【ゴールデンカムイ】有古力松一等卒は裏切り者のスパイ?菊田との関係は?

北海道を舞台にしたバトル漫画「ゴールデンカムイ」に登場する有古力松一等卒について紹介します。「ゴールデンカムイ」の有古は日露戦争に従軍したアイヌ出身の軍人ですが、有古は裏切り者のスパイと言われています。それには、土方歳三や鶴見中尉の思惑が絡んでおり、ここでは、有古がスパイになってしまった理由について考察します。また、有古は菊田特務曹長と共に登場するのですが、二人の関係についてと、菊田の正体についても考察します。

【ゴールデンカムイ】有古力松一等卒は裏切り者のスパイ?菊田との関係は?のイメージ

目次

  1. ゴールデンカムイの有古一等卒とは?
  2. ゴールデンカムイの有古力松一等卒は裏切り者のスパイ?活躍を考察
  3. ゴールデンカムイの有古一等卒と菊田の関係
  4. ゴールデンカムイの有古一等卒の強さ
  5. ゴールデンカムイの有古一等卒に関する感想や評価
  6. ゴールデンカムイの有古一等卒まとめ

ゴールデンカムイの有古一等卒とは?

ゴールデンカムイの作品情報

「ゴールデンカムイ」は週刊ヤングジャンプで連載中の漫画です。作者は野田サトルで、2014年から連載が始まり、コミックは第25巻まで発売しています。「ゴールデンカムイ」は世界各国で翻訳され、発行部数1500万部を超えています。また、テレビアニメはTOKYO MX他で2018年に第1期と第2期、2020年の秋に第3期が放送されました。

ゴールデンカムイの概要

「ゴールデンカムイ」は日露戦争(1904年~1905年)後の北海道を舞台にアイヌの金塊の行方を探す者たちのバトルを描いた作品です。アイヌの文化、生活様式などが細部にわたって描かれており、アイヌの歴史、文化に触れることのできる作品です。また「北海道ゆかりの本大賞(コミック部門)」受賞、2021年には「文化庁メディア芸術祭・マンガ部門ソーシャル・インパクト賞」を受賞、他様々な漫画賞を受賞しています。

ゴールデンカムイのあらすじ

舞台は日露戦争後の北海道。元陸軍所属の杉元佐一はヒグマに襲われていたところをアシㇼパというアイヌの少女に救われます。同時に杉元は、のっぺら坊なる人物がアイヌの人々を虐殺し、アイヌ秘蔵の金塊を強奪したことや、その隠し場所をのっぺら坊が網走監獄の囚人に刺青として彫っていたことを知ります。こうして、杉元をはじめ、金塊を手に入れようとする男たちの熾烈な戦いが始まります。

有古力松一等卒のプロフィール

「ゴールデンカムイ」に登場する有古力松(ありこりきまつ)一等卒のプロフィールを見ていきます。有古力松一等卒はアイヌの民で、北海道・登別温泉の近辺にあるコタン(アイヌの集落)で生まれました。本名を「イポㇷ゚テ」と言います。日露戦争に従軍した軍人で、髪型はポニーテール、アゴ髭と顔に額からアゴにかけて斜めに傷が残っているのが特徴で、大柄な体格です。性格は大きな体に似合わず穏やかです。

TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト

ゴールデンカムイの有古力松一等卒は裏切り者のスパイ?活躍を考察

「ゴールデンカムイ」はアイヌの奪われた金塊の行方を巡るバトルを描いた作品で、様々な登場人物たちがそれぞれの戦い方で金塊の真実に迫っていきます。ここからは、日露戦争に従軍したアイヌの民、イポㇷ゚テこと有古力松一等卒の初登場での様子や活躍を紹介します。そして、有古力松一等卒は裏切り者のスパイ?について考察していきます。

考察①有古一等卒の初登場

有古力松一等卒が初登場したのはコミック20巻、192話になります。有古が登場したシーンについて見ていくと、まず有古が登場した場所は北海道・登別温泉でした。ここは第七師団が病気や傷ついた兵士たちの療養地として利用している所です。この療養地にある「滝の湯」の打たせ湯を楽しんでいたのが、第七師団の宇佐美時重と二階堂浩平です。そこに菊田特務曹長がやってきて、有古のことを話し始めました。

菊田によると、有古が「昨夜、ここからもっと山奥の温泉地で、雪の降り積もる山を下駄ばきの男が灯りも無しに真っ暗な中を逃げていった」と話していたということです。宇佐美が本気にせず笑っているので、菊田は有古を呼びました。現れた有古の姿は、濃い眉毛にアゴ髭、額の傷が特徴のがっしりとした体格です。さらに有古はその人物について、暗闇の中でよく見えなかったと言いつつ「奇妙な柄の服を着ていた」と話しました。

有古がその男を目撃した場所は、有古が生まれ育った土地のそばで、アイヌの民だけが知っている温泉地でした。その後、有古が目撃した男は「刺青人皮」を持つ都丹庵士(トニアンジ)だったことが明らかになりました。

考察②遭難者捜索で活躍

有古一等卒は「八甲田山遭難事故」の捜索隊の隊員でした。この遭難事故とは明治35年(1902年)1月~2月にかけて実際に起きた山岳遭難事故のことです。ロシアとの戦争(日露戦争)を見据え、極寒での戦いに備えて行われた陸軍による訓練です。「八甲田雪中行軍遭難事件」と言われるこの事故は、「青森歩兵第5連隊」の210名の隊員中199名が死亡するという、近代の山岳事故で最大級とされる遭難事故となりました。

「ゴールデンカムイ」でも語られているこの八甲田遭難事故の捜索隊に、アイヌにも召集がかかり、有古も参加したということです。実際にアイヌの方たちも捜索隊に参加し、凍てついた川に入り、大雪の山であっても敏捷に歩くなど、大いに貢献されたそうです。「ゴールデンカムイ」の有古もその鍛え上げられた屈強な体と精神、山で生きる知恵などを生かし、大いに活躍したと考えられています。

考察③有古の裏切り

有古一等卒は都丹庵士の「刺青人皮」を手に入れ、それを持って鶴見中尉を訪ねました。しかし、鶴見中尉はその刺青が都丹のものではないことと、実は有古が第七師団を裏切り、土方歳三と裏で繋がっていることを知っています。鶴見中尉が見抜いた通り、有古は土方から都丹のものではない偽物を渡すよう指示されていたのです。

鶴見中尉は、のっぺら坊が犯人とされているアイヌ虐殺・金塊強奪事件で、有古の父親が殺害された一人だということを知っています。そして鶴見中尉は、土方も有古の父親について知っており、そのことで有古を土方側に引き込んでいることまで予想していました。

このように、有古の裏切りを見抜いていた鶴見中尉は、有古の家族を人質にして土方側への二重スパイになれと命令します。そして、鶴見中尉は言うことを聞かなければ、裏切り者として家族だけでなく親族などすべてが制裁の対象になると言います。自身の裏切りで家族・親戚にまで制裁が及ぶことを恐れた有古は、鶴見中尉の命令を受け入れるしかありませんでした。

考察④刺青人皮を持ち土方一味へ

家族のために鶴見中尉から命令された二重スパイになる決心をした有古は、鶴見中尉側から「刺青人皮」を奪い取ってきたように見せるために、宇佐美に殴られてから土方の元へ戻っていきました。その際、鶴見中尉は、江渡貝弥作に作らせた偽物の「刺青人皮」を有古に持たせています。
 

有古を自分の一派に引き入れた土方ですが、実は土方は、有古の裏切りを鶴見中尉が見抜くだろうと確信していました。さらに土方は有古が持ってきた「刺青人皮」が都丹のものではないことを、鶴見中尉にばれることも分かっています。その上で、有古を鶴見中尉の元に行かせたのは、土方自身の目的のためです。

土方の目的は鶴見中尉が持っている偽物の「刺青人皮」を手に入れることです。そのために有古を上手く操り、利用していたのです。そして、土方は鶴見中尉が有古を二重スパイに仕立て上げることも予想していました。こうして有古は二重スパイとして土方の一派と鶴見中尉の間で二重スパイとして活動することになりました。

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ゴールデンカムイの有古一等卒と菊田の関係

「ゴールデンカムイ」の有古力松一等卒は初登場の際、菊田特務曹長と行動を共にしていました。有古一等卒にとって菊田特務曹長は上官にあたりますが、単なる部下と上官という関係ではないということです。ここでは、有古一等卒と菊田特務曹長の関係についての考察と、菊田の正体について考察していきます。

考察①有古と菊田の関係

日露戦争に従軍していた有古と菊田は、奉天会戦の際、塹壕にいたところを爆撃に遭いました。爆撃の後、重傷を負いながらも有古と菊田だけが生き残りますが、助けを呼ぶこともできない状態で、塹壕の中、たった二人で横たわっていました。有古と菊田は互いに生きていることを確かめるために、必死で声を掛け合っていました。

有古と菊田は、このまま助けがこなければ死ぬかもしれないという恐怖や孤独の中で、二人共に生還できたのは、互いの存在が生きる励みになったのだと言われています。この夜、二人が眺めていた月が、死を乗り越えた二人の絆の象徴となったのでした。

考察②有古が驚いた菊田の正体

土方側のスパイであり、鶴見中尉側のスパイでもある有古一等卒は、どちらの陣営からも信頼されることはなく、特に鶴見中尉には家族を人質に取られているため、どうしても言うことを聞かざるを得ない状況です。裏切り者として身の置き所のない苦しみを味わっている有古。そんな有古の心情を察して菊田が「俺につけよ」という言葉を掛けました。

今、有古がスパイとして仕えている土方や鶴見中尉ではない、俺(菊田)につけ、という意味を悟った有古は愕然とします。菊田は中央政府に仕えるスパイだったのです。中央政府もアイヌの金塊を狙っており、菊田は、鶴見中尉が金塊を探し出したら殺せと命じられています。菊田は、土方や鶴見中尉の思惑に踊らされ、二重スパイなどしていても最後は破滅するだけだと言います。

さらに、菊田は有古の苦しい立場を思いやり、「お前を信じているのは、俺だけだ」と続けます。中央政府のスパイだという菊田の勧誘に対して、有古はどのように答えたのでしょうか?日露戦争時、同じ月を眺めて死を乗り越えた有古と菊田の今後の関係に注目していきましょう。

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ゴールデンカムイの有古一等卒の強さ

ここまで「ゴールデンカムイ」の有古力松一等卒の活躍や菊田特務曹長との関係を紹介し、また、有古力松一等卒が裏切り者のスパイだったことについて考察してきました。ここからは、有古力松一等卒の強さと「刺青人皮」を持つ男・都丹庵士(トニアンジ)との戦いの様子を紹介します。

考察①有古一等卒の強さ

有古一等卒はアイヌで培った頑強な体と身体能力、強靭な精神力で壮絶な日露戦争を耐え抜いて生き残りました。八甲田山遭難事故の捜索隊でも活躍したとされている有古は、戦闘シーンはまだ少ないですが、相当な強さであることは間違いないようです。

考察②トニアンジと有古の戦いの結果

有古が山奥の秘湯で目撃した男は都丹庵士(トニアンジ)で、背中の模様は「刺青人皮」だったことが判明します。都丹は土方歳三に命じられて第七師団の動向を探るスパイです。仲間と共に第七師団の療養地・登別温泉にあん摩として潜入していたところ、有古に目撃されたのでした。有古と菊田は彼を捕らえるために追跡を開始します。一方、目撃された都丹は得意の暗闇で迎え撃とうと画策します。

深夜の洞窟を戦場にした都丹は有利に戦いを進めますが、百選練磨の軍人たちは徐々に形勢を逆転。諦めた都丹が逃走したので、菊田は有古に都丹の追跡を任せます。アイヌである有古にとっては生まれ育った土地での追跡となり、自分から逃げられる者はいないと断言し、追跡を開始します。有古は都丹の後をただ追っているように見せかけて、凍った枝を折る音や射撃音を利用し、都丹を思うままに追い詰めていきます。

必死に逃げ続けている都丹ですが、ある異様な音に気づきます。それは、この山を熟知している有古が銃で人工的に起こした雪崩の音でした。雪崩は間近に迫り、都丹はその時やっと誘導させられていたことに気づきます。「負けたぜ」という一言を残し、都丹は雪崩に巻き込まれていきました。こうして、山を巧みに利用した有古が勝利し「刺青人皮」を手に入れることができました。

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ゴールデンカムイの有古一等卒に関する感想や評価

「ゴールデンカムイ」の195話は有古一等卒と都丹庵士の戦いが描かれています。有古は八甲田山遭難事故の捜索隊だったこともあり、屈強な体と精神力を持つ兵士です。さらに、アイヌの民である有古は地元の山を熟知しており、そんな有古ならではの戦い方で勝利しました。そんな有古と都丹との戦いのシーンが一番好きだということと、「負けたぜ」という都丹の一言が大好きだという感想です。

「ゴールデンカムイ」の有古力松一等卒が初登場したシーンからずっと好きだという感想です。裏切り者のスパイとなってしまった有古ですが、とにかく生き残って欲しいということと、家庭をもって幸せを掴んで欲しいという感想です。

「ゴールデンカムイ」の有古力松一等卒と菊田は日露戦争で共に固い絆で結ばれた二人でした。戦争で傷を負った二人が温泉で療養していたこともあり、その後の様々な困難を乗り越えて発した言葉が重かったという感想です。

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ゴールデンカムイの有古一等卒まとめ

いかがでしたか?「ゴールデンカムイ」の有古力松一等卒が裏切り者のスパイ?について考察しました。土方歳三や鶴見中尉の思惑に操られる有古は苦しい立場でした。菊田との関係は、共に死を乗り越えた二人でした。屈強な体と精神を持つ軍人、有古が好きで、幸せになって欲しいという声が寄せられていました。菊田の誘いに有古はどう答えるのでしょうか?今後も有古に注目して「ゴールデンカムイ」をお楽しみください。

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