【エヴァンゲリオン】あらすじをわかりやすく解説！アニメと映画版の違いは？

エヴァンゲリオンシリーズは1995年10月～1996年3月にかけて放送されたアニメと、そのアニメを原作とした各種メディアミックス作品を総称する作品群です。元々はそこまで高い視聴率ではなかったものの、斬新とも言える終わり方が様々な賛否両論を生んだ結果、1990年代後半を象徴するSFアニメとして後々の作品にも多大なる影響を与える作品となりました。

アニメに先駆けて連載が開始された漫画版、アニメ版を補完する形の劇場版（旧劇場版）と展開され、2006年からはストーリーや設定を再構築した形の新劇場版が展開されるなどしている作品になっています。日本のアニメ賞、映画賞を数々受賞しているなど高い実績を誇る作品にもなっています。

エヴァンゲリオンというタイトルは元々ギリシャ語の「Euangelion（エウアンゲリオン）」から派生して生まれたラテン語で、その意味は「複音（良い知らせ）」となっています。エヴァンゲリオンの設定には旧約聖書から引用したような内容も多い事からこのタイトルが着けられたと考えられています。タイトルとしてのエヴァンゲリオンは以上のような意味になっています。

エヴァンゲリオン作中においてのエヴァンゲリオンは人類に敵対する敵「使徒」と対峙する為に人類が作り出した汎用人形決戦兵器の名称として登場します。これは一大ムーブメントを巻き起こした「機動戦士ガンダム」の流れを汲む形になっているとも言われています。ただ作中では差別化を図る意図もあったのか「EVA」と表記される事が多いです。

大災害セカンドインパクトにより世界人口が半減した世界、セカンドインパクトより15年後、主人公の碇シンジは突如父親碇ゲンドウに呼び出される形で第3新東京市を訪れます。碇ゲンドウは国連直属の非公開組織「NERV（ネルフ）」の総司令をしており、ネルフが開発した汎用人形決戦兵器「エヴァンゲリオン（EVA）」のパイロットになる事を命令されます。

最初は乗り気ではなかったシンジでしたが襲来した「使徒」と戦う少女綾波レイと出会った事で少しずつ成長していきます。使徒との戦いが続く中、シンジの保護者役であった葛城ミサトからネルフが使徒と戦う理由について聞かされる事になるのでした。その後アスカが合流して3人になったパイロットは続々と現れる使徒との戦いに身を投じていく事になります。

結果的に友人を殺してしまったショックで一時期EVAのパイロットを辞めたシンジでしたが、自らの意志で再びEVAに乗り込んだ事で初号機の力をより発揮できるようになっていきます。しかし長く続く使徒との戦いの中でアスカは廃人状態となってしまい綾波レイも自爆同然に使徒を巻き込んで死亡しシンジは徐々に孤独に追い込まれていく事になります。

そこに新たなパイロットとして現れたのが渚カヲルでした。心にぽっかりと開いた穴を埋めるように渚カヲルに心を開いていくシンジでしたが、実は渚カヲルの正体は最後の使徒であるタブリスでした。そして渚カヲルは自身を殺して戦いを終わらせるように求められます。シンジは彼の願いを聞き、EVA初号機で彼を握りつぶしますが、そのショックで精神崩壊を起こしてしまうのでした。

アニメ最終回である25話と26話ではシンジの精神世界を中心に物語が進行します。精神世界の中でシンジは自分がどう世界と向き合うのかを考える事になり、最終的には「自分はここにいていい」という自身の存在を認める事が出来ます。これに対し、それまで登場したキャラクター達から「おめでとう」と祝福を受ける形で最終回が閉められています。

このおめでとうの意味はアニメ版を視聴するだけでは分からない事ばかりである事、24話までの伏線の回収を放棄したとも言える展開だけに賛否両論を集める事になりました。この意味を理解するには「旧劇場版」の公開を待つ必要があります。

アニメ版の基本的なストーリーは上記で紹介した通りですが、問題となるのが全26話のうちのラスト2話である25話と26話です。上記でも紹介したようにこの2話は「シンジの精神世界」を視点とした物語が展開されており、わかりやすく言えば、24話まで展開された「現実世界」において何が起こっているのかが一切語られない形になっています。

24話までに積み上げた伏線の回収を一切しない終わり方は物議を醸し、それが結果的に旧劇場版の製作を決定する要因にもなりました。

旧劇場版は下記でも触れる「新劇場版」の製作発表に際して使用されるようになった映画群の総称で、わかりやすく言えばアニメ版の1話～24話までの総集編映画である「シト新生」、アニメ25話及び26話を現実世界視点で描いた映画「Air/まごころを、君に」、この2つの劇場版映画が1つになった「REVIVAL OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH (TRUE)2 / Air / まごころを、君に」という形で放映されました。

特に重要なのが「Air/まごころを、君に」でこの映画を見て初めて「新世紀エヴァンゲリオン」のストーリーのあらすじの全容を掴む事ができるようになっています。結果的にアニメと劇場版を跨ぐ完結という形は当時の映画でも珍しく結果的に分かりにくいと言われる要因になりました。

上記の「旧劇場版」を持って一応の完結した新世紀エヴァンゲリオンですが、完結した上で改めてストーリーや設定を再構築（リビルド）して新しく展開されているのが新劇場版です。新劇場版は「序」「破」「Q」「:||」の4部作になっています。再構築というだけあって細部にアニメ版及び旧劇場版とは違う点が目立つ作品になっています。

わかりやすく違うのがキャラクターで、EVAパイロットの設定が変更された事に伴い、アスカのフルネームが「惣流・アスカ・ラングレー」から「式波・アスカ・ラングレー」に変更された事、加えて旧版には登場しなかったパイロット「真希波・マリ・イラストリアス」の登場などのわかりやすく違う点になっています。

また旧版のストーリーは「序」「破」の2作でほぼやりきっており、「破」の最後のあたりからストーリーも大きく分岐しています。その他、アニメ版、旧劇場版とは使徒の登場する順番及びデザインが大きく変更されているなどわかりやすく違う点が多い作品になっています。

アニメ版及び旧劇場版、新劇場版のどちらとも少しずつ違う点があるのが漫画版です。漫画版はアニメに先立って連載が開始されましたが、基本スタンスはアニメ版のコミカライズとなっており、そのあらすじはアニメ版・旧劇場版に準拠しています。一方でシンジの性格はアニメ版程内罰的ではない、アスカとの関係性が違うなど明確な違いもありました。

漫画版は月刊誌連載であるという点に加えて休載が多かった事もあり、連載中には「新劇場版」の公開が開始されています。その影響もあってか新劇場版で新たに登場したキャラクターである「真希波マリ」が登場するなどもしています。基本的にはアニメ版・旧劇場版の内容を反映しつつも新劇場版の要素も取り込んだ独自な路線を走っているのが漫画版です。

エヴァンゲリオン作中では明確に敵対している「人類」と「使徒」ですがその関係が分かりにくいという声も多くなっています。この対立を語る為にはエヴァンゲリオンの世界における歴史を紐解く必要があります。エヴァンゲリオンの世界では約40億年も昔の古代の宇宙に「第一始祖民族」と呼ばれる知的生命体が存在していました。

彼らは「生命の種」と呼ぶ物を宇宙にばら撒きます。本来この「生命の種」は1つの星に1つのみ送られるという形でしたが、偶然にも地球には2つの生命の種が落下してしまいます。この種は「白き月」と「黒き月」と呼ばれます。先に落下したのが「白き月」で白き月の中に入っていたのが第1使徒のアダムです。アダムは自身の使命に従って第3～第16使徒を生み出します。

しかし遅れてやってきた「黒き月」が地球にぶつかった影響でアダムと使徒は長き眠りに付く事になってしまいます。「黒き月」はバウンドして月となりますが、地球に残ったのが第2使徒リリスです。そしてリリスも自身の使命に従い生命を誕生させます。この時誕生したのが第18使徒リリンで、彼らが進化するうちに辿り着いたのが「人類」だったのです。

わかりやすく言えば人類と使徒は同じ「その星を支配する生命体」となるべく生まれた存在であり、共存する事が出来ない存在です。その為に長き眠りから目覚めた使徒は人類を滅ぼそうと行動する事になるのでした。ちなみにアダムとリリスはそれぞれに「生命の実」と「知恵の実」を持っており、それはそのまま使徒の半永久機関である「S2機関」、人類の「科学の力」として引き継がれています。

上記でも紹介したようにエヴァンゲリオン作中で使徒として登場するは明確に種類分けする事が出来ます。分かりやすく言えば、「始祖」である第1使徒のアダムと第2使徒のリリスは「神とも言える存在」であり、第3〜16使徒はアダムによって生み出された存在、18使徒である人類はリリスから生み出された存在です。

エヴァンゲリオンの世界において人類の世界を裏で支配している組織とされているのが「ゼーレ」です。ゼーレは「白き月」によってアダムと共に運ばれてきた「裏死海文書」からアダムから生まれた使徒が人類を滅ぼそうと行動を開始する事を読み取りました。同時にゼーレには人類は不完全な存在であるとして「完全な存在として生まれ変わるべき」という思想がありました。

アダムの使徒と人類の衝突の結果、起こると考えられているのが「サードインパクト」ですが、アダムの使徒によってサードインパクトが起こされてしまうと人類が滅んでしまいます。その為、ゼーレでは「人類自らがサードインパクトを起こす事でより完全な存在になろう」という計画が立案・実行される事になります。この計画こそが「人類補完計画」でした。

ゼーレの実行部隊的な組織である下部組織「ネルフ」の総司令官碇ゲンドウも元々はゼーレの考える人類補完計画に賛同していた存在です。しかし使徒に対する為に実験を進めていた初号機の開発の際に、碇ゲンドウの妻、つまり主人公であるシンジの母親のユイが初号機のコアに取り込まれて亡くなるという事件が発生してしまいました。この事件をきっかけに碇ゲンドウの思想はゼーレから離れる事になります。

碇ゲンドウはサードインパクトを発生させた後、自身が神となってユイと共に未来永劫生きるという事を望むようになります。とはいえ「サードインパクトを発生させる」という点では利害が一致している故に両者は協力しているのでした。

セカンドインパクトの影響で全人類の半数を失った人類。しかしそこに待っていたのは協力という道ではありませんでした。世界各地で紛争が起こる事になったのです。その紛争のなか、東京には新型の爆弾が落とされる事になり50万人もの人々が亡くなりました。壊滅的な東京に変わり、臨時政府は首都を長野県熊本市に移し「第2新東京市」を建設します。

第2新東京市の復興が進む中、ゼーレは神奈川県箱根にて「黒き月」と「リリス」を発見します。そこでゼーレはアダムの使徒がリリスを狙ってくる可能性を考え、箱根に要塞都市「第3新東京市」を建造する事にします。

エヴァンゲリオンでパイロットとして登場するシンジ、アスカ、レイはいずれも14歳です。これにはエヴァンゲリオンの操縦に関しての設定が大きく関係しています。エヴァンゲリオンは通常のロボットと違い「コア」を起動しパイロットとシンクロする事で操縦するのです。このシンクロ率を最も高められるのが14歳であるという設定があるのです。

このコアにはそれぞれ初号機には上記のように碇ユイの、二号機には惣流・キョウコ・ツェッペリン（＝アスカの母親）の魂が取り込まれています。そしてこのコアとのシンクロに使用される「A-10神経」と呼ばれる神経は「愛情」を司る神経になっており、親子で乗り込む事が1番効率良くシンクロ率を高められるのです。

シンジはパイロットとして使徒と戦う傍らで、パイロット候補生である者達と共に第3新東京市にある第一中学校に通っています。このクラスはパイロット候補生が集められたクラスです。実際にパイロットになったのはシンジとアスカ以外には鈴原トウジだけですが、共通点として「母親がいない」という点があります。

上記でも紹介したようにパイロットと搭乗機は一対の関係にあり例外的な存在である渚カヲルを除き、基本的には自身の搭乗機以外に乗り込む事は出来ません。その為、エヴァンゲリオン作中で搭乗したのは3号機までしかなく、4号機は実験中の事故で消滅した事が明らかになっています。

EVAのパイロットの中でも異質な存在と言えるのが綾波レイと渚カヲルです。綾波レイは上記でも紹介した事故により妻のユイを失ったゲンドウが、ユイの遺伝子情報を元に作り出したクローンなのです。しかしクローンには魂がなく、ゲンドウはリリスの魂を用いる事で「綾波レイ」を誕生させています。

しかし1体目の綾波レイはゲンドウと愛人関係にあった赤木ナツコによって殺されてしまっています。これはエヴァンゲリオンの物語よりも前に起きた出来事である為、物語が始まってから綾波レイに出会ったシンジは2体目の綾波レイと出会った事になるのです。余談ですが、シンジが初めて出会った時の綾波レイが包帯まみれだったのはこの事件とは関係がなく、全く別の事故によるものです。

綾波レイと対を成す存在であり、その存在が分かりにくい要素になっているのが渚カヲルです。わかりやすく解説すると渚カヲルはゼーレによって作り出された人工的なアダムの使徒です。より正確にいえば器にアダムの魂が入れられた存在であり、その点でリリスの魂を持つ綾波レイと対の存在になっていると言えます。その存在は第17使徒タブリスとも言われています。

アダムの魂を持つ渚カヲルの目的はネルフが確保しているとするアダムの身体に戻る事でした。しかしネルフが確保していたのはリリスの身体です。ゼーレもその事は承知しており、渚カヲルは騙された形になります。これにより渚カヲルは自ら死を望む事になるのです。

余談ですが、人工的なアダムの使徒である渚カヲルが誕生する前に「第17使徒タブリス」は存在していました。しかしゼーレの策略により渚カヲルが第17使徒タブリスとして誕生した瞬間に存在が消滅したという設定も明らかにされています。

エヴァンゲリオンの世界においてセカンドインパクトは表向きは隕石衝突による衝突が起きたとされています。しかし真相は全く異なり、ゼーレが人為的に引き起こした物なのです。事はゼーレが支援する葛城調査隊によって南極大陸でアダムを発見する事から始まります。ゼーレはアダムとアダムの使徒が接触する事でサードインパクトが起こされるのを防ぐ為、使徒から隠蔽する為の作戦を立てます。

様々な実験が行われる中、「人の遺伝子をダイブさせる」実験が行われる事になるのですが、この実験中にアダムが覚醒してしまいます。この時ゼーレ側はアンチATフィールドを発生させるロンギヌスの槍を使用しており、同時に不測の事態に備えてアダムに爆弾をセットしていました。そしてアダムの覚醒によりこの爆弾が爆発してしまうのです。

この時アダムは「生命の原初への回帰」を起こそうとしており、結果的にこの爆弾がアダムの行動を止める事になりますが、結果的にその影響は凄まじく、全世界の人口は半減し、世界中の水位が上昇、さらに地軸が変わるなどの多大なる影響をもたらす事になります。これがセカンドインパクトの正体です。

サードインパクトの正体はわかりやすくいえば「大規模なアンチATフィールドを展開する事で生命を原初の状態に戻す事」です。そしてこれができるのは始祖であるアダムとリリスだけであり、アダム或いはリリスと融合する事でサードインパクトを起こそうというのが「使徒」と「碇ゲンドウ」であり、異なる方法でサードインパクトを起こそうとしているのが「ゼーレ」です。

「使徒」と「碇ゲンドウ」はそれぞれに自身が神であるアダムと或いはリリスと融合する事で自身が神となりサードインパクトを引き起こす事を目論んでいます。仮に使徒がサードインパクトを発生させた場合、人類は滅亡する事になるので「碇ゲンドウ」にとっても「ゼーレ」にとっても不都合です。そのためにまずは「使徒」を殲滅すると行動しているのがエヴァンゲリオン作中での多くの戦闘シーンになります。

対して「ゼーレ」は自身が神になるのではなく「神に等しい存在」を作り上げる事でサードインパクトを起こさせる事を目的としていました。そしてその特異点として選ばれたのが劇中の戦いの中で使徒のS2機関を取り込んだ初号機です。しかし初号機は意志を持たないので初号機だけではサードインパクトは発生しません。そこでゼーレは初号機のパイロットである碇シンジにサードインパクトを起こさせる事を計画するのです。

しかしこれはサードインパクトが起こるかどうかの最後をシンジに委ねる計画に他なりません。そこでゼーレはシンジに絶望を与える事でシンジがサードインパクトの最後の選択を選ぶように仕向けます。その為にゼーレによって送り込まれたのが渚カヲルでした。自分を好いてくれた人が使徒であった、しかも自らの手で殺したという絶望感によりサードインパクトを選ばせるように仕向けたのでした。

旧劇場版の映画ではアスカを目の前で惨殺する事によってさらなる絶望感も与えています。つまりエヴァンゲリオンにおいて3者がそれぞれに望んだサードインパクトの形は最終的に「ゼーレ」の思い描く形で進んでいったのです。

再構築（リビルド）された新エヴァ映画シリーズ第1弾である「エヴァンゲリオン新劇場版：序」では基本的にはアニメ版準拠のストーリーが展開されます。ゲンドウによってEVA初号機のパイロットになったシンジが使徒と戦うストーリーは変わらず、シンジとレイが協力して使徒を倒すストーリーが展開されます。

新映画シリーズがアニメ版と大きく異る展開を見せ始めたのが第2弾となる「エヴァンゲリオン新劇場版：破」です。アスカが来日するのと同じくして、真希波マリがパイロットとして新登場するのです。そして三号機の実験で1度EVAを降りる事になるシンジですが、旧版では鈴原トウジでしたが、「破」ではアスカに変わっているなど細かな差が生まれる事になります。

シンジがEVAから降りている間にネルフに第10使徒が襲来、第10使徒は圧倒的な力でマリや綾波レイを破り、ついには綾波レイの乗る零号機を捕食してしまいます。この事実を知ったシンジは自らの意志でEVAに搭乗する事を決意。これにより覚醒した初号機は第10使徒を破り吸収されていた零号機共々自身に吸収してしまいます。

これにより擬似的にサードインパクトが発生しそうになりますが、突如空から降ってきたロンギヌスの槍に初号機が貫かれた事で事態は収束します。そのロンギヌスの槍を投げたのは渚カヲルが搭乗する「EVA六号機（Mark.06）」でした。

旧版とは異なるあらすじを見せる第3弾「エヴァンゲリオン新劇場版:Q」では物語の舞台が旧版及び破までの時代から14年後の2029年に移ります。シンジは14年の間、初号機に乗ったまま衛星軌道上に乗って眠っていたのです。これを助けたのがアスカでした。アスカはミサトらと共に反ネルフ組織であるヴィレを結成しており、使徒及びネルフのEVAと交戦していると話すのでした。

困惑するシンジの元にネルフからの刺客として綾波レイのクローンが姿を見せます。これによりシンジは綾波レイに付いていき、ネルフに戻る事になります。ネルフに戻ったシンジはそこで渚カヲルと出会い、14年前の疑似サードインパクト「ニア／サードインパクト」によって起こった世界の状態についてシンジに語ります。自らが引き起こした事態にシンジは絶望する事になるのでした。

碇ゲンドウによりシンジはEVA13号機に搭乗する事を命令されますがこれを拒否、しかし渚カヲルにより世界をやり直せる可能性を聞き、搭乗する事になります。しかしこれはゲンドウの策でした。ゲンドウはシンジと渚カヲルを使いフォースインパクトを発生させようと画策しているのでした。これを察知した渚カヲルが自ら自殺する事でこれを防ぎますがシンジは再び絶望感に打ちひしがれる事になります。

そこでシンジの前に現れたのがアスカでした。アスカは再びシンジをヴィレへと誘い綾波レイクローンと共についていく事を決めるのでした。「エヴァンゲリオン新劇場版:Q」のあらすじはここで幕を閉じています。

新映画版の締めくくりとなる第4弾「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は当初は2020年に公開を予定されていました。しかし新型コロナウイルスの影響によって公開が延期された為、2020年11月現在まだ公開サれていない作品となっています。あらすじなども不明ですが、元々4部作で完結となっている作品だけにヴィレに渡ったシンジの行動が気になる形になっています。

アニメ版から旧劇場版映画、そして新劇場版映画でも碇シンジ役の声優を担当しているのが緒方恵美さんです。1992年にデビューした声優さんで、「幽遊白書」の蔵馬役、「魔法剣士レイアース」のイーグル・ビジョン役、「めだかボックス」の球磨川禊役、「美少女戦士セーラームーンS」の天王はるか/セーラーウラヌス役などで知られる声優さんです。

アニメ版から綾波レイ役を担当しているのが林原めぐみさんです。1986年にデビューした声優さんで、エヴァンゲリオンでは綾波レイの他、碇ユイ役、初号機の声も担当しています。その他の作品では、「シャーマンキング」の恐山アンナ役、「青の祓魔師」のユリ・フレデリク・エギン役、「うえきの法則」の植木春子役、「うしおととら」の斗和子役などを担当している声優さんです。

アニメ版から葛城ミサト役を担当しているのが声優の三石琴乃さんです。1989年にデビューした声優さんで、デビュー当時は明るい少女を演じる事が多かったものの、徐々に大人びたキャラクターを演じるキャラクターも増えるなどして幅広いキャラクターを演じています。「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎ/セーラームーン役、「ワンピース」のボア・ハンコック役、「名探偵コナン」の水無怜奈などで知られています。

赤木リツコ役を務めている声優の山口由里子さんは1990年代から活躍する声優さんです。アニメで演じた初めての主要キャラが赤木リツコで、後々には「ワンピース」のニコ・ロビン及びニコ・オルビア役、「ドラゴンボール超」のヴァドス役、「ポケットモンスターシリーズ」のジョーイ役（2代目）などを担当しています。

碇ゲンドウ役を担当する立木文彦さんは1983年から活躍している声優さんです。ダンディな声質で幅広く活躍し、ナレーションでの活躍も多い声優さんです。「銀魂」の長谷川泰三）役を務めて以降そのインパクトから「マダオ」と呼ばれる事も多くなりました。それ以外には「BLEACH」の更木剣八役、「ポケットモンスター」のオダマキ博士役、「名探偵コナン」のウォッカ役などを担当しています。

ここからは既にエヴァンゲリオンを視聴した人の感想を紹介していきます。エヴァンゲリオンは視聴した人でもあらすじをわかりやすく説明するのが難しいと言われる作品の筆頭になっています。設定自体が難解である故に、旧版においてはアニメと劇場版を見て初めてあらすじ全体像が掴めるという構図になっている事がわかりやすく説明するのが難しい大きな要因になっているとされています。

その分かりにくいさは先の読みにくさにも繋がっており、特に新劇場版映画が旧版とストーリーを分岐してからは多くの考察が盛んに行われているにも関わらず、分からないという声も多くなっています。

その分かりにくいストーリーや設定を読み解く為に当時からわかりやすく解説するという多数の関連書籍が販売された事がエヴァンゲリオンが社会現象を生むきっかけになったのではないかとする声も多くなっています。

またエヴァンゲリオンを視聴した人にはその展開が暗いイメージが強くあらすじだけ追いたいという人も一定数います。初めて放送された当時アニメの深夜枠がなかったとはいえ夕方に放送されたとは思えない程の内容で驚いたという声も多くなっています。

新世紀エヴァンゲリオンは1990年代に社会現象を起こす程に人気を集めた作品ですが、今でもそのあらすじはわかりやすく解説するのが難しいと言われる作品の筆頭として名前が上がる作品です。旧版はアニメと映画で異なる展開をしており、両方見て初めて全容が掴めるという形が難解にしている大きな要因と言われています。

社会現象にまでなったエヴァンゲリオンですが旧版もアニメは全26話＋劇場版で近年の作品と比較されば短い傾向にあるので新劇場版でエヴァンゲリオンにハマったという人も旧版を追いかけてみてはいかがでしょうか？