2020年10月15日公開
2020年10月15日更新
【キングダム】秦の始皇帝は実際はどんな人物だった?漫画の政と史実の記録を比較
古代中国の戦国時代を描いた『キングダム』が大人気です。人気マンガ・アニメの『キングダム』は歴史の教科書にも登場する人物が多々登場しています。その中でも『キングダム』の主人公の一人である嬴政(えいせい)は、後に秦の始皇帝になるという人物です。史実では残虐な「焚書坑儒」などが有名な秦の始皇帝ですが、『キングダム』での政は異なって描かれている部分がたくさんあります。史実上の秦の始皇帝はどのような人物であったのかをご紹介し、『キングダム』での政との共通点や相違点を比較します。
目次
キングダムの嬴政のモデルは秦の始皇帝
出典: https://note.com
大人気になっているアニメ・コミックの『キングダム』ですが、主人公の李信に実在したモデルがいるのは有名な話です。このことは『キングダム』の作者である原泰久が公言しているだけではなく、ファンたちの間では史実との検証なども楽しまれています。『キングダム』の、もう一人の主人公に嬴政(えいせい)がいます。嬴政(えいせい)は李信と共に、五百年続く春秋戦国時代を終わらせ、中国初の統一国家成立のために奮闘するのです。
殷(いん)や周(しゅう)という古代王朝は存在した中国でしたが、中国全土を一国が統治したことはありませんでした。数多あった王朝を吸収合併し、中国初の中央集権国家(法治国家)を作り上げたのが「秦(しん)」という国の嬴政(えいせい)と呼ばれた王でした。国家成立後、多くの王朝に王が存在したことから、自分が唯一の存在であると示すために「秦の始皇帝」と名乗ります。つまり『キングダム』の政のモデルは、秦の始皇帝です。
キングダムの作品情報
『キングダム』は佐賀県出身の漫画家である原泰久の原作です。『キングダム』は集英社の『週刊ヤングジャンプ』に現在も連載中の長寿漫画の一つと数えられています。朝日新聞社が主催して、内容が優れた漫画におくられる「手塚治虫文化賞」を、2013年に受賞しています。原作コミック版『キングダム』は2020年9月現在で既刊59巻で、累計発売部数は6800万部を突破するという、大人気漫画となっています。
2008年、集英社のサイト内にある、漫画を声優が読み上げる「VOMIC」というサイトで、『キングダム』が全8話で放送されました。続いて2010年にはPSP用3Dバトルアクションゲーム『キングダム・一騎闘千の剣』が発売されました。2012年からアニメ版『キングダム』の第1シリーズが、2014年には第2シリーズが、2020年には第3シリーズが放映されました。2019年には人気俳優の山崎賢人が主演の劇場映画実写版『キングダム』も公開されました。
キングダムの概要
『キングダム』は紀元前の中国を舞台とした「時代劇漫画」「伝奇漫画」に分類されます。史実を元にしているために学習漫画のひとつとしても評価され、それ故に「手塚治虫文化賞」なども受賞した作品です。作者の原泰久は『SLAM DUNK』や『バガボンド』で有名な漫画家の井上雄彦のアシスタント経験があり、師と仰いでいます。
原作者の原泰久は、『キングダム』は会社員時代の経験を元にしたとインタビューで語っています。『キングダム』は原泰久の得意な中国時代物ではありますが、ストーリーの構成などは史実を元にするだけではなく、原泰久が会社員時代に経験した役割分担やチームワークなどの経験が強く影響されていると語っています。このように『キングダム』は、壮大なスケールの史実を元に、原泰久の経験を織り込んだ物語と考えることができるのです。
キングダムのあらすじ
戦争孤児であった「信」と「漂」は、将軍になることを夢見ていました。漂が秦の王である嬴政(えいせい)に瓜二つであったことから、物語は動き始めます。戦争の犠牲になった信の幼なじみである漂の言葉を胸に、信は嬴政(えいせい)に初めは反発しながらも、次第に二人は強い絆で結ばれていきます。中国全土統一国家を作るということだけではなく、長く戦乱が続いた中国を平和な法治国家とするために、二人は奔走していくのです。
嬴政(えいせい)のプロフィール
嬴政(えいせい)は、古代中国の王朝の一つであった「秦」という王朝の第三十一代君主でした。嬴政(えいせい)は史実でも僅か12歳で秦国の王となっていて、このことは『キングダム』でも史実に基づいて描かれています。嬴政(えいせい)は、幼少時代には人質として隣国の趙(ちょう)で軟禁されていました。冷遇されたこの経験が、嬴政(えいせい)を感情が表に出ない、人を信じない性格を作り上げる元となりました。
軟禁されていた趙(ちょう)から祖国の秦に帰国するとき、秦まで嬴政(えいせい)を送り届ける仕事を請け負ったのが闇の行商人である紫夏(しか)という女性でした。紫夏は嬴政(えいせい)が自分の境遇と似ていることに同情し、秦までの道中で嬴政(えいせい)の人を信じる気持ちを取り戻してくれました。嬴政(えいせい)は、その後、昌文君や信のことは信頼するようになり、賢者としても武芸にも才能を発揮していきます。
嬴政のモデルは歴史上の秦の始皇帝
『キングダム』の主人公の一人が嬴政(えいせい)という名の少年ですが、史実にも嬴政(えいせい)または趙政と呼ばれた人物がいます。その名前だけでは『キングダム』の主人公の嬴政(えいせい)だとしか分かりませんが、実は史実上での嬴政(えいせい)は、後に「秦の始皇帝」と名乗る人物なのです。中国で初めての全国統一国家を作った「秦の始皇帝」は、世界史を学んだ人であれば必ず知っている重要人物です。
『キングダム』の主人公の李信も史実上の人物となっていますが、史実上の李信には謎の部分が多く、例えば生没についての記録は分かっていないのです。信と比較すると嬴政(えいせい)、つまり秦の始皇帝については中国の歴史に名を残している人物なので、多くの記録が残っています。『キングダム』のストーリーと史実を比較してみると、嬴政(えいせい)は秦の始皇帝の幼少期から青年期をモデルにしていることは、間違いなさそうです。
キングダムの秦の始皇帝と漫画の政を比較!史実での性格や容姿は?
『キングダム』が史実を元にしてる漫画だとしても、『キングダム』は集英社『まんが版世界の歴史』とは違います。例えば『キングダム』の主人公である「信」は戦争孤児ですが、史実での信は、どうやら裕福な家庭に育った可能性があります。もともと原作者の原泰久は「記録の少ない春秋戦国時代の中国であれば、漫画にしやすいのではないか」というところから『キングダム』を書き始めたとインタビューで語っています。
『キングダム』の作者の原泰久は「歴史的出来事や記録として残っていることを捻じ曲げるようなことはせず、その間にある、触れられていない部分を膨らませたい」と、インタビューなどで語っています。歴史学者であれば「歴史にifは使わない」とも言われますが、漫画であるからこそ、ifを楽しめるというわけです。嬴政(えいせい)と秦の始皇帝との性格や容姿を比較してみると、その違いはどのくらいあるのでしょうか?
史実①従わないものを処分する非道な行い
『キングダム』での嬴政(えいせい)は、賢人として描かれています。冷静な判断ができる、精神的に大人である嬴政(えいせい)は、リーダーシップを存分に発揮しています。発想が大胆であり、しかも柔軟な対応ができる心の広い人物として、『キングダム』では嬴政(えいせい)が描かれています。これに対して、秦の始皇帝を語るとき、実際に秦の始皇帝が行った偉業といわれるものの一つの、焚書坑儒というものを挙げることがあります。
改革を推進する秦の始皇帝に対して、昔のやり方に戻した方が良いと意見する学者や大臣がいました。秦の始皇帝は韓非が著した『韓非子』における臨機応変的な法治国家論を特に好んでいたため、伝統を重んじる儒学者たちとの対立は否めませんでした。結果、秦の始皇帝に反発する書物は焼き払われ、文字は刷新され、意見する人物は生き埋めにされました。これが、歴史に残っている秦の始皇帝が行ったとされる焚書坑儒です。
史実②自己顕示欲が強い
古代中国の殷(いん)や周(しゅう)の時代では、王と呼ばれる人物は神にも近い、唯一の存在と崇められていましたが、春秋戦国時代になってインフレを起こしていたのです。秦の始皇帝は、中国全国統一を成し遂げてすぐに、この改革に着手します。
漫画『キングダム』でも、また史実上でも、嬴政(えいせい)は秦という名の国の第三十一代の王様でした。嬴政(えいせい)が王位に就いた時は中国全土に数多の国があり、それぞれに王様がいました。
司馬遷の『史記』によると、当時の官僚たちに意見を募りました。その中から中国の神話に登場する神様の「泰皇(たいこう)」が最有力候補として挙げられました。そして嬴政(えいせい)は「では、その泰皇の皇を使い、更に帝位の帝を合わせて、皇帝とする」としました。周囲の人から認められ注目されたい史実上の嬴政(えいせい)が、呼ばれ方を始皇帝としたとする逸話です。嬴政(えいせい)の自己顕示欲の強さを示す良い例です。
史実③不老不死を求める
秦の始皇帝が中国全土を統一完成させた後、翌年の紀元前220年から全国の視察を始めます。第1回目の視察先は現在の山東省でした。この時、泰山(たいざん)に登ったといわれています。そこで秦の始皇帝は不老不死の祈祷を行ったともいわれているのです。泰山は仙人思想がある土地で、山東半島には中国の伝説上の蓬莱山(ほうらいさん)などに関係する伝説がありました。この時すでに、秦の始皇帝は神仙思想に傾倒していました。
一説では「自分が永らえたら平和な日々が続くから」というものがあり、漫画『キングダム』の嬴政(えいせい)であれば、十分あり得る説でしょう。ところが史実に存在する、秦の始皇帝は自己顕示欲の強い支配者でした。そのため、秦の始皇帝は権力を誇示するために単に長生きをしたかったとも言われています。現在の中国の湖南省から、秦の始皇帝が不老不死の薬を探すことを命じたと書かれた記録が2002年に見つかっています。
史実④冷酷無比になった理由
漫画『キングダム』の序盤で、嬴政(えいせい)は冷酷無比に描かれています。史実にも残っている記録ですが、政は人質として隣国の趙(ちょう)で軟禁され、しかも価値のある人質として扱われていなかったので冷遇された結果、冷酷無比な人格形成がなされたとされます。
漫画『キングダム』では紫夏(しか)という架空の女性が登場し、嬴政(えいせい)の閉ざされた心を開いてくれるのですが、史実上の始皇帝には、そのような記録はありません。
初の中国全土統一の王とあって、その存在自体が神を越す存在として人々に影響したのではないかとする説もあります。司馬遷の『史記』にも、秦の始皇帝と謁見した人物の「怖かった」という証言が記されているほどです。秦の始皇帝が直接下した冷酷無比な命令が多かったのか、当時の習慣として現代では考えられない冷酷無比な習慣が敢行されていたのかは、紀元前の出来事であることも含め、謎の部分が多く存在します。
史実⑤容姿はイケメンだった?
ヨーロッパなどで見られる君主の肖像画などは、実物よりイケメンに描かれていることが多いといわれます。秦の始皇帝の肖像画などは沢山残されていますが、始皇帝に使えたとされる尉縦(うつりょう)という名の官僚は「鼻が高く切れ長の目で、声が山犬のようだ。人情味に乏しく、虎狼の心を持っている」と残しています。冷酷無比とレッテルを貼られたのは、秦の始皇帝の野心が彼をそう見せたのかもしれないと言われています。
鼻筋の通ったアジア人であれば秦の始皇帝はイケメンだったのかと考えられますが、一般的に秦の始皇帝の肖像画と言われている髭面の恰幅の良い姿は、三百年以上の時間を経た後、古代書物の文章から想像されたもので、実在した当時の秦の始皇帝を写実したものではありません。嬴政(えいせい)がイケメンであったかどうかは、歴史の謎のひとつとしておいた方が無難と考えた方が良いでしょう。
キングダムの秦の始皇帝と漫画の政を比較!嬴政の性格は?
『キングダム』の原作者である原泰久は、歴史的事実は変えることなく、その間にある人の気持ちや出来事に直接は関係ないだろうという部分に焦点を当ててストーリーを組み立てていると語っています。『キングダム』は史実を伝える目的の学習漫画ではありませんから、ダイナミックな解釈で『キングダム』が作られていても不思議はありません。秦の始皇帝と『キングダム』の嬴政(えいせい)との比較を楽しむこともできるということです。
史実での秦の始皇帝が「東洋の暴君ネロ」とまで恐れられているのは、特に中国全土を統一国家とした後の記録から分かります。逆に言えば、『キングダム』での幼少期から中国全土統一までの奮闘努力の時期についての部分については、歴史的記録としては少ないのです。このため『キングダム』の作者の原泰久はイメージを膨らませ、主人公の一人として嬴政(えいせい)を活躍させていると考えられます。
性格①平和を重んじる
『キングダム』での嬴政(えいせい)は、五百年以上もつづく戦乱の世を終わりにしたいという野望を持っていました。平和な世の中が実現できるのであれば、自分自身が暴君といわれても、歴史に汚名を残しても構わないと決意していました。戦いをする目的は、戦争を終らせるためということです。戦争は、正義と正義の衝突です。勝利した正義が真の正義となります。嬴政(えいせい)は、幼い頃からそのことを理解していたのです。
これと比較して、始皇帝は私利私欲のための中国統一を目指しています。もともと、「秦」は武闘派の民族集団であったことが記録されています。秦の始皇帝の出生については様々な説がありますが、秦国の血が流れているのであれば、好戦的な人物であった可能性は高いです。自己顕示欲が強かったという記録や不老不死にこだわった点などを考慮すれば、始皇帝は自分のための統一国家成立を目指したに過ぎないと考えられます。
性格②法による統治を志す
『キングダム』の名シーンの一つに、嬴政(えいせい)と斉国の王様が話をするものがあります。武力による統一国家成立は、成立した後に征服された国々から反感を買うのではないかという質問に、嬴政(えいせい)は「だから法律を作るのです」と説きます。人の上に人が立つから諍いが起きるのであり、そうであるならば人の上には法律だけを置けば良いと、自分の地位などはどうなっても良いと覚悟を語ります。
これと比較すると、史実での始皇帝は少し違うようです。野蛮な内陸王朝の一つであった「秦」は、第二十五代目君主の時代から法律を作り守らせることで発展しました。始皇帝は法律重視説を説いた隣国の「韓」の太子であった韓非による著作『韓非子』に共鳴しています。中国全土統一後、始皇帝は自分の命令(法律)は絶対と周囲に知らしめます。つまり自己顕示のための法律ということです。このことから東洋の暴君といわれるのです。
キングダムの秦の始皇帝(嬴政)と史実との違いと共通点
人気アニメ・コミックの『キングダム』は時代劇漫画ともいわれています。歴史に刻まれた事柄を元にした漫画であり、主人公の一人である「李信」は史実上の人物である同名の「李信」をモデルにしていると、原作者の原泰久が公言しています。空想科学小説と違い、「こんなことは現実的には不可能」とまで言い切れないのが『キングダム』がヒットしている理由の一つでしょう。
こうした想像が楽しいからこそ、歴史学者の間では「歴史にもしもは存在しない」というスタンスで学問に取り組んでいます。逆に言えば、漫画だからこそ「もしも」を楽しむことができるとも言えるのです。特に『キングダム』は歴史と言っても伝説の部分が多い紀元前の中国を舞台としています。嬴政(えいせい)と名乗った、後の秦の始皇帝であっても、まだまだ分かっていない部分が多く、だからこそ読者も想像が膨らむのです。
キングダムの嬴政と史実の秦の始皇帝の違い
『キングダム』における嬴政(えいせい)は、まだ中国全土を統一していませんので、史実上の始皇帝との違いを比較するには難しいこともあります。同じ年齢の時の二人を比較することが難しいということです。それでも、あえて比較するならば、二人の性格面で大きな違いがあると言わざるを得ません。『キングダム』における嬴政(えいせい)は、自国の発展のために奮闘努力します。何よりも国民の平和のために奔走するのです。
このことと比較すると史実上の始皇帝は私利私欲のために結果として、中国全土統一をしたと言わざるを得ません。秦国君主になったのが僅か13歳で、周囲の人間が実権を掌握するしかありませんでした。なかでも呂不韋(りょふい)は幼い嬴政(えいせい)をコントロールして自分に有利に政治を取り仕切っていました。このため結果的に国民のための政治というよりは、自分たちの欲のための政治となったとされています。
キングダムの嬴政と史実の秦の始皇帝の共通点
『キングダム』の作者の原泰久が史実を上手に取り込んでいる点も多く見られます。まず第一に、嬴政(えいせい)の出生についてです。嬴政(えいせい)の父親は秦国の隣国であり敵国の趙に休戦協定の人質として軟禁されていました。ところが父は国にとって要人とは言えず、後ろ盾もなかったために冷遇されます。そこに目をつけたのが呂不韋でした。嬴政(えいせい)の父に近づき信頼を得、将来の地位を保証させます。
そして呂不韋の妾の一人をあてがい、結果生まれたのが政です。一家が趙に軟禁されているにもかかわらず、秦は戦争をしかけます。結果、政一家は逃亡の日々を過ごします。無事に秦に戻って君主になった後、政が22歳になったときに呂不韋の悪事が判明し、秦国からの追放宣言をします。『キングダム』の政と史実の始皇帝の共通点は法治国家成立など多々ありますが、こうした細かい設定などにも共通点が見られ、楽しむことが出来ます。
キングダムの秦の始皇帝(嬴政)の実写版キャスト
2018年4月、『キングダム』のコミック版は第50巻を発売することになりました。記念すべき50巻発売記念に、実写映画版の制作発表がありました。実は2016年4月には、『キングダム』の連載10周年記念として、3分間の実写動画が作られています。壮大なスケールの『キングダム』なので実写化は不可能とされていましたが、10周年記念の動画にしても実写映画版にしても原作者の原泰久が「感動の出来具合」と絶賛する仕上がりになりました。
いずれの実写化も主人公の「信」は俳優の山崎賢人が演じています。脚本会議は1年以上も時間をかけ、原作者の原泰久も同席する熱の入れようでした。その結果原泰久も「納得の仕上がり」と太鼓判を押すものとなりました。2019年4月に日本全国公開され、大ヒット作品になりました。実写映画版には豪華なキャストがあてられましたが、重要な役である嬴政(えいせい)と瓜二つの漂は、若手俳優の吉沢亮が2つの役を演じ分けました。
吉沢亮のプロフィール
吉沢亮は東京都出身の俳優です。1994年生まれで身長は171cm、血液型はB型です。男4人兄弟の次男です。2009年に母親が勝手にアミューズのコンテスト・オーディションに応募し、グランプリではないものの賞を受賞します。それをきっかけに芸能界にデビューします。吉沢亮が15歳のときでした。また、菅田将暉と山崎賢人とあわせて、イケメン俳優と呼ばれることが多いです。特技は剣道で、二段の腕前で、関東大会出場経験もあります。
吉沢亮は自分の意志で芸能界に入ったわけではなかったので、仕事があまり好きではなかったとインタビューで語っています。15歳という多感な時期での芸能界入りであり、しかも自他ともに認める人見知りの強さが芸能界を否定していたと語っています。2013年のテレビドラマ及び舞台の『ぶっせん』が初主演で、この時の特に舞台での失敗経験が、悔しさを感じたり仕事に対しての意識改革があったと語っています。
吉沢亮の主な出演作品
吉沢亮の代表作品としてまず挙げられるのは、2011年の『仮面ライダーフォーゼ』です。主演は福士蒼汰で、吉沢亮は仮面ライダー2号の役を演じました。近年のイケメン俳優といわれる若手俳優たちの中には、『仮面ライダーシリーズ』に出演する俳優が多く、このことも平成イケメン俳優として認められる要素の一つになっていると言えます。2013年にはテレビドラマと舞台で『ぶっせん』に、初主演します。
その他テレビドラマや映画、舞台、CMなどに多数出演しています。中でも2017年公開の『銀魂』での役は、原作コミックを忠実に再現してると原作ファンたちから絶賛されました。2018年には第68回ベルリン国際映画祭に出品された『リバース・エッジ』は、吉沢亮が高く評価された作品と言えます。そして2019年にはNHK連続テレビ小説『なつぞら』に出演し、有名俳優の仲間入りを果たしました。
キングダムの秦の始皇帝に関する感想や評価
秦の始皇帝は歴史に名を残す人物です。焚書坑儒などの出来事から東洋の暴君ネロと称されてはいますが、度量衡の統一や万里の長城の建築など、偉業も成し遂げている人物でもあります。なにより500年以上も続いた中国全土に渡る春秋戦国時代を終了させ、中国初の統一国家を成立させたことは偉大なことです。政や始皇帝に関するネットでの感想や評価をご紹介します。
その後の秦
「経営者はキングダムを読むべし!」みたいなの、恐らく商鞅や李斯らの起こした革新的なイノベーションで秦がいかに天下を取ったか!みたいな視点で語られがちなのだろうが、むしろその後どうして始皇帝というカリスマが没した後に秦が短期間で滅亡したかという所をこそ教訓とすべきでないかと思う。
— 出世景清 (@waratteyoritomo) October 6, 2020
「ビジネス書としても『キングダム』は良書」という声は、ネット上に多く見られます。原作者の原泰久も「会社員時代の組織やチームワークなどの経験を作品に影響させている」と公言しています。様々な教訓や名言が『キングダム』には見られるとネットでは評価されているのですが、史実の秦は始皇帝死去後に短期間で滅亡しています。「秦滅亡までを描くのならば凄いと思う」という声もネットでは見られました。
二役の偉業
この吉沢亮の演じ分けに心惹かれたなぁ。#キングダム #漂 #嬴政 #一人二役 pic.twitter.com/GkQTODTnsH
— 유키마루☠ (@CODENAME_YUKI) May 29, 2020
『キングダム』の主人公「政」と瓜二つで、もうひとりの主人公の「信」の幼なじみであった「漂」は、若手人気俳優の吉沢亮が演じています。深みがあり、独特の味が演技に見られると評判の吉沢亮だったので、二人を演じることに期待されていました。「予想通り」「微妙な違いを演じ分けてる」「戦争孤児と始皇帝の差がわかる」など、吉沢亮の演技に非常に高い評価・感想が見られます。
法治国家にした理由
「後ろ向きで悲観的」といえば分かりづらいけど実は始皇帝もそういうタイプだと思うのよね
— ⛩大塚明都⛩@光と闇の性癖師匠 (@akutootuka) September 30, 2020
彼は誰よりも「(自分以外の)人間の可能性」に絶望してる
自分以外は弱く、脆く、野放しにしておけばただ堕するだけだと諦めてる
生まれ育った場所が父親の軟禁されている国で、しかも父親が人質として価値が低かったために人質一家は冷遇されました。このことが始皇帝の人格形成に大きく影響したと言われます。「初めの頃の政って、歴史の教科書に載っている始皇帝そのまま」「人間を信じていないから法治国家にした始皇帝と、人間を信じ直した『キングダム』の政との違いが面白い」などという2つを比較する声が、ネットでは見られました。
偉大なるリーダー
キングダム3期放送開始おめでとうございます🎊深夜ながら胸が熱くなりました😭✨
— えるぶらんこ1902 (@el_blanco1901) April 6, 2020
そして大王嬴政の激‼️
今のコロナ問題に凄いリンクしてて、また改めて自分に出来ることから始めようとなりました🙇♂️
コロナなんかに負けてたまるか、戦うぞぉ‼️👊#キングダム3期 #嬴政#コロナに負けるな #激 pic.twitter.com/KonmiiXIxG
史実上の始皇帝も『キングダム』の政も、リーダーとしての威厳があったからこそ、人が惹かれていきました。カリスマ性がなければ中国全土統一国家の成立などは不可能なことでした。「いろんな名言があるけど、政の激が一番強力」「政のセリフに元気をもらいました」「信も良い、政もいい」など、高い評価が目立ちます。
キングダムの秦の始皇帝まとめ
人気マンガ・アニメの『キングダム』は史実を元にした古代中国時代劇です。紀元前が舞台のため、史実でも分かっていないことがあり、作者の原泰久は敢えてそれを膨らませて読者に夢を与えています。史実での秦の始皇帝は残虐な面ばかりが強調されますが、それだけでは中国初の全国統一国家の成立は成し遂げられなかったはずです。『キングダム』は、こうした史実との比較を楽しむことで、より深く味わえる作品と言えます。