2020年03月21日公開
2020年03月21日更新
ゲゲゲの鬼太郎の母は人間?名前は岩子?鬼太郎の誕生シーンも考察
国民的作品の『ゲゲゲの鬼太郎』をご存知でしょうか?『ゲゲゲの鬼太郎』は水木しげる先生による妖怪漫画です。『ゲゲゲの鬼太郎』はテレビアニメや実写映画化などもされ、幅広い年代に愛されています。『ゲゲゲの鬼太郎』の主人公である鬼太郎の父親は目玉おやじですが、母親の名前など出生の秘密は意外と知られていません。今回はそんな鬼太郎の知られざる人間の母親・岩子の秘密や、鬼太郎の誕生シーンなどを詳しくご紹介します。
目次
ゲゲゲの鬼太郎とは?
ゲゲゲの鬼太郎の概要
『ゲゲゲの鬼太郎』の概要です。『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげる先生による妖怪漫画で、1954年に発表された紙芝居を元に、1965年から1997年にかけて「週刊少年マガジン」などで連載されました。連載開始当初は『ゲゲゲの鬼太郎』ではなく『墓場の鬼太郎』というタイトルで発表されていましたが、テレビアニメ化の際に現在の『ゲゲゲの鬼太郎』に変更されました。
当初鬼太郎という存在は不気味で恐怖対象のような存在として描かれていましたが、人気が出るにつれて現在の悪と戦う正義のヒーローとしての鬼太郎に変更されていきました。テレビアニメ化によって行われたこの路線変更によって、現在では鬼太郎は悪さをする妖怪達を退治するヒーローとして子供達に愛される存在となっています。
ゲゲゲの鬼太郎のあらすじ
『ゲゲゲの鬼太郎』のあらすじです。主人公の鬼太郎は幽霊族の生き残りです。左目を隠した長い前髪をしており、縞模様のちゃんちゃんこと下駄を履いて、目玉おやじという目玉だけの姿となった父親と共に暮らしています。鬼太郎は人間から妖怪ポストに届いた手紙によって、妖怪に悩まされている人間の元へ訪れます。
鬼太郎は人間に悪さをしている妖怪を見つけ出し、髪の毛針や体内電気、リモコン下駄などの様々な武器を駆使して妖怪を退治し、人間達と妖怪が平和に暮らせる世界を作る為奮闘しています。鬼太郎の思いに賛同した仲間には半妖怪の猫娘や砂かけ婆、子泣き爺、空を飛ぶ事ができる一反木綿や、壁の妖怪であるぬりかべなどがおり、鬼太郎と共に人間の為に妖怪と戦っています。
ゲゲゲの鬼太郎の母は人間?名前は岩子?
鬼太郎の母は人間だった
幽霊族の生き残りとして妖怪と戦っている鬼太郎ですが、そんな鬼太郎の母親は人間だったというエピソードがあるのをご存知でしょうか?鬼太郎と言えば、鬼太郎を身篭ったまま亡くなった母親の墓から這い出てきたという有名な誕生秘話があります。
この事から鬼太郎は生まれた時から母親を知らないという事が分かりますが、幽霊族の生き残りである鬼太郎と目玉おやじのエピソードから母親も幽霊族であると言われてきました。しかし、作中で鬼太郎の母親は人間で、人間と幽霊族の目玉おやじは禁断の恋の末に結婚していたと明かされました。禁忌を犯した罰によって鬼太郎の母は地獄の虫の番をしていました。
鬼太郎の母の名前は岩子?
鬼太郎の母親が実は人間だった事が明かされましたが、もう1つ驚くべき事実が分かっています。鬼太郎の母親は「岩子」という名前です。「岩子」という名前を聞くと、怪談に詳しい方は「四谷怪談」の「お岩さん」を連想すると言われていますが、この「岩子」は「お岩さん」の親戚に当たる事が作中で明かされました。
「お岩さん」は夫に惨殺された事で幽霊となって自身の恨みを果たしに現れる女性ですが、そんな「お岩さん」の血縁者である「岩子」も只者ではないようで、僅かながらに妖力を持っていた事も分かっています。鬼太郎が人間と幽霊のハーフでありながら強い力を持っていたのは、この「岩子」の妖力によるものではないかとも言われていました。
鬼太郎の母はアニメ版の第3作で登場?
鬼太郎の母親の名前が「岩子」であり、岩子の正体が人間である事が明かされたのはアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の第3作目でした。「地獄編」で「岩子」という名前が明かされ、鬼太郎は母親との再会を果たしました。禁忌の結婚を犯した事で岩子は罰を受け、地獄の「百虫館」で地獄の虫の番をしており、行方不明になった岩子を鬼太郎が探し出すというストーリーでした。
一方で原作では悲しいエピソードが描かれており、地獄に落とされてしまった岩子を探し出した鬼太郎と目玉おやじは地上へ岩子を連れて行きますが、地上の空気に触れた瞬間に岩子は灰になってしまいます。しかし妖力を持っていた岩子は灰になっても意思を持ち、廃壺に入った状態で鬼太郎の家で共に生活するようになりました。
ゲゲゲの鬼太郎の主人公・鬼太郎と目玉おやじの誕生シーン
鬼太郎の誕生シーン
正義のヒーローとして人気の鬼太郎ですが、そんな鬼太郎の誕生エピソードはあまり知られていませんでした。原作で鬼太郎の誕生が描かれたのは1968年に「別冊少年マガジン」で掲載された「鬼太郎誕生」というエピソードでの事でした。
鬼太郎は病気で亡くなってしまった岩子が埋葬された後に、墓場から這い出てきました。岩子を埋葬した男性は墓場から這い出てくる赤ん坊を見て、あまりの恐ろしさに震え上がってしまいます。普通であれば死んでしまう状況で、鬼太郎は生き延びた男の子である事が原作では描かれていました。
目玉おやじの誕生シーン
鬼太郎の父親と言えば目玉おやじですが、目玉おやじがなぜ目玉の姿なのかは鬼太郎の出生と深い関係がありました。鬼太郎の父親である目玉おやじは元々は幽霊族の生き残りでした。しかし不治の病にかかっておりやがて命を落としてしまいます。
鬼太郎が生まれる前に亡くなっていた目玉おやじですが、鬼太郎が生まれる兆しを感じ、朽ちていく体から目玉が1つだけ落ちました。やがてその目玉から手足が生えたのが目玉おやじの正体です。目玉おやじは小さな体で、墓場から生まれてくる鬼太郎の元へ向かい2人は再会を果たしました。
ゲゲゲの鬼太郎の母以外のキャラ設定
キャラ設定①目玉のおやじ
出典: https://3-ta.com
目玉おやじのキャラ設定です。目玉おやじは鬼太郎や岩子のように名前はありません。幽霊族の生き残りだった目玉おやじは体が溶けてしまう不治の病によって命を落としました。しかし生まれてくる息子・鬼太郎の身を案じて自身の目玉に魂を移し、目玉の姿になって生き返ってきたのが目玉おやじです。
キャラ設定②毛目玉
目玉おやじに毛が生えた姿をしているのが毛目玉です。毛目玉は目玉おやじのいとこである事が明かされています。100年もの長期にわたってベトナムで眠っていたという事実が明かされています。
キャラ設定③雪姫
鬼太郎によく似た顔の赤ん坊の女の子が雪姫です。雪姫は鬼太郎の妹として、ねずみ男に墓場で拾われました。しかし岩子は鬼太郎を生む前に既に亡くなっており、鬼太郎に妹ができる事は不可能かと思われましたが、雪姫は閻魔大王の保証書で鬼太郎の妹である事が保証されています。
そんな雪姫は実は、岩子が地獄で産んだ子供で、正真正銘の鬼太郎の妹であり、赤ん坊ですが妖力によって念力を操る事ができるという設定も明かされています。
キャラ設定④寝太郎
寝太郎は鬼太郎の兄の名前です。しかしその正体はムー人で国を乗っ取られてしまった王子が鬼太郎の兄のふりをして助けを求めにやってきた姿でした。ムーの王子として登場する寝太郎は鬼太郎と瓜二つの姿をしており、全く同じ技を使う事ができる設定になっています。
鬼太郎の前に現れた寝太郎はムー人がなりすました姿ではありましたが、「寝太郎」という名前について鬼太郎は”兄”である事を認めている事から、寝太郎という名前の兄が鬼太郎にいる事は事実であると言われています。
キャラ設定⑤メリー
鬼太郎にはあまり知られていませんが妻がいる事が分かっています。鬼太郎の妻の名前はメリーといい、ニューギニアに住んでいます。かつてニューギニアを訪れた鬼太郎の命を救った少女で、「幸福の島」に暮らす酋長の娘でした。鬼太郎はしばらくメリーと暮らしていましたが、やがて日本に帰国し、メリーはその後登場する事はなくなっています。
キャラ設定⑥ヒロインの猫娘の設定
知られざる現地妻の存在が明かされた鬼太郎ですが、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』では猫娘というヒロインが登場します。猫娘は鬼太郎の事を想っている猫の妖怪で、アニメがリメイクされる毎に可愛らしい容姿へ変貌していくキャラクターです。
そんなヒロイン・猫娘ですが、アニメ放映当初は猫娘の立ち位置は現在と異なっていました。次はそんな猫娘の遍歴をアニメ1期からご紹介します。
アニメ1期の猫娘
アニメ1期の猫娘は鬼太郎の親しい友人としてゲスト出演したキャラクターです。現在とは違ってあまりヒロインの要素はなく、粗雑な性格のキャラクターとして登場します。
アニメ2期の猫娘
アニメ2期の猫娘は1期に比べて女の子らしさが向上しています。リボンをつけ、女の子らしいワンピースを着て登場しました。しかし、鬼太郎に「猫ちゃん」と呼ばれて頬を赤らめるようなシーンもあり、鬼太郎への恋心は描かれ始めていました。
アニメ3期の猫娘
アニメ3期の猫娘は現在ではトレードマークとなった赤いリボンと赤いワンピースを着て登場します。この頃になると、猫娘は鬼太郎へ好意をはっきりと示し始めました。しかし同時にライバルも登場し始め、猫娘はヒロインの立場を奪われてしまう事も多かったようです。
妖怪に髪の毛を奪われ丸坊主になってしまった猫娘に対し、「嫁に行くところがなければもらってやる」と鬼太郎が声をかけるなど、ヒロインらしいシーンも増えていきました。
アニメ4期の猫娘
アニメ4期の猫娘はピンク色のリボンと洋服を着て登場します。この頃になると、鬼太郎にとって猫娘のポジションはヒロインとして確立していきました。鬼太郎と相思相愛の様子で、頻繁に家に出入りしたり、デートに出かけたりと恋人同士のような生活を送っていました。
アニメ5期の猫娘
アニメ5期の猫娘は女の子らしさが増したデザインになっています。しかし、この頃の猫娘は鬼太郎に一方的に好意を抱く、片思いのヒロインという立場になっていました。鬼太郎は鈍感で、猫娘の気持ちには中々気付く事ができない様子で、猫娘はヤキモチを焼くこともしばしばあるようでした。
猫娘は目玉おやじを「父さん」と呼びますが、これに対し鬼太郎は「俺の親父を父さんと呼ぶな」と言います。さらに猫娘を嫁に勧める目玉おやじに対し、「悪い冗談はやめてください」と猫娘に対し恋愛感情が全くないような素振りを見せていました。
ゲゲゲの鬼太郎の母に関する感想や評価
ゲゲゲの鬼太郎 第三部の鬼太郎の母の違いといったら・・・ねえ #アニメと漫画でかなり違う作品 pic.twitter.com/yXK1LhFjh5
— 妖奇七郎・と言うことは一休ちゃんなのでありんす! (@ikkyujapan) March 19, 2017
こちらはアニメ3作目の岩子と、原作の岩子の違いに驚いた方の投稿です。原作の『ゲゲゲの鬼太郎』では岩子は恐ろしい姿で、まるで幽霊のようなキャラクターとして登場しました。しかしアニメ3作目の「地獄編」で登場した岩子は優しく美しい容姿の母親として描かれています。
元々『ゲゲゲの鬼太郎』の原作は全体を通して不気味な雰囲気の作品で、鬼太郎も奇妙な存在として描かれていましたが、アニメ化の際に鬼太郎は正義のヒーローへ変換され、それに伴って鬼太郎以外のキャラクターも大幅に変更されました。岩子もアニメでは鬼太郎の母親らしく、美しく悲しい女性として描かれたようです。
鬼太郎の母、岩子が人間(妖怪にかなり近いが)という設定は、あくまでも新編(地獄編)に限定されるものであって、シリーズ全体としては異色設定だと思う#ゲゲゲの鬼太郎
— ぽーくしょ (@kororo_33) June 28, 2019
こちらは鬼太郎の母親である岩子が人間であるという設定はアニメで明かされたものであるという方の投稿です。アニメで地獄へ落ちた母親を探しに行くという設定の元で岩子が人間であると明かされた為、原作ファンの中には違和感を感じている方も多いようです。
今日職場でゲゲゲの鬼太郎のカルトQ話になって「鬼太郎のお母さんは人間なんだよ。」というひとりのスタッフさんの言葉に現場は騒然w真実を確かめよ!とアタシが任務を受けネットで調べたら、幽霊族の最後の生き残り説と“岩子”という名の人間説があって正解がわからない。明日報告予定なのにw
— きゃめろん (@akithy77) May 26, 2014
こちらも岩子は人間であるという説と、幽霊族の生き残りであるという説が存在するという事に戸惑ったという方の投稿です。岩子は「お岩さん」の親戚という事で、人間よりも幽霊に近い存在として描かれています。人間でありながら妖力を持つという設定もあり、岩子の素性が実際のところどうなっているのかははっきりと明記されていませんでした。その為、岩子が人間だという事に驚くファンも多いようです。
ゲゲゲの鬼太郎の母についてまとめ
国民的作品の『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する鬼太郎の母・岩子についてのまとめいかがだったでしょうか?岩子はアニメ3作目で人間であると明かされましたが、実は有名な怪談の「お岩さん」の血縁者という驚きのエピソードも明かされました。僅かながらに妖力がある岩子は目玉おやじと結婚し、やがて病で命を落としてしまいますが、地獄へ落ちた後も雪姫という娘を授かり、第2の人生を歩んでいました。
原作では鬼太郎の驚くべき出生の秘密と、『ゲゲゲの鬼太郎』の人気キャラクター・目玉おやじの誕生秘話も詳細に明かされており、原作とアニメで『ゲゲゲの鬼太郎』という作品に大きな違いがある事が分かっています。現代の正義のヒーローとして大人気の鬼太郎ですが、意外な真実が隠されている原作を読んだ事がない方は、この機会にぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?