2021年01月27日公開
2021年01月27日更新
【ドロヘドロ】栗鼠の正体はカイマンに魔法をかけた男?能力・カースについて考察
林田球によるダーク・ファンタジー漫画作品「ドロヘドロ」。18年間にわたり月刊漫画雑誌に連載された後、テレビアニメも制作・放送されました。この記事ではドロヘドロに登場するキャラ・栗鼠に焦点を当て、彼のカイマンに魔法をかけたという彼の正体の真実や彼の持つ能力・カースについて考察していきます。さらには、アニメで栗鼠を演じた声優のプロフィールなど情報盛りだくさんでお届けしていきます。期待してご覧ください!
目次
ドロヘドロの栗鼠とは?
ドロヘドロの作品情報
漫画家・林田球によるダーク・ファンタジー漫画作品「ドロヘドロ」。短編作品「ソファーちゃん」で漫画界にデビューした林田にとっては、「魔剣X ANOTHER」に続く2作目の長編連載作品となりました。
小学館『スピリッツ増刊IKKI』で2000年に連載が開始され、その後『月刊IKKI』、『ヒバナ』、 『ビッグコミックスピリッツ』増刊誌、そして『ゲッサン』と3誌への移籍を経て2018年まで都合18年間にわたって連載されました。
また、連載終了後にはテレビアニメが制作・放送されています。それでは、続いて作品の概要、そして簡単なあらすじを紹介します。
ドロヘドロの概要
ドロヘドロは、魔法をかけられ頭をトカゲに変えられてしまった記憶喪失の男を主人公に、彼が自分の頭と記憶を取り戻していくまでを描いたダークファンタジーな漫画作品です。
特徴として挙げられるのは、まずキャラクターの多くがアメリカのヘヴィメタルバンド、スリップノットのメンバーが被っているようなホラー調のマスクをして登場すること。さらに、ファッションや小物のデザインにはパンクやヘヴィメタなど攻撃的な音楽の影響が色濃く表れていると言われています。
そうしたキャラや背景の設定について、作者・林田は次のように語っています。「歌詞がメチャクチャダークで凶暴なのにメロディーは踊りたくなるくらい楽しい曲からインスピレーションを受けて生まれた」。全体としては重く退廃的なムードに満ちていながら、一方でおどけたキャラクターを登場させたりブラックユーモアを交えて独特の世界観を創っているとされています。
ドロヘドロのあらすじ
魔法使いの世界と一枚のドアで接している町、ホールが物語の舞台です。魔法使いによって頭だけトカゲに変えられた上に記憶を失ってしまった主人公のカイマン。彼の口の中には謎の男が住み着いていました。
口の中にいる男の正体は?記憶を失くしてしまったのは一体なぜなのか?カイマンの頭の中を疑問符が駆け巡ります。カイマンは自分の頭と記憶を取り戻すため、友人のニカイドウの助けを借りながらホールに現れる魔法使い退治に乗り出しました。
栗鼠のプロフィール
身長210cm、体重105kgという巨漢の栗鼠(りす)。弱冠24歳の若者です。目の色はグレーがかったブルー、白髪と黒髪が入り混じった独特なヘアスタイルをしています。正体不明の死亡した状態で初登場しますが、その後、修復系魔法の使い手・能井により復元され、死者に命を授ける魔法使いキクラゲによって息を吹き返します。
主人公カイマンの口中に棲みつく、こちらも正体不明の男・カースと同じ顔をしている栗鼠。実は栗鼠は魔法使いの中でも極めて稀な「呪い(カース)」の使い手でした。栗鼠が死亡した時、彼の体を離れたカースはカイマンの口中に入り込みます。ところがカイマンが死んでしまい、時を前後して栗鼠が蘇ったため、カースは再び栗鼠と同化したのです。
生まれつき魔法を行使するために必要なケムリを持たない栗鼠。ケムリの量を増やす効果のある麻薬「黒い粉」を使ってもダメでした。当然ながら彼は魔法を使うことができません。そこで、栗鼠はケムリを出せない魔法使いが集う組織・十字目に入団します。十字目のメンバーたちは魔法が使えない代わりに刃物の名手ぞろい。栗鼠の場合は大きな杭のような武器を得意にしていました。
その後、栗鼠は十字目で稼いだ資金を使ってザガン魔法訓練学校に入学します。この学校では悪徳教師の不正が横行しており、栗鼠はそれに強く反発。同じく教師による悪行を快く思っていなかった会川というナイフの達人と意気投合、親友になります。互いに良きパートナーとして2人は協力し合っていくことになりました。
ところで、カースと同化した栗鼠は、その後、感情の高まりによりカースの持つ能力を自在に操れるようになります。その興奮状態に没入すると、敵意を持った相手の攻撃を吸収し反撃することができました。それは無敵の能力を手中に収めたことになります。
また、一方で呪いの使い手でもある栗鼠。彼の持つ呪いの能力は一般的なものに比べて極めて強力。さらに発動する確率も高く、一般の呪いが666分の1と言われているのに対し、栗鼠のそれは「殺されたら即発動」という特徴を持っています。このカースの能力を引っ提げて、栗鼠は自分を殺した正体の知れない犯人探しに乗り出すのです。
ドロヘドロの栗鼠の正体はカイマンに魔法をかけた男?
考察①十字目ボスに復讐を果たそうとした栗鼠
魔法使い界の最大組織である煙ファミリーと対峙する十字目。十字目には魔法を使えない魔法使いばかりが集っています。そこで十字目ボスは、敵である強力な魔法を持った魔法使いを片っ端から殺害していきます。そして十字目ボスの次なる標的となったのが、何とカースとの同化により強力な魔法を獲得した栗鼠でした。栗鼠は、結局自らが所属する集団のボスに殺されることになったのです。
自分を殺害した犯人への復讐を誓った栗鼠のカースは、十字目ボス・壊を呪いの対象として追跡を開始します。しかし、その復讐劇は志半ばにして中断を余儀なくされます。栗鼠のカースが十字目ボスを捉える前に、恵比寿の魔法が十字目ボスにかけられてしまったのです。
目的を見失った栗鼠のカースは、十字目ボスの口中に押し込められ正体不明の男となりました。最終的に十字目ボスは記憶を失い、さらに恵比寿の魔法によって頭部をトカゲに変えられてしまいました。
考察②頭がトカゲになってしまったのがカイマン?
ここで、改めてカイマンについて解説しておきましょう。本作ドロヘドロの主人公、カイマン。身長216cm、体重146kg、靴のサイズ38cmと栗鼠を上回る巨漢です。年齢は推定で25歳位。外見上の特徴としては、頭部がカイマントカゲに酷似していること。ちなみにカイマントカゲとは、南米ブラジルに生息し、頭から背中にかけてワニのような模様があることから別名ワニトカゲとも呼ばれる、体長1m前後の大トカゲです。
ドロヘドロのカイマンと言えば、ガスマスクと銃剣(アメリカ軍で使われているM7やM9)がすぐに想起されるほど、常に肌身離さず携行しています。巨漢に相応しい怪力の持ち主で、さらには刀剣の名人。また、ドロヘドロの世界で何より強みとなっているのは、彼が魔法にかからない特殊な体質をしていることでしょう。
実は、ドロヘドロの主人公カイマンの正体は頭部をトカゲに変えられた十字目ボスだったのです。ある日ホールの路地で発見され身柄を確保されたカイマン。過去の記憶を一切失っており、名前や年齢、出生地すら憶えておらず正体不明です。トカゲの顔かたちとは裏腹に、明朗快活で人あたりの良い性格で、名付け親でもあるニカイドウのことを特に大切に思っていました。
ホール中央病院の魔法被害者病棟でアルバイトをしており、その収入を元手にホールにやって来た魔法使い狩りを続けるカイマン。手にかけた魔法使いから、自分の頭をカイマントカゲに変えた魔法使いについての有力情報を得ようと躍起になっていました。
ある日、カイマンは魔法の練習にやって来た煙ファミリーの松村を殺害。その結果、煙ファミリーの怒りを買い、殺し屋・心によって馘首(かくしゅ)されてしまいます。ところが、この時重大な事実が判明。はねられたカイマンの首が再生したのです。首を切り落とされても死なない、これぞ最強の体と言っても差し支えないでしょう。
魔法使い狩りを続けるうちに、カイマンは失われた記憶を取り戻していきます。記憶が蘇ってくるにつれ、自身の正体について疑念を抱くようになります。過去の自分は魔法使いで、人を傷つけてきたのではないかと。そんなカイマンの最後は呆気ないものでした。煙たちの襲撃を受け、ニカイドウを守ろうと矢面に立った時、かけられた魔法が解け本当の顔が現れます。その直後にキノコに全身を蜂の巣にされてしまいました。
ドロヘドロの栗鼠はカース(呪い)の魔法使い!能力を考察
考察①相手を呪いにかける
ここからは、ドロヘドロ・栗鼠の能力について考察していきます。プロフィールの項でも少し触れましたが、栗鼠の魔法の能力はカースと呼ばれ、敵に呪いをかける極めて珍しいものでした。
また、普通の呪いがジャブ程度の軽いものであるのに対し、栗鼠の呪いには極めて高い殺傷能力がありました。彼の分身(カース)が、呪いをかけた相手を殺害するまでどこまでも追跡していくのです。
考察②物理的な攻撃が通用しない
ドロヘドロの栗鼠の能力・カースは、攻撃を仕掛けるだけでなく自身に向けられた攻撃に対して反撃する、迎撃能力も持っていました。受けた攻撃をブーメランのようにしてそのまま相手に返すのです。
これにより、栗鼠には敵の物理的な攻撃が通用しないことになります。いわば不死身の体を手に入れたも同然です。さらに栗鼠のカースの攻撃により被った相手の傷は、最高ランクの魔法を使わなければ治癒しないという厄介なものでした。
ドロヘドロの栗鼠のアニメ声優
ソンドのプロフィール
漫画ドロヘドロは、連載完結後アニメ化され2020年1月から3月までTOKYO-MXなどで放送されました。次にアニメで栗鼠の声を担当した声優を紹介します。栗鼠の声を演じたのは、大阪府出身の声優ソンドです。
声優ソンドの本名や年齢は公表されていません(誕生日は11月12日)。日本ナレーション演技研究所出身で、現在、声優が多く在籍していることで知られるアイムエンタープライズに所属しています。そして、ソンドは2017年ごろ声優としての経歴をスタートさせました。
ソンドの主な出演作品
次に声優ソンドの主な出演作品を紹介します。声優としてデビュー4年目を迎えたソンド。現在はテレビアニメだけでなく、WEBアニメ、OVA、ゲームと活躍の場を広げています。
- テレビアニメ
- ちるらん にぶんの壱(隊士B、2017年)
- 覆面系ノイズ(観客、2017年)
- 時間の支配者(男性B、2017年)
- ゴールデンカムイ(兵士達、2018年)
- ソードアート・オンライン アリシゼーション(プレイヤー、2018年)
- ケンガンアシュラ(観客、2020年)
- ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(趙月生 / ムーンフェイズ、2020年)
- GREAT PRETENDER(店員、2020年)
- OVA
- デジモンアドベンチャー tri.(2017年)
- Webアニメ
- モンソニ! ダルタニャンのアイドル宣言(2017年、観客)
- 日本沈没2020(2020年、レスキュー隊員)
- ゲーム
- グランマルシェの迷宮(2017年)
- デスティニーオブクラウン(2017年)
- キュイディメ(コリアンダーシフォンケーキ、2018年)
- 三国 -IKUSA-(張飛、関羽、2018年)
ドロヘドロの栗鼠に関する感想や評価
ここまでドロヘドロの栗鼠特集をお届けしてきましたが、最後にドロヘドロ・栗鼠に関する感想や評価をTwitterより紹介します。
ドロヘドロのアニメ化の続報が全くないよ!推しは心能井と栗鼠!
— すいつ(鳴三翠乙) (@81moti5me) July 18, 2019
と言うか、すごく栗鼠がすき。体格いいのにドロへキャラの戦闘能力ランキングじゃ、ジョンソンに苦戦しそうな所がいい。仕草と性格も可愛い見た目かっこいいギャップ。
最初に紹介するドロヘドロ・栗鼠に関する感想や評価は、ドロヘドロのアニメ化を切望する方のツイートからです。
心能井と栗鼠推しで、とりわけ栗鼠の大ファンとのこと。立派な体躯なのにゴキブリのジョンソンに苦戦したり仕草や性格が可愛いなど、見た目とのギャップに惹かれているようです。
栗鼠の衣装やカースのデザイン、なんで杭なのかずっと不思議だったけどもしかして『呪い』だから…?五寸釘的な…⁇ってやっと気づいたんです…🐿
— 穏 (@dorohead9love) July 27, 2020
続いて紹介するドロヘドロ・栗鼠に関する感想や評価は、栗鼠の衣装やカースのデザインがなぜ杭なのかに疑問を抱いていたという方のツイートからです。
ふと栗鼠の能力である「呪い」なのでは?と思ったとの事。呪い⇒五寸釘を打ち付ける⇒杭となったのではないかと気づいたのだそうです。真偽はともかくとして自由な発想と言えるのではないでしょうか?
ソンドさん、カースのミステリアスさと、煙を騙ます時のおちゃらけた感じと、真剣な時と、生活感のある声の使い分けがめっちゃすごくって、そりゃ栗鼠に抜擢されるわな…と思う。
— たろすきん (@sumisumi1990) March 11, 2020
最後に紹介するドロヘドロ・栗鼠に関する感想や評価は、テレビアニメ「ドロヘドロ」でロスの声を担当した声優ソンドについてのツイートからです。
声の出し方や表情付けを変化させることによって、カースのミステリアスさから煙を騙ます時のふざけた感じまで見事に演じ分けている声優ソンドの名演技にいたく感銘を受けたようでした。
ドロヘドロの栗鼠まとめ
ここまでドロヘドロに登場するキャラクター・栗鼠にスポットを当て、彼のプロフィールから正体、能力について考察し、さらにはアニメで李末男演じる声優を紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
魔法使いの世界でも極めてまれな能力・呪い(カース)を持つ栗鼠。通常の呪いとは異なり、相手の命まで奪う事の出来る必殺技でした。さらに、栗鼠のカースは攻撃だけでなく自身に向けられた攻撃に対し反撃できる能力を備えていました。栗鼠のカースには物理的な攻撃が通用しない、いわば不死身の体を得たも同様です。
また、既に漫画版は完結したドロヘドロですが、紹介できなかったTwitterの投稿には「アニメ2期」に対する期待を寄せるものも数多くありました。それでは、多くのファンと共にドロヘドロ・アニメ2期を期待して待つことにしましょう。