【進撃の巨人】ジーク・イェーガーの目的は？エルディア人の安楽死計画とは？

進撃の巨人で手足が長いオラウータンのような姿の巨人に変身ができるジーク・イェーガーは、獣の巨人の能力者でした。身体の特徴を生かした投球を得意としており、調査兵団との戦いにおいては圧倒的な獣の巨人の力を見せています。戦闘能力が非常に高い獣の巨人の力を手に入れた彼ですが、全ての獣の巨人が投球能力が高いというわけではありません。巨人の力はその人物の身体能力に影響されるようです。

王家の血を引く母親とエルディア人の父親から誕生したジーク・イェーガーは、エルディア復権の道具として両親から洗脳教育を受けるようになりますが、7歳の時にはマーレと両親の板挟みから抜け出すように両親を密告しています。幼くして両親を裏切った彼は先代との出会いによって安楽死計画を実行しようとしました。そこで、彼の複雑な正体や獣の巨人の能力、エルディア人の安楽死計画や目的についてご紹介します。

週刊少年マガジンにおいて2度特別編が掲載された「進撃の巨人（しんげきのきょじん）」は、31巻（2020年4月の時点）まで単行本で刊行されている漫画となっています。1億部（2019年12月の時点）の世界累計発行部数を誇っている進撃の巨人は、大分県出身の漫画家である諫山創さんによって描かれたダーク・ファンタジーです。2009年10月号（別冊少年マガジン）から連載がスタートした進撃の巨人は現在も連載中です。

進撃の巨人では、最大限に巨人を活かす構成となっており、閉鎖的な環境で過ごすことを余儀なくされた人間の極限状態が描かれていきました。漫画の他にもさまざまな関連作品が制作され注目を集めた進撃の巨人は、2016年2月18日に発売された「進撃の巨人（コーエーテクモゲームス）」が大人気となったために、第2弾となる「進撃の巨人2」も発売され世界中で人気の漫画となっています。

正体不明な巨人が現れたことで人間は自らの命を守るために巨大な壁を建設するようになります。100年の間は閉鎖的な壁の中で平和に暮らすことができましたが、外側の壁が壊されたことによって状況が変わっていきました。外側の世界に憧れていたエレンも母親を目の前で巨人によって捕食されたことで、現実を直視するようになります。彼は調査兵団になって人間を脅かす巨人を退治しようと戦うようになりました。

壁の内側のエルディア人を殺害することに使命感を持っているジークは、マーレの戦士として活躍していました。彼の正体は獣の巨人であり、マーレの戦士でありながらもさまざまに暗躍していたのです。エルディア人でありながらエルディア人の安楽死計画を行っていた彼は、周囲の仲間にはその目的を悟られないように行動できる能力を持っていました。7歳の時に両親を密告した彼は心が壊れてしまったのかもしれません。

• 本名：ジーク・イェーガー
• 巨人の能力：獣の巨人
• 愛称：ジーク
• 所属：マーレの戦士・戦士長
• 性格：仲間よりも職務を全うする、冷静沈着
• 出身地：マーレのレベリオ収容区
• 血液型：不明
• 誕生日：不明
• 種族：エルディア人

ラカゴの村人を無垢の巨人にしたり、マーレの戦士の仲間を裏切ったりしていく中で彼の本当の正体は複雑化していきます。進撃の巨人で幼少期に両親から受けた洗脳教育によって彼は生きていくためには本当の正体を隠し、敵でさえも味方につけることが重要だと悟ったようです。マーレの戦士の中では戦士長を務めるほど戦闘能力が高った彼は、仲間からもリーダー的な存在として信頼されていました。

進撃の巨人で7つの巨人の能力を活用したかったマーレは、健康な幼いエルディア人を募集してマーレの戦士を作りあげました。そのマーレの戦士の1人に選ばれたのが王家の血を引くジークです。壁の内側の世界に隠れている始祖の巨人の奪還を行うために募集されたマーレの戦士の中でも戦士長と呼ばれて慕われていたのが彼でした。エルディア人でありながら隊長的なポジションを務めている彼はマーレからも信頼されていたのです。

一番外側の巨大な壁であるウォール・マリアを巨人の力によって破壊したマーレの戦士は、壁の内側の世界に存在している調査兵団と激しい戦いを行います。しかし、最強生物として恐れられているリヴァイの奇襲によって瀕死の状態に陥ってしまいました。四足歩行の車力の巨人の力によって何とか逃げることができましたが、始祖の巨人の奪還は失敗に終わってしまいます。

進撃の巨人でマーレの戦士になることができたジークは、獣の巨人の力を継承することができました。彼が獣の巨人の力を継承する以前は、研究者として優秀だったクサヴァーが獣の巨人の力を継承しています。彼は非戦闘員という特別な扱いを受けている巨人だったために、戦闘には一切参加せずに巨人の研究をしていました。その当時は非戦闘員という扱いだった獣の巨人は戦闘能力がかなり低く周囲からも当てにされていなかったのです。

しかし、野球の経験者であり身体能力が高かった彼が獣の巨人の力を継承したことで戦闘能力が格段にアップしました。そのことから巨人の力はそれを継承した人物の力も反映されるということがわかります。戦闘能力が高くなった獣の巨人は、岩を次々に投げつけることで調査兵団も圧倒していました。

進撃の巨人で王家の血を引くジークから得ることができる脊髄液を使用することでエルディア人を無垢の巨人にさせることができました。彼の脊髄液はワインやガス、注射針などあらゆる方法で仕込まれることになります。

彼の脊髄液を体内に取り込んでしまったエルディア人は、彼の叫び声によって無垢の巨人に目覚め、彼の指示通りに戦うことになりました。普段は人間であるためどこに無垢の巨人が潜んでいるのわからない世界を作りあげてしまったのです。

進撃の巨人でエルディアの復権を目論んでいた両親を密告したことでマーレの戦士としてはあまり優秀でなかったジークでしたが、忠誠心を買われてマーレの戦士になることができました。しかし、彼は王家の血を引く者という正体を明かしていません。その正体を明かすことで利用されるのを避けたのでしょう。彼が使用することができる叫びの力とは王家の血を引く者だけが持つことができる力となっています。

そのため、彼は王家の血を引く者という正体を隠しマーレの戦士として戦っていたのです。彼には正体を隠すことでやり遂げたいことがありました。彼はマーレをはじめ仲間にさえも自分の本当の正体は明かしていなかったのです。忠実に働くことで彼は周囲から高く評価され本当の正体を隠しとおすことに成功します。

先代と密かに安楽死計画を目論んでいたジークは、マーレの戦士の中で戦士長を務めていいながらも、裏では反マーレ派義勇兵を作りあげていました。彼が獣の巨人の先代となるクサヴァーとの会話の中で、エルディア人が全て滅びてしまえばいいという本心を明かしています。その考えは研究者であるクサヴァーとも一緒だったようでした。

彼らの目的は、エルディア人を全て滅ぼす安楽死計画となっていくのです。レベリオ区での戦いにおいてマーレ側と調査兵団は戦いをしていますが、この時にはすでに彼は異母弟であるエレンと繋がっていました。そのため、死んだように見せかけて調査兵団の飛行船に乗り込みパラディ島へ向かっています。マーレ側に正体を隠してきた彼がマーレを裏切った瞬間でした。

幼少期孤独だったジークは自分の唯一の理解者だったクサヴァーと同じ目的を持っていたために、一緒に安楽死計画について話すようになります。マーレの戦士でありながらも本当の正体は反マーレ派義勇兵安だった彼には安楽死計画を遂行するという使命があったのです。始祖の巨人はエルディア人の記憶の改ざんを行うことはもちろん、身体の構造さえも組み替えることができました。

その力を利用して生殖能力を奪い、今後一切エルディア人が誕生しないようにしようとしたのです。生まれてきたことが悲劇だと考えていた2人の真の目的は自らの種族であるエルディア人の安楽死計画を実行することでした。安楽死計画を実行するためには異母弟であるエレンの協力が必要だったために、彼らに近づいたのです。

エルディア人をこの世界から絶滅させる目的を達成するため安楽死計画を企てたジークは、壁の内側の世界で活躍している異母弟であるエレンの力を借りようとします。お互いに医者であり父親のグリシャの犠牲者であるという共通点から協力し合えると考えたのです。異母弟であるエレンはその目的と安楽死計画を理解し、協力する姿勢を示しました。

そのため、安楽死計画を実行するためにマーレを密かに裏切り、彼はパラディ島に訪れたのです。しかし、自由を求めている前向きなエレンはその目的を阻止しようと考えていました。そのため、彼の合意は演技であり、異母兄であるジークを裏切るためのものだったのです。

獣の巨人の先代であるクサヴァーと出会ったジークは、彼の考えに驚きながらも次第に惹かれていきます。エルディアの復権のことばかり考えて自分のことは道具のようにしか扱ってくれない両親に深い悲しみを持っていました。彼の悩みを何でも聞いてくれるクサヴァーにも辛い過去があり、その過去の話を聞き心から生まれてこなければ良かったという彼の言葉を聞いた幼い彼は心が大きく動かされています。

彼がマーレとエルディアの復権のために暗躍している両親に板挟みにされて悩み苦しんでいた際も、そのことを理解して、密告のアドバイスをしたのも研究者のクサヴァーだったのです。2人の目的は次第に一致していきます。大好きだったクサヴァーの影響は大きかったのでしょう。

マーレは壁の内側の世界に引きこもっている始祖の巨人の奪還計画を立てていました。この力を手に入れることによって、壁の内側の世界も支配しようと考えていたのです。マーレの戦士として戦っていたジークも始祖の巨人の力が必要だったのはマーレと一緒でした。そのため、始祖の巨人の奪還に関しては文句なく賛成だったのです。

しかし、彼には壁の内側の世界を支配しようという考えはなく、エルディア人自体を滅ぼすという安楽死計画を実行するという目的を持っていたのです。そのため、途中から異母弟であるエレンの力が必要と判断するとすぐにマーレを裏切り、異母弟であるエレンと手を組みました。

安楽死計画を実行しようとしていたジークには始祖の巨人の力が必要でした。始祖の巨人には、全てのエルディア人の記憶を改ざんしたり、身体の内部の構造を組み替えたりする全てを支配することができる力を持っていたのです。

この力はエルディア人であれば有効であるため、壁の内側の世界も外側の世界にも大きな影響を与えることができました。安楽死計画によってエルディア人の生殖機能をなくそうと考えていた彼は始祖の巨人の力を手に入れるべく暗躍することになります。

壁の内側の世界を支配しているマーレが必要以上に始祖の巨人の力を手に入れようとしていた理由は、地鳴らしを行うためでした。地鳴らしを発動させることで壁の内側の世界を守っている壁に潜んでいる巨人を目覚めさせることが可能となります。その巨人たちによって世界を踏み潰すことができれば、世界中を支配するほどの大きな力を手に入れることになったのです。

現在はパラディ島においてこの力は壁の内側の世界を守るために使用されています。その力を手に入れることで軍事力はさらにパワーアップし全てを手に入れることができます。どちらにとっても使い方は違えど切り札的な存在だったのです。

壁の内側の世界を守っている巨大な壁に潜んでいる巨人を目覚めさせるには地鳴らしが必要です。地鳴らしを発動させるには始祖の巨人の力を使用するのはもちろん、王家の血を引く者が必要でした。

始祖の巨人の力を継承したエレンは意図せず断片的にその力を使用することはできますが、完全にコントロールすることはできていません。王家の血を引く者の存在を知らないマーレはかなり不利な状況と言えるでしょう。彼の進言は重要な役割を担うことになりました。

エルディア人の滅亡を実現したいと考えているジークには異母兄弟が存在しています。医者であるグリシャを父に持つエレンは彼の異母弟だったのです。無鉄砲な性格のエレンの母親は1番外側の壁が巨人によって破壊された際に、無垢の巨人よって捕食されてしまっています。母親似の彼は母親のことが大好きだったために巨人に対して深い憎しみを抱き、巨人との戦いに挑むようになりますがエルディア人を救いたいと考えていました。

かつてエルディアの復興を考え行動していたグリシャ・イェーガーは王家の血を引くダイナとの出会いによって結婚し、息子を誕生させています。その息子がジークです。新たな命の誕生に喜んだ彼でしたが、エルディアの復興の際の希望にしようという欲望を抱いたために歪んだ愛情を息子に注ぐことになります。医者である彼は息子たちに苦しみを与えたため第1子のジークからはマーレへ密告されていました。

マーレの戦士でありながら全く戦闘能力がなかった獣の巨人の先代の継承者がトム・クサヴァーです。研究者として優秀だった彼は非戦闘員という立場で優雅に研究に没頭することができました。両親に道具として扱われ苦しんでいたジークを支え、良き理解者として大きな影響を与えています。

彼の思想を受け継いでいるジークは、エルディア人の安楽死計画を実行するために多くの仲間を裏切り、暗躍することになりました。彼が巨人の任期を終えて旅立った際にはその後継者となって力を受け継ぎ、彼の形見となる眼鏡を愛用するようになります。

獣の巨人の継承者となったことで戦闘力をかなりアップさせることに成功したジークですが、世界最強の兵士と呼ばれているリヴァイ・アッカーマンには全く敵いませんでした。彼らは2回戦っていますが、2回とも敗れています。

圧倒的な強さを持っているリヴァイによって死にそうになった彼には天敵ような存在となっています。1回目の戦いでトラウマを背負ってしまった彼は二度と調査兵団で兵士長を務めているリヴァイとは戦いたくないとこぼしていましたが、自分の脊髄液をワインに仕込んで彼の兵士たちを操ったことで再度戦うことになりました。

マーレの戦士の中では戦士長を務めていたジークの声を担当したのは声優の子安武人さんです。彼は幼い頃からスクリーン俳優になることが夢だったため毎日学校にも行かずに映画ばかり見ていました。その中でも特に影響を受けたのが「さよなら銀河鉄道999」という作品で奥行きのある立体的な声優の活躍に感動したそうです。それによって声優に興味を抱くようになった彼は声優を目指すようになります。

• 名前：子安武人（こやすたけひと）
• 生年月日：1967年5月5日
• 身長：174㎝
• 体重：60kg
• 血液型：A型
• 出身地：神奈川県横浜市
• 職業：声優
• 声優デビュー：1988年
• 所属事務所：ティーズファクトリー（代表取締役）

10年程ぷろだくしょんバオバブに所属して声優としてのキャリアを積んだ子安武人さんは、1998年にはティーズファクトリーという事務所を立ち上げ代表を務めながら声優としても活動を続けています。悪役を演じることが大好きな彼はゲームや小説を書くことを趣味としているようです。多くの作品に出演している彼は、幅広いキャラクターの演技に定評のある声優でもありました。

声優として活動している子安武人の主な出演作品には、人魚姫 マリーナの冒険のジャスティン王子役や、伝説の勇者ダ・ガーンのセブンチェンジャー役、新機動戦記ガンダムWのゼクス・マーキス/ミリアルド・ピースクラフト役、スレイヤーズのレゾ＝グレイワーズ役、コピーレゾ役、魔術士オーフェンのフレイムハート役、フレイムソウル役、アルジェントソーマのダン・シモンズ役などがあります。

その他のテレビアニメとしては、チャンス〜トライアングルセッション〜の香坂快人役やSAMURAI DEEPER KYOのほたる役、銀河鉄道物語のブルース・J・スピード役、ボボボーボ・ボーボボのボボボーボ・ボーボボ役、みさきクロニクル〜ダイバージェンス・イヴ〜のジャン・リュック・ルブラン役、恋する天使アンジェリーク シリーズの夢の守護聖オリヴィエ役、ロボディーズ -RoboDz- 風雲篇のバッドル隊長役などがありました。

かつて両親に洗脳教育を受けたという辛い過去を持っているジーク・イェーガーのことをかなり好きだと感想を寄せている人がいました。自分の理想を相手に押し付けることが相手をどんなに苦しめることになるのかを身を持って知っているはずの彼が自分が受けて辛かったことを人々の気持ちを無視して行おうとしていることに対して、それを退ける展開の進撃の巨人が最高だと評価をしている人もいます。

凛々しく勇ましい姿を見ることができるジーク・イェーガーですが、時に「もぉぉぉぉまたかよぉぉぉぉ」などの弱気な発言をしていることもあります。彼のこの言葉を名言と高く評価している人もいました。オラウータンのような姿に変身することができる彼は、投球技術が素晴らしかったので獣の巨人の力をアップすることができました。また、マーレからも高く評価されている存在でしたが時にお茶目な姿も披露していたのです。

進撃の巨人で無鉄砲な性格のエレンと紳士的でマーレの戦士の中では戦士長を務めていたジークが繋がっていたことを知って衝撃を受けた人は多かったようです。敵対する戦力同士でありながら異母兄弟という関係の2人は一旦はお互いの境遇を分かり合える存在のようにも感じていたようですが、真逆の考えを持っていたため最終的には裏切りが起こり別々の道を歩むことになりました。

マーレの戦士であり戦士長を務めていたジーク・イェーガーの正体は反マーレ派義勇兵でした。彼は始祖の巨人の力を必要としていましたがその目的は、エルディア人を支配することではなく消滅させることだったのです。生まれてこなければ全ての悲劇は起きないと信じて疑わない彼は全ての滅亡を望んでいました。そのため、自由を求め違う意味でエルディア人を救いたいと考えるエレンに裏切られることになります。