やがて君になるのアニメ版感想は？人気百合恋愛作品のあらすじと最終回・結末は？

「やがて君になる」は、KADOKAWAが刊行する漫画雑誌「月刊コミック電撃大王」で2015年4月から連載がスタートし、2019年9月で最終回を迎えた恋愛漫画です。話数は全45話、コミックスは全8巻あり、累計発行部数は100万部を記録しています。

作者は滋賀県出身の漫画家・仲谷鳰で、本作において第21回電撃大賞金賞さよならオルタ賞を受賞しています。テレビアニメは、2018年10月から放送がスタートし、12月に最終回を迎えました。

「やがて君になる」のオープニング楽曲に起用されたのは、2018年11月28日にリリースされた安月名莉子が歌う「君にふれて」でした。作詞と作曲はボンジュール鈴木、編曲は鈴木Daichi秀行が担当しています。安月名莉子は2018年から活動するシンガーソングライターであり、本楽曲にてメジャーデビューしています。そのほかにも「やがて君になる」の挿入歌「rise」も歌っていました。

「やがて君になる」のエンディング曲に起用されたのは、2018年11月28日にリリースされた小糸侑役の声優・高田憂希と、七海燈子役の声優・寿美菜子が歌う「hectopascal」です。作曲が本多友紀、作詞が中村彼方、編曲を脇眞富が担当しています。

遠見東高校に通う小糸侑は、仲良しの男友達に告白されるも、人を好きになる気持ちがわからず返事を先延ばしにしていました。同じく人を好きになれないという美人でモテる生徒会役員・七海燈子に悩みを話します。男友達の交際を断った直後、七海燈子は小糸侑のことが好きになってしまったと思いを打ち明けました。七海燈子のことも特別な存在と思えなかった小糸侑は、交際はできないと返事をしようとしますが…。

生徒会は、文化祭で披露する演劇の準備を進めていました。脚本は、小糸侑の友人で作家を目指している叶こよみが手がけました。劇の主人公は、記憶喪失になった女性でした。主人公の知り合いであるという人物が何人か現れますが、彼らが語る主人公の人物像はそれぞれ異なるものでした。主人公は、最終的に恋人が語る人物像を選択するという結末となっていました。

小糸侑は、観客は記憶喪失になった「今」の主人公を見てきたはずなのに、他人が語る過去の人物像から自分を選ぶなどおかしいとして、叶こよみに結末の修正を頼みにきます。叶こよみは小糸侑の意見に賛同し、脚本の結末を話し合いながら修正することにしました。演劇の本番前に完璧に姉を演じなければ意気込む七海燈子の元に、小糸侑からどこかへ遊びに行こうという誘いのメールが届きます。

2人は水族館へデートに出かけ、その中で演劇のセリフ合わせをします。小糸侑は、エチュードを入れ、過去の他人が語る人物像から自分を選ぶ必要はないと言葉を紡ぎます。しかし、七海燈子は、自分には何もないのだから、誰かを選ばなければならないと返します。デートの帰りの電車の中、七海燈子が寝ている隣で小糸侑は、「君しか知らない」という劇のタイトル案をメールに打ち込みます。

アニメや漫画などの創作物において百合作品は、日常系のゆるいものやコメディ要素の強いものが多くあります。「やがて君になる」のあらすじは、真面目でシリアスな同性愛が描かれています。

小糸侑は、あらすじで紹介した通り、恋愛感情を誰に対しても抱くことができずにいました。七海橙子も同じでしたが、小糸侑のことを好きになってしまいます。しかし、自分のことが嫌いな七海橙子は、誰も好きにならない小糸侑が好きであるとして、自分に好意は抱かないでほしいと頼んでいます。

当初、小糸侑は特別な気持ちを知った七海橙子に対して羨ましさを感じていましたが、物語が進むにつれ七海橙子に惹かれていく様子があります。しかし、誰も好きにならない自分を好きでいてくれることから、小糸侑は自分の本当の気持ちがわからずにいました。支え合いながらもなんとも言えない距離感の2人が切ないといった感想・評価が多くあります。

佐伯沙弥香は、副会長を務めており、七海燈子に思いを寄せる人物でもあります。彼女が自分の領域に踏み入って欲しくないことなどを察しており、良い距離感を保って良き友人として支えています。小糸侑、七海燈子、佐伯沙弥香の一筋縄ではいかない三角関係や、同性愛特有の悩み、友人以上の関係になれないもどかしさ、キャラクターそれぞれの心情もリアルであるといった評価・感想が多くあります。

小糸侑は、七海橙子に自分のことを好きにならないでほしいと頼まれています。自分が嫌いな七海橙子は、誰も好きにならない小糸侑のことが好きだといいます。七海橙子に惹かれていく様子はあるものの、慰めるため彼女の手に触れることを躊躇するシーンもあります。キャラクターの小さな動作にも心情が現れているといった感想・評価もあります。

七海橙子が衝動的に小糸侑に初めてキスをした場所は、踏切の前でした。その後、踏切の前は主に仲良く2人が歩く場所として登場します。しかし、2人の関係に変化が現れる時や、シリアスな展開の時は別の場所が登場します。

ある時、小糸侑は七海橙子が亡くなった姉に成り切ろうとしていることに気がつき、ありのままの自分でいるべきだと言葉をかけます。このシーンは、夕暮れの河川敷でした。こうした場所を使った表現も、最初から最終回まで受け手を引き込むと評価されています。

小糸侑は、誰にも恋愛感情を抱くことができません。七海橙子は、交通事故で亡くなった完璧な姉になろうと努力しています。生徒会役員の槙聖司は、自分の恋愛ごとには無頓着ですが、他人の恋愛話には興味があり、傍観者でいることを好む人物です。歪んだ価値観を持ったキャラクターが多く登場しますが、最初から最終回までリアルで感情移入しやすいといった感想・評価も多くあります。

「やがて君になる」の小糸侑は、遠見東高校に通う本作の主人公です。亜麻色の短い髪を下方に2つに結っています。あらすじで紹介した通り、恋愛感情が理解できないという悩みを七海燈子に話した直後に、告白されています。小糸侑役を演じた声優は、マウスプロモーションに所属する高田憂希でした。高田憂希は、福岡県出身1993年3月16日生まれ、ゆっきー、ゆうゆうなどの愛称で親しまれています。

久保帯人原作のアニメ「BLEACH」や、武井宏之原作のアニメ「シャーマンキング」を見て声優を志すようになります。デビュー作は、2013年11月23日に公開された映画「BAYONETTA Bloody Fate」でした。アイドルアニメ「アイカツ!」黒沢凛役で演技力が評価され、一躍注目を集めます。その他の代表的な出演作に、「小林さんちのメイドラゴン」エルマ役、「三ツ星カラーズ」結衣役などがあります。

七海燈子は、遠見東高校2年生の美少女で、本作のヒロインでもあります。亡くなった姉になり切ろうと、完璧な人間を演じてきました。あらすじで紹介した通り、誰も好きになれないという小糸侑に惹かれ、告白しています。「やがて君になる」の七海燈子役を演じた声優は、ミュージックレインに所属する寿美菜子でした。寿美菜子は、兵庫県出身1991年9月17日生まれです。

声優としてのデビュー作は、2006年10月から2007年3月に放送されたGONZO原作のサスペンスアニメ「RED GARDEN」でした。歌手としても活躍しており、豊崎愛生、高垣彩陽、戸松遥ら人気声優が所属するユニット・スフィアの一員でもあります。代表的な出演作に、「けいおん!」琴吹紬役、「うみものがたり 〜あなたがいてくれたコト〜」宮守夏音役、「夏色キセキ」逢沢夏海役などがあります。

佐伯沙弥香は、遠見東高校2年生で副会長を務めており、七海燈子の親友でもあります。七海燈子に対して恋愛感情を抱いていましたが、思いを伝えず友人として接してきました。「やがて君になる」の佐伯沙弥香役を演じた声優は、大沢事務所に所属する茅野愛衣でした。茅野愛衣は、東京都出身1987年9月13日生まれです。プロ・フィット声優養成所を卒業しており、光永康則原作のアニメ「怪物王女」にて声優デビューを果たします。

恋愛アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」にてヒロインの幽霊である本間芽衣子役を演じ、演技力の高さを評価され注目を集めます。第6回声優アワード新人女優賞などの受賞歴があります。代表的な出演作に、「神様ドォルズ」史場日々乃役、「猫神やおよろず」正倉院笹鳴役、「夢喰いメリー」橘勇魚役、「さくら荘のペットな彼女」椎名ましろ役、「輪廻のラグランジェ」ムギナミ役などがあります。

槙聖司は、遠見東高校1年生であり、小糸侑らと同じく生徒会に所属しています。小糸侑と七海燈子がキスをしているところを偶然目撃し、2人の恋愛関係に興味を持ちます。アニメ「やがて君になる」槙聖司役を演じた声優は、ヴィムスに所属する市川太一でした。2017年4月から6月に放送された榎田ユウリ原作のアニメ「カブキブ!」で主要キャラクターの来栖黒悟役を演じ、注目を集めます。

堂島卓は、遠見東高校生徒会に所属するメガネをかけた明るいキャラクターです。アニメ「やがて君になる」堂島卓役を演じた声優は、ヴィムスに所属する野上翔でした。野上翔は、大分県出身1988年9月4日生まれです。代々木アニメーション学院を卒業しており、声優としてのデビュー作は、2014年4月から6月にかけて放送された葉月抹茶原作の恋愛アニメ「一週間フレンズ。」でした。

日向朱里は、小糸侑と仲良しのバスケットボール部に所属する女子生徒です。先輩の男子生徒に片思いをしていましたが、フラれてしまいます。アニメ「やがて君になる」で日向朱里役を演じた声優は、尾木プロ THE NEXTに所属する寺崎裕香でした。寺崎裕香は、熊本県出身1983年8月4日生まれです。声優としてのデビュー作は、小畑友紀原作の恋愛アニメ「僕等がいた」でした。

叶こよみは、作家志望の小糸侑の友達キャラの1人です。小糸侑に自作の小説を読んでもらい評価されたことがきっかけで、生徒会役員がやる演劇の脚本を手掛けることになりました。アニメ「やがて君になる」で叶こよみ役を演じた声優は、大沢事務所に所属する小原好美でした。小原好美は、神奈川県出身1992年6月28日生まれです。2014年から声優として活躍しており、「魔法陣グルグル」ククリ役で一躍注目を集めます。

箱崎理子は、遠見東高校で教師を務めるキャラクターです。喫茶店「Echo」の店長を務めるキャラクター・児玉都とこっそり交際しています。アニメ「やがて君になる」で箱崎理子役を演じた声優は、中原麻衣です。声優としてのデビュー作は、2001年4月から2002年1月に放送されたアニメ「パラッパラッパー」でした。

少女向けファンタジーアニメ「わがまま☆フェアリー ミルモでポン!」南楓役から注目を集めます。歌手としても活躍しており、2004年11月3日にファーストシングル「ロマンス」をリリースしています。声優としての代表的な出演作に、「かみちゃまかりん」花園花鈴役、「狼と香辛料」ノーラ・アレント役、「鋼殻のレギオス」フェリ・ロス役、「有頂天家族」下鴨矢四郎役、「月刊少女野崎くん」鹿島遊役などがあります。

児玉都は、遠見東高校の生徒たちが度々立ち寄る喫茶店「Echo」の店長を務めるキャラクターです。教師キャラクターの箱崎理子とは恋人同士です。児玉都役を演じた声優は、マウスプロモーションに所属する森なな子でした。声優としてのデビュー作は、入江君人原作のアニメ「神さまのいない日曜日」でした。その他の代表作に「メガロボクス」白都ゆき子役、「天狼 Sirius the Jaeger」ドロテア役などがあります。

「やがて君になる」登場キャラクターの小糸怜は、小糸侑の姉です。アニメ「やがて君になる」で小糸怜役を演じた声優は、ヒラタオフィスに所属する小松未可子でした。小松未可子は、三重県出身1988年11月11日生まれです。声優としてのデビュー作は、ロボットアニメ「HEROMAN」でした。代表的な出演作に、「K」ネコ役、「モーレツ宇宙海賊」加藤茉莉香役、「アオハライド」村尾修子役などがあります。

「やがて君になる」は、KADOKAWAが刊行する漫画雑誌「月刊コミック電撃大王」にて2015年6月号から連載され、2019年11月号で最終回を迎えています。漫画は全8巻あり、2018年10月から12月にかけて放送された全13話のアニメでは、5巻の中盤までが制作・放送されました。アニメで描かれていない残りの漫画ストック分を考慮すると、第2期が制作されるとしても、話数は10話もないのではないかといわれています。

引用の数字は、「やがて君になる」のアニメの円盤の売り上げになります。続編製作が決まるといわれている売上枚数は、5000枚以上となっています。しかし、1巻から4巻までの円盤の売り上げはどれも3000枚台となっています。アニメの円盤の売り上げだけからすると、続編制作は厳しいのではないかといわれています。

「やがて君になる」の原作漫画は、2018年10月のアニメ放送からどんどん売り上げを伸ばしています。原作漫画の累計発行部数は、現段階で100万部を突破しています。2019年5月には舞台化もされており、高い人気を誇ります。原作漫画の売り上げからすれば、続編制作される可能性もあるのではないかとされています。

「やがて君になる」のアニメーション制作に携わったのは、TROYCAです。TROYCAとは、2013年5月に設立された比較的新しいアニメーション制作会社です。2015年のアニメ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」や、2018年のアニメ「アイドリッシュセブン」などのアニメーション制作を手がけたことでも知られています。実績はまだ少なく、制作されることになれば2期もTROYCAが担当するのではないかといわれています。

「やがて君になる」は、Netflix、dアニメストア、U-NEXTといった人気動画配信サイトで配信されています。人気動画配信サイトで配信されることで知名度が上がり、人気が出て続編制作に繋がる可能性もあります。

「やがて君になる」のオープニング楽曲は、2018年11月28日にリリースされた安月名莉子が歌う「君にふれて」でした。オープニング映像は、色とりどりの花々に彩られた学校と主要キャラクターたちが描かれています。オープニング映像が美しいという感想・評価もありました。

「やがて君になる」は、原作漫画の5巻の中盤までのあらすじが描かれました。アニメ最終回は、あらすじで紹介した通り、小糸侑と七海燈子が遊園地にデートに行きます。帰りの電車の中で、小糸侑はタイトル案をメールに打ち込んでいました。アニメ最終回の終わり方が綺麗でよかったという感想・評価も多くあります。

「やがて君になる」は、2019年5月に舞台も公演されました。現在、舞台版「やがて君になる」は、一部の動画サイトでは配信されています。キャラクターの再現度が高かったといった感想・評価も多くあります。

「やがて君になる」は、「月刊コミック電撃大王」で2015年6月号から連載がスタートし、2019年11月号で最終回を迎えました。漫画は、全部で8巻あります。最終巻の8巻のラストがよかったという感想・評価も多くありました。

「やがて君になる」のテレビアニメは、2018年10月から放送され、12月で最終回を迎えました。テレビアニメでは、原作漫画の5巻の中盤あたりのあらすじが描かれました。最終回が放送された後、続編となる第2期を見たいといった感想も多くあがりました。

「やがて君になる」の登場キャラクターたちは、あらすじで紹介した通り、様々な恋愛観を持っています。小糸侑は、誰に対しても恋愛感情を持てずにいました。七海燈子はそんな小糸侑に恋をしますが、自分のことは好きにならないでほしいと頼んでいます。佐伯沙弥香は、七海燈子のことが好きですが、良き友人に徹しようとしていました。恋愛観が変わりそうになったといった感想・評価もあります。

あらすじで紹介した通り、小糸侑は誰も特別に好きになることができないという悩みを抱えていました。同じく、生徒会に所属する槙聖司も人の恋愛話を傍観するのは好きだけと、自分自身は恋愛がありませんでした。2人の気持ちに共感できるといった感想・評価もありました。

「やがて君になる」のアニメ最終回のあらすじネタバレ、アニメの声優、続編製作の可能性、視聴者の感想・評価などを紹介してきました。アニメ最終回のあらすじは、原作漫画の5巻中盤までのあらすじが描かれています。最終回放送後、続編の制作を期待する声も多くあります。