デビルマンの名言・名シーン集！印象的なセリフをランキングで紹介

漫画家・永井豪先生の「デビルマン」は、悪魔の身体と人間の心を持ったデビルマンと、地球の奪還を目論むデーモン軍団との戦いを描いたホラーアクションです。以下では、ホラー特有の怖さや、人間の心の弱さがもたらす恐怖とそれらを煽りたてる名言、前向きな心を持ち続ける主人公の名言が目を引く、漫画「デビルマン」の心に響く名言集や名セリフ・名シーンをランキング形式で紹介します。

漫画「デビルマン」は、1972年～1973年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載されたホラーアクションで、単行本は全5巻で構成されています。「デビルマン」は、永井豪先生による漫画連載と並行して、テレビアニメの制作・放送が実施され、アニメ版では1話完結型のオリジナルストーリーが展開され、漫画版とは異なる作風となっています。

197X年、両親の海外出張により、牧村家に居候する主人公・不動明は、親友の飛鳥了のある儀式に挑み、悪魔の体・人間の心を持つデビルマンとなります。地球では、デーモン軍団の脅威に晒され、明たちデビルマンが人々を守るべく戦いに身を投じます。しかし、ある出来事がきっかけで、人々は疑心暗鬼に陥り、悪魔に対する異常な恐怖は、人類を破滅の道へと導いていきます。

古典的ホラーからモダンホラーまで、あらゆる要素を盛り込んだ漫画「デビルマン」は、現代の少年漫画では見られない過激な描写が多い一方、運命に翻弄される主人公の心の響く名言や、人間の無力さを表現した名言も多く盛り込まれています。以下では、漫画「デビルマン」の印象的な名言集や名シーン・名セリフランキングTOP15～11を紹介します。

漫画「デビルマン」の名言集や名シーンランキング第15位は、漫画「デビルマン」の序盤に登場した不動明の数奇な運命を予告する名セリフです。ある日、不良に絡まれた明は、旧友の飛鳥了に助けられ、そのまま了の家に向かいます。旧友の変わり果てた姿に驚きを隠せない明をよそに、了は亡き父の遺産をみせ、デーモンの1人・アモンを明に憑依させ、デビルマンを生み出しました。

しかし、デビルマンの誕生は、人類滅亡のカウントダウンの始まりであり、デビルマンになった明はもちろん、自分の本当の正体を知らない了も、やがて自分たちに降りかかる不幸のどん底を予感することは出来ませんでした。不動明の以下の名言からは、ホラー要素満載の「デビルマン」の世界観も表現し、恐怖を煽りたてています。

漫画「デビルマン」の名言集・名シーンランキング第14位は、悪魔ジンメンの甲羅に浮かんださっちゃんの悲痛な叫びです。さっちゃんは、明が引っ越す前に隣に住んでいた女の子で、牧村家にも遊びに来ていました。しかし、帰りの新幹線にて、悪魔ジンメンに捕食され、ジンメンの甲羅の一部となってデビルマンの前に姿を現します。

闇に消えながら「もっと生きたかった」と叫ぶさっちゃんの姿は、デビルマンとなった明はもちろん、多くの読者にショックを与えました。さっちゃん名言は、突然訪れる人間の死や、命のはかなさを訴えているでしょう。

漫画「デビルマン」の名言集・名シーンランキング第13位は、悪魔狩りの標的と見なされ、悲惨な死を迎えた牧村家に絶望するデビルマンの名セリフです。人間の恐怖心が招いた残忍な事件は、明の最愛の女性・牧村美樹にも及び、身体をバラバラに切断された状態で発見されました。その後、美樹の身体の一部は、デビルマンの手で埋葬され、彼女の壮絶な最期は、漫画「デビルマン」で一番ショッキングなシーンと言われています。

漫画「デビルマン」の名言集・名シーンランキング第12位は、デーモンの1人・アモンとの合体後、入院中の了の質問に答える明の名セリフです。デーモンとの戦いにて了は負傷、明は襲われた恐怖から理性を失い、アモンとの合体しましたが、悪魔の身体を手に入れた明には、恐いものはなく、むしろ力がみなぎっているでしょう。明の狂気が垣間見える名言の1つです。

漫画「デビルマン」の名言集と名シーンランキング第11位は、人間対悪魔の戦争にて、デーモンに立ち向かう人間を守るべく、向かおうとしたところを了に引き留められたデビルマンの名セリフです。デビルマンが戦うのは今ではないと説得にかかる了に対して、正義感あふれるデビルマン（明）は、見て見ぬふりはできないと、了に反発します。明の以下の名言は、現代人にも通じる深い意味が込められているでしょう。

漫画「デビルマン」では、言葉がもたらす影響や、それらが引き起こす恐怖を表現した名言・セリフも多く見られ、未知なるウイルスの脅威に晒され、終わりの見えない不安が募る現代の様子を彷彿させています。以下では、人生訓としても親しまれる、漫画「デビルマン」の名言集や名セリフ・名シーンランキングTOP10～4を紹介します。

漫画・デビルマンの名言集や名シーンランキング第10位は、デビルマンに向けられたデーモンの最初の刺客、気高く美しい女戦士・妖鳥シレーヌの名セリフです。ギリシャ神話の怪物・セイレーンを由来とするシレーヌは、鳥のような翼・爪を持つ女性型デーモンであり、劇中ではこの名言と同時に、突風を起こして月を雲で覆いました。

そして、戦いの準備を終えたシレーヌは、水と一体化する能力を持つゲルマーと、不定形型のアグウェルをを牧村家に放ちます。月は、女性や魔物を暗示するシンボルであり、過激な描写が多い漫画「デビルマン」にて、もっとも幻想的な名シーンです。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第9位は、罪のない人々へ悲惨な仕打ちをしていながら、自分たちは悪くないと言い訳をする悪魔特捜隊に対する、デビルマンの怒りの名セリフです。「デビルマン」の悪魔狩りの主犯格と言える彼らは、上からの命令で仕方がなくやっていたと、自分たちの罪を上司に擦り付けます。

悪魔特捜隊の行為は、中世ヨーロッパの悪魔狩りを彷彿させます。自分にとって都合の悪いことは、他人のせいして自分を正当化する行為は、今も昔も変わることはなく、誰もが悪魔になりうることを示唆した名言でしょう。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第8位は、スピンオフ「デビルマンレディ」にて、生きながら地獄に突き落とされた不動ジュンに語りかける明の名セリフです。天国と言えば、良い行いをした人間が死後に導かれる苦しみのない世界が思い浮かぶでしょうが、明は、天国とは神に服従した者だけが入れる光の牢獄だと表現しています。

天国を題材にした宗教画でも、神と神に仕える天使や信者たちの様子を描いた内容が多く、我々がイメージする天国とは程遠い印象を受けるでしょう。このように、天国とは、不動明の名言のように光の牢獄とも捉えることができ、深く考えさせられるでしょう。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第7位は、デーモンの登場により世界が一変し、理性を失った人類を悲観する牧村礼次郎の名セリフです。ヒロインの父で、明の居候先である牧村礼次郎は、狂気に満ちる人類の中で数少ない、良心・理性を持つ人物です。自分が悪魔になってしまうことはもちろん、あらぬ疑いから悪魔捜索隊に捕まる恐怖に、人々の不安は募る一方でした。

そして、悪魔に対する恐怖・不安は、それらに耐えきれず自殺に追い込まれる者や、他人を悪魔に仕立て上げることで、自分の安全を守るようになりました。人間の心の弱さを訴える牧村礼次郎の名言は、現代のSNS上での誹謗中傷にも通用し、自分が攻撃されないために他人を攻撃する行為は、いかなる理由があろうと許される行為ではありません。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第6位は、実験材料として、北海道の悪魔研究所に収容された仲間・ミーコに放ったデビルマンの名セリフです。デビルマンがデーモンとの合体の結果だと知らなかったミーコは、自分とデビルマンは悪魔同士で、仲間であると言います。しかし、デビルマンは、自分たちは悪魔の力と人間の心を持ったデビルマンだと主張し、ミーコも悪魔ではなく、デビルマンだと訴えました。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第5位は、人類を悪魔の恐怖に陥れた張本人・雷沼教授の名セリフです。対デーモン戦を開始させた人類は、軍隊や兵器を用いてデーモンを迎え撃とうとするも、あらかじめ人間社会に潜りこんだ工作員のデーモンの暗躍により、誰がデーモンなのか、人間世界で混乱が起きました。

そこで、デーモンの正体を見破るべく、雷沼教授たちにデーモンの生態調査の依頼が舞い込むも、あらゆる生態の特徴を持つデーモンのデータ分析は困難を極めました。そして、研究の結果、雷沼教授は、デーモンの正体は、人間の強い願望ややり場のない不安を、悪魔化することで満たそうとした人間の姿であると、発表しました。

雷沼教授の発表は、世界中を混乱に陥れ、悪魔狩りの引き金となりました。雷沼教授のセリフについて、明は「世界的権威のある学者の言葉だからたちが悪い」と指摘しています。「デビルマン」で描かれた悪魔狩りは、自分の頭で考えず、情報を鵜呑みにしてしまう社会を表現した、風刺的内容にも捉えられます。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第4位は、了のテレビ中継により、牧村家の人間に正体がデビルマンだと知られた明が、自分は人間であることを訴えた名セリフです。了が流した映像には、明とデーモンの合体シーンであり、まぎれもない事実でした。それまで人知れず戦ってきた明にとって、了の裏切りは耐え難いものでした。

しかし、牧村礼次郎は、明の全てを受け入れ、悪魔狩りが来る前に逃げるように促します。その後、デーモンの疑いをかけられた牧村夫妻は、悪魔狩りに連行され、壮絶な拷問により命を落とし、娘・美樹も悪魔狩りの襲撃に遭い、壮絶な最期を迎えました。

漫画「デビルマン」の名言には、悪魔とは何かを考えさせられる名言もあり、悪魔とは人間に危害を及ぼす目に見えない存在ではなく、人間の心の弱さを表現したものでしょう。以下では、どんな苦境に晒されても、決して諦めない不動明の名言が目を引く、漫画「デビルマン」の名言集や名セリフ・名シーンランキングTOP3を紹介します。

漫画・デビルマンの名言集や名シーンランキング第3位は、自分と同じくデビルマンとなった人類の存在を知り、彼らを集めてデーモンと戦う一大勢力を作ることを思いついた不動明の名言です。デーモン達による無差別合体攻撃が始まった頃、地球では、明と同様の経緯でデビルマンになった人類が発見され、彼らの存在を知った明は、世界中のデビルマンを集めた軍団を作り上げることを思いつきます。

本作のタイトルにもなった「デビルマン」とは、デーモンの無差別合体から、偶然誕生した突然変異・ミュータントを意味し、悪魔の力と人間の心を持った新人類の名前となりました。そして、明の呼びかけに応じて、世界中のデビルマンが明の元に集い、デビルマン軍団の結成がなされようとしていました。しかし、世界は、悪魔王ゼノンによる人類への宣戦布告が行われていました。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第2位は、了の父親の遺産により悪魔人間（デビルマン）となった不動明の名セリフです。了の父親の遺産とは、デーモンとの合体であり、かつて地球を支配していたデーモン達に挑むべく、彼らの超能力・合体能力を利用して、新たな戦力を生み出す必要がありました。

そして、デーモンとの合体には、彼らが嫌う理性を失うことが必要とされました。そこで了は、地下室をパーティー会場に仕立て上げ、ヒッピー達を招き入れて、理性を失う儀式を行います。了や明が理性を失いかけたその時、デーモンに心を乗っ取られたヒッピー達が突然暴れ出し、理性をなくしきれなかった明は、ヒッピーの襲撃を受けます。

恐怖のあまり理性を失った明はアモンと合体し、自分の意識を保つことで、デーモンの力を手に入れました。そして、悪魔人間（デビルマン）となった明は、地球の乗っ取りを目論む悪魔王ゼノンとの戦いに挑むも、それらは人類滅亡の始まりにすぎませんでした。

漫画・デビルマンの名言集・名シーンランキング第1位は、人間への絶望を目の当たりにしながらも、最愛の女性を思い出したことで、生きる希望を芽生えさせたデビルマンこと不動明の名セリフです。悪魔捜索隊のメンバーに手をかけたことで、自分が守るべきものを見失ったデビルマンでしたが、美樹を守るという新たな決意を糧に、戦いに身を投じます。

そして、一時は了の裏切りにより、美樹との関係にも危うくなった明でしたが、牧村家の理解を得たことで困難を乗り越えました。牧村家を出ていく際、美樹と明は再会を約束するものの、美樹は「もう会えない気がする」と不吉なセリフを発します。そして、美樹の不吉な名言は的中してしまい、2人の運命は残酷な結末を迎えました。

「デビルマン」の原作漫画版の最終回は、主人公の死という衝撃的なバッドエンドで締めくくられました。一方、漫画連載と同時期に放送されたアニメ版は、辻真先脚本による1話完結型のオリジナルストーリーが展開され、漫画版と異なる最終回を迎えました。以下では、「デビルマン」の漫画とアニメの最終回をネタバレ紹介します。

父親の恐怖の遺産により、不動明をデビルマンに仕立てたものの、自らは悪魔を憑依することが出来なかった飛鳥了は、不動明ことでビルマンの支援に回りました。しかし、事が自分の計画通りに進んでいることに気が付いた了は、あまりにも順調すぎる展開に違和感を覚えます。そして、飛鳥了の正体は、人類の滅亡を目指す堕天使サタンと判明します。

しかし、自分の真の姿がサタンだという自覚がない了は、自宅で資料の確認にとりかかり、アルバムに整理された幼い頃の写真と、今の自分の顔が別人であることに気が付き、ある事実を思い出します。飛鳥了とは、彼の体を乗っ取ったサタン自身であり、本物の飛鳥了は、事故で他界していました。

自らの正体が堕天使サタンと知った了は、テレビ中継で不動明の正体を暴露、牧村家は悪魔狩りの標的とされ、デビルマンとして悪魔と戦う明も力尽きて倒れました。そして、明の横に並んだ了は、「この世に正義などなかった」と語り、明の死に涙を流しました。

ホラー要素満載の原作漫画に比べて、アニメ版「デビルマン」は、正統派ヒーローアニメとして制作され、物語も1話完結型というオリジナルストーリーが展開されました。また、アニメ版「デビルマン」では、不動明をのっとった悪魔・デビルマンが主人公を担い、アニメ最終回も原作漫画とは異なる結末となりました。

悪魔の体と人間の心を持ったデビルマンの活躍と、未知なる恐怖に怯え、疑心暗鬼に陥った人類の悲惨な末路を描いたホラー漫画「デビルマン」は、人間の本質を見抜いた名言の宝庫であり、先の見えない現代社会を風刺しているでしょう。以下では、心に響く名言・名セリフを数多く生み出した、漫画「デビルマン」に関する感想や評価を紹介します。

新型コロナウイルスの脅威や、未知なるウイルスに対する恐怖、根拠のない情報に惑わされる現代人の様子は、漫画「デビルマン」で登場した、デーモンの侵略に怯える人々と重なると言われています。漫画「デビルマン」の物語はフィクションですが、次は自分かもしれないという不安や、親しい人物すら疑いの目で見る人々の末路は、現実世界でも起こりうる展開だと考えられています。

今回紹介した名言のように、漫画「デビルマン」は、人間の心に潜む悪魔を題材にしたホラー作品であり、疑心暗鬼に陥った人々の狂気に満ちあふれた姿は、多くの衝撃・恐怖を与え、幅広い世代に影響を与えました。また、漫画「デビルマン」の読者の中には、人生観を変えるきっかけになったとも言われており、ホラーものでありながら、壮大なスケールで描かれた独創的な世界観は、時代を経て多くの人々に支持されています。

物語後半から最終回にかけて怒涛の展開を迎えた漫画「デビルマン」について、一部の読者からはエヴァンゲリオンに似ているとの指摘が挙げられています。終わりのない戦いに力尽きた主人公・不動明の最期や、この世に正義はなかったと悲観する飛鳥了の喪失感は、衝撃的な結末を迎えた「エヴァンゲリオン」と重なる部分が多く、両作品が似ていると感じられたでしょう。

少年漫画とは思えない表現方法や、壮大なストーリー展開が目を引く漫画「デビルマン」は、一度読み始めたら、途中で切り上げることが難しいくらい、夢中になって読めるホラー作品です。しかし、終盤にかけて過激化する悪魔狩りの脅威や、大切な人たちを次々と失っていく主人公の姿は、多くの涙を誘い、最終回では、主人公の運命が辛すぎるあまり、直視できないとも評されています。

漫画「デビルマン」の印象的な名言集や名セリフ・名シーンランキング等を紹介しました。発表から50年近くが経過した「デビルマン」は、少年漫画とは思えない壮大な世界観だけでなく、人間の心の闇に迫った名言や、苦境にまけない主人公の前向きな名言が支持されています。未知なるウイルスが猛威を振るい、先の見えない不安に晒されている今だからこそ読んで欲しい、おすすめのホラー作品です。