2020年09月06日公開
2020年09月06日更新
【黒子のバスケ】赤司が二重人格になった理由は?それぞれの特徴と違いを考察
『黒子のバスケ』には赤司征十郎というキセキの世代の一人が登場します。赤司は強豪校の洛山高校の1年生でありながらバスケ部の主将を務めています。身長はそこまで高くないものの、「天帝の眼」という相手の行動の予測能力に優れています。そんな赤司ですが実は過去が原因で二重人格になっていました。過去に何があって二重人格になったのか、その理由と二重人格になる前の性格との違いなどを紹介します。
赤司征十郎とは?
黒子のバスケの作品情報
赤司征十郎とは『黒子のバスケ』に登場するキャラクターの一人です。『黒子のバスケ』の主人公・黒子テツヤの敵チームとして登場しましたが、かつては帝光中学で共にバスケをしたチームメイトでした。赤司は過去に理由があって本来の自分とは違う性格、いわゆる二重人格になってしまいます。ここでは赤司が二重人格になった理由や過去を紹介する前に、『黒子のバスケ』の原作情報をまとめています。
黒子のバスケの概要
『黒子のバスケ』とは藤巻忠俊によって連載されていたスポーツ漫画です。2009年から2014年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、全30巻で完結しました。高校バスケットボール部の学園・青春ストーリーが描かれています。とても人気が高い作品で、完結後も続編『EXTRA GAME』が前篇・後編に分けて描かれました。『EXTRA GAME』はアニメ映画化もされています。
黒子のバスケのあらすじ
かつて帝光中バスケ部には「キセキの世代」といわれた才能を持つメンバーがいました。誠凛高校バスケ部監督のリコは今年の新入部員の中に帝光中から来た人物がいると知って期待していましたが、その帝光中出身の黒子テツヤは身体能力がとても低く影が薄い選手でした。しかし実は黒子は帝光中時代にこの影の薄さを利用したプレーをしており、「幻の6人目」と言われていた選手だったのです。
赤司征十郎のプロフィール
赤司征十郎は洛山高校の1年生で、バスケットボール部の主将を務めています。。誕生日は12月20日で体重は64kg、身長173cm、BMIは21.4です。バスケでのポジションはポイントガードで、背番号は4番です。帝光中出身で「キセキの世代」の一人でもあります。外見は童顔で赤髪のオッドアイという目立つ容姿をしています。喋り方は丁寧ですが、高圧的で負けを一切許さない性格をしています。
赤司征十郎の能力
赤司の能力は「天帝の眼(エンペラーアイ)」です。この能力は中学時代に覚醒しました。この「天帝の眼」を使うことによって相手の動きを予測することができます。これは相手の心拍数や筋肉の動き、呼吸などを観察することで次の行動を読み取ることができるという能力です。赤司は相手の動きを読んで行動するため、対峙した時には相手から簡単にボールを奪うことができます。
また通常であれば稀にしか起こらないアンクルブレイクを引き起こすことができます。これによってディフェンスが赤司の前に立ちふさがったとしても、相手は為す術もなく転んでしまい立ち上がることができません。このように攻防どちらにも優れており、鋭い観察眼と広い視野による予測能力を使って司令塔として活躍します。またゾーンにも自分の意志で入ることができます。
これらの能力は人格が変わってから得た能力で、主人格だと味方チームをゾーンに近い状態に導くという別の能力を持っています。そして続編の『EXTRA GAME』では、「天帝の眼」の上位互換である「魔王の眼」を持つナッシュとの戦いで、赤司は二つの人格を統合して「帝王の眼」を覚醒させました。この眼は「魔王の眼」を上回るほどの予測能力を持っています。
赤司が二重人格になった理由や特徴と違い
赤司が二重人格になった理由や過去
赤司が二重人格になってしまった原因はいくつかありますが、まずひとつは過去に父から徹底した帝王学を受けていたことです。厳しい教育を受けながらもまだこのときには救いがありました。それは母とバスケです。母は赤司の味方だったので、自由時間を与えてバスケをさせてはどうかと父に言ってくれたのです。赤司にとってはバスケの時間と母の存在が安らぎとなっていました。
しかし小学5年生のときに母は病死してしまいます。母の死を受け、父はその悲しみを赤司にぶつけるようになりました。以前よりも徹底した英才教育が行われ、厳しい環境の中で赤司は自分の中にもうひとりいると感じるようになりました。しかし中学に上がってからはバスケ部に入ったので、勉強と両立しながら純粋に仲間達との学生生活を楽しんでいました。
しかし二年生の途中から白金監督の病気が悪化して監督が変わってしまいます。さらには主将の虹村が入院している父の容態が良くなかったため、父に何かあれば試合に集中できなくなることを懸念して赤司に後のことを任せて引退しました。これにより帝光中バスケ部は次第に勝利至上主義となってしまいます。やがて仲間達は才能を開花させたことで言うことを聞かなくなり、赤司は焦りとプレッシャーで潰れそうになります。
バスケを楽しめなくなってきた頃、才能が開花した紫原は自分よりも弱い赤司の言うことは聞きたくないと言い出します。この言葉を受けて紫原に勝負を挑んだ時に、負けるかもしれないというプレッシャーからもう一つの人格と完全に入れ替わってしまいました。それと同時に赤司の才能も開花します。こうのように過去の出来事が理由で赤司は二重人格となってしまったのです。
赤司の二重人格のそれぞれの性格の特徴と違い
赤司の本来の人格は周りにも気配りができる優しい性格をしています。帝光中時代の過去編では、マネージャーに対してねぎらう言葉をかけており、女子生徒からも人気でした。しかし人格が変わった後の赤司の性格は以前とは違い、とても冷酷でサイコパスのような発言や行動をするようになりました。チームメイトは仲間ではなく配下として見ており、自分の命令には絶対服従させていました。
また二つの人格の違いは性格だけではありません。口調にもその違いが出ています。以前の赤司の性格では一人称は「俺」で、仲間のことは名字で呼んでいました。しかし人格が変わってからは一人称が「僕」になり、仲間のことは名前で呼ぶようになります。このような違いから、ファンの間では主人格の方を「俺司」、別人格の方を「僕司」と呼ばれています。
そして大きな違いがあるのは外見です。赤司は本来両目が赤なのですが、人格が変わると左眼が黄色く変化します。紫原との1on1で完全に人格が入れ替わった時にオッドアイになり、誠凛との試合で主人格に戻ると両目が赤に戻りました。このことから、二つの人格の違いを眼の色の変化で分かりやすく演出しているのではないかといわれています。その他にもプレーの仕方にも違いがあります。
単純に性格が変わったことによるプレーの違いではなく、赤司が開花させていた才能そのものが違うものになってしまいます。別人格の赤司は「天帝の眼」の能力でアンクルブレイクを誘うプレーをしていました。しかし元の人格に戻ってからは、チームメイト全員をゾーンに入らせる一歩手前まで導く能力に変化しました。
赤司の人気の理由や今後
赤司の人気の理由
赤司が人気の理由はまずその見た目です。赤司はそれまでに登場した「キセキの世代」の中でも華奢で黒子の次に身長が低く、赤髪のオッドアイです。このような見た目で、なおかつ中学時代は女子にモテていたほど端正な顔立ちをしています。このような外見が特に女性読者に人気のようです。また、赤司の過去もまた人気の理由の一つだといわれています。
赤司の過去は他の登場人物よりも重い過去で、そのせいで二重人格になっていました。そんな赤司に同情する方も多いといわれています。また、人格が入れ替わってからインパクトのある発言ばかりしています。その発言は度々ネットなどで話題になるほどで、赤司は『黒子のバスケ』の登場人物の中でも特に際立っているキャラクターでした。
そして声優ファンからも赤司は人気です。アニメでは赤司役を人気声優の神谷浩史が演じています。神谷浩史が元々好きでアニメを見始めて赤司を好きになったという方もいるようです。
赤司の今後やその後
赤司は誠凛との試合で本来の人格に戻ったものの、二重人格が完全に治ったわけでなく別の人格はまだ眠ったままでした。そのため、何かのきっかけでまた別人格になる可能性もあります。読者の間でも、その後また別人格になるのではないかと心配されていました。しかし赤司は本編のその後が描かれた『EXTRA GAME』で試合中に二つの人格を統合させました。
赤司の名言や名セリフ集
赤司の名言①「眠れ、歴戦の王よ…」
赤司には「眠れ、歴戦の王よ…」という名言があります。これは秀徳高校と洛山高校との試合中に赤司が言った名言です。秀徳は三大王者の一角を担う強豪校で「歴戦の王」といわれるほど強いチームでした。「キセキの世代」の一人、緑間も秀徳のバスケ部に入っていたので元チームメイト同士の対決となりました。緑間は高尾とのコンビネーションによって3Pシュートを決めていきます。
赤司は緑間に翻弄されるチームメイトを冷静にさせるためにオウンゴールを入れます。これをきっかけに洛山のプレーが変わります。そして赤司は緑間と高尾の新しいプレーを攻略し、秀徳は為す術もない状況となりました。勝ちを確信した赤司はこの名言を言いました。
眠れ、歴戦の王よ
赤司の名言②「全てに勝つ僕は…」
赤司には「すべてに勝つ僕は…」という名言があります。この名言はあらゆるシーンで赤司が言っているのですが、最初に言ったのはおそらく帝光中時代に紫原と1on1をした時だといわれています。紫原はある日初めて赤司の言うことに逆らいます。紫原は自分より弱い人の言うことは聞きたくないと言ったのです。その言葉が聞き捨てならなかった赤司は、紫原と5本先取の1on1の勝負をします。
紫原はすでに才能が覚醒しており、当時覚醒していなかった赤司は次第に紫原に追い詰められてしまいます。4対0になったとき、紫原は赤司に対してさらに発破をかけます。そんな紫原の言葉を聞いた赤司はより勝利に対して執着する気持ちが強くなります。そして赤司の才能が開花して新しい人格が生まれた瞬間、この名言を言いました。それから人格が入れ替わった赤司はこの言葉をよく使うようになりました。
すべてに勝つ僕はすべて正しい
赤司の名言③「僕の命令は絶対だ…」
赤司には「僕の命令は絶対だ…」という名言があります。この名言は秀徳との試合で言ったセリフです。洛山は、高尾が3Pシュートのフォームを取る緑間の手元にピンポイントで直接パスをするという新しいプレーに苦戦していました。それでも赤司がボールを取れば同じ「キセキの世代」の緑間でも「天帝の眼」の能力によって跪いてしまいます。この名言は「天帝の眼」の能力でディフェンスを跪かせながら言ったセリフです。
僕の命令は絶対だ』
赤司に関する感想や評価
赤司の二重人格ってれっきとした精神病だしバスケやってる暇あったら精神科行けって話なんだけど、あの父親がそんなとこ行かせてくれるわけないよな…。対外的には何の問題もなかったんだし
— 六花 (@a8YTmEo1HL64KcA) May 7, 2020
赤司の二重人格については様々な意見が寄せられています。中にはバスケ部の主将をさせるよりも早く病院に行ったほうが良いのではないかという意見もありました。しかし赤司の人格を分ける原因の一端となってしまった父が赤司を病院に行かせるとは思えません。
本編では赤司の二重人格については主人格と交代しただけで、完全には解決しなかったのでモヤモヤしたという方もいました。『EXTRA GAME』まで読んでいないと赤司の人格が統合したことは分からないので、『EXTRA GAME』でどのように二つの人格が統合されたのかぜひ読んでみてください。
赤司征十郎の中では二重人格のことは他者に言うに足らないことなんだろうけど、それでもわたしは黛千尋がそのことを知らないまま終わったのが…マジのマジで………あ………(泣)(泣)(泣)
— 🌧 (@sinisoudesu_) December 15, 2019
『黒子のバスケ』の赤司は試合中に追いつめられてしまい、人格が不安定になるシーンがあります。その時赤司はチームメイトから見放されてしまい、黛からは別人のような性格を指摘されます。もちろん黛だけでなくチームメイト達は全員赤司が二重人格であることを知りません。他人に過去や二重人格のことをわざわざ言う必要はないですが、それでも赤司の事情を知って欲しかったと思う方も多いようです。
黒子のバスケで一番面白いとこ
— 川崎 悠 (@konoyu0820CH) June 24, 2020
『赤司は二重人格だ』
↓
おう。
『二重人格ならば、2つのキセキ級の才能を持っているのか!』
↓
なんで????
え、なんで???
そういうものなの???
赤司の能力は「天帝の眼」でしたが、それは本来の赤司の能力ではありませんでした。赤司の人格が主人格に戻ったときには別の能力が覚醒しており、その後人格が統合されたことで「帝王の眼」が覚醒します。赤司が二重人格であることは劇中のストーリーでも分かりますが、別人格になると別の能力が使えるという設定には困惑した読者もいたようです。
赤司が二重人格になった理由まとめ
赤司が二重人格になってしまったのは過去のストレスが原因でした。劇中では中学時代に赤司とよく一緒にいた緑間は赤司が二重人格になったことに気づいていました。そんな赤司は本編完結後のストーリーが描かれた『EXTRA GAME』で人格が統合されます。ぜひ『黒子のバスケ』の本編だけでなく『EXTRA GAME』もあわせて読んでみてください。