【キングダム】李信の年齢は何歳？登場キャラクターの年齢設定をまとめて紹介

大人気の漫画・アニメに『キングダム』があります。『キングダム』は古代中国の戦国時代を描いた、壮大なスケールの漫画・アニメです。中国史上で初めて中国全土を統一した国である「秦」の始皇帝に使える将軍の「李信」が主人公のモデルです。『キングダム』では初登場時には「信」と名乗った少年が主人公です。信は戦争孤児という設定ですが、史実の李信は年齢などがあまりよく分かっておらず、謎の人物とされています。

『キングダム』での信は、戦乱の続く春秋戦国時代で戦いで勝ち残り、成果を上げるたびに出世していきます。信は大将軍を目指して努力します。後に始皇帝となる「政（せい）」などの仲間との信頼関係や、オリジナルストーリーやオリジナルキャラクターを史実に絡めながら、壮大なスケールで『キングダム』は描かれています。『キングダム』の登場人物のキャラクター設定が、大人気の理由の一つになっています。

『キングダム』は佐賀県出身の漫画家である原泰久（はらやすひさ）の作品です。原泰久は、九州芸術工科大学卒業し、同大学の大学院も卒業しました。学生の頃から漫画家を目指していましたが、卒業後はシステムエンジニアとして3年間の社会人を経験します。1999年の第40回ちばてつや賞で準大賞を受賞すると、その受賞作品である『於兎松』で『別冊ヤングマガジン』で漫画家デビューします。

原泰久は得意の中国歴史を漫画化した『キングダム』を、2006年から『週刊ヤングジャンプ』に掲載開始します。歴史を勉強しなおしたり、気合を入れた作品でしたが、連載当初は打ち切り対象の不人気漫画でした。このため原は、恩師である漫画家の井上雄彦に相談し「信の黒目が小さい」とキャラクター設定に対するアドバイスをもらい、それをもとに書き換えていくと『キングダム』は大ヒット作品に化けていきました。

『キングダム』は『週刊ヤングジャンプ』に2006年9月から連載中の長寿漫画です。『キングダム』の単行本販売部数はコミック第59巻発売時当時で累計6800万部を超える作品で、『ワンピース』を頂点とする歴代発行部数ランキングでは、2020年上半期で29位にランクされています。そして2011年11月にはNHK制作のアニメ第1シリーズが放映され、翌年には第2シリーズが、2020年には第3シリーズが放映されています。

更に2019年4月には、山崎賢人・吉沢亮・長澤まさみ・橋本環奈をはじめとする若手豪華キャストがキャラクターを演じる、実写映画版『キングダム』が公開され、話題となりました。劇場実写映画版の脚本会議には原作の原泰久も参加して「納得の脚本ができました」と太鼓判を押したとされています。実写版劇場映画の『キングダム』の興行成績は57億円を突破するという、大ヒット作品となりました。

『キングダム』は、長く続く戦乱で孤児となった「信」が、戦乱の犠牲になった幼馴染にそっくりな「政」と共に、天下を目指して戦っていく姿を壮大なスケールで描いた古代中国時代劇です。『キングダム』の主人公の「信」は、史実上に存在する「李信」がモデルであり、もう一人の主人公である「政」は、始皇帝がモデルです。史実をもとに大胆な創作を織り交ぜて、『キングダム』は感動する作品だと、とても評判になっています。

大人気漫画・アニメの『キングダム』における主人公の「信」は、戦争孤児でした。熱くなりやすいキャラで、頑固な面があります。猪突猛進型キャラクターであることも否めず、また、純粋な気持ちを持つ面もあります。身分の低い出身だったために教養が高くなく、中国では大事とされる「礼」に欠けるところがあります。人気漫画の『キングダム』での信の年齢は、孤児だった幼少期から出世していく青年期を描いています。

『キングダム』の主人公のモデルである、史実上に存在した「李信」については、何歳で死んだのかなどは不詳とされています。司馬遷が書いた『史記』程度にしか李信の名前は無く、李信の妻や子供についての詳細は不明となっています。また、李信の祖先には「老子」の名前があり、実は名家の出身ではないかと見られています。ただし、これらの歴史書も粉飾が相当あり、どこまでが事実なのかは分かっていません。

史実に存在する中国戦国時代の大将軍「李信」をモデルにしたと原作者の原泰久が公言している、大人気漫画・アニメの『キングダム』ですが、登場人物たちの年齢が分かりにくいとネットなどで噂されています。戦闘シーンが長く、戦乱と戦乱の間が「それから半年ほどの後」などというあいまいな表現で続けられるため、登場人物たちが何歳なのか分からなくなるというのです。更に春秋戦国時代は、紀元前3世紀のことです。

このため史実上の人物たちであっても、彼らが何歳の時の出来事なのかなど、正確な記録があまり多くないのです。さらに始皇帝などの歴史上の有名人物の詳細については、粉飾が良く見られます。しかも『キングダム』は時代劇漫画なので、史実との差やストーリー展開上の架空などが見られます。これらのことから、「信って、何歳？」といったような『キングダム』の信の年齢に関する様々な噂が、ネットでは絶えず広がっているのです。

史実上の李信の年齢に関する情報はほぼありません。中国の歴史家である司馬遷が書いた『史記』の中でも、李信に関する情報は限られているのです。人気の中国時代劇漫画『キングダム』の原作コミック版の第45巻に、信の年齢に関する設定が読み取れるシーンがあります。紀元前237年に戦国七か国のうちの「趙」と「斉」の使者が秦に訪れています。その直後のシーンである485話に、信が22歳であることが書かれているのです。

「秦」は、紀元前778年に成立し、紀元前206年に滅亡します。歴史上では、紀元前221年に中国史上初の中国全国統一をした国です。当時が「数え年」の年齢計算方法であったと仮定すると、逆算すれば信の生まれた年は紀元前258年ということになります。コミック版『キングダム』の第1巻で信と漂が昌文君と出会って物語が始まったのが紀元前245年の設定なので、その時に信が何歳だったかといえば「13歳」ということになります。

『キングダム』の第45巻での「信の年齢が22歳」ということをもとにすれば、紀元前243年の信の年齢は16歳という計算になります。ところが『キングダム』のコミック版第17巻の183話には、信は17歳という年齢で書かれています。つまり1歳のズレが生じるのです。コミックの17巻から45巻に至る間に、年齢設定が狂ってしまうことも考えられないことではありませんが、何かあるのではないか、とファンの間では噂になっています。

古代中国での年齢の数え方が「数え年齢」なのか「満年齢」なのかでも、数か月の年齢のズレは生じます。もちろん、漫画ではあるので、史実の通りに正確に何歳なのかを描写する必要はありませんし、事実、『キングダム』には史実に存在しないキャラクターが何人も登場しています。「17巻での17歳の信と45巻での22歳の信のどちらが正しいのか」「どういう仕組みなのか」などと、ネットで噂になっているというわけです。

漫画『キングダム』で王騎が死んだのが紀元前244年の3月ごろと設定されています。『キングダム』の原作コミック第17巻の183話には「王騎が死んで一年半」という説明が書かれています。そこに「信は17歳になった」と描かれているのです。つまり紀元前243年9月ごろの信の年齢は17歳ということで、紀元前237年の22歳という年齢から逆算すると、確かに1年のズレができてしまいます。

『キングダム』の原作コミック版15巻の第156話において、王騎が死亡したのは紀元前244年の3月ごろと仮定されます。そしてコミック第17巻での「王騎が死して一年と半年」とあるので、それは紀元前243年の9月ごろで正しいとされます。実は、信の誕生日が9月より前であればその時16歳であり、9月に17歳になっていることとであれば、これらのズレは正しいと言い切れることなのです。

年齢の考え方のひとつに「満年齢」があります。紀元前3世紀の古代中国の年齢の数え方が「数え年」ではなく「満」であったなら、1年のズレが納得する理由になるのかもしれません。しかし、年齢が「満年齢」なのか「数えの年齢」なのかは、人気漫画『キングダム』の中で満足のいく解説シーンは存在しません。各戦闘シーンでの時間の描かれ方も統一はされておらず、ストーリー上の展開によるズレと考えるのが妥当でしょう。

『キングダム』の舞台の春秋戦国時代では、戦国四分歴が用いられています。しかも各国で作られているので、微妙な違いが生じます。これらのことから、数か月から1年の年齢のズレは、戦国混乱期においてあり得る話ということになります。信の年齢は、中国の伝統的な年齢の数え方である「数え年」で何歳になるのかを計算している可能性が高いですが、それがどうして1歳のズレになるのかは、まだ解明されていません。

史実上の李信の生まれた年や何歳で死亡したかなどの詳細は、一切分かっていません。そのことを念頭に置いて、『キングダム』での信の年齢を考察してみると、微妙なズレが生じています。『キングダム』の原作コミック版17巻と45巻に書かれている信の年齢を比べてみると、1歳の年齢の差が生じてしまうのです。『キングダム』での信は戦争孤児という設定なので、何歳なのか信自身も分かっていなかったのかもしれません。

それらを踏まえたうえで、今現在、ファンの間で信は何歳なのかということについての噂をまとめてみると、コミック版『キングダム』の17巻での「王騎が死んで一年半」という説明が「二年弱」という設定ならば、1歳の誤差が生じないということになっているようです。そうなると、やはり原作コミック版『キングダム』の第45巻で設定されていた信の年齢である22歳からの計算が正しいようです。

中国時代劇漫画の『キングダム』における、二人目の主人公は「政」です。後の始皇帝となる人物です。中国初の全国統一国家である「秦」を治めた人物であり、万里の長城建設や焚書坑儒などの偉業を成し遂げた人物なので記録は多く残っています。それでも紀元前の記録であり、歴史の大物であるが故の粉飾も多々見られます。また戦乱期では貴重な文化遺産や時代記録が焼き払われたり改ざんされたりすることは珍しくありません。

原作コミック版『キングダム』の第8巻に、政の恩人の紫夏（しか）が死んだシーンがありました。政は、このとき秦の都の一つである咸陽（かんよう）に帰省しています。このシーンで、政の年齢が9歳のときに紀元前251年であったと説明されています。信の年齢と比較してみると、紀元前251年の信は計算上、年齢が8歳になるはずです。つまり政の年齢は信の年齢よりも、1歳年上という設定がされていることになります。

中国の歴史書である、司馬遷が書いた『史記』によれば、休戦協定の人質として趙の首都にいた政の父は呂不韋の妾（趙姫）を妻にして、紀元前259年の冬に政が生まれたとしています。政が9歳のときに秦に帰還します。13歳になった紀元前246年に、政は秦の王になります。紀元前243年の秦趙同盟を締結したときの政は17歳くらいと考えられ、呂不韋の戦いが決着となるのが紀元前239年で、そのときの政の年齢が21歳とされています。

『キングダム』は中国軍記物語なので、登場人物がとても多いです。また、当時の平均寿命は戦乱のためと乳幼児の死亡率が高かったことから、15歳といわれています。政が13歳という年齢で王位に就くのは、当時では普通のことでした。『キングダム』で活躍する登場人物たちの多くが10代や20代ということも、当時の寿命などを考えれば当然ということになります。主な登場人物たちが何歳と書かれているのか、ご紹介しましょう。

『キングダム』のコミック版45巻の信が22歳ということを軸に逆算してみると、紀元前241年の頃、つまり政が19歳で信が18歳の頃であれば「河了貂」や「向」は16歳くらいとされています。「羌瘣」も信の年齢の一つ年下という記述があるので17,8歳程度であり、「王賁」や「蒙恬」は政と同じ年齢で19歳か20歳の設定です。羌瘣については、コミック版『キングダム』の20巻末に年齢に関する記載があるようです。

平均寿命が15歳程度の時代で、戦場に赴く兵士たちが20代を中心にしているのであれば、30代の人物は重鎮として扱われています。合従軍突入の頃である紀元前241年ごろの『キングダム』に登場する30代は何人か登場していますが、中でもこの3人が30代らしい振る舞いをしています。まず呉慶の息子として登場する「呉鳳明」、次に趙国の宰相で合従軍発起人であった「李牧」と「桓騎」の3人の年齢が30代ではないかとされています。

当時の平均寿命から考えると、40代であれば最早「長老」にも相当し、経験値も相当であることが予想できます。人気漫画・アニメの『キングダム』に登場する40代であろうキャラクターたちは、国の代表として動く人物もいれば、戦乱の猛者のような井出達である人物もいます。その登場人物のほとんどが「恰幅の良い姿」で描かれており、信たち若者などにとっては目指す大きな目標となる人物として描かれています。

500年も続く春秋戦国時代を生き抜くことは、運だけでも武術だけでも足りません。すべてを兼ね揃えているからこそ、生き残れるのです。そのような古代中国時代物漫画『キングダム』の登場人物で、合掌軍侵入時に40代と思えるのは「騰」や「蒙武」や「王翦」が当てはまります。昭王の娘である「摎」も、王の娘という点や苦労を語る点などから40代が相応と考えられます。

古代中国において、60代の人物は神に近い存在だったとされています。長老と呼ばれ、人々から尊敬される60代の老人たちは数多の戦乱を生き抜き、子供たちに跡目を継がせています。蒙武の父である「蒙驁」や、かつて六代将軍の一人であった「王騎」、「廉頗」や「鹿公」なども60代でしょう。眼光鋭く、その佇まいだけで多くの人間を恐れさせるだけのオーラを放っている人物が多いです。

人気漫画・アニメ『キングダム』の主人公である「李信」や、ほぼ主人公である後の始皇帝の「政」などは、若くして将軍や皇帝などのリーダーに就いています。各エピソードで信たちの年齢が何歳なのかは明記されておらず、また史実にもはっきりとした年齢が記されてはいないので、人気漫画・アニメの『キングダム』のファンたちは、信や政たちの年齢に対して様々な妄想を繰り広げて楽しんでいます。

人気漫画・アニメの『キングダム』で修業を積んだ信が「人斬り長」の左慈と戦ったのが紀元前245年の13､14歳の時です。信の初陣である、対「魏国」の歩兵に加わった年です。戦の結果で昇進する信ですが「素朴な信ちゃん、好き」「純粋なんだよね」「大将まで、道のり遠い」などという声がネットでは見られます。やっとのことで飛信隊百人将になった信に「大将軍になるとき、年齢は？」などとネットでは心配されています。

人気漫画の連載開始時のキャラクターの顔と、長寿漫画になったときの顔の比較は、よくネットでの話題に上ります。『キングダム』での信や政の顔は、幼少期の子供っぽい顔から変化が見られます。「政が王位に就いたころからと比べれば、大人の顔になったよね」と、年齢に関する感想や意見がネットでは見られます。厳しい戦いを経験するたびに「凛々しい顔つき」「年齢を重ねたんだろう」などという感想や評価が見られます。

権力や地位や財力を手にしてしまうと、性格までもが豹変してしまった人物たちがいます。『キングダム』での信については「このまま大将軍になっても、性格同じなんじゃね？」などという感想や意見が多く見られます。『キングダム』が大ヒットしている最大の理由は信のまっすぐな性格であり、年齢が何歳になったとしても変わらないことが、ネットなどで高い評価を得ています。

歴史に登場する「李信」の生没年は詳しく分かっていません。『キングダム』での信も、戦争孤児として登場しているので詳細は微妙なところですが、政の一つ年下という説を尊重するならば紀元前257年生まれということになります。始皇帝は約50歳で没していますから、信も同じくらい生きたとするならば、まだ半分の年齢程度です。「信や政の年齢から考えても、『キングダム』は長寿漫画となること、決定」との声は多く見られます。

人気漫画・アニメの『キングダム』は史実をもとにした古代中国時代劇漫画です。このため史実と漫画の違いや、漫画であるが故のエピソード間の微妙なズレは仕方が無いといえます。これらは読者や視聴者が、そのズレを補って楽しむことが一番だといわれ、『キングダム』の微妙なズレこそ人気の秘密なのではないかともいわれています。信の年齢に関する謎を解きながら、『キングダム』を一層楽しんでみてはいかがでしょうか。