか？2人の身長については父親のポッドの身長は公式で公開されており13センチと設定されています。一方、アリエッティの母親・ホミリーの身長については公式からは公言されていないため不明となっています。

しかし、アリエッティより少し高く、ポッドよりは小さいためおおよそ11センチ程度ではないかと推測できます。また、アリエッティと同じく父親・母親ともに体重については公式設定は公開されていないため不明となっていますが、上記の項目で推測したアリエッティの身長と体重を参考にすると、ガッシリ体型である父親の体重は6キロ程度、細身の母親の体重は3キロ程度だと推測されます。

• 誕生日：1993年5月10日
• 出身地：神奈川県
• 身長：150センチ
• 血液型：AB型
• 結婚：2018年～現在
• 活動期間：1999年～現在
• 事務所：研音

上記の項目では「アリエッティのサイズ感が大きかったり小さかったりしておかしい」と言われているシーン・理由や、アリエッティ一家の身長・体重についてご紹介してきました。次に、こちらの項目ではそんなアリエッティの声を演じた女優・志田未来（しだみらい）さんについてご紹介していきます。

借りぐらしのアリエッティでは主人公・アリエッティの声優として声をあてた志田未来さんですが、普段は女優としてドラマや映画にキャスティングされています。その活動歴は長く、6歳の頃から劇団に所属し、7歳になるとTBSの『永遠の1/2』で子役としてドラマ出演を果たしました。『14才の母』でドラマ初主演を演じた後は様々な作品で主演女優として活躍しています。

『女王の教室』では新人俳優賞を獲得し、初主演を演じた『14才の母』では"TV LIFE 2006年間ドラマ大賞主演女優賞＆新人賞"、"第15回橋田賞新人賞"などを獲得する実力派女優として名前が知られました。主にテレビドラマや映画の女優として活躍されている志田未来さんですが、舞台やアニメ・洋画の声優、バラエティタレントの仕事をされることもあります。

2000年に子役としてデビューし2006年には『14才の母』で主演女優として活躍した志田未来さん。14才で子供を産み母親になるという衝撃的なドラマの内容だけではなく、志田未来さん自身もリアルな演技を見せつけた主演女優として注目を集めました。主なドラマ出演作は下記の様になっていますが、声優としては『借りぐらしのアリエッティ』の他にも『風立ちぬ』の主人公の妹・堀越加代役としても出演しました。

• 女王の教室…神田和美
• 探偵学園Q…美南恵
• 14才の母…一ノ瀬未希
• 正義の味方…中田容子
• 小公女セイラ…黒田セイラ
• 秘密…杉田藻奈美/直子
• 信長のシェフ…夏
• ST 赤と白の捜査ファイル…青山翔
• レンタル救世主…百地零子
• ウツボカズラの夢…斉藤未芙由

こちらの記事では借りぐらしのアリエッティのサイズ感がおかしいと言われているシーン・理由についてご紹介してきましたが、ここからは借りぐらしのアリエッティを観賞した人の感想をご紹介していきます。まずは上記のツイート。こちらの方は、物語の序盤に登場するゴキブリのサイズ感について疑問を抱いたようです。

アリエッティの母親が下からゴキブリを見ているシーンですが、母親に対してゴキブリが大きいと指摘されています。衝撃的な場面を盛り上げようという工夫から、ゴキブリを母親よりも大きいサイズに描くことでインパクトを与えたいという制作者側の工夫とも受けとれますが、あまりに大きいため鑑賞者視点では違和感を感じたようです。次に下記のツイート。

こちらは借りぐらしのアリエッティの中でも特におかしいと声が上がっている部分。アリエッティは外に出ている時は洗濯ばさみで髪をまとめているのですが、その洗濯ばさみのサイズがおかしいのではないかという意見が多くあがっています。普通の洗濯ばさみのサイズは約5センチ程度。

そしてアリエッティの身長は約10センチとされているので、人間たちが普段使っている洗濯ばさみを借りてきたのであれば、アリエッティの身長の約半分ほどの大きさのはずです。しかし物語の中では髪をまとめる程度のサイズで登場しているため、アリエッティが10センチ以上の大きい体型でないと、洗濯ばさみの大きさに矛盾がでてしまいます。そして次にドールハウスが大きいのではないかという意見もご紹介します。

翔たちがドールハウスを覗いた時にはドールハウスの室内の高さは約10センチ強ほどでした。そのため、アリエッティたちが部屋の中に入った場合には、頭が天上にギリギリつくくらいか、もしくは天上に着いてしまうサイズのはずですが、中に入ったアリエッティは問題なく室内を移動しています。

そのため、このシーンはアリエッティが小さくなったか、ドールハウスが大きいサイズにならないと不可能となります。このように、上記では借りぐらしのアリエッティのサイズ感がおかしい点が多々あると鑑賞者たちから意見が多くあげられています。

以上、借りぐらしのアリエッティの身長やサイズ感がおかしいと言われているシーン・理由をご紹介してきました。サイズ感が不安定な主な理由は、各場面のインパクトや小人の小ささを強調するために、わざとアリエッティたち小人のサイズを小さくしたり周りの物を大きいサイズに描写しているためだと考えられます。

しかし物語を見ている鑑賞者側からすると、周りの物が大きいサイズに変化したり、キャラクターが小さく描かれすぎていて違和感を覚える原因になってしまっているようです。とはいえ、折角の名作をモヤモヤしながら見るのは勿体ないので、「そういった表現技法である」と割り切って見るのが、借りぐらしのアリエッティを楽しんで見る秘訣と言えそうです。