エヴァンゲリオン新劇場版：序を考察！旧アニメ版との違いや謎・伏線を解説

映画『エヴァンゲリオン新劇場版：序』は数多くの評価を獲得した映画であり、『エヴァンゲリオン』シリーズの再スタートとしては成功した作品です。多くの謎などを解説していく前に、ここからはまず映画『エヴァンゲリオン新劇場版：序』の基本情報をまとめていきましょう。

映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序（エヴァンゲリヲン しんげきじょうばん：じょ / EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE.）』は2007年9月1日に公開された『新世紀エヴァンゲリオン』の劇場版作品であり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の第1作にあたる記念すべき映画となっています。最終的な興行収入は20億円を記録するなど再ブレイクするきっかけを作りました。

映画『エヴァンゲリオン新劇場版：序』の監督を見ていきましょう。劇場版から監督を務める庵野秀明が総監督に就任し、摩砂雪と鶴巻和哉が加わっています。脚本と原作を庵野秀明が担当しているので、『エヴァンゲリオン』の正当な続編として制作されています。

ここでは『エヴァンゲリオン新劇場版：序』と旧アニメ版である『新世紀エヴァンゲリオン』の違いを解説していきましょう。二つの作品には様々な違いがあり、ファンにも注目されています。

これまでの『エヴァンゲリオン』シリーズでは西暦2015年という設定でしたが、新劇場版では劇中の年号表記が意図的に消されているという演出がなされています。これは公開時点で2015年が近かったことが原因と言われていますが、何らかの思惑があると考えるファンもいます。

テレビシリーズでは海の色が青から赤に変わるという事が起きますが、新劇場版では物語の冒頭から『青い海』になっていて何らかの設定が変更になったと言われています。

使徒の順番が違っていることも注目です。テレビシリーズでは第三使徒から第五使徒までが登場しますが、新劇場版では「使徒」の順番が一つズレており、同じ使徒でありながら第四使徒から第六使徒と数字が繰り上げられています。

シンジやレイ、アスカなどを『ファースト・チルドレン』、『セカンド・チルドレン』と呼んでいましたが、新劇場版では『第1の少女』や『第3の少年』などと言われるように変更されています。

使徒の呼び方にも変化があります。使徒には第3使徒サキエルのように何番目の使徒かということのほかに固有の名前がつけられていましたが、新劇場版ではこうした名前はなくなり、単に第3使徒などと呼ばれるようになっています。これは当時の監督などの中では固有の名前で呼ばれることはなく、この固有の名前は把握すらされていなかったため、今回からカットすることになったと明かされています。

テレビシリーズでは第3使徒以降の襲来は予想外のモノでしたが、新劇場版では第3使徒以降の襲来も想定されていたようなセリフが会話があるなど細かい設定にも変更がなされています。

『人類補完計画』の報告書の数字にも変更があります。これまでの作品では『人類補完計画』の報告書は第17次中間報告書とされていましたが、新劇場版では『人類補完計画』の報告書は第27次中間報告書となっていて、数字が進められています。

マスコットキャラクターとして人気のペンギンの設定にも変更があります。旧作では新種の温泉ペンギンとされていましたが、新劇場版では『温泉ペンギン』という絶滅種とされていて15年前は沢山実在していた、いわゆる『失われた海洋生物』となっています。

物語のカギを握っている『リリス』にも変更があります。テレビシリーズでは「アダム」として最初に登場しており、終盤では「リリス」という名前だという事が判明する流れですが、新劇場版では最初から「リリス」という名前で登場するという変更がなされています。

『エヴァンゲリオン』屈指の名言である『笑えばいいと思うよ』のシーンでも変更があります。レイに対してシンジがこのセリフを言いますが、そのときにレイはゲンドウを思い浮かべます。新劇場版ではゲンドウの顔を思い浮かべるシーンはカットされています。

『エヴァンゲリオン』屈指の人気キャラクターである渚カヲルも様々な変更があります。旧作ではカヲルの登場はかなり後半になってのモノでしたが、新劇場版では物語の序盤で登場します。そのため『序』以降のストーリーにはかなり深く関わってくる存在となっています。

数多くの謎を持っている『死海文書』も変更されています。ゼーレの持つ死海文書の名前は旧作では『裏死海文書』と言われていましたが、新劇場版では『死海文書外典 (掟の書)』という名前に変更されています。

ここでからは『エヴァンゲリオン新劇場版：序』の謎を解説やネタバレ考察してきましょう。『エヴァンゲリオン』の魅力は謎の多いの物語であり、『エヴァンゲリオン新劇場版：序』もエヴァンゲリオンや使徒、レイ、白線など様々な謎が登場しています。

NERVが開発した汎用ヒト型決戦兵器・人造人間「エヴァンゲリオン」とは一体何なのかは明確には説明されていません。ロボットでありながらも意志があるような場面も見られ、暴走するなど人造とされながらも使徒と何らかのつながりがあると考えられています。

ATフィールドは「Absolute Terror Field」という正式名称であり、「絶対領域」という意味があります。対使徒戦においては欠かせない武器となっています。これは使徒も使える武器であり、互いの戦闘ではATフィールドへの対応が勝負のカギを握っています。

ゼーレ（ZEELE）のシナリオは人類の行く末を左右する重要なキーワードです。使徒などに関する預言「裏死海文書」を基にしたシナリオがあり、使徒との戦いはこのシナリオを成功させるための行動だと明かされています。いまだにこのシナリオは謎であり、結末へとつながる秘密が隠されていると言われています。

重要な発言として「リリスとの契約を果たす」というモノがあります。リリスとは捕獲されている第二の使徒であり、特務機関NERV本部の地下最深部で磔にされています。すべての謎のカギを握る存在として注目されています。

シナリオに仕組まれた子供達というのはエヴァンゲリオンのパイロットたちであり、シンジやレイ、アスカなどはゼーレが描くシナリオを達成するために生み出された子供たちなのではないかと言われています。

シンジがラジカセで聞いている曲は多くのファンの注目を集めています。シンジはラジカセで25や26トラックを延々と聞き続けていて、ラジカセで聞いている曲は今後の展開にも関わってくるとも言われています。

街中の状況はかなり悲惨なことになっています。ビル・電車・タンカーなどが地面に突き刺さっていて、サードインパクト、フォースインパクトの前兆だったのではないかともいわれています。

街中にある赤い大地の中の人型の白線もファンの注目を集めています。冒頭シーンで登場していて、設定書などでは「セカンドインパクト後の景色」とされていて「白いラインの人型」と表現されています。

冬月の「生命の実を食べた者達か」とゲンドウの「ああ、知恵の実を食べた我々を滅ぼすための存在だ」というセリフでも分かる通り、生命の実を食べた者が『使徒』であり、知恵の実を食べた者が『人間』という事になります。このセリフはかなり重要なモノだとファンに注目されています。

ネルフ本部内に広大な空間が存在することが判明していて、かなりの広範囲にわたって地下空間があることが分かっています。この地下にエヴァンゲリオンやリリスなど超重要な機密がいくつも隠されています。

綾波レイが読んでいる本は「The Happy Prince and Other Tales(幸福の王子)」であり、その表紙を描いているのは総監督を担当する庵野監督の妻である漫画家・安野モヨコであることが明かされています。

ここでは一部のファンの中でささやかれている『エヴァンゲリオン新劇場版：序』のループ説とパラレルワールド説を解説していきましょう。ネット上でも様々な考察が行われており、その中でもループ説とパラレルワールド説には注目が集まっています。

『エヴァンゲリオン新劇場版：序』のループ説は「ループ」とは文字通り繰り返しているという意味であり、これまでの作品とストーリーラインは同じですがキャラクターの微妙な行動の変化などがあり、シンジがループしているのではないかと考えるファンもいます。

『エヴァンゲリオン新劇場版：序』のパラレルワールド説はファンの中でも最も有力視されている説です。わずかに異なる展開やキャラクター設定なども考えるとこれまでのテレビシリーズなどとはパラレルワールド的な関係性とみなすファンが多く、パラレルワールド説が最もしっくりくる説明だとされています。

ここでは『エヴァンゲリオン新劇場版：序』の映画あらすじネタバレを見ていきましょう。『エヴァンゲリオン新劇場版：序』は新たなシリーズの幕開けとして制作されているので、そのあらすじも見逃せません。

総人口の半分が失われた『セカンドインパクト』から15年後、地球にはどこから来たのかもわからない生命体『使徒』が次々と襲来して、人類は国連軍などを結成して闘いの日々を送っていました。使徒に対応する特務機関『NERV（ネルフ）』の司令官である碇ゲンドウは息子であるシンジを本部へと呼び出します。

シンジが『NERV（ネルフ）』へと赴くと、汎用ヒト型決戦兵器・人造人間「エヴァンゲリオン」の一体、初号機を見せられて、シンジはそのパイロットになるように命令されます。そして、シンジは思いもよらない大役に戸惑いを見せるのでした。

初号機への搭乗を拒否していたシンジですが、もう一人のパイロットである綾波レイが目の前で重傷を負った事でエヴァに乗ることを決め、暴走しながらも使徒を倒すことに成功します。そして、シンジはエヴァンゲリオンのパイロットとして正式に採用されるのでした。

シンジにとって綾波レイの存在は特別なものになっていました。シンジは自分がエヴァンゲリオンに乗る理由を自問しながら、レイを目で追うようになりました。綾波レイという謎が多い同級生の存在がシンジがエヴァンゲリオンに乗り続ける理由になっていきます。

そんな中で、第6使徒が襲来し圧倒的な力でシンジたちは敗北を喫してしまいます。そこでミサトが立てた作戦『ヤシマ作戦』を成功させるべく、シンジとレイは力を合わせて第6使徒に立ち向かうのでした。

レイもシンジもやっとの思いで第6使徒を倒すことに成功し、二人の距離は急速に縮まっていきました。そんな一方で月面では、謎の美少年・渚カヲルが棺から目覚めていました。そして、その存在が人類を新たな局面へと導くのでした。

ここでは『エヴァンゲリオン新劇場版：序』に関するネット上の感想や評価などを紹介していきましょう。『エヴァンゲリオン』シリーズは圧倒的な人気を誇り、ネット上でも数多くのファンがいるので『エヴァンゲリオン新劇場版：序』に関する感想や評価などはネット上に数多く見られます。

『エヴァンゲリオン新劇場版：序』は面白いという声も多くあります。ネット上には『エヴァンゲリオン新劇場版序見たら感動しましたね〜やっぱ最高』という声や『エヴァンゲリオン新劇場版:序見終わった!! やっぱりエヴァは最高だったわ』という声などが挙がっています。

「人型の白線」が最大の謎と言われています。街中に巨大な「人型の白線」が描かれている場面は多くのファンが注目していて、「人型の白線」は『序』の最大の謎と考えるファンも少なくありません。ネット上には『結局、白線って何だったんだろう』という声や『序の最大の謎は｢人型の白線｣かなー』という声などが挙がっています。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』はパラレルワールドなのかという説もネット上では話題となっています。ネット上には『旧世界線との違いを匂わせる演出に、ループ？パラレルワールド？と考察したくなる作品です』という声や『エヴァンゲリオンの新劇場版って、パラレルワールドなんかな？』という声などが挙がっています。

今回は映画『エヴァンゲリオン新劇場版：序』について旧作との違いや『人型の白線』などの謎の解説、ネタバレあらすじ、ネット上の感想などを紹介してきました。旧作との違い解説を見ても分かる通り、細やかな設定の違いがどんな結末に繋がるのかはファンにも注目されています。『人型の白線』など明かされていない謎もあるので、そうしたことにも注目して『エヴァンゲリオン新劇場版：序』をお楽しみください。