2021年03月17日公開
2021年03月17日更新
∀ガンダム(ターンエーガンダム)が「黒歴史」の発祥?真の意味を考察
ネットスラングとして多用され今では当たり前のように使われる「黒歴史」という言葉。しかしこの黒歴史という言葉の元ネタがターンエーガンダム(∀ガンダム)であるというのはあまり知られていません。今回はターンエーガンダム(∀ガンダム)の中で生まれた黒歴史という言葉について、そもそもの黒歴史の意味とはどういう意味か、宇宙世紀を含む黒歴史の真の意味などの考察をまとめて紹介していきます。
目次
ターンエーガンダム(∀ガンダム)とは?
ターンエーガンダムの概要
ターンエーガンダム(∀ガンダム)は1999年にアニメ化が行われたガンダムシリーズに属するサンライズ製作のロボットアニメです。全50話で放送された後、2作の映画作品も作られています。元々は機動戦士ガンダム誕生20周年を記念して作られた作品でそれまでのガンダム作品と異なり、戦場での戦いよりも、政治的な駆け引きを楽しむような作品になっています。
ターンエーガンダムのあらすじ
月の民(ムーンレイス)のロランはフランとキースと共に、地球に潜入する事になり、そこで偶然にも月の民の女王ディアナと瓜二つの少女キエルと出会う事になります。キエルの働きかけもあり無事に地球での職を得た3人。その2年後偶発的に発生した月の女王の軍ディアナ・カウンターと彼らの住む地域の市民軍ミリシャの戦闘の最中、ロランはホワイトドールと呼ばれた∀ガンダムを動かした事でパイロットとして注目される事になっていきます。
ターンエーガンダムが「黒歴史」の発祥?意味を考察
考察①黒歴史はどこから?宇宙世紀より未来の世界?
元々黒歴史とはターンエーガンダム(∀ガンダム)の世界において「太古の宇宙文明時代から繰り広げられてきた宇宙戦争の歴史」を示す総称として登場した言葉です。この黒歴史の最後、人類は大災害によって文明レベルを大きく衰退させており、それから数千年の時をかけて文明のレベルを産業革命時代頃にまで戻した「正暦」というのがターンエーガンダム(∀ガンダム)の舞台であり、宇宙世紀よりもかなり未来の話という形になっています。
これらの戦争の結果文明を衰退させた人類はこれらの戦争の事を忘れてしまいたいと考えており、月の民の中でも限られた物しか触れられないように封印されていました。忘れてしまいたい歴史であるという意味から黒歴史と名付けられているのです。
考察②Gガンダムが関係していた?
元々ガンダムシリーズは宇宙世紀を扱った作品とは別にそれぞれの作品毎に異なる暦を使っている事もあるのですが、その中でもGガンダムは完全なパラレルワールドのような扱いを受けていました。しかしターンエーガンダム(∀ガンダム)の中でGガンダムも黒歴史の中の一幕であった事が明らかになっており、放送当時にはファンを驚かせる結果となっています。
考察③Gジェネレーションシリーズ
ターンエーガンダム(∀ガンダム)は多くの作中では黒歴史と表現されたガンダムの歴史を内包した到達点である事もあって登場するモビルスーツはどれもかなり強力なものになっています。それ故に作品の垣根を超えやすいゲームシリーズでは強キャラには位置していてもその性能をかなりセーブされた形になっているとされています。
しかしそんな制約などお構いなしにターンエーガンダム(∀ガンダム)の強さが遺憾なく発揮されているゲームシリーズがGジェネレーションシリーズです。Gジェネレーションシリーズでのターンエーガンダム(∀ガンダム)の機体の強さはまさにガンダムの歴史全体の歴史を内包していると感じさせるものになっています。
考察④ネットから一般に普及する過程
ターンエーガンダム(∀ガンダム)作中では黒歴史とは宇宙世紀を含めた壮大な歴史の総称であり、隠して忘れてしまいたいものとして扱われる事になる黒歴史ですが、この後半部分である「忘れてしまいたい過去」という部分がネットスラングとして使われるようになります。当初は隠語のような使われ方をしていた黒歴史ですが、そのネットでの意味合いがやがて一般にも普及するようになっていきました。
ターンエーガンダムのOP・ED主題歌
ターンエーガンダムのOP主題歌
ターンエーガンダム(∀ガンダム)のOP主題歌は最初の「ターンAターン」という楽曲で作詞は総監督である富野由悠季さんが手掛けており、作曲を担当した小林亜星さんの推薦により西城秀樹さんが唄を担当した楽曲になっています。ターンAターンは38話まで使用され、以降は「CENTURY COLOR」が最終話まで使われる形になっています。
ターンエーガンダムのED主題歌
ターンエーガンダム(∀ガンダム)のED主題歌も基本的にはOP主題歌と同じく最初の楽曲である「AURA」が長らく使われる形になっています。EDが無かった16話を除いて40話まで「AURA」が使われその後41話~49話まで「月の繭」、最終回では「限りなき旅路」という楽曲が使用されました。
ターンエーガンダムの登場人物と声優一覧
ロラン・セアック役/朴璐美
ターンエーガンダム(∀ガンダム)でロラン役を担当したのが1998年から声優として活動する朴璐美さんです。ターンエーガンダム(∀ガンダム)では元々ヒロイン役でオーディションを受けましたが主人公ロラン役を担当する事になりました。これまでには「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック役、「BLEACH」の日番谷冬獅郎役、「めだかボックス」の雲仙冥利役などを担当しています。
キエル・ハイム役/高橋理恵子
ターンエーガンダム(∀ガンダム)にてキエル役及び瓜二つの少女であるディアナ役を担当したのが高橋理恵子さんです。1990年代から活躍する声優さんでこれまでには「シムーン」のネヴィリル役、「ワンピース」のコニス役、「テイルズオブハーツ」のフローラ役などを担当しています。
ソシエ・ハイム役/村田秋乃
ソシエ役を担当した村田秋乃さんは1980年代から子役として活躍し、1998年に声優としてデビューする事になりました。声優としてはこれまでに「ブレンパワード」の宇都宮比瑪役、「絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク」のエノラ・タフト役などを担当しています。
グエン・サード・ラインフォード役/青羽剛
グエン・サード・ラインフォード役の青葉剛さんは1992年から活躍する俳優さんです。メインは俳優ながらも声優としてもいくつかの作品に出演しており、これまでには「金田一少年の事件簿」の村上草太役、「名探偵コナン」の生田義郎及び堂本秋成などを担当しています。
ハリー・オード役/稲田徹
ハリー・オード役を担当した稲田徹さんは1994年にデビューした声優さんです。低く響く声質を特徴としながらも様々なキャラクターを演じ分ける事が出来ます。これまでには「BLEACH」の狛村左陣役、「ドラゴンボールGT」の人造人間19号、「キン肉マンⅡ世」のMAXマン、「鋼の錬金術師フルメタルアルケミスト」のロア役などを担当しています。
ターンエーガンダムに関する感想や評価
∀ガンダムもみたいなー ちなみに黒歴史っていうネットスラングの語源は∀ガンダムらしい ガンダムさんすげぇ
— うどん兵衛 (@Oudonn_abnormal) March 11, 2021
ここからは既にターンエーガンダム(∀ガンダム)を視聴した人の黒歴史についての感想を紹介していきます。黒歴史とはターンエーガンダムの用語ですが、その意味の秀逸さがそのままネットスラングを通して一般にも浸透しているというのが驚いたという声は非常に多いです。元ネタを知らずに黒歴史という言葉を使っていたという声も多く、一般に広まっている意味も元ネタを知っても納得感があるという声も多いです。
黒歴史、もはや単語として定着した感があって、「元はガンダムの台詞ですよ」って言ってもこっちが嘘ついてると思われそう
— t_yano (@t_yano) March 9, 2021
その一方で黒歴史という言葉自体が既に一人歩きしており、黒歴史本来の意味の方が通じない場合が多いのではないかという考察も行われています。特にターンエーガンダム(∀ガンダム)自体が既に古い作品になっており、視聴した事がないという人も増えており、本来の意味も理解出来ないのではないかと考えられています。
黒歴史って設定、まさかガンダムそこまで続かんやろwって感じで作ったやろ
— レイモンドp (@amyraymond1875) March 2, 2021
本来の意味合いも非常に広く、それまでに作られていたガンダムシリーズはもちろん、以降の作品も内包できるようになっているのが凄いという声も多く、黒歴史とはガンダムシリーズの総決算であり、ガンダム世界をまとめる意味でも大きな意味合いが込められているのが凄いという声も多くなっています。
ターンエーガンダムの黒歴史まとめ
ターンエーガンダム(∀ガンダム)の黒歴史とはガンダムの宇宙世紀を含むそれまでの、そしてそれ以降のガンダム世界を総まとめするような形を内包した意味合いを持つ言葉です。黒歴史という言葉はそこからネットを通して「封印したい過去」という部分をクローズアップして使われるようになり、一般にも普及する事になりました。
本来持つ意味とは意味合いは少し異なりますが、その意味合いの本質は変わっておらず、現在では一般にも通じる言葉となっています。これらの意味を確認する意味でもまだ視聴した事がないという人はターンエーガンダム(∀ガンダム)を視聴してみてはいかがでしょうか?