借りぐらしのアリエッティのその後は?翔の病気や原作との違いも比較考察

「借りぐらしのアリエッティ」は、14歳の小人の少女「アリエッティ」と12歳の少年「翔」の繰り広げる話です。「借りぐらしのアリエッティ」のその後は、どうなったのか。その後にまつわる色々な諸説、翔の病気は失敗したのか、成功したのか、翔に見つかったアリエッティ家族は身を守るために引越しを選んだ後の話、原作「床下の小人たち」と「借りぐらしのアリエッティ」の違いを比較していきます。

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目次

  1. 借りぐらしアリエッティのその後は?翔の病気や原作との違いを考察
  2. 借りぐらしのアリエッティとは?
  3. 借りぐらしのアリエッティのその後は?
  4. 借りぐらしのアリエッティの翔の病気はその後どうなる?
  5. 借りぐらしのアリエッティの原作との違いを比較考察!
  6. 借りぐらしのアリエッティのその後まとめ

借りぐらしアリエッティのその後は?翔の病気や原作との違いを考察

借りぐらしのアリエッティには、原作があり筆者はメアリー・ノートンさんの「床下の小人たち」です。アニメ映画の原案は昭和40年の頃にあったくらいですが一度流れています。また借りぐらしのアリエッティに出てくる翔にはモデルが居ます。そのモデルは翔の声を担当した神木隆之介さんです。ジブリには神木隆之介さんは常連ですが、実は神木さんは幼い頃に生存率1%という病気を患っていたことがあります。

ジブリのプロデューサーである鈴木敏夫さんが、宮崎駿さんが若い頃映画にしようとしていた作品だから若い人を監督にした方が良いと宮崎駿さんに勧めて米林宏昌さんに決まり翔の役は神木さんしかいないと決めたと言われています。それぐらい鈴木さんのカンというか見抜く力は大事だったようです。そのため翔の雰囲気など、すべてにおいて神木さんの動きを研究したキャラデザインになっています。

作品を観ると翔が実際の神木さんに見えてきます。また「借りぐらしのアリエッティ」は原作「小人の冒険シリーズ」の良いところだけ集めて凝縮したものになっています。設定もイギリスが日本になったり、原作では8歳の少年で病気療養のためで手術はありませんが翔は12歳で手術が必要な影があるような人物に仕上がっています。そんな原作と借りぐらしのアリエッティの違いと、その後を紹介していきます。

借りぐらしのアリエッティとは?

「借りぐらしのアリエッティ」は、もうすぐ14歳になる小人の少女アリエッティが両親と3人で、屋敷の住人に見つからないように床下に暮らしている小人の話です。小人の掟で住人に見つかってしまったら引越しをするという決まりがあるので見つからないように暮らしていました。住人が寝た夜遅くに砂糖、ビスケット、ティッシュなどを借りに行き、電気やガスも少しずつ自分達に必要なだけ借りて来て暮らしています。

アリエッティは療養で屋敷に訪れてた少年「翔」に見られてしまいます。隠れてたから見つかっていないと、その夜アリエッティは父親ポッドと初めての借りに行きます。しかし借りの最中に翔と目が合い、手に入れた角砂糖を落として完全に翔に見つかってしまいます。「人間の出方を見てから決めても遅くない」と急いで引越しを決めなかったポッドですが、アリエッティと翔が関わるようになり引越しを決めます。

引越し先を探しに行ったポッドは屋敷の外で足を痛めてしまいます。そんなポッドと同じ小人のスピラーに助けられます。ポッドを支えながら一緒に家に来たスピラーに小人が生きていることを聞いたアリエッティ達は喜びます。足の回復を待って引越し先を見つけに行こうとしていたポッド達に翔は、お婆さんから代々受け継いだ小人のためのドールハウスの一部キッチンを小人の家に増設します。

これが決定打となって、アリエッティ達は引越しを決めます。アリエッティは翔に文句を言いに会いに行き、初めて2人は顔を見て話します。その時、家政婦のハルに母親ホミリー捕まってしまいます。捕まったことでアリエッティは翔を頼り、翔は一緒にホミリーを探し出し助けます。しかし人間によって危険な目にあったホミリーは翔を怖がります。アリエッティは、そのまま家族で住んでいた家の形を消し引越しの旅に出ます。

アリエッティが旅立ちの朝、猫のニーヤが翔を川まで連れて行き2人は会うことが出来ます。翔は角砂糖をプレゼントとして渡し、生きる勇気が出たから手術を頑張ると伝えます。アリエッティは守ってくれたことへの感謝と手術の際に傍に置いといて欲しいと髪留めに使ってたクリップを渡し別れを告げます。最後に翔は「アリエッティ、君は僕の心臓の一部だ。忘れないよ、ずっと」と呟きアリエッティを見送ります。

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借りぐらしのアリエッティのその後は?

新しい家へと旅立ったその後は?

その後、新しい家を見つけたアリエッティ達は、床下は危険と判断して屋根裏部屋に住むことにします。しかし屋根裏部屋もネズミや毛虫などの天敵だらけで心休まる時はないようです。最後は飼い猫によって捕獲されて何処かへ連れて行かれてしまうというバッドエンドが噂されています。しかしバッドだけではなく引越しを繰り返しエンディングの最後に写ってた家に落ち着いたのではないかとも噂されています。

翔のところにはもう戻らない?

翔のところに戻ると家政婦が居て捕まってしまうとか、アリエッティが翔に恋したら翔とは住む世界が違って報われないから最悪だと色々なことが言われています。しかし手術が成功したとして、あの1週間だけ暮らした家に戻るとも言っていません。なので戻る戻らない以前の話で翔とアリエッティが運命の糸で繋がってて、どこかで再会しない限り会えないのではないでしょうか。

原作とは少しストーリーが違い答えを用意してないのは、観る人それぞれが決めれば良いと監督が考えたからではないでしょうか。だから完結していたはずの原作の1~3巻で終わったんではないのか?と考えられます。旅をして最後行き着いたところで手術に成功した翔と再会したら素敵なことです。そんな夢を持たせたまま終わったのはジブリ作品ならでは気付くところです。

借りぐらしのアリエッティの翔の病気はその後どうなる?

翔の病気は手術が成功した説について

翔の手術が成功したと言われているのは、「借りぐらしのアリエッティ」の冒頭の始まりに答えがあります。冒頭で翔が「僕はあの年の夏、母の育った古い屋敷で1週間だけ過ごした」というフレーズで、この物語が始まってるからです。そのため手術してから年月が経ち、翔の思い出話として昔を懐かしんでるのではないか。昔を懐かしんでいるのであれば手術は成功したのではないかと捉えてるようです。

また手術しても治らないと翔が勝手に決めていただけで、アリエッティに出会ったことで、生きる喜び、生きて居たいと願う気持ち、メンタルが強くなり死なずに済んだという説もあるようです。冒頭のセリフから生きているが正解であって欲しいですが、これは観てる方々の描く何通りもある「借りぐらしのアリエッティ」の最後が間違いなく正解なのではないでしょうか。

翔の病気は手術失敗した説について

成功とは別に翔の手術は失敗したという話もあります。それは、アリエッティ達を守るために動き回り、最後別れのために川まで走ったのが心臓に負荷がかかり手術に耐えれなかったという説です。そのため明後日手術という言葉だけで、エンディングでは手術の結果が描写されてないこと、また手術後アリエッティに会う描写がないことで決定的になっているようです。

そして物語の最後で「アリエッティ、君は僕の心臓の一部だ。忘れないよ、ずっと」と翔が言っているので自分が死んでもアリエッティの心臓が動いているという風に捉えて亡くなっていると考える説が大きいようです。

借りぐらしのアリエッティの原作との違いを比較考察!

借りぐらしのアリエッティの原作は「床下の小人たち」

「借りぐらしのアリエッティ」には原作があり、原作は小人の冒険シリーズ「床下の小人たち」といいます。この原作の作家はイギリス人のメアリー・ノートンが児童向けに書いたファンタジー小説で5作で完結のシリーズものです。「借りぐらしのアリエッティ」は原作で言えば1~3作が抜粋されて凝縮されただけで、原作を知ってる方からすると「借りぐらしのアリエッティ」のエンディングが今から面白くなるところになります。

また「借りぐらしのアリエッティ」との「床下の小人たち」の違いで言うと「借りぐらしのアリエッティ」ではアリエッティは床上に上がるのは禁止されてますが自由にアリエッティ達が暮らしてる家から外に出ることが出来ます。しかし「床下の小人たち」ではお母さんの手伝いだけで家から出ることは出来ません。幽閉された状態で家から出る扉にはアリエッティが明けれない大きな安全ピンで施錠されていました。

そして「借りぐらしのアリエッティ」では、お父さんが怪我をしたところを助けてくれたスピラーですが「床下の小人たち」では2巻の「野に出た小人たち」でアリエッティ達が家を出て野原に脱出してから出会います。3巻が「川をくだる小人たち」で、そして野原で出会い友達になったスピラーの助けで森番の小屋にたどり着き、いとこの家族と再会します。その後、やかんを使った川下りがあるのです。

「借りぐらしのアリエッティ」では引越しをすることをアリエッティは悲しみます。自分の責任で家族を危険な目に合わせたことを謝罪します。「床下の小人たち」のアリエッティは引越しをすることになったことに対して泣きます。しかし、これは悲しくてではなく外に出れる喜びで嬉し泣きをするのです。こんな風に違いが出てくるのは、この作品では面白い部分です。

「借りぐらしのアリエッティ」では、いとこの家族とは再会せずに川下りしてエンディングなので原作を知ってる人からすると物足りません。ここも原作との違いです。小人の冒険シリーズでは、川下りの後が4巻「空をとぶ小人たち」で描かれています。川を挟んで心優しいポットさんの村(模擬村)と見物客目当てのプラターさんの村(模擬村)があり、アリエッティ達はポットさんの村で楽しく暮らしていきます。

楽しく暮らしてたのも束の間プラターさんに誘拐されて屋根裏部屋に閉じ込められてしまいます。そこでアリエッティ家族とスピラーは気球を作り逃げようとします。ここで終わりだと思ってた小人の冒険シリーズですが20年後に5巻「小人たちの新しい家」が出ます。無事逃げれたアリエッティ達が再び川を下り辿り着いたのは静かな古い牧師館です。

この古い牧師館は「借りぐらしのアリエッティ」の一番最後に出てきた建物ではないかと考えられます。ここに辿り着いて安堵して暮らせるようになったんでしょうか。そこは原作の「床下の小人たち」でもジブリ映画の「借りぐらしのアリエッティ」でも描かれていないので「借りぐらしのアリエッティ」の続編が出るのならアリエッティ達のその後が知りたいと願う人が多いようです。

ただ「借りぐらしのアリエッティ」と「床下の小人たち」では違いが多くあり、まず重病の翔に似てる人は原作では出てきません。原作でアリエッティと関わる病気の子はインドに居る母親のところに帰る前におばさんのところで少しの間療養してただけで手術はしません。また生死が、しっかり分かっていて彼は戦死します。ここも「借りぐらしのアリエッティ」とは違います。

アリエッティの父親の考え方も違います。原作ではアリエッティが借りをするのを毛嫌います。しかし「借りぐらしのアリエッティ」では「アリエッティも、もう14歳。自分達に何かあれば、ひとりで生きていかなければいけない。そのためにも「借り」を教える必要がある」と母親を説得します。なので「借りぐらしのアリエッティ」は原作を知る人達から別物と考えた方が良いのでは?と言われるぐらい違いが多いのです。

借りぐらしのアリエッティのその後は?原作から考察!

「借りぐらしのアリエッティ」のその後はネットでも色々と噂されています。翔の手術が成功する説と失敗する説、またアリエッティ達がネズミたちに襲われて亡くなってしまう説と生き残る説があります。その中で原作を読んでいくと面白い一行があります。それは原作である「床下の小人たち」は、メイおばさんの弟から聞いた床下に住む小人たちの話をケイトという女の子に語ってるのです。

このメイおばさんが語ってる中で「借りぐらしのアリエッティ」ではイジワルな家政婦だったハルさんですが原作で理由が分かります。「借りぐらしのアリエッティ」と「床下の小人たち」では違いがあるので分かりにくいですがハルさんは原作で言えばドライヴァという人物です。彼女が昔一緒に仕事していた女中が家の物を盗んでたということで犯人になっていたので今回大量に物が消えたので敵討ちではないかと言われています。

その最後に「アリエッティの「も」という字にはクセがあったが、弟にも同じクセがあったのさ」と語ってるのです。この話をケイトに語る前にメイおばさんの弟は「英雄的な戦死」と遂げて居ないと話しています。なのでアリエッティは逃げれたはずだけど弟は会えてないから実際分からないのです。また、あの一行が正しければ弟の空想の物語が語り継げられてるのです。衝撃的な一行です。

借りぐらしのアリエッティのその後まとめ

「借りぐらしのアリエッティ」は原作とは別物というくらい内容が違います。人物の性格だったり環境だったりと設定のイギリスと日本の違いからか?というくらい違います。しかし「借りぐらしのアリエッティ」のアリエッティと、その両親は日本の古き良き時代の家族像に当てはまってるように感じます。また、それだけではなく現代社会の問題である核家族によって起こる孤独も上手く表現しています。

翔の存在は気になるものとなり、そのなかで「借りぐらしのアリエッティ」のその後自体が気になるものとなっています。翔の手術が成功したのか?という疑問は、物語の始まりで答えが出てそうですが結果的に全ての答えは受け取る人の捉え方次第のように感じます。原作を読んでみて改めて「借りぐらしのアリエッティ」の違いを探してみるのも良いかもしれません。

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