【ワンピース】クロコダイルは元白ひげ海賊団2番隊隊長？ 頂上決戦での行動も考察

ワンピース・アラバスタ編に登場したスナスナの実能力者・クロコダイルは、その実力やマリンフォード頂上戦争での言動から、過去に白ひげ海賊団の2番隊隊長を担っていたのではと言われています。以下では、クロコダイルが、元白ひげ海賊団2番隊隊長と考察される理由を、クロコダイルの過去や白ひげ・黒ひげとの関係や、マリンフォード頂上決戦での行動などを基に考察します。

週刊少年ジャンプの看板作品「ワンピース」は、尾田栄一郎先生の代表作であり、1997年～2020年4月現在まで長期連載されている海洋冒険ロマン作品です。物語は、未来の海賊王を目指すモンキー・D・ルフィと麦わら一味の船旅を主軸に、仲間との友情や、敵キャラとの熾烈なバトル、ギャグシーンや感動のエピソードなど、少年漫画の王道を行く作品として、国内外で絶大な人気を誇っています。

深く作り込まれた壮大な世界観と、緻密な設定でも知られる漫画「ワンピース」の単行本は、2020年4月時点で計96巻が刊行されています。そして、漫画「ワンピース」は、これまでに数々の国内の出版記録を次々と塗り替えており、2015年6月にギネス世界記録に認定されました。また、「ワンピース」は、海外42の国と地域で翻訳版が刊行されており、2020年4月時点の全世界累計発行部数は、4億7000万部を突破しました。

世界中の海賊が覇権を競い合う大海賊時代を舞台に、東の海・フーシャ村に暮らす少年・モンキー・D・ルフィは、未来の海賊王を目指すべく、偉大なる航路（グランドライン）へ旅立っていきます。そして、後の麦わら一味との出会いや、ライバル海賊・海軍との熾烈な戦い、大切な人との別れを経たルフィの旅は、グランドラインの後半に入り、物語の舞台は、侍が支配するワノ国へ突入しました。

クロコダイルは、ワンピース・アラバスタ編から登場する元王下七武海で、「サー・クロコダイル」の通称で知られるスナスナの実の能力者です。オールバックの髪型と、ロングコート・葉巻・左手の大型フックが特徴で、20代前半で王下七武海入りを果たした経歴の持ち主です。世界政府をしのぐ軍事力を手に入れるべく古代兵器・プルトンを求めて、アラバスタ王国の壊滅と乗っ取りを計画します。

しかし、麦わら一味の乱入により、アラバスタ王国乗っ取り計画は失敗に終わり、七武海の称号の剥奪と海軍の逮捕後、インぺルダウン・LEVEL6に収監されます。マリンフォード頂上決戦時に、白ひげの命を奪うべく脱獄し、白ひげ海賊団と一戦を交えます。しかし、白ひげの死をきっかけに攻撃対象を海軍に向け、ルフィを援護しながら、海軍側と熾烈な戦いを繰り広げました。

エース就任前の白ひげ海賊団の2番隊隊長の正体について、大所帯の白ひげ海賊団の中で、トップに次ぐ実力が求められることから、クロコダイルがその有力候補として注目されています。以下では、クロコダイルの元白ひげ2番隊隊長説をはじめ、白ひげとの関係や過去、インぺルダウンで初対面を果たした黒ひげとの関係などを考察を交えながら紹介します。

20代前半で王下七武海となったクロコダイルは、過去に白ひげとの戦いに敗れたことがありました。この根拠から、クロコダイルと白ひげとの間には、何かしらの因縁関係があったと推測されます。

白ひげ海賊団2番隊隊長の座は、エースが就任するまで長い期間、空席だったことがワンピース本編で語られています。そして、エース就任前の2番隊隊長は、白ひげに次ぐ実力者が推測され、その有力な候補者として、クロコダイルが挙げられます。しかし、現時点で判明しているクロコダイルの過去を紐解くと、元白ひげ海賊団のクルーだったことを示す伏線が張られおらず、元2番隊隊長の正体も謎に包まれています。

一方で、元白ひげ海賊団2番隊隊長の正体について、ロジャー海賊団の一員・光月おでんも有力な候補者として浮上しています。光月おでんは、白ひげ海賊団で隊長を務め、後にロジャー海賊団に引き抜かれた経歴や、覇王色の覇気を有していたことが判明しています。しかし、クロコダイルと同様に、元白ひげ2番隊隊長であることを示す根拠が無く、現時点では不明とされています。

黒ひげことマーシャル・D・ティーチは、元白ひげ海賊団のメンバーで、ヤミヤミの実能力者です。黒ひげの過去は、ロジャーと白ひげの会話から、20年以上前から白ひげ海賊団にいたことや、元2番隊隊員だったことが判明しています。よって、クロコダイルが元2番隊隊長だった場合、黒ひげとは隊長と隊員という関係で面識があったと推測されます。

しかし、ワンピース・インぺルダウン編にて、クロコダイルと黒ひげが初対面であることが判明し、クロコダイルの元白ひげ２番隊隊長説と黒ひげの過去は、矛盾してしまいます。一方で、白ひげ海賊団の結成時期は、30年以上前とも言われており、クロコダイルと黒ひげが入れ替わるように、白ひげ海賊団を脱退・加入した場合、2人のインぺルダウンでのやり取りは、辻褄が合います。

映画「ワンピース・スタンピード」の入場者特典にてクロコダイルの過去が紹介されており、20歳の時にバレットと戦った経歴が判明しています。バレットは、映画「ワンピース・スタンピード」のボスで、ロジャー海賊団のシルバ―ズ・レイリーと互角の実力者でした。そして、クロコダイルとバレットとのバトルは、引き分けに終わったという結果から、クロコダイルの強さを伺えるエピソードでしょう。

過去に引き分けに終わったクロコダイルと映画のボス・バレットを対比すると、共通点の多さが指摘されます。まず、自身が目標とする最強の海賊を超えたいという野心や、宿敵を超えるべく独立を果たした点が挙げられます。バレットは、元ロジャー海賊団のクルーで、ゴールド・ロジャーを宿敵とし、後にロジャー海賊団を脱退した過去を有しています。

クロコダイルは、白ひげを宿敵としています。そして、クロコダイルが元白ひげ海賊団2番隊隊長だった場合、白ひげを倒すべく、黒ひげが加入する以前に脱退し、独立を果たしたと考察されます。

ワンピースでは、クールな佇まいがかっこいいクロコダイルでしたが、宿敵・白ひげの死を目の当たりにしたマリンフォード頂上決戦では、感情を爆発させ、白ひげに対する並みならぬ想いがあったのではと、考えられています。以下では、クロコダイルのマリンフォード頂上決戦での白ひげに対する行動について考察しました。

インペルダウンからの脱獄を果たしたクロコダイルは、他の脱獄犯と共に頂上決戦に挑み、宿敵・白ひげの命を狙います。この光景は、かつてのエースを彷彿させ、クロコダイルと白ひげは、過去に何かしらの関係があったことを匂わせています。そして、頂上決戦では、赤犬が白ひげ海賊団に対してセリフを放った際、ページの片隅に、クロコダイルの姿もあり、クロコダイルと白ひげの関係性を示す伏線とも考えられます。

アラバスタ編では、頭の切れる沈着冷静なイメージが強かったクロコダイルでしたが、頂上決戦での白ひげを死を目の当たりし、声を荒げながら感情を爆発させました。クロコダイルの変貌ぶりは、白ひげに対して並みならぬ執着心があったと考えられると同時に、クロコダイルの白ひげに対する敬意とも捉えられます。

その後は、白ひげ海賊団と共に海軍との戦いに挑み、当時の王下七武海・ミホークやドフラミンゴ、海軍大将・赤犬ことサカヅキと激戦を繰り広げます。アラバスタ編でのバトルシーンから、クロコダイルは覇気が使えないと推測される一方で、自分よりはるかに実力が上の者を相手に戦う姿からは、白ひげの存在の大きさを感じさせるでしょう。

マリンフォード頂上戦争での行動から、エースと同様に白ひげを慕っていたのではと推測されるクロコダイルですが、右ピアスやイワンコフの発言から、白ひげに対して特別な感情を抱いていたとも考えられています。以下では、クロコダイルの白ひげに対する特別な感情について、イワンコフが握っている弱みや、クロコダイルのモデル、外された右ピアスから考察しました。

クロコダイルと面識のあるイワンコフは、革命軍の幹部の1人で、ターゲットの性別を変えることが出来る、ホルホルの実能力者です。クロコダイルとは、ルーキー時代に面識があり、クロコダイルの過去を知る数少ないキャラクターです。ワンピースでは、クロコダイルの弱みを握っており、その内容が、かつて白ひげ海賊団の2番隊隊長だった過去ではないかと推測されています。

一方で、イワンコフの悪魔の実の能力から、過去にクロコダイルの性別を女性から男性に変えた過去ではないかとも考察されていますが、クロコダイルの元女性説は、根拠がないため否定的な見方をされています。また、考察③で紹介する右ピアスから、クロコダイルの白ひげに対する特別な感情も候補に挙げられますが、いずれもクロコダイルにとって、他人に知らたくない過去であることに間違いないでしょう。

クロコダイルをはじめ、王下七武海のモデルは、1993年発売のRPG「ロマンシング・サ・ガ2」の七英雄がモデルだと言われています。そして、クロコダイルのモデルと言われる「ワグナス」は、国の支配を目論む男性の英雄で、明らかに女性的な外見が特徴です。ワグナスのキャラデザについて、妖精や女性モンスターを吸収した影響で、性を超越した存在に変貌したと言われています。

ピアスは、右耳と左耳でそれぞれ意味があり、右耳は女性、左耳は男性を示すと言われています。しかし、外見は男性であるクロコダイルは、右耳のみにピアスを付けています。男性の右ピアスは、男性の同性愛者という意味があり、クロコダイルの右ピアスには、白ひげに対する特別な想いを抱いている伏線ではないかと考えられます。

クロコダイルの右ピアスは、インペルダウン収監時に没収されたのか、外された状態となっていましたが、脱獄後もつけ直すことなく、頂上決戦に挑んでいます。そして、クロコダイルが右耳のピアスを外したままにしていることについて、クロコダイル自身が、白ひげに執着する理由が無くなったことを示唆しているでしょう。

また、ダズとの会話にて、クロコダイルは、ルフィはエースを失った傷を負ったが、自分の傷は、もう癒えていることを語ります。そして、右耳のピアスを外した状態のままでいる理由は、慕っていた白ひげの死を受け入れた、クロコダイルの心情を表現しているでしょう。

白ひげ海賊団との関係やイワンコフが握る弱みなど、謎めいた部分が多いクロコダイルに関する感想や評価を紹介します。

9月5日は、サー・クロコダイルの誕生日であり、クロコダイルの誕生日を祝福するメッセージも数多く投稿されています。ワンピース・アラバスタ編では、敵キャラとして登場したクロコダイルでしたが、ダンディーな出で立ちやマリンフォード頂上決戦での活躍から、かっこいいと評されるワンピースの人気キャラクターの1人です。

ワンピースでは、数多くの敵キャラが、ルフィ達麦わら一味と熾烈なバトルを繰り広げましたが、ルフィが苦戦を強いられた相手として、クロコダイルなどのロギア系悪魔の実能力者が挙げられます。特に、クロコダイルは、アラバスタ編にて、3度もルフィを窮地に陥れた敵として知られ、機転を利かせながらスナスナの実の弱点を克服するなど、力技が特徴の敵キャラとは異なる強さを見せつけています。

本編では、目的の為なら手段を選ばない冷酷非道な性格が強調されたクロコダイルでしたが、他のキャラクターにはない落ち着いた雰囲気や、マリンフォード頂上決戦での出来事から、ファンの間では高い人気を誇っています。そして、単行本86巻・860話の扉絵は、クロコダイルの優しさをにじませた作画となっており、その紳士的な姿に、多くの注目が集まりました。

ワンピース・クロコダイルの元白ひげ海賊団2番隊隊長だった説について、クロコダイルの過去や白ひげ、黒ひげとの関係、マリンフォード頂上決戦での白ひげに対する行動などを考察を交えながら紹介しました。ワンピース新世界編では、断片的な登場となったクロコダイルでしたが、白ひげ海賊団に在籍していた過去など、謎めいた部分の多さから、ワンピースファンから、今後の動向が注目されるキャラクターの1人です。