【ダイの大冒険】大魔道士マトリフは昔アバンの仲間だった？モデルや名言も紹介

今回は「ダイの大冒険」に登場するマトリフのポップに対するスパルタ教育や強さ、モデルなどを紹介し、そのかっこいい魅力に迫っていきます。さらに、マトリフの名言・名セリフやアニメ声優の青森伸さんと山路和弘さんについてもみていきます。まず、ここでは「ダイの大冒険」の作品情報をみていきます。

「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」は週刊少年ジャンプの1989年45号〜1996年52号で連載されていた少年漫画です。監修は堀井雄二さん、原作は三条陸さん、作画は稲田浩司さんが担当し、テレビアニメも1991年版と2020年版の2作品があります。

勇者アバン一行が魔王を倒してから十数年の時が経ち、魔王が復活。魔王軍が世界の平和を脅かします。主人公のダイがモンスターたちと暮らす島も魔王軍の影響を受け、ダイは突然凶暴化した島のモンスターに襲われる危機をアバンと弟子のポップに救われ、アバンの弟子になります。その後、見習い勇者ダイと未熟な魔法使いポップは死亡したアバンの意思を継ぎ、旅に出ることになります。

「ダイの大冒険」の登場するマトリフは、アバンの使徒（先代勇者アバンの弟子たちの総称）であるポップのもう1人の魔法使いの師匠です。マトリフはかつて魔王バドラーを倒すため、勇者アバンと共にパーティーを組んでいた魔法使いで、口が悪くスケベでひねくれ者なイメージの強いおじいさんですが、実は誰よりも周囲への気配りができる良いキャラクターです。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、1つ目はアバンの仲間だったことです。マトリフの初登場シーンについてみていきます。フレイザードの追手がダイたちに迫る中、一筋の閃光が彼らを救います。

その呪文はマトリフというおじいさんが放ったもので、振り向いた彼は魚を咥え、締まりのない顔をしていました。しかし、マァムとは顔見知りのようでした。実は、このマトリフというおじいさんの正体は、かつてパプニカ王国に仕えた魔法使いで、魔王ハドラーと戦った勇者アバンのパーティーのうちの1人でした。

勇者アバンのパーティーのメンバーは、勇者アバンにマァムの父親の戦士ロカ、マァムの母親の僧侶レイラ、そして大魔道士マトリフでした。その事実を知ったポップは、目の前の締りのないスケベ顔のおじいさんの姿とのギャップに驚きます。マトリフは魔王討伐後、急に態度を替えた人間がほとほと嫌になり、俗世から離れて洞窟の中で世捨て人のような暮らしを送っていたのでした。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、2つ目はスパルタ的な教育方針です。マトリフは魔法のポップの師匠となりますが、その教育方針は優しく指導するアバンとは正反対のスパルタでした。初めの頃のポップは自分には無理だと思えば、たいした努力もせずに逃げ出す癖がありました。そんな彼の悪い癖を見抜いたマトリフはポップにスパルタ教育を施し、彼を1人前の魔法使いに育て上げることを決意します。

マトリフがポップに対して最初に抱いた印象は、初めて見る半人前以下の弱そうな魔法使いでした。マトリフは必要があればこの世の果てまでポップを放り出すほど厳しく指導。そして、このくらいした方がポップにはちょうど良いと、にやりと笑いながら自身の教育方針を自画自賛することもありました。その厳しさはマァムからサディストと思われるほどです。

そして、マトリフはポップを厳しく叱咤する一方で、魔法使いとしての心得など呪文以外のことも教えていきます。ポップが瞬間移動呪文「ルーラ」を「役立たずの魔法」と言ったときには、マトリフは「生意気ぬかすなッ！」と怒鳴りつけ、魔法は仲間のピンチを救うためのものだと説教していました。

マトリフの真理をついた教えにポップは、自身の甘い考えを改めていくようになり、結果的にマトリフのスパルタ教育は大成功を収めます。ポップは仲間を脱出させるために「ルーラ」を多用し、パーティーの中でも魔法使いとして冷静な観察眼を活かすようになりました。最終的にポップは勇者ダイに負けないくらいの急成長を遂げ、気づけば魔王軍にさえも一目置かれるようになりました。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、3つ目は強さや極大消滅呪文メドローアです。非情に硬い金属オリハルコンでできたハドラー親衛騎団との戦い直前のポップに、マトリフは最強の魔法「極大消滅呪文（メドローア）」を教える決意をします。

それはヒャド系とメラ系の呪文をまったく同じ力で合成する、という難しいスキルが必要とされるため、マトリフはポップに極大消滅呪文を極大消滅呪文で相殺しろ、という無理難題を言います。厳しい修行を経て成長していたポップはマトリフの覚悟を感じとり、何とか極大消滅呪文の習得に成功します。そして、ポップはマトリフから「今日ほどお前を凄い奴だと思ったことはない」と言われ、褒めてもらったのでした。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、4つ目は探していたアバンの書です。マトリフはダイが竜の紋章を持つ者だと知り、アバンの書を探します。それは世界の救世主となったアバンが後世のために武芸・呪文・精神のすべてを書き残した、この世に1冊だけの本でした。そして、その書の192ページの「空の章」にはアバンがダイたちを励ますような言葉が書かれていました。

しかし、探すのが困難な書を探し当てたマトリフ本人は、卵の殻のついたひよこにはありがたい品だ、大事にしろと憎まれ口を叩き、大事にしろと言って寝たフリをするのでした。そんな素直じゃないところもマトリフの魅力とされています。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、5つ目は最強の魔法使いを表す称号をポップへ継承したことです。「賢者」という言葉が自分には合わないと感じたマトリフは考え抜いた末に、世界で唯一のかっこいい肩書きを思いつきます。それが最強の魔法使いを意味する「大魔道士」という称号です。

この称号はマトリフの自慢の弟子であるポップへと継承されることとなり、大魔宮でハドラー親衛騎団と対峙した際、ポップは初めて「大魔道士」を名乗りました。

「ダイの大冒険」のマトリフのかっこいい魅力・強さ、6つ目はマトリフのモデルについてです。マトリフのモデルと言われている人物がいます。それは、当時の週刊少年ジャンプの名物編集者で、2018年からは白泉社の代表取締役会長を務めている鳥嶋和彦さんです。マトリフのモデルとされる鳥嶋和彦さんは「Dr.スランプ」の作者・鳥山明さんの才能を誰よりも先に見出し、同作を大ヒットに導いた功労者です。

さらに、鳥山明さんが編集者だった鳥嶋和彦さんにボツにされた原稿のあまりの多さを嘆き、同作に鳥嶋和彦さんをモデルにした敵キャラ「Dr.マシリト」を登場させたエピソードも有名となっています。実は、そんな鳥嶋和彦さんはドラクエと深い繋がりがあると言われています。

鳥嶋和彦さんは当時読者投稿コーナー「ジャンプ放送局」を担当していた縁で、構成作家のさくまあきらさんを通して、エニックス社や堀井雄二さんとコネクションを持ち、ドラクエのゲーム紹介をするならばぜひウチで、という感じで週刊少年ジャンプでの「ダイの大冒険」の掲載に結びつけたそうです。

他にゲームキャラとして鳥山明さんを抜擢したり、その手腕でカードゲーム「遊☆戯☆王」をヒットさせたりと大活躍の鳥嶋和彦さん。実は「キン肉マン」や「幕張」といった作品にも鳥嶋和彦さんをモデルにしたキャラが登場するそうで、厳しい面もありながら作家さんたちから慕われているのがうかがえます。

そして、このように鳥嶋和彦さんと深い縁のある「ダイの大冒険」に登場するマトリフは、鳥嶋和彦さんをモデルにした「Dr.スランプ」の敵キャラ・Dr.マシリトをモデルにしていると言われています。

「ダイの大冒険」のマトリフの名言・名セリフ、1つ目は「ダイの力になってやれ…」です。ダイが竜の紋章を持つことを知ったマトリフは、いつかダイが壁にぶち当たる時が来るだろうと予見します。そこで、マトリフは勇者と賢者という関係ではなく、1人の人間としてダイを助けるように告げるのでした。このとき、ポップはマトリフから餞別として、魔道士のマントと輝きの杖を贈られます。

「ダイの大冒険」のマトリフの名言・名セリフ、2つ目は「自信を持て…」です。ダイやレオナ姫とは異なり、ポップは自身が平凡な家の子で彼らとは血統が違うとコンプレックスを抱いていました。しかし、その平凡さゆえにポップのアバンへの憧れは誰よりも強く、ずっと歯を食いしばって頑張ってきました。そんなマトリフはこのセリフを言って、彼の努力を全肯定するのでした。

「ダイの大冒険」のマトリフの名言・名セリフ、3つ目は「勇者の武器は…」です。マトリフはこのセリフによって、ダイに勇者の役割は、力や魔法といった強さではなく、その勇気によって仲間を奮い立たせることだと教えます。マトリフは勇者パーティーでの役割について語る場面が多く、マァムが武闘家を目指したのもこのセリフがきっかけでした。

「ダイの大冒険」のマトリフの名言・名セリフ、4つ目は「本物の英雄になってみせろ…」です。大魔王バーンが世界の6つの場所に仕掛けた黒の核晶（コア）にヒャド系の呪文をかけることをためらうマゾッホに対し、マトリフはこのセリフを言ってマゾッホのプレッシャーを和らげます。このように、口は悪いものの、プレッシャーから緊張するマゾッホを気遣う、マトリフの優しさを感じられる名言となっています。

テレビアニメ「ダイの大冒険（1990年版）」でマトリフの声優を務めた青森伸さんは、1941年10月20日生まれ、青森県出身です。さらに、所属事務所は青二プロダクション、1960年代から声優や俳優、ナレーターとして活動しています。主な出演作品はテレビアニメでは「ドラゴンボール」メタリック軍曹役、「ドラゴンボールZ」キビト役、「ONE PIECE」チンジャオ役、「鋼の錬金術師」バスク・グラン役などです。

吹き替え映画では「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」パルパティーン（演：イアン・マクダーミド）役、「007 ゴールデンアイ」ジャック・ウェイド（演：ジョー・ドン・ベイカー）役、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのギブス航海士（演：ケヴィン・マクナリー）役などです。

テレビアニメ「ダイの大冒険（2020年版）」でマトリフの声優を務めた山路和弘さんは、1954年6月4日生まれ、三重県伊賀市出身です。所属事務所は劇団青年座で、1970年代から俳優として活躍する中、吹き替えを中心に声優としても活躍。主な出演作品はテレビアニメでは「PSYCHO-PASS サイコパス」雑賀譲二役、「名探偵コナン」服部平蔵（2代目）役、「進撃の巨人」ケニー・アッカーマン役などです。

吹き替え映画では「ゴッドファーザー」シリーズのマイケル・コルレオーネ（演：アル・パチーノ）役、「スパイダーマン」シリーズのノーマン・オズボーン/グリーン・ゴブリン（演：ウィレム・デフォー）役、「X-MEN」シリーズのローガン/ウルヴァリン（ヒュー・ジャックマン）役などです。

こちらは「ダイの大冒険」のマトリフに関するツイートです。普段はスケベだけど、ここぞという場面で決めるマトリフがかっこいいという感想となっています。

こちらも「ダイの大冒険」のマトリフに関するツイートです。マトリフはスケベさとかっこよさのバランスが良いという感想で、特にマトリフが低めのトーンでしゃべる場面がかっこいいと評価されています。

こちらも「ダイの大冒険」のマトリフに関するツイートです。マトリフの魔法使いの理念が好きという感想で、かっこいい魔法使いであると評価されています。

いかがでしたか？「ダイの大冒険」のマトリフの強さやモデル、そのかっこいい魅力について紹介し、名言・名セリフやアニメ声優についてみてきました。そして、マトリフはかつてアバンの仲間だった大魔道士で、魔法使いの師匠としてポップにスパルタ教育を行い、極大消滅呪文メドローアを伝授したこと。

大魔道士の称号をポップに与えたこと、作中でいくつも名言を発しているなどが分かりました。皆さんもいざと言うときにはかっこいいと人気のマトリフにぜひ注目してみてください！