【ハンターハンター】カルト＝ゾルディックの性別は男の子？女の子？念能力も考察

ハンターハンターに登場する『カルト＝ゾルディック』は、主に幻影旅団編から登場する女性の着物姿の念能力者です。キルアの2つ下の兄弟でゾルディック家5人兄弟の末っ子。ヒソカが幻影旅団を去った後、その席を埋める形で旅団のメンバーとして登場しました。

容姿は女の子のようでありながら一人称が「僕」だったり、そのミステリアスさからファンや読者の間で性別について議論されることがも多いでます。公式作品内でも小説版ハンターハンターでは"妹"として書かれていますが、原作漫画作者の冨樫義博（とがし よしひろ）先生は公式ファンブックで「着物少年」と表現していたりと、その性別は謎に包まれています。

カルトが登場するハンターハンターは冨樫義博（とがし よしひろ）先生による冒険活劇マンガ。世界の稀少な財宝や生物を収集・保管したり、美食の追求、賞金首の捕獲を目的とする職業『ハンター』の活躍を描いた作品です。マンガは集英社から発刊されている週刊少年ジャンプに掲載されています。

作者の冨樫義博先生は休載期間が長く頻繁であるにも関わらず、その画力や作品の秀逸性から幅広い層から支持・高評価を受けています。原作マンガは1998年から連載掲載されており、その人気から1999年と2011年の2回に渡ってアニメ化もされています。

くじら島に住む少年ゴンは、幼い頃に姿を消した父の職業であったハンターになることを目差しハンター試験を受験します。そこで一緒になった『キルア』『クラピカ』『レオリオ』と苦楽を共にし、心を通わせる友人になります。ハンター試験が終了した後には、兄であるイルミという人物にそそのかされ唯一不合格となってしまい退場となったキルアの様子を伺うため、3人はキルアの実家である暗殺一家のゾルディック家へ乗り込みます。

カルトはハンターハンターの主人公ゴンの親友キルアの兄弟です。その容姿から一見女の子のように見えますが、一人称が「僕」であったり、行動やしゃべり方が中性的であることから読者から「男の子？女の子？」と疑問を持たれることの多い人物。性格は敵を嬲（なぶ）ることが好きだったり、兄弟に嫉妬したりする一方、自分の力未熟さを受け入れる素直さも持ち合わせています。

• 名前：カルト＝ゾルディック
• 年齢：10歳
• 身長：150cm
• 体重：31kg
• 家族：父、母、祖父、兄弟（5人兄弟の末っ子）
• 出身：パドキア共和国
• 念能力：操作系
• 武器：紙でできた扇子

カルトの家であるゾルディック家の名前にはある法則があります。それは息子5人の名前がしりとりになっていること。長男のイルミに始まり、”イルミ→ミルキ→キルア→アルカ→カルト”となっています。また、父親の『シルバ』の名前にもじって子ども達の名前の真ん中には"ル"の文字が含まれています。

カルトの家族であるゾルディック家は暗殺家業を生業とする一家。そのため一般家庭のように仲睦まじいとは表現しがたく、複雑な関係性となっています。例えばカルトの兄であるキルアは家族の多くから期待をされ、それが歪な形で監禁や幼いころから毒を混ぜた食事で毒耐性を育てられていたりといった部分に現れています。

またキルアは母親の顔面を刺すほど彼女のことを煩わしく思っていますが、カルトと母親は関係が良好であることが公式の相関図で解説されています。また一つ上の兄弟のアルカは、記憶を操作される前のキルアに溺愛されていたため、カルトに嫉妬されているという設定も記載されています。

カルトとキルアの関係が分かる描写はハンターハンターの作中で詳細には描かれていません。しかしハンター試験終了後にキルアを連れ戻しにきたゴン達に対して険しい視線を向けていることから、好意的な感情を持っていると考察できます。また、そ家を出ていったキルアを取り戻す為に高額の賞金首『幻影旅団』に入団したと受けとれる描写も描かれています。

カルトの性別が女の子と考察されている要因の一つはその可憐な容姿。着物を着て日本人形のような可愛らしい姿をしていますが、性格はというとその真逆の性質を持っています。敵との戦いの後に「直さなくっちゃ、エモノを嬲（なぶ）る悪い癖…」というセリフがあるように、加虐的で残忍な一面があります。

またゴン達がキルアを助けにゾルディック家に乗り込んで来た際にも、彼らに鋭い視線を向けていたことから嫉妬心の強い一面があることが分かります。以上の点からカルトはいわゆる"ヤンデレ"の性格を持っていると推察できるでしょう。

カルトはハンターハンターの物語で念能力を使用しているシーンがいくつかあります。幻影旅団でのワンシーンでは、カルトが念能力を使って相手の喋っている内容を盗聴しているシーンがあります。カルトの念能力は紙を媒体としており、自分の念を込めた紙を相手に触れさせることによって、相手が遠くにいても手元にある人型の紙を通して肉声を聞くことができます。

その念能力の索敵能力は優秀で、幻影旅団の団長であるクロロにかかった念の効果を消す為に一役かっています。念を消す為に旅団一行は"除念師"を探しますが、除念師は世界中に数いるハンターの中でも10人に満たないとされており、とても稀少な能力の持ち主。

その除念師が見つかったのは「自分のおかげ」とカルトが発言していることから、カルトの索敵能力を使い見つけ出したということが予測できます。稀少な除念師を短期間で特定できたその能力は、今後の旅団にとっても貴重となることでしょう。

ここではカルトの性別が男の子なのか女の子なのかを様々な観点から考察していきます。ハンターハンターの作中に登場したシーンの見た目・動向から、男性的・女性的な描写をそれぞれピックアップしているので、カルトの性別考察の参考にしてください。

カルトの見た目からは女の子らしさが伺えます。肩につかない長さの黒髪を切りそろえたおかっぱヘアに切れ長の大きな瞳。150cmの小柄な体型に着物を着た可愛らしい出で立ちです。現実世界で10歳の子どもの平均身長は男子で139cm前後。女子では140cm前後と、女子の方が若干高くなっていますカルトは150cmとこの平均をうわまっていますが、長身ということを考えるとその点でも女子に近いと言えるでしょう。

カルトは左側の口元にほくろがあります。アニメやマンガ作品などではセクシーな雰囲気の印象を与えるためにほくろを目元や口元に描くことが多々あります。一概に"色気＝女性的"と言い切れるわけではありませんが、硬いイメージよりも柔和なイメージといった点では女の子らしい見た目の表現と受け取ることができます。

カルトが着用しているのは女性用の着物。キルアが溺愛している一つ上の兄弟アルカはキルアの口から「妹」と名言されています。そのアルカも着物のようなデザインの服装をしていることから、『着物＝女性キャラ』と設定されている可能性があります。しかし、ゾルディック家の家庭内相関図でカルトがアルカに嫉妬を抱いていることから、キルアに同じように見てもらいたいためにあえて着物を着ているというも考えられます。

カルトの男の子説を後押ししているのは「僕」という一人称。現代日本では「僕」という一人称は主に男性が使うイメージで定着しています。アニメやマンガの物語の中で女性でも「僕」という一人称を使用する『僕っ娘（ぼくっこ）』というキャラクターもいますが、インパクトが強いため物語の登場人物で登場させるには1人の場合が多いです。

ハンターハンターのなかで中性的な見た目・性格で「ボク」という一人称を使うキャラはもう1人おり、キメラアント編に登場する『ネフェル＝ピトー』がそれに当たります。しかしピトーの場合作中で胸の膨らみがあるように見えるシーンや、登場人物に「母親のよう」「女王」など女性を思わせる発言が多くあります。なのでピトーが女性だった場合には、カルトが男の子として設定されている可能性が高いです。

カルトは「…のとこ"かな"」など柔らかい表現を使っています。10歳という年齢を考慮すると男女どちらにでも当てはなりそうな言葉遣いですが、妹と名言さてれいるアルカがキルアのことを「お兄ちゃん」と呼んでいるのに対し、末っ子のカルトが「兄さん」という呼び方をしている事を考えると、若干男の子感が現れているようにも見うけられます。

母のキキョウからの呼ばれ方は「カルトちゃん」。親が自分の子どもにちゃん付けで呼ぶことはしばしばありますが、キルアがそのまま「キルア」と呼ばれていることから、「ちゃん」という敬称は女の子の感じを醸し出します。しかし、男兄弟の中生まれた初の女の子のアルカが幼い頃から監禁されていたため、女児が欲しかった母がその代わりとしてカルトを女の子のように扱っている可能性もあります。

キメラアント編でカルトは蟻のキメラアントと対峙します。人間と虫や動物を配合したキメラアントは人間よりも野生の本能が強いと考えられますが、その蟻に「お嬢ちゃん」と呼び方をされています。そのことを踏まえると、女の子説が優位に立ちます。

ゾルディック家の過去の描写でカルト・ミルキ・アルカの3人で散歩をしているシーンがあります。その中でミルキが「弟です」という発言をしています。「弟"達"」とは言っていないためどちらか一方のことを指している可能性がありますが、そうするとキルアに「妹」と明言されているアルカが言われている線が薄くなり、その結果もしどちらか片方の人物を指しているとするならばカルトに対して「弟」と言っている可能性が高いです。

カルトは幻影旅団編から度々ハンターハンターの作中に登場し、念能力も使用しています。紙を相手に触れさせて遠くにいる相手の会話をきいたり、紙を敵に向かって放ち攻撃に用いている姿を見る限り、操作系の念能力者と考えられます。また紙を使用しているので具現化系の能力も使用していると考えられます。幼いながらも幻影旅団に入団できる実力があるので、今後更に強力な念能力使いになる素質を秘めています。

カルトが攻撃時に使用する念能力は『蛇咬の舞（だこうのまい）』。紙でできた扇子を片手に持ち、その上に細かく裁断された紙を載せて扇子を振ると、蛇のようにうねった大量の紙でできた竜巻を敵に向かってぶつけます。その細かい紙の集まりは名前の如く蛇の鱗のよう。またその威力は頑丈に作られているキメラアントの体を容易く切り刻む程の強さを秘めています。

兄のキルアがハンター試験編で登場したはの12歳。その時のキルアは身体能力は超人並みに高いけれども念能力の知識については全く持ち合わせていませんでした。しかし10歳のカルトはすでに念を習得し幻影旅団に入団するまでの力を持ち合わせています。

暗殺一家のゾルディック家は念能力を使用できる者が多いため、家族に教わった可能性が高いと考えられます。またキルアは父親、カルトは母と仲が良いので、教育係が違い念能力の訓練を行う時期が違ったとも考察できます。

グリードアイランド編では幻影旅団の一員としての登場となりました。幻影旅団のメンバーとなったカルトは、クラピカにかけられたクロロの念を解除するために動いている旅団メンバー達と合流します。ハンターハンターの物語内では詳細に描かれていませんが、除念師を見つけられたのは僕のおかげ」という発言があることから、紙をつかった索敵能力を駆使して除念師を見つけた可能性が高いです。

キメラアント編ではカルトの念能力を使用した戦闘シーンが登場します。とても硬い装甲を持つキメラアントを念能力『蛇咬の舞』で撃退。キメラアントとも渡り合える程の強さを見せましたが、旅団メンバーの戦いを目の当たりにし、「自分は彼らより格下」と自分と彼らの実力の差を見せつけられるのでした。

1999年版ハンターハンターのカルトの声を演じたのは前川優子さん。アニメハンターハンターの中でカルト以外にも、ヨークシン編で登場した予知ができる少女『ネオン＝ノストラード』や旅団メンバーのシズクの念でできた掃除機『デメちゃん』や『エレベーターガール』など多くの役を演じられました。

他の作品ではグラップラー刃牙に登場するキャラクター『愚地克巳（おろち かつみ）』の少年時代の声や、ドリームキャストゲームソフト"秘密～唯がいた夏～"のメインヒロイン『西野奈緒（にしの なお）』を演じるなど、1990年代から2000年代前半を中心に声優として活動されています。

• 所属：元メディアフォース所属。現在はフリー。
• 出身地：大阪府
• 血液型：B型
• 身長：168cm

2011年版のハンターハンターでカルトの声を担当したのは能登麻美子さん。地獄少女の『閻魔あい（えんま あい）』、CLANNADの『一ノ瀬ことみ（いちのせ ことみ）』、宝石の国の『ユークレース』など多くの主要キャラクターを演じられている有名声優の1人です。アニメ声優以外にもナレーション、舞台俳優、ラジオパーソナリティとしても活動されており、優しげなウィスパーボイスが特徴的な声優です。

• 所属：大沢事務所
• 出身地：石川県金沢市
• 誕生日：1980年2月6日
• 血液型：O型
• 身長：162cm

カルトには元ネタになったモデルキャラがいるとされています。それは"美少女戦士セーラームーン"に登場する『土萠ほたる』ちびうさの親友でセーラーサターンに変身するキャラクターです。切りそろえたボブヘアや落ち着いた性格がどことなく似通っています。セーラームーンの作者武内直子先生は冨樫義博の奥様なので、『土萠ほたる＝カルト』のモデル説に説得力が加わります。

複雑な愛憎関係のゾルディック家。暗殺一家の期待の星であるキルアは兄弟達から歪んだ愛を向けられることが多いですが、長男のイルミと末っ子のカルトは、ハンターハンターの作中で気軽に会話する姿などが見られており比較的良好な兄弟関係にあると考えられます。

おかっぱヘアに着物姿という日本人形のような見た目を持ち、時折その切れ長の目から向けられる鋭い視線からは怪しい雰囲気が漂います。しかしその雰囲気が多くのファンを惹きつけ、主要キャラではないにも関わらず人気の高いキャラクターの仲間入りを果たしています。

今回はカルトの性別や活躍についてご紹介してきました。集英社から発行されている公式ファンブックにも「着物少年」と記載されており、兄弟であるイルミやミルキにも「弟」と発言されているため、総合評価を見ると男の子もとい、いわゆる男の娘（おとこのこ）である可能性が高いです。幻影旅団の一員となり今後の登場シーンが増えることが期待されるカルト。ハンターハンターでのカルトの活躍を今後もお見逃しなく！